西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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64 巻 , 3 号
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図説
綜説
症例
  • 岡原 佳代, 檜原 理子, 桂 真理
    64 巻 (2002) 3 号 p. 281-283
    公開日: 2010/09/02
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    68歳,男性。眼底検査のため散瞳薬のミドリン®Pの点眼をうけたところ,帰宅後より充血,そう痒,眼瞼腫脹が出現した。ミドリン®P点眼のたびに同様の症状を繰り返すため,散瞳薬をネオシネジン®に変更したが,点眼1時間後より充血を生じ,その後も結膜炎症状が続いた。約1ヵ月間にわたりタリビット®,エコリシン®,サルペリン®点眼にて治療されたが十分改善せず,すべての点眼薬の中止後約1週間で軽快した。原因アレルゲンの精査では,パッチテスト,プリックテストともにミドリン®P,ネオシネジン®の主成分である塩酸フェニレフリンに陽性であった。パッチテストの陽性反応は,7日後により強い反応を認め,3週間後においても減弱することなく持続していた。自験例のアレルギー性接触眼瞼結膜炎においては,塩酸フェニレフリンによる遅延型アレルギーだけでなく即時型アレルギーも関与していると考えられた。
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  • 井上 雄二, 横山 真為子, 行徳 貴志, 小野 友道
    64 巻 (2002) 3 号 p. 284-286
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    23歳日本人女性。バリ島旅行中にhennaによるbody art(以下henna tattoo)を受けた。旅行中は異常をみとめなかったが,10日後にhenna tattooを受けた部位が紅く腫れ,痒みを自覚するようになった。初診時,左上腕に絵柄と一致した発赤·腫脹を認めたため,副腎皮質ホルモン剤外用および内服,抗アレルギー剤内服にて加療した。皮疹は1ヵ月程で軽快した。しかし,6ヵ月後に髪染めをした後,絵柄に一致した紅斑を認めた。パッチテストを行った結果,natural hennaで陰性, paraphenirendiamine(以下PPD)で陽性であった。使用された染料中に含まれていたPPDにより感作されて起こった接触皮膚炎と考えた。
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  • 新谷 洋一, 菅野 重, 榊原 代幸, 森田 明理, 辻 卓夫
    64 巻 (2002) 3 号 p. 287-289
    公開日: 2010/09/02
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    31歳,男性。数年前から,運動時·入浴時などにそう痒を伴う粟粒大の膨疹が出現するようになった。個疹は10分以内に消失した。症状は,冬季に悪化する傾向があった。アセチルコリン皮内テストで膨疹と衛星病変を認め,コリン性蕁麻疹と診断した。また換気カプセル法を用いた抵抗湿度計による連続発汗量測定により減汗症の合併が明らかとなった。アセチルコリン皮内テストによる内服薬の効果を検討し,その結果フマル酸ケトチフェン内服を継続し良好な経過が得られた。
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  • 滝 愛子, 永井 弥生, 曽我部 陽子
    64 巻 (2002) 3 号 p. 290-293
    公開日: 2010/09/02
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    16歳,女性。初診1週間前より四肢に紅色皮疹が出没,また,関節痛,関節腫脹,咽頭痛も出現した。皮疹は拇指頭大までの淡紅色の不整形紅斑であり,四肢に多発し融合傾向を認めた。ロキソプロフェンナトリウム内服にて一時改善するも,その後39℃台までの間欠熱が出現,肝機能異常を認めるとともに血清フェリチン値が高値となった。プレドニゾロン20mg投与にて軽快し,1年半経過した現在まで再発を認めない。フェリチン値は病勢との相関を認めた。
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  • 渡辺 幸恵, 森田 明理, 新谷 洋一, 辻 卓夫
    64 巻 (2002) 3 号 p. 294-297
    公開日: 2010/09/02
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    15歳の女性。大動脈炎症候群にて加療中,両下腿に,皮下に硬結を触れ圧痛を伴う紅斑と,黒色の痂皮を伴う潰瘍が多発してきた。皮疹部の生検にて,真皮,皮下組織境界部の小動脈に壊死性血管炎を認め,皮膚結節性多発動脈炎と診断した。大動脈炎症候群において,大血管のみならず小血管にも病変がおよんだという点で,血管炎症候群の発生機序を考えるうえで示唆に富む症例と考えられた。
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  • 寺崎 健治朗, 米良 ゆかり, 馬場 千晶, 神崎 保
    64 巻 (2002) 3 号 p. 298-300
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    進行乳癌に対するepirubicinの動脈内注入療法(以下,動注)中に動脈支配領域に一致して皮膚病変のみられた56歳女性例を報告した。右乳癌の術前動注療法として,右鎖骨下動脈及び内胸動脈へのepirubicin 70 mgの週1回のone shot動注療法を3回施行後より右前胸部に紅斑が出現し当科を受診。初診時,動脈支配領域に一致して壊死性潰瘍,紅斑および色素沈着が認められ,紅斑部の生検で表皮に加え汗腺の壊死性変化が認められた。epirubicinはdoxorubicin(ADM)の副作用を軽減する目的で開発されたADMの誘導体で,近年局所進行乳癌に対する動注療法において,ADMにとって代わる薬剤となっている。血管内カテーテルや動注リザーバーの開発と進歩により,動注化学療法は多用される傾向にあり今回のような症例が増加するものと考えられる。
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  • 宮脇 さおり, 森田 明理, 辻 卓夫
    64 巻 (2002) 3 号 p. 301-303
    公開日: 2010/09/02
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    10ヵ月男児。異常な顔貌(odd face)にて経過観察されていたが,基礎体温の高値および発汗低下のため,皮膚科紹介受診となった。臨床所見は,鞍鼻,粗な頭髪,耳介の低位置,口唇の突出,また体幹四肢は鱗屑を伴う紅斑を認め,滑らかで薄い皮膚がみられた。歯牙形成は,認められなかった。背部の病理組織学的所見では,非連続の4枚の切片にはいずれも,真皮に汗腺·毛包·脂腺を認めなかった。発汗試験陰性。以上の臨床所見,病理組織像,発汗試験から,無汗性外胚葉形成不全症と診断した。以後,萎縮性鼻炎,眼瞼内反症による角膜びらん,気管支喘息を発症し,耳鼻科,眼科,小児科で定期的に加療されている。早期診断によって,発熱による死亡と脳障害を予防することが重要であり,クーラーの使用や物理的な体表面の冷却等適切な温度管理で,現在のところ脳障害などの問題はみられていない。
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  • 村田 薫, 籏持 淳, 角田 真理, 小林 孝志, 新海 浤, 磯野 大輔
    64 巻 (2002) 3 号 p. 304-307
    公開日: 2010/09/02
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    44歳,女性。左眉毛部の25×27mmの中央部に潰瘍を伴う不整形の黒色腫瘤を主訴に受診。頬部,右前腕部にも黒色丘疹を数個認め,切除した組織は全て充実型の基底細胞上皮腫であった。また,両手掌に径1mmの小陥凹を数個認め,オルソパントモグラフで多発性の顎嚢胞と頭部X線では大脳鎌の石灰化が認められた。以上の所見より,本症例を基底細胞母斑症候群(BCNS)と診断。本症候群の本邦における現在までの報告例304症例を集計し,考察を加えた。
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  • 小松 真人, 小関 史郎
    64 巻 (2002) 3 号 p. 308-310
    公開日: 2010/09/02
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    12歳,男児。半月前に額に圧痛を伴う紅色丘疹が生じ,増大。病理組織では,真皮内にCD30(+)の大型の異型細胞を含む細胞浸潤が広範に認められ,lymphomatoid papulosis(以下LPと略)と診断し,ステロイド含有テープで加療した。皮疹は一時,体幹·四肢に,新生·消退を繰り返したが,現在は再発を認めない。
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  • 古田 淳一, 梅林 芳弘
    64 巻 (2002) 3 号 p. 311-314
    公開日: 2010/09/02
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    79歳の男性。左下腿の腫瘤を主訴に受診。組織は典型的な血管肉腫の像を示し,MRIでは左大腿筋層内に5個の腫瘤を認めた。下腿腫瘤は全摘植皮,大腿筋内腫瘤に対し放射線照射を行った。更に遺伝子組換え型ヒトインターロイキン-2(rIL-2)の経静脈投与を40万単位/日より開始した。投与開始10日目からは80万単位/日に増量したところ,投与開始25日目には好酸球68%(絶対数9452/μl)と著明な好酸球増多を来した。このときIL-5 15.6pg/ml, eosinophil cationic protein(ECP) 77.2μg/lと高値を示したが,IL-4は正常範囲内だった。rIL-2の減量中止により好酸球数,IL-5, ECPは正常化した。IgEは明らかな変化がなかった。これらのことから,rIL-2による好酸球増多はIL-5産生亢進を介すること,IL-5を産生する細胞はrIL-2の刺激に対してはIL-4を産生しない細胞であること,が示唆された。
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  • 守屋 美佳子, 梅林 芳弘, 市川 栄子
    64 巻 (2002) 3 号 p. 315-317
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    73歳女性。右下腿の扁平隆起性の紅色腫瘤。類円形の腫瘍が表皮から連続して真皮内に索状に増殖しており,真皮網状層に浸潤性に増殖していた。腫瘍細胞巣内には多数の管腔構造の形成が見られた。抗ケラチンモノクローナル抗体の染色の結果,腫瘍細胞は表皮内汗管と表皮直下の真皮内汗管の中間層細胞を染色する34βB4, DE-K10抗体,正常汗腺の汗管と分泌部の筋上皮細胞を染色するLP34, 34βE12抗体,分泌部を染色するCY-90, M20, RCK108抗体のすべてに対して陽性所見を示した。本腫瘍では分化型ケラチンと単層上皮型ケラチンが共存しており,おそらく悪性化に伴って異常なケラチン発現パターンを呈したものと考えられた。
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  • 行徳 貴志, 加口 敦士, 清井 起鵬, 中村 徳志, 進 洋子, 木村 達, 中西 和夫, 小野 友道
    64 巻 (2002) 3 号 p. 318-322
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    症例は70歳の女性。マムシ咬傷後,マムシ毒の直接作用,およびDICとその合併症によって死亡した1例を報告した。初診34時聞後,咬傷側上肢全体の腫脹·乏尿·低体温にて当院救急救命センターを受診した。抗毒素血清療法,セファランチン療法,透析および血漿交換療法などの加療を施行するも,第8病日に死亡した。剖検の結果,死因はマムシ毒がDICを惹起し,腸管の穿孔,それによる腹膜炎からの敗血症を発症したことに加え,肺炎による呼吸不全となり,かつマムシ毒の直接作用による肝,心筋,腎尿細管などの出血,壊死などによる多臓器不全と考えた。
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  • 渡辺 晴二, 河崎 昌子, 望月 隆, 石崎 宏
    64 巻 (2002) 3 号 p. 323-326
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    49歳男性の陰部,大腿部,下腹部に生じた硬毛部急性深在性白癬の1例を報告した。患者は同部位に約6ヵ月間ステロイド外用剤を使用し,また角質増殖型足白癬が認められた。病変部の鱗屑および生検組織から培養された菌株は,いずれもTrichophyton rubrumと同定された。4週間のテルビナフィン125mg/日内服で略治した。
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講座
統計
  • 笹嶋 由美, 飯塚 一
    64 巻 (2002) 3 号 p. 337-343
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    1977年から1996年に,旭川医科大学皮膚科外来を受診した15歳以下の小児新患を対象に,小児皮膚疾患の統計的観察を行った。対象を年齢別に乳児期(0歳),幼児期(1~5歳),学童期(6~11歳),中学生期(12~15歳)の4期に分け,小·中学生にみられる皮膚疾患および学校保健関連皮膚疾患を中心に検討した。小児新患は新患総数の26%を占め,そのうち約45%が小·中学生であった。高学年になるほど女子が多く,特に中学生で顕著であった。学童期·中学生期においては湿疹·皮膚炎(45%),感染症(20%),母斑·母斑症(7%),皮膚腫瘍(5%)などが多くみられた。湿疹·皮膚炎ではアトピー性皮膚炎が各期とも圧倒的に多く,特に学童期,中学生期では各々46%を占めた。次いで小学生ではウイルス性皮膚疾患が多く,中学生では尋常性ざ瘡が目立った。小·中学生期における非伝染性皮膚疾患は伝染性皮膚疾患の4倍であり,学校保健と非伝染性皮膚疾患との関連について述べた。
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  • 飯島 茂子, 南野 義和, 武田 真沙子, 鈴木 優
    64 巻 (2002) 3 号 p. 344-350
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    茨城県水戸市内中核病院における黄色ブドウ球菌(黄ブ菌)感染症の現状を把握するために,2000年1月~12月の1年間に分離された黄ブ菌について統計学的に検討した。1患者1株としてカウントすると,黄ブ菌は全体で728株培養され,259株(35.6%)はMRSAであった。その内皮膚科は72株(27.8%),内科67株(25.9%),脳外科41株(15.8%)が検出され,当科はMRSAの科別分離数で第1位であった。また,各薬剤のMRSAによる感受性率は,診療科により大きな相違がみられ, GMは内科,脳外科,外科で60%以上,MINOは皮膚科,整形外科,外科で70%以上,LVFX, OFLX, CLDMは皮膚科でのみ50%以上を示した。次に,同年7月~9月に皮膚科外来より分離された黄ブ菌102株を検討した。疾患別には伝染性膿痂疹が68株と圧倒的に多く,MRSA分離率は32.4%であった。伝染性膿痂疹におけるGM, CAM, MINOの感受性率は, MSSAにおいては各々30.4%,37%,100%に対して,MRSAでは各々4.5%,9.1%,95.5%であった。また,MRSA 12株についてco-trimoxazoleの感受性を調べたところ,100%の感受性率を示した。
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治療
  • 石澤 俊幸, 近藤 慈夫, 白石 正, 仲川 義人, 大友 えつ子, 長岡 栄子, 中村 幹彦, 阿部 吉明, 平坂 敏夫
    64 巻 (2002) 3 号 p. 351-356
    公開日: 2010/09/02
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    花王ソフティ薬用ハンドローション®の皮膚保護能,使用効果,使用後の作業に与える影響について検討した。その結果,ローション塗布に伴い皮膚角層表面水分量,経皮水分蒸散量ともに有意な改善がみられ,摩擦測定係数からみた滑りにくさも,市販スキンケアクリームの1.8倍の値を示した。さらに看護婦を対象とした使用試験においては,乾燥,角質肥厚,鱗屑といった皮膚所見において有意な改善傾向が認められた。またアンケート調査では,べとつきが少ないことから,仕事への妨げが少ないと回答していた。以上のことから,頻回の手洗いを要求される医療従事者の手荒れ予防ハンドローションとして,きわめて有用であると思われた。
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  • 高橋 英俊, 伊部 昌樹, 橋本 喜夫, 飯塚 一, 中村 哲史, 真鍋 公
    64 巻 (2002) 3 号 p. 357-362
    公開日: 2010/09/02
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    製剤的に吸収の安定化をはかるために改良されたネオーラル®(シクロスポリンMEPC)について,従来製剤(サンディミュン®)を服用中の乾癬患者に対し,同一用量で切り換えた場合の安全性,臨床効果とシクロスポリンの血中濃度(トラフ値)の変動について検討した。対象患者20例にネオーラル®切り換え後,12週間継続投与した。ネオーラル®に切り換え後,PASIスコアおよびそう痒の軽度改善が認められた。ネオーラル®切り換え時の平均トラフ値は70.74ng/mlであったが,切り換え2週後には106.7ng/mlに上昇し,12週後にはさらに122.5ng/mlと有意な上昇が認められた。切り換え後,認められた副作用の発現は20例中2例(10.0%)で,内訳は血圧上昇が2件,血清クレアチニン値の上昇1件,BUNの上昇が1件認められたが,重篤なものはなかった。有用度は19/20(95.0%)の症例でサンディミュン®内服時と比較して同等以上の有用性が確認された。以上の結果からサンディミュン®からネオーラル®への切り換えは同一用量で比較的安全に効果を維持できると考えた。また,ネオーラル®によるトラフ値の上昇により乾癬の維持治療の際,サンディミュン®投与時より低用量で治療可能であることが示唆された。
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  • 安岐 敏行, 三原 基之
    64 巻 (2002) 3 号 p. 363-366
    公開日: 2010/09/02
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    帯状疱疹後神経痛が経験的に温めることで改善することをヒントに,体質的に冷えを伴う帯状疱疹後神経痛の患者に漢方の代表的温剤である桂枝,附子を含む方剤で治療した。方剤としては煎剤で桂枝加附子湯加減,エキス剤で八味地黄丸を使用した。今回対象とした症例は帯状疱疹の皮疹が消失ないし潰瘍が上皮化したのちに疼痛を生じた8例で,高齢者,女性が多く,全例手足の冷感を強く訴えた。また東洋医学的診察では脈診で全例が沈,細,弱であり腎虚証を呈していた。今回行った温剤による漢方治療は,冷感との関連がつよい帯状疱疹に伴う疼痛に対して有効な治療法の一つと考えた。
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世界の皮膚科学者
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