西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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63 巻 , 2 号
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図説
綜説
症例
  • 井戸 敏子, 若原 真美, 清原 隆宏, 石黒 和守, 熊切 正信, 上田 惠一, 青山 文代
    63 巻 (2001) 2 号 p. 112-115
    公開日: 2010/09/02
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    56歳,男性。初診の約1年前より陰嚢に潰瘍性病変が生じ,近医にて外用,切除縫縮などの治療を受けたが,再発を繰り返したため当科を初診。コルチコステロイド剤内服療法が奏効し,瘢痕を残し治癒した。10年後,両下腿に潰瘍性病変が多発した。68歳時,難治のため当科に再受診となった。両下腿には小潰瘍を伴い軽度隆起する指頭大の暗赤色局面と毛嚢炎様丘疹が認められた。細菌,真菌,抗酸菌培養はすべて陰性。下腿の皮疹にもコルチコステロイド剤内服療法が著効を示した。病理組織学的には陰嚢および左下腿の潰瘍性病変では,真皮浅層の膿瘍とそれを取り囲む類上皮細胞肉芽腫が認められた。Wilson-Jones & Winkelmannが1988年に報告したsuperficial granulomatous pyodermaと診断した。
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  • 佐々木 公美, 湊原 一哉, 音山 和宣, 横関 博雄, 西岡 清
    63 巻 (2001) 2 号 p. 116-119
    公開日: 2010/09/02
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    46歳の女性。19歳時に近医にて全身性エリテマトーデス(SLE)と診断された。25歳頃より欝症状,被害妄想などの症状が出現し,自殺企図の既往があった。2年前に当科を受診,外来にてアスピリンの内服療法を行い,経過観察していた。1998年12月,意識障害,SLEの増悪を認めたため入院となった。脳波所見で,遅いα波やθ波が高頻度に出現,髄液所見で圧と細胞数の増加,頭部MRIでは大脳白質の多発性微小梗塞像などを認めたことからCNSループスと考えた。上腕にはatrophie blancheを伴う樹枝状の褐色斑が認められ,病理組織所見は血管炎の像であった。ステロイドパルス療法ならびにシクロホスファミドの大量間歇静注療法により意識障害は軽快したが,CNSループス発症前よりも精神分裂病の症状が強く出現した。精神分裂病の素因に加えて,CNSループスを発症したことが精神症状を増悪させたものと考えた。
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  • 三浦 由宏, 平島 徳幸, 三砂 範幸, 成澤 寛, 長澤 浩平
    63 巻 (2001) 2 号 p. 120-123
    公開日: 2010/09/02
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    23歳の女性。1996年,21歳時に蝶形紅斑,日光過敏,蛋白尿,白血球減少,抗核抗体および抗ds-DNA抗体陽性によりSLEの診断を受けて以来ステロイド内服治療を続けていた。5ヵ月後の当院膠原病内科入院中,四肢,前胸部に米粒大の紅斑が出現し,病理組織学的にleukocytoclastic vasculitisの像を呈した。また,1999年2月SLEの増悪にて入院時,項部左側に自覚症状を欠く浸潤性紅斑を認め,生検の結果,深在性ループスエリテマトーデスと診断した。これらの皮疹はSLEの増悪とそれぞれ関連して出現した。
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  • 野平 元備, 籏持 淳, 新海 浤
    63 巻 (2001) 2 号 p. 124-126
    公開日: 2010/09/02
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    53歳の男性。初診の約3年前より,左第2指末節部が腫脹し難治性の紅斑,鱗屑,小丘疹,小膿疱を生じる。皮疹部からの細菌,真菌培養は陰性,病理組織学的に過角化,表皮突起延長,好中球を含む海綿状膿疱を認め,稽留性肢端皮膚炎と診断した。ステロイド外用は効果なく内服は有効であるが漸減により皮疹の再出現を見た。外用PUVA療法により腫脹,小膿疱は消失し,11ヵ月後の現在,それらの出現なく経過良好である。過去10年間の稽留性肢端皮膚炎の統計的観察及び治療について若干の考察を加えて報告した。
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  • 内田 隆夫, 渡辺 秀晃, 末木 博彦, 飯島 正文
    63 巻 (2001) 2 号 p. 127-132
    公開日: 2010/09/02
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    症例1: 67歳の男性。小児期より特に誘因なく顔面·躯幹·上肢などに,棘状に突出する丘疹が出現していたが放置していた。自覚症状のない粟粒大の毛孔一致性丘疹が上記部位に多発集簇し,大小の局面を形成。一部では角化性の棘状突起を伴っていた。病理組織学的には開大した毛嚢に一致して柱状に突出した角質塊がみられ,毛包周囲にはリンパ球浸潤を伴い,原発性棘状苔癬と診断した。治療としてサリチル酸ワセリン外用を行ったが無効であった。症例2: 82歳の女性,下腿伸側を中心に,軽度のそう痒を伴う粟粒大の毛孔一致性丘疹が多発集簇し,おろし金様の局面を形成。丘疹の頂点には角化性の棘状突起物を伴っていた。皮脂欠乏性湿疹を合併しており,一部では苔癬化局面も認められた。病理組織学的には開大した毛嚢に一致して柱状に突出した角質塊がみられ,毛包周囲にはリンパ球浸潤を伴っていた。続発性棘状苔癬と診断し,治療としてヘパリン類似物質,吉草酸酢酸プレドニゾロン,10%サリチル酸ワセリンの外用を行ったところ皮疹は約1ヵ月で軽快した。本症の本邦報告例56例を集計し,考察を加えた。
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  • 小森 一哉, 並木 剛, 松永 剛
    63 巻 (2001) 2 号 p. 133-136
    公開日: 2010/09/02
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    50歳の男性。1998年3月より膜様鱗屑を付着する紅斑が全身に散在性に出現。同年5月当院初診。被髪頭部,体幹,四肢および鼠径部,陰部を含めた股部全体に白色の膜様鱗屑を厚く付着する紅斑を認めた。病理組織上は著明な表皮の肥厚,錯角化,Kogojの微小膿瘍の形成を認め,臨床,病理像より尋常性乾癬と診断した。皮疹が出現する約2ヵ月前より10kg以上の体重減少があり,口腔内のカンジダ症も認めたため,初診時にHIV感染の合併を疑い,患者本人の同意のもとHIV抗体を測定したところ有意な上昇を認め,ウェスタンブロット法でHIV-1に特異的なバンドを複数検出した。
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  • 凌 太郎, 平島 徳幸, 井上 卓也, 三砂 範幸, 成澤 寛
    63 巻 (2001) 2 号 p. 137-140
    公開日: 2010/09/02
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    67歳,女性。1988年,慢性関節リウマチに対して左膝部に人工膝関節置換術を受けた。1999年11月頃より同部に自覚症状を伴わない濃淡のある青色斑が出現し,辺縁にも拡大してきたため当科受診。病理組織学的には血管およびリンパ管周囲に黒褐色顆粒を豊富に有する多数の細胞が浸潤し,左膝関節部のX線検査では大腿骨コンポーネントと脛骨コンポーネントの接触および膝蓋骨コンポーネントの高分子ポリエチレン部の摩擦を認めた。以上より,metallosisと診断した。
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  • 高橋 祥子
    63 巻 (2001) 2 号 p. 141-144
    公開日: 2010/09/02
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    28歳,女性。化粧品による接触皮膚炎を生じ,半年後異なる化粧品を使用しても再度接触皮膚炎を生じた。接触皮膚炎の度に化粧品のパッチテストを行い,2度とも数種の化粧品において陽性を呈した。化粧品メーカーの協力で,陽性であったクリームについて成分パッチテストを施行したところ,1,3-ブチレングリコール(以下,1,3-BG)で陽性を呈した。検索した結果,パッチテストで陽性を呈していた化粧品には全て1,3-BGが含有されていた。また,自験例においては同成分の接触皮膚炎の最低惹起濃度は0.1%aq.であった。1,3-BGを含有しない化粧品の使用により皮疹の再燃はない。1,3-BGはその防腐効果と適度な保湿性により年々需要が伸びている保湿剤であり,化粧品には5~10%以上の濃度で含有されていることが多い。多種の化粧品で接触皮膚炎を起こしている可能性のある時は,稀ではあるがL3-BGによる接触皮膚炎を考える必要がある。
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  • 江口 哲, 利谷 昭人, 松田 哲男, 村上 義之, 永江 祥之介, 桐生 美麿
    63 巻 (2001) 2 号 p. 145-148
    公開日: 2010/09/02
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    74歳の男性。1993年に多発性大腸癌の手術の既往がある。1998年9月に右手第5指の角化を伴う紅色局面と右足外縁の鱗屑を伴う紅褐色局面を主訴に来院し,病理組織学的にいずれもBowen病と診断した。更に体幹など被覆部にも複数のBowen病を,また右下腿には基底細胞癌を認めた。砒素角化症様病変も認められ,慢性砒素中毒症が疑われたが詳細な問診でその可能性を見出せず,また毛髪などの砒素濃度に異常は認められなかった。
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  • 加賀谷 真起子, 近藤 靖児, 山田 康博, 鎌田 麻子, 松坂 英信, 神保 孝一
    63 巻 (2001) 2 号 p. 149-154
    公開日: 2010/09/02
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    21歳,男性。中背部右側に自覚症状を欠く11×7mmのドーム状に隆起する黒色結節を認め,単純切除術を施行。病理組織学的に結節型悪性黒色腫,tumor thickness 5.0mm, level 4であった。過去10年間に当院で経験した悪性黒色腫113例の統計では,結節型黒色腫(以下NM)は若年層男性の体幹に,表在拡大型(以下SSM)は若年層女性の下腿に発症率が高かった。又,足底,体幹の非露出部では他部位と比較して男性の発症が,一方顔面,四肢の露出部では女性の発症が多かった。
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  • 松井 珠乃, 小野 友道
    63 巻 (2001) 2 号 p. 155-157
    公開日: 2010/09/02
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    10歳の女児。アレルギー性結膜炎,アトピー性皮膚炎などの既往あり。両眼囲にみられたカポシ水痘様発疹症が一時ほぼ消退した後,第15病日に急激な再燃をみた。再燃の誘因の一つとして日光曝露が考えられたが,細胞性免疫能の低下を示唆する検査所見も認められた。
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  • 細木 伸枝, 籏持 淳, 藤田 伸弘, 野平 元備, 新海 浤
    63 巻 (2001) 2 号 p. 158-161
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    症例1: 18歳の女性。初診の約8ヵ月前より右頬部に丘疹が多発,顔面全体に米粒大までの扁平で常色の丘疹が多数認められ,臨床的に青年性扁平疣贅と診断された。Cimetidineなどの投与で軽快しないため,squaric acid dibutyl ester(以下SADBEと略す)を用いた局所免疫療法を開始した。治療開始後2週目頃より疣贅の消退傾向がみられ,4週目にはほぼ完全に消失した。治療中止1年後の現在,疣贅の出現は認められない。症例2: 12歳の女性。初診の約2年前より両頬部に丘疹が出現し,近医で青年性扁平疣贅の診断にてヨクイニン,cimetidineの投与を受けるも皮疹が軽快しないために当科受診となった。両頬部に米粒大までの扁平で褐色の丘疹が多数認められ,SADBEを用いた局所免疫療法を開始後,3週目頃より疣贅の消退傾向がみられ,7週目にはほぼ完全に消失した。治療中止5ヵ月後の現在,疣贅の出現は認められない。
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  • 篠田 英和, 西本 勝太郎
    63 巻 (2001) 2 号 p. 162-165
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    症例1: 81歳,女性。症例2: 67歳,女性。症例3: 8歳,女児。症例4: 83歳,女性。4例すべてにおいて,顔面白癬の診断後,患者の訴えはなかったが,頭髪の診察を行い,毛孔一致性の黒点を発見した。KOH鏡検にて,毛内性菌寄生の像が認められ, black dot ringworm(以下BDR)と診断した。症例1ではTrichophyton glabrum,症例2,3ではTrichophyton violaceum,症例4ではTrichophyton rubrnmを分離同定した。 BDRの症例の中には患者の自覚の遅れや診察医の見逃しのためステロイド外用剤誤用によりケルスス禿瘡へ移行した症例もみられる。このため,BDRをなるべく早期に発見することが皮膚科医に求められる。BDRの好発年齢である,小児および高齢者女性の顔面白癬を診た場合,頭髪の診察は必須である。
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  • 野内 伸浩, 高橋 眞智子, 西口 健, 大平 小由里, 水谷 仁, 清水 正之, 西本 勝太郎
    63 巻 (2001) 2 号 p. 166-168
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    95歳の女性。初診の約1年前より頭部に時にそう痒を伴う皮疹があり,受診時前頭部に直径約10cmの深紅色の角化性落屑性紅斑とその中に2~3mmの膿疱を数個認めた。サブローブドウ糖寒天培地を用いた真菌培養では乳白色クリーム状の,表面に皺襞を有する菌集落が得られた。ライスクリームによるスライド培養では分枝性,樹枝状の菌糸と分芽胞子のほか,厚膜胞子の形成を認め,Candida albicansと同定した。被髪頭部に生じた皮膚カンジダ症と考え,イトラコナゾール内服,ビフォナゾール外用にて皮疹は軽快した。
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  • 橋口 貴樹, 瀬戸山 充, 金蔵 拓郎, 神崎 保
    63 巻 (2001) 2 号 p. 169-171
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    70歳,男性。1999年3月に感冒様症状が続き,口腔内に小潰瘍が多発した。ヘルペス性歯肉口内炎と診断され治療中であったが,上部消化管内視鏡検査にてサイトメガロウイルス食道炎も指摘された。また数年前より四肢および体幹に皮疹を認めており,HTLV-1抗体陽性であったため成人T細胞性白血病(ATL)との関連を疑われて当科紹介受診。初診時,体幹部,下肢に軽度そう痒を伴う紅色丘疹があり,下口唇には径1cmほどの白色の厚い鱗屑のついた局面がみられた。下口唇の局面のKOH鏡検では疥癬虫,虫卵が多数みられたため,疥癬と診断した。その後,急性型のATLと診断された。下口唇に疥癬が寄生した症例は見当たらず,ATL患者に生じる疥癬には特異な皮疹を呈することがあると考えられた。
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研究
  • 笠松 正憲, 森田 明理
    63 巻 (2001) 2 号 p. 172-175
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    従来の治療では難治性であったアトピー性皮膚炎患者7人に対し,最小光毒量以下の外用PUVA療法を短期間(2週間·10回照射)行った。平均年齢は20.0歳(15~26歳)。PUVA療法開始時の重症度はSCORAD index 62.3±10.7。照射後全例に重症度の改善がみられた(SCORAD index 33.7±11.3)。メトキサレンローションを塗布していない顔面·頭部についても皮疹の軽減がみられた。同時に,1例を除き血清eosinophil cationic protein(ECP)値は低下がみられた。副作用としては,1例でメトキサレンローションに対し悪心·嘔吐を訴えたが,マスクを使用することで治療は継続可能であり,その他手技の点で問題になることはなかった。
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  • 田中 達朗, 平 嘉世, 三浦 由宏, 平島 徳幸, 凌 太郎, 成澤 寛, 正木 恭介, 土居 達也, 久米村 恵
    63 巻 (2001) 2 号 p. 176-180
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    今回の研究に先だって排便状況とアトピー性皮膚炎や白癬などの皮膚疾患罹患状況との関連性について調査対象者本人の自己申告に基づくアンケートを実施した。その結果,排便状況,特に下痢症状と皮膚疾患に何らかの関連性が存在する可能性が示唆されたため,足白癬を対象に排便状況との関連を検討した。陸上自衛隊員(足白癬罹患者27名,健常対照者9名)を対象に調査した。足白癬患者群の皮膚症状の評価は自覚症状と皮膚所見,cottor-swab sampling methodにより得られたコロニー数を基に総合的に判定した。足白癬患者群でcotton-swab sampling methodによるコロニー数毎の腸内細菌占有率と,健常対照者群の腸内細菌占有率を比較したところ,Bifidobacteriumのみ危険率0.05未満で各群との有意差があり,足白癬の症状の程度が悪いほど腸内のBifidobacteriumの占有率は低く,足白癬を含めたその他の感染症の成立または維持に腸内ビフィズス菌が関与している可能性が示唆された。
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講座
統計
  • 杉田 康志, 行徳 英一, 石井 知子, 森川 博文, 矢野 貴彦, 森田 栄伸
    63 巻 (2001) 2 号 p. 186-190
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎の発症因子や増悪因子の寄与率を明らかにする目的で,857名のアトピー性皮膚炎患者の生活環境についてアンケート調査を行い,皮疹の重症度判定,スクラッチテスト,血清総IgE検査,抗原特異的IgE検査の結果と比較検討した。スクラッチテストとRAST検査結果は良好な相関関係がみられた。アンケートの回答結果と各検査項目との検討では,就寝時にベッドを使用すると答えた患者,およびアレルギーの症状に季節変化があると答えた患者において皮疹が重症の患者が有意に多く,総IgE値も有意に高いという結果が得られた。さらに,症状に季節変化があると答えた患者群は,RAST検査で,ハウスダスト·ダニ·スギ花粉の陽性率が有意に高値であり,多種の環境抗原に感作されていることを示唆するものと思われた。花粉類,ダニへの感作は,症状の季節的な変化の重要な要因となっている可能性がある。一方,ベッドを使用している患者群においても,ハウスダスト,ダニ,およびスギ花粉などの花粉類への感作率が高いことが示された。アンケート調査はアトピー性皮膚炎の原因·増悪因子の検索において有用な手段であることが明らかになった。とくに,症状の季節的な変化を示す患者群では,植物抗原の関与する可能性が高いことが明らかとなった。
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治療
  • 中山 秀夫
    63 巻 (2001) 2 号 p. 191-196
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    難治性円形脱毛症(汎発性脱毛症,全頭脱毛症,びまん性脱毛症,多発性融合性円形脱毛症)54例に平均17.1ヵ月間Glycyrrhizin(Glycyron®, 成人9錠,分3)を内服させ,外用剤は漢方のLaiso,SK,OTN,101J及び101J-2などを,無効の場合は4~5ヵ月ごとに変更してcombination therapyをおこなった。悪化因子を調べたところ,ANA陽性30.6%,血清IgE上昇34.0%,金属アレルギー63.2%が認められた。金属アレルギーが明瞭で,容易に治癒しない8例では,歯や鍋の金属を分析して,抗原金属再侵入の低減をはかった。以上のcombination therapyの結果は,全治~著明改善24例(44.4%),有効(改善+引分け)13例(24.1%)で,有効以上68.5%となった。やや有効,無効,悪化は合計17例で,31.5%であった。副作用は1例もみられなかった。ANA陽性例でも66.7%, IgE上昇例においても58.7%は上記治療で改善をみたので,これらは真の悪化因子ではないかもしれない。アレルゲンとなっている金属の除去後顕著に発毛を見た症例は8例中6例,75.0%であったので,今後このような悪化因子の検討を続ける必要を認める。結論として,Glycyron®を長期内服して,適切な漢方系の外用をおこなうことは,68.5%の有効率と,副作用のない点から,難治性円形脱毛症には推奨しうるcombination therapyと考えられた。
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世界の皮膚科学者
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