西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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61 巻 , 5 号
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図説
綜説
症例
  • 藤澤 真美, 石原 秀治, 肥後 順子, 木藤 正人, 牧野 良造
    61 巻 (1999) 5 号 p. 570-572
    公開日: 2010/10/14
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    Adrenergic urticaria(アドレナリン性蕁麻疹)と診断した2例を報告する。症例1は65歳, 症例2は50歳の女性。両者とも白暈を伴い, 数時間で消退する点状紅斑, 膨疹を認めた。症例1では血清ノルアドレナリンの上昇を, 症例2では24時間蓄尿中のノルアドレナリン, ドパミンの上昇を認めた。アドレナリン, ノルアドレナリンにて皮内テストを行い, 皮疹の再現を認め, 症例1では皮内テスト後, 白暈を伴う丘疹状膨疹が多発した。Adrenergic urticariaは1985年にShelleyら1)により報告された疾患概念で, β-ブロッカー(プロプラノロール)が有効とされている。臨床上, 樋口氏点状紅斑と類似するが, 毛孔と一致しない点, 発疹時に丘疹状膨疹を呈する点, 持続時間が短い点, およびノルアドレナリン皮内テストで皮疹が再現できる点などで鑑別できる。
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  • 山中 直樹, 神谷 受利
    61 巻 (1999) 5 号 p. 573-575
    公開日: 2010/10/14
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    81歳の男性。初診の約2年前から両下肢に紅斑の出現消退を繰り返し, 近医で慢性蕁麻疹として加療されていた。肺炎のため入院を契機に遠心性環状紅斑と診断され, 全身精査の結果, 下行結腸癌が発見された。入院前より持続していた紅斑は, 下行結腸癌切除術後急速に消退し, 以後再発はみられていない。遠心性環状紅斑は, 内臓悪性腫瘍のデルマドロームの一つとしても考えられている。内臓悪性腫瘍に併発した遠心性環状紅斑の1例を報告するとともに, 若干の文献的考察を加えた。
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  • 小川 文秀, 西村 香織, 清水 和宏, 片山 一朗, 門田 淳一, 橋本 隆
    61 巻 (1999) 5 号 p. 576-579
    公開日: 2010/10/14
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    75歳の男性。数年前より尋常性乾癬の治療中で皮疹は略治状態であった。平成8年8月下旬より緊満性水疱, 紅斑が出現, 多発してきたため長崎大学病院皮膚科に入院となり諸検査施行。水疱性類天疱瘡と診断され, ステロイドとミノサイクリンの併用療法が行われ皮疹は軽快した。ステロイド漸減中に発熱, 動脈血酸素分圧の低下と呼吸器症状が出現した。ミノサイクリンによる間質性肺炎を考え, ミノサイクリン中止とステロイドパルス療法にて軽快した。
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  • 久保田 由美子, 渡邊 亜紀, 松村 文子, 古賀 哲也, 中山 樹一郎, 駒井 礼子, 橋本 隆
    61 巻 (1999) 5 号 p. 580-584
    公開日: 2010/10/14
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    水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid, BP)の治療中に顆粒球減少のみられた2例を報告した。症例1: 38歳の女性。症例2: 59歳の女性。いずれも蛍光抗体直接法にて表皮基底膜部にIgGとC3が沈着。間接法にて抗皮膚基底膜部抗体を160倍以上認め, 免疫ブロット法にてBP180に対する抗体を証明し典型的なBPと診断した。いずれもプレドニゾロン(PSL)単独では反応悪くミノサイクリン(MINO)とニコチン酸アミドの併用開始にて水疱の新生は止まり皮疹は軽快した。PSLの胃腸症状防止のためPSL開始とともにいずれの症例もH2ブロッカーであるファモチジンを併用していた。BPの治療中, 症例1はMINO投与21日目, ファモチジン投与46日目に顆粒球減少(196/μl)が認められ, 両薬剤中止3日後に回復(3796/μl)した。症例2はMINO投与45日目に顆粒球減少(483/μl)を生じ, ファモチジン投与49日目にさらに減少(240/μl)し, MINO中止7日目, ファモチジン中止3日目に回復(2622/μl)した。2症例とも両薬剤中止により顆粒球減少が改善したこと, H2ブロッカーは同時に投与される薬剤の感作を成立させやすい性質があることより, この2剤の併用が原因と考えられた。最近BPの治療法としてMINOが頻用されており, その副作用としてH2ブロッカーと併用すると顆粒球減少が起こりやすくなることを銘記する必要がある。
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  • 澤田 啓生, 森田 明理, 辻 卓夫
    61 巻 (1999) 5 号 p. 585-587
    公開日: 2010/10/14
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    4ヵ月女児。BCG接種3日後から下肢の紅斑が出現してきた。初診時には体幹·四肢に浸潤を伴う紅斑と小水疱があり, 徐々に拡大し緊満性水疱となった。蛍光抗体直接法では基底膜部にIgG·C3の線状の沈着があり, 間接法で抗基底膜抗体が血清320倍まで陽性であった。1M食塩水剥離皮膚の表皮側への沈着を認めたため, 若年性類天疱瘡と診断。ステロイド外用にて軽快した。
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  • 柴山 久代, 近藤 隆男, 満間 照之, 原 一夫
    61 巻 (1999) 5 号 p. 588-590
    公開日: 2010/10/14
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    環状紅斑の臨床像を呈した環状肉芽腫の1例を報告した。症例は, 58歳の女性。平成6年9月より高脂血症にて内服治療中である。平成8年2月より左腹部に直径5cmの淡紅色斑が出現した。徐々に拡大し, 躯幹, 鼡径部に多発融合した環状紅斑を認めた。自覚症状はない。病理組織像は, 真皮内に膠原線維の変性と組織球の浸潤を認め, いわゆるpalisading patternを取ることから環状肉芽腫と診断した。環状紅斑を呈する環状肉芽腫は稀であり, 臨床像からは診断できなかった。また, 汎発型の環状肉芽腫には種々の合併症が報告されており, それについて若干の考察を行った。
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  • 萱場 光治, 小楠 優子, 成澤 寛
    61 巻 (1999) 5 号 p. 591-594
    公開日: 2010/10/14
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    10歳の男児。1歳時に急性骨髄単球性白血病の診断にて小児科で化学療法, 放射線療法施行。以後継続して現在まで抗癌剤を内服していた。臀部右側に中央は鱗屑を伴うやや萎縮性の局面を呈し, 辺縁は不整で角化性の隆起を伴う20mm×30mm大の病変を認めた。病理組織にて典型的なcornoid lamellaを認め, 汗孔角化症と診断した。部分的に表皮細胞の異型性と個細胞角化, 配列の乱れを伴い, 悪性変化を認めた。本邦では担癌患者における汗孔角化症の報告は少なく, 若年発症であり, また年齢のわりに比較的大型の皮疹を呈していたので文献的考察を加え報告した。
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  • 前川 嘉洋, 清井 起鵬, 宮本 裕子
    61 巻 (1999) 5 号 p. 595-597
    公開日: 2010/10/14
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    再発性環状紅斑様乾癬の治療中に紅皮症様に汎発化した2症例について報告した。症例1は48歳女性。数年前から秋になると背部に円形の皮疹が出現し拡大していたが, 外用剤で軽快していた。エトレチナート30mg/日とPUVA療法で軽快していたが, その後自己治療し皮疹は汎発化した。症例2は78歳女性。顔面の脂漏性湿疹の診断でステロイド(内服, 外用)で治療を受けていたが改善せず, 体幹に環状皮疹が拡大してきたので入院加療した。2症例とも臨床像, 病理組織学的所見から本症と診断した。経過中に汎発化したがエトレチナートと外用PUVA療法が有効であった。
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  • 久永 祐子, 籏持 淳, 新海 浤, 岩佐 美佳, 杉岡 竜也, 高梨 潤一, 河野 陽一
    61 巻 (1999) 5 号 p. 598-601
    公開日: 2010/10/14
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    母斑性基底細胞癌症候群の典型的な1例を報告し, 本疾患の主要な臨床所見のそれぞれの発現頻度及び遺伝子異常についての若干の考察を加えた。症例は13歳の女性で頭部単純X線写真にて大脳鎌石灰化, 多発性骨嚢胞の所見がみられ, 背部に基底細胞癌, 掌蹠に小陥凹をみとめた。家族歴はなく単発例であった。染色体検査では核型は正常の女性型を示し, 異常は認められなかった。
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  • 渡辺 千春, 五十嵐 勝, 加藤 雪彦, 大井 綱郎, 古賀 道之, 武尾 千景
    61 巻 (1999) 5 号 p. 602-605
    公開日: 2010/10/14
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    乳房外Paget病は通常外陰部に好発するが, 稀に多発する事が知られている。これらの中には臨床的に皮疹を認めなくても組織学的にPaget細胞が認められた報告もある。今回, その様な症例を経験したので報告する。症例は66歳男性。11年前より右腋窩に, 7年前より外陰部に皮疹出現。近医受診し外用にて軽快せず, 東京医科大学附属病院皮膚科紹介受診。初診時, 外陰部に9×4.5cmの紅斑と糜爛, 右腋窩に2×1.5cmの紅斑を認めた。左腋窩無疹部を含め生検施行。いずれも表皮内に胞体の明るいPaget細胞が増殖。PAS(+), アルシアンブルー(+)。以上より occult Paget’s disease を伴う triple extramammary Paget’s disease と診断した。リンパ節転移, 内臓悪性腫瘍の合併はなかった。病巣の広範囲切除, 分層植皮術を施行し, 1年2ヵ月後の現在再発を認めていない。文献的に本症の多発例では進行の遅いものが多いが, 少数ながらリンパ節転移例もあり, それに沿った対応をすべきであることをのべ, 発生起源についても私見をのべた。
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  • 小幡 千景, 桐生 美麿, 牛島 正博
    61 巻 (1999) 5 号 p. 606-608
    公開日: 2010/10/14
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    32歳の男性。4, 5年前に右上腕の結節に気付くも放置していた。結節は徐々に増大し, 約7×5×2cmの懸垂性腫瘤となり, 潰瘍形成と排膿を伴うようになったため来院した。なお, 幼小児期より後頭部に皮下結節があり, また近年, 右側胸部の皮下結節にも気付いた。組織学的にはいずれも毛母腫で, 上腕の病変では強い炎症反応を伴っていた。上腕からの切除標本の一部には, 腫瘍細胞がtransepidermal elminationにより排出される像も認められた。患者の母と妹に同様の病変が存在したが, 筋緊張性ジストロフィーなどの遺伝性疾患との合併はなかった。
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  • 吉井 典子, 島田 英彦, 福永 透, 瀬戸山 充, 神崎 保, 奥村 浩, 松本 英彦, 愛甲 孝
    61 巻 (1999) 5 号 p. 609-612
    公開日: 2010/10/14
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    68歳の男性。右第一指悪性黒色腫の切除術, 化学療法施行後20ヵ月目に呼吸困難が出現し胸部X-Pにて悪性黒色腫の肺転移を認めた。肺転移巣に対し切除術を施行したが, 切除後に胃, 骨, 脳, 肺への多発転移を認め, 原発巣切除後2年8ヵ月, 転移巣切除後9ヵ月に脳転移による意識障害により永眠された。進行期悪性黒色腫の治療はまだ確立されたものはなくその有効率も低いが, 内臓への転移巣に対する外科的切除療法及び化学療法を中心に文献的考察を加え述べる。
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  • 田島 誠也, 北村 豪, 楢原 進一郎, 緒方 克己, 井上 勝平
    61 巻 (1999) 5 号 p. 613-617
    公開日: 2010/10/14
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    左側頭部に単発した血管拡張性肉芽腫に対して単純切除縫縮術を行った4ヵ月後に, 3個の衛星病巣の追発をみた67歳男性例を報告した。血管造影にて3個の衛星病巣のいずれにも, 浅側頭動脈分枝からの流入枝を確認した。治療としては, まず浅側頭動脈を結紮切離し, 次に腫瘍を切除縫縮し, 電子線18Gyを後照射した。術後1年を経過した時点で, 浅側頭動脈を結紮切離した創部に一致して半米粒大腫瘤を1個認めたが, ステロイド軟膏外用のみにて消退した。その後再燃はない。病名としては血管拡張性肉芽腫(granuloma telangiectaticum)や化膿性肉芽腫(granuloma pyogenicum)よりも, 小葉状毛細血管腫(lobular capillary hemangioma)が適切であるとの見解に賛意した。自験例と同様の, 原発巣が単発し, その切除後などに衛星病巣の追発をみた本邦報告22症例との比較検討に基づき, 本症病変部局所の微小循環異常と治療法を主体に考察した。
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  • 渋谷 和治, 倉持 朗, 池田 重雄, 土田 哲也
    61 巻 (1999) 5 号 p. 618-622
    公開日: 2010/10/14
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    28歳の女性(妊娠16週)。1996年3月19日より左側頬部痛·耳痛が, 次いで左側耳介部, 下顎部, 下口唇に小水疱が出現, 近医受診し, 帯状疱疹の診断にてビダラビン軟膏処方され, 外用するも症状増悪した。入院の後, 妊娠中であったため, 抗ウィルス剤の全身投与は施行せず, 左頬部痛·耳痛に対し星状神経節ブロックを主として治療を開始したが, 4月2日より顔面神経麻痺が出現, Ramsay Hunt症候群と診断した。以後も星状神経節ブロックを継続したところ顔面神経麻痺は徐々に回復し, 随伴する疼痛も軽減した。妊娠38週に正常分娩で3230gの児を出産。児に明らかな奇形は認めなかった。現在, 神経症状はさらに回復し, 筋電図上でも麻痺は認めていない。
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  • 高橋 博之, 斎藤 和哉, 後藤田 裕子, 村岡 俊二, 佐藤 利宏, 伝法 玲子
    61 巻 (1999) 5 号 p. 623-625
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    42歳の男性。初診の1ヵ月前に包皮の紅斑に気づく。その後, 同病変が徐々に大きくなり, 2個の独立した硬結を形成した。又, 同時期に両鼠径リンパ節腫脹も認め近医外科にて病理検査するも非特異的所見であった。血液学的検査ならびに皮膚生検にて梅毒と診断したが, 臨床的には第1期疹(初期硬結, 領域リンパ節炎)と第2期疹(バラ疹)が混在したため第2潜伏期を欠く第2期梅毒と診断した。治療は合成ペニシリン製剤を投与し略治となったが, 問診からは感染源ならびに時期については明らかにできず, 又, 配偶者の感染の有無についても検索できなかった。近年, 非定型例や多彩な臨床症状を伴った梅毒の報告が増えており, 疑診例に対しては積極的な病理学的および血液学的検索が必要と思われる。
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  • 本田 咲子, 山元 修, 丸田 耕司, 末永 義則, 旭 正一, 谷口 初美
    61 巻 (1999) 5 号 p. 626-629
    公開日: 2010/10/14
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    熱帯魚飼育歴のある患者の手に生じた皮膚非定型抗酸菌症の2例を報告した。症例1: 31歳の男性。4ヵ月程前に左小指基部に擦過傷受傷, 次第に結節となった。病理組織像はリンパ球を混じた類上皮細胞よりなる肉芽腫であり, 生検組織の培養で抗酸菌集落を認めた。従来よりの同定法とDNA-DNAハイブリダイゼーション法でMycobacterium marinumと同定した。ミノサイクリン内服にて約3ヵ月後に軽快した。症例2: 16歳の女性。半年程前, 右手背示指基部を草の葉で切創受傷。その後同部位および2cm程中枢側にも発赤を生じた。さらに右手関節部にも発赤, 腫脹を生じ拡大して波動を触れるようになった。病理組織像は真皮中層に乾酪壊死を伴う類上皮細胞性肉芽腫を認めた。右手関節部皮下膿瘍の膿汁の培養で抗酸菌集落を認め, Mycobacterium gordonaeと同定した。本菌による症例の報告は比較的稀である。ミノサイクリン内服開始後3ヵ月経過しても軽快せず, リファンピシン, イソニアジド内服に変更し1ヵ月程で軽快した。
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  • 相浦 佐和子, 田中 達朗, 成澤 寛
    61 巻 (1999) 5 号 p. 630-632
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    9ヵ月の男児。生後7ヵ月にBCG接種を受けた。その約1ヵ月後に38度前後の発熱を認めるようになり, 約2週間後には体幹に小丘疹が出現してきた。次第に数を増し全身性に拡大したため, 当科を受診した。全身に常色帽針頭大の小丘疹を認める臨床像, BCG接種歴, B型肝炎·C型肝炎·EBウイルス抗体価陰性, 病理組織学的に真皮内の孤立性の肉芽腫性病変, チールニールセン染色陰性, ツベルクリン反応陽性, 胸部X腺写真で異常所見を認めなかったことより, BCG接種により生じたlichen scrofulosorumと診断した。経過は無治療にて2週間程で自然に解熱し皮疹も全て消退した。
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  • 村尾 和俊, 渡部 隆博, 山本 忠正, 定本 靖司, 藤井 靖久, 米田 文男, 浦野 芳夫
    61 巻 (1999) 5 号 p. 633-638
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    劇症型A群連鎖球菌感染症の2例を報告した。症例1: 43歳の女性。右足を軽く打撲した数日後, 同部を中心に右下肢, 左足背, 両手背が壊死となり, さらに血圧低下, 多臓器不全を来した。四肢の壊死は深筋膜のレベルまで至り, CPK, ミオグロビンは高値を示した。皮下組織の培養でA群β溶連菌が検出された。治療によりショック状態を離脱し, その後デブリードマン, 植皮術を行った。症例2: 67歳の女性。皮膚筋炎のためステロイド投与中。右膝をわずかにひねった後, 右膝関節部の強い痛み, 腫脹を生じた。その2日後, 突然ショック状態に陥り, 約9時間後に死亡した。関節液からA群β溶連菌が検出された。
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  • 高濱 英人, 鹿島 真人, 江川 清文
    61 巻 (1999) 5 号 p. 639-641
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    21歳の女性(主婦)。3年前, 左足底に小丘疹が出現したが放置。徐々に拡大した為当科受診した。土踏まずの部分に単発する, わずかに隆起する正常皮膚色の軽度角化性の円形扁平丘疹で, 表面には皮溝が保たれていた。自覚症状はなかった。局所麻酔下に全切除した標本のHE染色にて軽度の乳頭腫症, 角質増殖, 表皮肥厚を認め, 角層内の空胞構造と顆粒層の細胞の一部に認められる細胞内好酸性無構造物質が特徴的であった。抗ウシ乳頭腫ウイルス抗体を用いたABC法にて, これら角質内空胞構造および細胞内物質を有する細胞の核に乳頭腫ウイルス抗原を認めた。さらにビオチン化HPV 60 DNAをプローブとしたin situ hybridization法にて, 空胞構造および有棘層上層の細胞核に陽性を認め, 本病変をHPV 60型による足底疣贅と診断した。
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  • 津田 毅彦, 梅林 芳弘
    61 巻 (1999) 5 号 p. 642-644
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    74歳の男性。右手背の半球状紅色結節。病理組織学的に腫瘍は真皮中層から深層において嚢腫様構造を呈し, 表皮との連続性は認めなかった。嚢腫壁の一部に, 内陸に突出する腫瘍細胞巣があり, 主に均一で小型の卵円形核を有する細胞(poroid cell)により構成されていた。Poroid hidradenomaと診断した。抗ケラチンモノクローナル抗体を用いた免疫組織化学的検索から, poroid cellは真皮内汗管へ, 管腔および嚢腫の壁の細胞は真皮内汗管から汗腺分泌部への分化を示していると考えられた。
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  • 森上 徹也, 石濱 幸代, 中川 俊文, 高岩 堯
    61 巻 (1999) 5 号 p. 645-648
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    51歳の男性。下咽頭有棘細胞癌に対するX線照射中に, 照射部の頚部両側に一致してTricophyton rubrum(T. rubrum)による体部白癬の発生がみられた。クロトリマゾールクリームの外用のみで約3週間後には略治した。白癬患者より得たT. rubrumの感染した鱗屑にX線を照射した後に培養したところ, 100Gyまでの照射では発育には影響がみられなかった。またモルモット皮膚にX線を照射した場合, 20Gyでも表皮ランゲルハンス細胞の数および形態に明らかな変化がみとめられた。これらの実験結果から, 治療量のX線により皮膚の免疫機構は容易に傷害されるのに対して, 真菌の発育は抑制されないため, 自験例のようなX線照射部に一致した体部白癬が生じたものと考えられた。
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  • 森 晶子, 波多野 裕二, 秀 道広, 金子 栄, 山本 昇壯
    61 巻 (1999) 5 号 p. 649-652
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソル·メドロール®)による蕁麻疹型薬疹の1例を報告した。23歳の女性。右臀部の悪性軟部腫瘍に対し, 多剤併用化学療法を施行する際にソル·メドロール®を投与した。投与開始約15分後, ほぼ全身に浮腫性紅斑が出現し, 約1時間後に消退した。本剤の再投与試験では膨疹が誘発され, また各種ステロイド注射剤を用いた皮内テストでは, 本剤のほかコハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム, コハク酸プレドニゾロンナトリウムが陽性を示した。コハク酸, メチルプレドニゾロン, コハク酸クロラムフェニコールナトリウムによる皮内テストは陰性であり, 自験例はコハク酸エステル化されたステロイド薬の部分的な構造を抗原決定基として認識していると考えられた。また本剤を用いたヒスタミン遊離試験では, 患者末梢血(全血), 患者白血球, および患者血清により受動感作した健常人白血球のいずれにおいても明らかなヒスタミン遊離が認められた。以上より自験例を, 特異的IgEを介したI型アレルギー反応による蕁麻疹型薬疹と診断した。
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講座
治療
  • 佐井 嘉之, 鈴木 民夫, 磯部 英一, 濱口 哲, 藤田 直昭
    61 巻 (1999) 5 号 p. 659-665
    公開日: 2010/10/14
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    市販後10年を経た抗真菌外用剤ビホナゾール·クリームの足白癬に対する有用性を本剤開発時と同じ手法を用いて再検討するとともに, 治癒した症例においては治療後もアンケートによる再発調査を実施し以下の結果が得られた。1. 臨床試験においては, 真菌陰性化率80.0%, 皮膚症状改善率44.6%および総合臨床効果69.2%であった。この成績は, 開発時の二重盲検比較試験の本剤の成績と比べて同程度であり, ビホナゾール·クリームは, 足白癬に対し依然として有用な薬剤であることが認められた。2. 再発調査においては, 治癒後4ヵ月目の再発率が10.7%, 8ヵ月目の再発率が34.6%と低いことが再確認された。3. 再発に関与している因子としては, 治癒するまでの期間および患者の衛生状態が認められた。以上, ビホナゾール·クリームは, 足白癬に対し有用な薬剤であること, 治癒後の再発率が低いこと, が再確認された。また, 難治性の足白癬および患者の衛生状態が足白癬の再発に大きく関与していると考えられた。
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  • 村山 功子, 吉池 高志, 高森 建二
    61 巻 (1999) 5 号 p. 666-670
    公開日: 2010/10/14
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    薬剤治療中のアトピー性皮膚炎患者に洗浄剤として酸性洗浄剤を使用し, 皮膚機能および皮膚症状に及ぼす効果を, 通常のアルカリ石鹸使用群を対象として比較検討した。酸性洗浄剤使用群では経皮水分蒸散量および皮表pHの低下傾向が有意に認められ, 皮膚機能の改善が示された。また, 酸性洗浄剤はアルカリ石鹸使用群に比較して, 皮疹の改善度, 有用性においても, 良好な結果を示した。以上のことから, 本酸性洗浄剤はアトピー性皮膚炎患者に使用する洗浄剤として, 通常のアルカリ石鹸に比較して, 治療改善効果において有用と考えられた。
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  • 中村 哲史, 本間 大, 柏木 孝之, 坂井 博之, 橋本 喜夫, 飯塚 一
    61 巻 (1999) 5 号 p. 671-681
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎においては角質細胞間脂質の減少にともない水分保持機能が低下し, バリアー機能が損傷されている。8%合成疑似セラミドクリームは天然セラミド2の類縁体を含有し, 角質細胞間脂質の減少した皮膚に外用することにより, 角層の乾燥, 落屑やバリアー機能を改善することが期待される。今回我々はアトピー性皮膚炎患者の乾燥皮膚に対し本クリームを外用し, その臨床症状と水分保持能, 経皮水分喪失量(transepidermal water loss: TEWL)が改善するかどうかをヘパリン類似物質含有軟膏と比較検討した。調査対象はアトピー性皮膚炎患者29例で, 前腕皮膚の外用により, 皮膚所見·角層機能を含む総合効果判定において86%で有用性を認めた。TEWLについては外用前値と有意差を認めなかったが, 角層内水分量(コンダクタンス)は外用前値と有意差をもって増加した。ヘパリン類似物質含有軟膏との比較ではTEWLとコンダクタンスともに有意差を認めなかったが, 皮膚所見を含む有用性においては合成疑似セラミドクリームが有意に有用であった。副作用は局所の発赤が1例に認められたが外用中止とともに改善した。以上より8%合成疑似セラミドクリームは, アトピー性皮膚炎の乾燥皮膚に対し有用性の高い外用剤と考えられた。
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  • 川島 眞, 奥田 峰広, 小林 明美, 芋川 玄爾
    61 巻 (1999) 5 号 p. 682-685
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル 認証あり
    0.5%カミツレエキス配合クリームの紫外線による色素沈着に対する抑制効果を, カミツレエキスを除いたプラセボクリームとの比較において評価した。健常人男性20名の上腕内側部に2MED量のUVBを照射し, 照射直後から0.5%カミツレエキス配合クリームもしくはプラセボクリームを1日2回塗布し, UVB照射後1, 2, 3週目に誘導された色素沈着の比較検討をおこなった。その結果, 各試験試料塗布部位の肉眼判定による4段階黒化度評価及び相対的な黒化度比較において, 照射後3週目に0.5%カミツレエキス配合クリームは, プラセボクリームに対して有意に黒化度を下げる効果が観察され, 色差測定結果においても, 照射後2週目に0.5%カミツレエキス配合クリームに, 有意に黒化度を下げる効果が認められた。以上の結果より, 0.5%カミツレエキス配合クリームは, 紫外線による色素沈着に対する抑制作用を有することが確認された。
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