西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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64 巻 , 6 号
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図説
綜説
症例
  • 宇宿 一成
    64 巻 (2002) 6 号 p. 681-683
    公開日: 2010/09/02
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    10歳,女児。以前より顔面にそう痒を伴う紅斑が繰り返し出現する。自宅の生垣にはラカンマキが植えられ,庭には数種類の植物が栽培されていた。植物による接触皮膚炎と考えパッチテストを行ったところ,ラカンマキの葉が陽性となったため,ラカンマキによる接触皮膚炎と診断した。ラカンマキによる接触皮膚炎の初報告例と考える。
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  • 冨高 晶子, 赤松 浩彦, 曽和 順子, 松永 佳世子, 鈴木 加余子
    64 巻 (2002) 6 号 p. 684-687
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    27歳の男性。職業は自動車部品検査業務。約6年前より手掌に水疱様の皮疹が出現し,近医に通院するも軽快増悪を繰り返していた。その後両手指に拡大し,皮疹が顔面にも拡大したため当科へ精査目的のため受診した。当科初診時には顔面,手掌,手背に痒みを伴う浮腫性紅斑,鱗屑,そう破による苔癬化局面,一部亀裂を認めた。非露出部に皮疹は認めなかった。接触皮膚炎を疑いパッチテストを施行したところ,患者の持参したエポキシ樹脂および硬化剤に陽性反応を得た。成分パッチテストでは,ビスフェノールAにアレルギー反応を認めた。職業性接触皮膚炎と診断し,職場の配置転換を行ったところ皮疹は急速に改善し,その後再燃していない。
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  • 福島 聡, 木下 美佳, 肥後 順子, 木藤 正人, 宮脇 由美子, 小野 友道
    64 巻 (2002) 6 号 p. 688-692
    公開日: 2010/09/02
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    症例1:74歳,女性。1ヵ月前より露光部に丘疹状,点状紅斑様の毛細血管拡張が多発してきた。症例2:57歳,男性。5年前より露光部および背部に斑状,分枝状の毛細血管拡張が多発。両者とも内服中のカルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬)によるものと考え中止したところ皮疹は消失した。Ca拮抗薬による毛細血管拡張症は露光部に生じ,原因薬剤の中止で消退することが多い。我々が調べ得た限りでは本邦での報告はまだないが,潜在的な本疾患の患者はかなり多いと思われた。
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  • 福島 聡, 木下 美佳, 肥後 順子, 木藤 正人, 天野 冨紀子, 小野 友道
    64 巻 (2002) 6 号 p. 693-697
    公開日: 2010/09/02
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    19歳,女性。1ヵ月前より両手を水に浸けると,手掌·指腹が約1分で著明に白色浸軟化し,腫脹感と疼痛を覚えるようになった。両手を水から出し乾燥させると上記症状は約20分で消退し,繰り返すうちに次第に手掌が角化してきた。両手の浸水試験を行い上記症状の再現を認め,いわゆる「hand-in-the-bucket」signが陽性であり,aquagenic palmoplantar keratodermaと診断した。我々が調べ得た限りでは本邦で同様の症例の報告はまだないようである。
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  • 黒木 りえ, 西浦 博史, 村松 和彦
    64 巻 (2002) 6 号 p. 698-702
    公開日: 2010/09/02
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    2001年3月30日出生の女児。在胎37週6日,自然分娩にて仮死なく出生。出生時体重2845g。出生時より全身に径2~5mmの暗赤色の丘疹が多数認められ,当院NICUへ紹介搬送となった。皮膚生検ではcapillary hemangiomaの診断を得,腹部エコーで肝に2個の血管腫を認めた。多発性血管腫を皮膚と肝の2臓器に認めることより,benign neonatal hemangiomatosisと診断した。皮膚,肝の血管腫に消退傾向なく第43生日よりプレドニゾロン2mg/kg/dayの内服を開始。以後徐々に皮膚血管腫消退傾向を示したため,プレドニゾロン内服は第101生日に中止し現在外来にて経過観察中である。プレドニゾロン中止後も皮膚血管腫の消退傾向は続き,現在色素沈着を残すのみとなっている。肝血管腫もエコー上1個は検出できなくなり,1個残るのみである。経過中肝内に動静脈短絡(以下A-V shunt)を疑う血流は認められず,うっ血性心不全の徴候は認められていない。
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  • 中野 純一郎, 野中 薫雄
    64 巻 (2002) 6 号 p. 703-706
    公開日: 2010/09/02
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    70歳,女性。15年前より腰部に小結節が出現し始め,最近疼痛を伴うようになり当科を受診した。初診時の所見で両側腹部から腰部にかけて5mm前後の小結節が100個以上集簇して認められた。組織学的に真皮浅層から深層にかけて比較的境界明瞭で被膜を有さない腫瘍塊がみられ,典型的な平滑筋腫の像を呈した。広範囲切除を希望せず,痛みの伴う腫瘍のみ切除を希望し,分割切除を施行した。期間中の疼痛軽減目的にCa2+拮抗薬(nifedipine)および交感神経α1受容体遮断薬(doxazosin)を使用し,自発痛や接触による疼痛の出現がほぼ消失し,疼痛に対し著明な効果が得られた。交感神経支配である立毛筋の収縮抑制に働き,神経の圧迫が軽減されたためと考えられた。本疾患では疼痛のため日常生活に支障をきたすこともあり,Ca2+拮抗薬や交感神経α1受容体遮断薬などの内服療法は,低血圧症状の出現に注意を要するが,疼痛を軽減させる目的で,試みるべき治療法のひとつである。
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  • 後藤 多佳子, 大日 輝記, 原田 佳代, 師井 洋一, 古江 増隆, 吉本 五一, 田中 吏佐, 三ツ木 健二, 古賀 博文, 佐々木 雅 ...
    64 巻 (2002) 6 号 p. 707-712
    公開日: 2010/09/02
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    症例1:63歳,男性。2000年8月,左角結膜悪性黒色腫の診断で左眼窩内容摘出術をうけた。2001年8月,腹痛が出現。腹部CTで腹膜に多数の結節影を認め,生検の結果,悪性黒色腫腹腔内転移の診断であった。dacarbazine(DTIC), nimustine hydrochloride(ACNU), cisplatin(CDDP)とtamoxifen内服(=DAC-Tam療法)を2クール,更にCDDP, DTIC, vindesine(VDS)(=CDV療法)を1クール施行し,腹腔内転移巣はほぼ消失した。現在まで転移巣の新生を認めず,CRが得られた。また,治療経過中,背部に白斑を生じた。症例2:49歳,女性。2000年11月,右鼠径部に有痛性の皮下結節が出現。2001年7月,鼠径リンパ節生検を施行され,転移性悪性黒色腫の診断であった。全身検索を行ったが原発巣は不明であった。画像診断(CT, FDG-PET(fluorodeoxyglucose-positron emission tomography))にて肺に転移巣と思われる病変を認めた。CDV, interferon-β併用療法(=CDV-feron療法)を3クール施行し,鼠径部転移性リンパ節は著明縮小,肺病変は消失した。転移巣の50%以上の縮小率が得られ,評価としてはPRであった。右鼠径リンパ節郭清術を施行し,更に2クールのCDV-feron療法を追加施行したところ,現在まで経過良好で,再発もみられない。
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  • 根井 まり子, 野元 康代, 御厨 賢, 黒瀬 浩一郎, 名嘉眞 武国, 安元 慎一郎, 森 理, 橋本 隆, 杉原 まり
    64 巻 (2002) 6 号 p. 713-717
    公開日: 2010/09/02
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    26歳の男性。約半年前より右頬部に自覚症状のない径1cmの皮下腫瘤に気づき近医を受診,局所麻酔下に単純切除術を施行された。病理組織学的にアポクリン腺癌を疑われたため当科を紹介受診となった。当科初診時,右頬部に約2.5cmの術後瘢痕を認めた。術後瘢痕辺縁部より1cm離し筋膜上で拡大切除術を行った。術後約1年の経過で右側頚部リンパ節転移を認め,リンパ節郭清術および,術後化学療法として5-フルオロウラシル(5-FU)とシスプラチン(CDDP)を用いたlow dose FP療法を施行したが経過中に薬剤性と思われる肝機能障害を併発したため継続できなかった。
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  • 金子 栄, 江木 素子, 新見 直正, 立山 義朗, 有馬 珠美, 林 雄三, 矢野 貴彦, 岡野 伸二
    64 巻 (2002) 6 号 p. 718-721
    公開日: 2010/09/02
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    73歳,女性の右頬部血管肉腫の1例を報告した。IL-2動注および放射線療法により,病変は一時的に消失したが,その3ヵ月後に右頬部に結節状腫瘤の再発がみられた。再度,放射線療法,IL-2の動注を施行するも病状の進行を遅らせるのみで,病変は徐々に拡大し,IL-2による治療開始より17ヵ月で節食障害から肺炎を併発して永眠された。剖検の結果は顔面に腫瘍が浸潤している以外,他臓器に転移はなく,IL-2の投与は奏功していた可能性が考えられた。今後は局所再発に対する新たな治療戦略が必要と考えさせられる症例であった。
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  • 内野 ゆり, 福丸 圭子, 児玉 京子, 児浦 純義(生), 太良 光利, 花田 正明
    64 巻 (2002) 6 号 p. 722-725
    公開日: 2010/09/02
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    67歳,男性。1999年9月,発熱,全身性リンパ節腫脹,皮疹,高γ-グロブリン血症,肝脾腫等の臨床所見を呈して急激に発症した。病理組織学的に,皮膚には特異的な所見は認められないが,リンパ節は基本構造は完全に破壊され,小血管の樹枝状増生が著明にみられ,AILDに特異的な所見と判断した。浸潤リンパ球はT細胞の表面形質を有していたが,T細胞抗原受容体(TCR)遺伝子の再構成を認めなかった。臨床所見,病理組織学所見より,AILDと診断した。ステロイド大量療法,免疫抑制剤療法が行われたが,腫瘍増大と肺炎を併発し,翌年1月に死亡した。
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  • 上里 博, 武居 公子, Noor Mohammad KHASKHELY, 平良 清人, 具志 真紀子, 野中 薫雄, 嘉陽 進, 仲宗根 ...
    64 巻 (2002) 6 号 p. 726-731
    公開日: 2010/09/02
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    6歳,男児のマダニ刺症の1例を報告した。2001年8月12日林間学校のため,沖縄県石川市の少年自然の家に一泊した後,右側頭部にマダニが咬着したことに気づいた。マダニを局麻下で皮膚を含め切除·除去した。そのマダニを光顕および走査電顕で観察し,ヤマトマダニと同定した。沖縄県におけるマダニ刺症は自験例を含め6例の報告がある。その原因虫はタカサゴキララマダニが4例,犬に寄生するクリイロコイタマダニ1例,自験例のヤマトマダニ1例である。また沖縄県では1例のライム病の報告があるが,マダニの刺症歴については不明である。
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  • 今福 武, 西本 勝太郎
    64 巻 (2002) 6 号 p. 732-735
    公開日: 2010/09/02
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    症例1:22歳,男性。ペットショップ店員。約1週来顔と陰嚢に環状紅斑。症例2:46歳,女性。症例1の母親。3週来の顔面の環状紅斑。患者らは脱毛のある兎を屋内で飼育していた。患者の病巣からえられた試料についての苛性カリウム鏡検にて菌要素を見出し,培養によってArthrodernma benhamiaeをえた。また兎についてはbrush-samplingによる培養を施行。やはりA. benhamiaeをえた。症例1はグリセオフルビンの内服と外用抗真菌剤で,症例2は外用抗真菌剤のみで治癒した。兎も外用抗真菌剤で治癒した。
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研究
  • 前田 学
    64 巻 (2002) 6 号 p. 736-741
    公開日: 2010/09/02
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    1998年3月より1年6ヵ月間に県立岐阜病院の外来を受診した910例を対象に凍瘡の既往を検討した。対象は膠原病群80例,レイノー病43例,各種皮膚疾患787例で,平均年齢52.6歳(3~90歳),男334例,女576例。凍瘡(+)例は0~20歳台は少ないが,30~60歳台では優位となり,70歳以後は凍瘡(-)例と同数であった。凍瘡(+)例は男137例(41.0%),女365例(63.4%)と女に有意に多かった。好発部位は手·足両方が196例(39.0%)と最多で,足単独183例,手単独102例,手·耳,手·足·顔(耳),耳単独の順であった。膠原病では凍瘡(+)例は54例(67.5%)と多く,全身性強皮症(SSc)は81.5%,レイノー病72.4%,不全型SSc 70%, SLE 68.8%,シェーグレン症候群(Sjs)66%,べ一チェット病57.1%,サルコイドーシスと関節リウマチ(RA)は54.5%,皮膚筋炎50%が凍瘡(+)で,抗セントロメア抗体陽性例は凍瘡(+)21例(75%)と多かった。凍瘡出現はA)幼少時に出現し,20歳未満で自然消失した若年型,B)成人以後も存在し中年期に消失した中年型,C)現在も毎冬に出現する継続型,D)成人以後に出現,又は自然消失後再燃した遅発·再燃型の4つに区分可能で,若年型は膠原病,レイノー病,皮膚疾患各々46.3, 42.9, 58.8%で中年型は各々22.2, 17.9, 17.3%,継続型は7.4, 17.9, 19.4%,遅発·再燃型は24.1, 21.4, 4.6%であり,膠原病とレイノー病は遅発·再燃型が多かった。10分間15℃冷水負荷脈波試験前後の指尖容積脈波高を検討した結果,継続型は中等度·高度低下が多く,末梢循環動態障害が示唆された。体温不安定群に凍瘡(+)例が最多で,有意に遅発·再燃型が多かった。凍瘡既往有無とその出現型は膠原病を示唆する指標の一つとして重要と考えられた。
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  • 古川 福実, 池田 高治, 瀧川 雅浩, 片山 一朗, 天満 美輪, 濱崎 洋一郎
    64 巻 (2002) 6 号 p. 742-746
    公開日: 2010/09/02
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    皮膚科医療におけるステロイド使用の実態とステロイド骨粗鬆症に対する予防的治療の実態を明らかにすることを目的とし,静岡,和歌山,長崎の3県下における開業医および勤務医399名を対象にアンケート調査を実施した。その結果,開業医135名,勤務医81名,勤務形態無回答2名,合計218名(54.6%)から回答が得られた。回答内容に対する集計の結果,開業医において95.6%,勤務医において92.6%の医師が内服ステロイド投与を実施しており,医師1人あたりの月平均投与患者数は,開業医では48.3人,勤務医では14.9人と,とくに開業医において投与患者数が多い実態が明らかになった。しかし,ステロイド骨粗鬆症に対する定期的なチェックを実施する医師は開業医では5.2%,勤務医では29.6%と少なく,また,ステロイド骨粗鬆症に対する予防的治療を実施する医師も開業医では38.5%,勤務医では50.6%に過ぎなかった。予防的治療を実施する目安についても,ステロイド投与期間,1回投与量,総投与量のいずれを基準とするか,また基準内容についてもばらつきが認められた。これらの現状を鑑みると,今後,ステロイド骨粗鬆症の予防的治療に関して,わが国独自のエビデンスの集積とガイドラインの確立を早急に行う必要があると考えられた。
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講座
治療
  • 長谷川 正規, 森田 明理, 新谷 洋一, 千葉 高司, 細川 裕子, 辻 卓夫
    64 巻 (2002) 6 号 p. 754-757
    公開日: 2010/09/02
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    掌蹠膿疱症は手掌·足蹟に小膿疱や小水疱を繰り返し生じ,ほとんどの症例で慢性に経過する疾患である。原因·発症機序は不明で,ステロイド外用で難治性である場合は,病巣感染の検索·除去を行うが再燃を繰り返し,病巣感染が明らかではない場合には治療に難渋することが多い。今回我々は,難治性の掌蹠膿疱症患者22人に対し外来で,local PUVA-bath療法を行った。方法:37~40℃の温水1.5lを洗面器に入れ,0.0001%のメトキサレン濃度になるようにし,手または足を15分間浸した直後,0.5 J/cm2からUVA照射を行い,0.5 J/cm2ずつ増量し,最大2.0~2.5 J/cm2照射した。週に1~2回照射を行い,最大30回の照射を行った。結果:3回目からほとんどの症例で膿庖の減少がみられた。最終照射時の皮疹の評価では,寛解(消失)6例,改善8例,やや軽快5例,無効3例,悪化0例であった。改善以上の治療効果が得られたものは,全体の64%であった。軽度の色素沈着が全例にみられたこと以外は,問題なく照射が可能であった。
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  • 井上 光世, 安元 慎一郎, 名嘉眞 武国, 森 理, 橋本 隆
    64 巻 (2002) 6 号 p. 758-762
    公開日: 2010/09/02
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    久留米大学病院皮膚科でアトピー性皮膚炎に対しタクロリムス軟膏(プロトピック®軟膏)を使用した症例で経過を評価しえた101症例について,効果と副作用を集計するとともに,特に皮疹軽快後の維持療法,中止後の経過について調査検討した。その結果,顔面に使用した例では全体でやや有効以上が93%で,副作用の認められた41%のうち局所刺激感が30%と最も多く,重篤な副作用は少なかったが,注意を要するものとしてカポジ水痘様発疹症が5例(5%)に出現した。症状消失後は,軽症例では皮疹再燃時に使用を再開するよう指導した上で外用中止した5例全例が経過良好であった。中等症ないし重症例では,症状が消失した後も外用中止すると2ないし3日後に再燃の見られた例が多く,2ないし3日に1回の外用に減量してほぼ皮疹のコントロール可能で,症状の増悪した時に適宜外用回数を戻す方式で対応できた。しかし,1日1回外用への減量から様子をみながら数週間ないし数ヵ月に一度外用間隔をみなおして徐々に減らしていく方法をとった群が,14例全例に再燃がなく維持ないしさらに減量可能であり,患者のコンプライアンスの低下しない選択肢であると思われた。
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