西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
68 巻 , 1 号
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図説
綜説
症例
講座
  • 神崎 保
    2006 年 68 巻 1 号 p. 51-58
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/04/18
    ジャーナル 認証あり
    A 48-year-old Japanese lady was examined in 1989. She was apparently healthy but showed numerous numbers of small petechiae-like angiokeratoma on her lower torso to upper thighs, axillae and beneath the breasts. Electron microscopic examination of the skin revealed largely dilated electron lucent lysosomes with fuzzy filamentous materials in vascular endothelial cells, fibroblasts, eccrine sweat gland cells and others. Urinary examination revealed unusual glycopeptides with GalNAc-Ser/Thr moieties. This disease was reported as a novel lysosomal storage disease with angiokeratoma corporis diffusum, crowned Kanzaki disease (MIM#104170). Soon, this disease was found to be caused by a deficit of α-N-acetylgalactosaminidase (α-NAGA, 4. 3. 2. 49) activity and a point mutation was found in the gene (R329W) encoding the enzyme. Another patient, 47-year-old Japanese woman, was found, and she also was apparently healthy, but had less angiokeratoma as compared to the first one. The gene mutation was found and the resultant mutant enzyme was R329Q. She excreted less amount of GalNAc-Ser in urine as compared to the first patient. These phenotypical differences between case 1 and 2 were estimated to be caused by the differences in the three-dimensional structures in mutated α-NAGAs (R329W v. s. R329Q). Schindler disease also shows α-NAGA deficiency but shows very severe central nervous symptoms before the age of one. Electron microscopically electron-dence material deposited in lysosomes in Schindler disease. Electron-dense material means that the substance are probably lipid- or lipoprotein-containg materials. This quiet contrasts to the findings in Kanzaki disease. These evidences suggest that Kanzaki disease is caused by a pure α-NAGA deficiency but Schindler disease is probably caused by together α-NAGA deficiency with some other factors.
統計
  • 石川 江里子, 河内 繁雄, 斎田 俊明
    2006 年 68 巻 1 号 p. 59-63
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/04/18
    ジャーナル 認証あり
    薬疹の原因薬剤同定におけるパッチテスト(PT)の意義を明らかにするために,福田の「薬疹情報第10版」に記載されているPTを施行された薬疹報告例1650例を解析した。薬疹の発疹型別,薬剤系統別,個別薬剤別にPTの陽性率を検討したところ,全薬疹症例におけるPT陽性率は55.4%であった。発疹型別にみると,感作T細胞による表皮傷害が認められる発疹型(湿疹型,多形紅斑型,ジベル型,播種状紅斑丘疹型,紅皮症型,薬剤誘発性過敏症症候群など)の薬疹で陽性率が高い傾向がみられた。固定疹型では病変部でのPTが全例で陽性であった。一方,scratch dermatitis型や薬剤性SLE,紫斑型,薬剤性天疱瘡ではPT陽性率は低かった。個別薬剤別の解析では,ほぼ100%の陽性率を示す薬剤群(塩酸クリンダマイシン,イオメプロール,ベラプロストナトリウム,塩酸メキシレチン,ジフルニサル)と全く陽性反応を示さない薬剤群(インターフェロン-α,トシル酸トスフロキサシン,オキサトミド,ジアフェニルスルホン,シンナリジン,メタゾラミド)が存在することが判明した。以上のような事実はPTの実施とその結果の解釈に際し,大いに参考になると考えられる。
治療
  • 蜂須賀 淳一, 小河 祥子, 國場 尚志, 中原 剛士, 幸田 太, 師井 洋一, 占部 和敬, 古江 増隆
    2006 年 68 巻 1 号 p. 64-68
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/04/18
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎の主な症状であるそう痒によって引き起こされる睡眠障害に対する塩酸オロパタジン(アレロック®)の効果を,痒みスコア表と睡眠時の体動状況を数値化できるActiwatch®を用いて検討した。3例のアトピー性皮膚炎患者を対象とし,睡眠中の体動を7連続夜から10連続夜で測定した。少なくとも3日間はアレロック®を内服させた。また就寝前に痒みスコアを記入してもらった。これらの測定を解析したところ,平均体動総数および体動時平均体動数と痒みスコアは有意な相関を示した。アレロック®を内服することにより3例中2例で有効性を自覚した。そのうち1例では痒みスコアと平均体動回数がともに減少した。もう一例では痒みスコアは減少したものの体動数に明らかな変化はなかった。一方有効性の自覚がなかった1例では痒みスコアも体動数もともに軽減しなかった。このことから夜間の痒みの客観的評価法として,Actiwatch®による睡眠時体動数の測定はある程度有用な方法であることが示唆された。
  • 古村 南夫, 久保田 由美子, 中山 樹一郎
    2006 年 68 巻 1 号 p. 69-75
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/04/18
    ジャーナル 認証あり
    慢性蕁麻疹患者88例を対象にベシル酸ベポタスチン(タリオン®錠)1日20mgを2週間投与し,そう痒および発斑スコアの推移,効果発現時間,安全性および患者評価によるそう痒スコアについて解析し,臨床的有用性を検討した。全般改善度は77.1%(中等度改善以上)であった。患者評価によるそう痒は投与1日後に69.6%の症例で改善傾向がみられ即効性が示唆された。眠気などの副作用も少なく慢性蕁麻疹に対する第一選択薬として有用と考えられた。
  • 高橋 英俊, 橋本 喜夫, 飯塚 一, 坂井 博之, 加藤 直樹, 飛澤 慎一, 小池 且弥, 浅野 一弘
    2006 年 68 巻 1 号 p. 76-81
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/04/18
    ジャーナル 認証あり
    尋常性乾癬患者を無作為割りつけにより,カルシポトリオール(平日)・吉草酸ジフルコルトロン軟膏外用(土日)を朝夕2回塗布する連続療法群(1群)と吉草酸ジフルコルトロン軟膏を朝夕2回,単独外用療法群(2群)に分け,治療効果,患者コンプライアンスについて6週間比較した。症例数は1群24例,2群20例であり,両群で患者背景に差はみられなかった。平均PASIスコアは1群では開始日18.4から6週後6.9へ,2群も16.0から6.9へ各々有意に低下した。6週後のPASIスコア低下率は1群62.3%に対し,2群は55.6%であったが,両群間のPASIスコアおよび低下率に有意差はみられなかった。最終全般改善度で著明改善と中等度改善を併せた症例は1群20例(90.9%),2群13例(63.4%)であったが,両群間で有意差はなかった。副作用,塗布中止例も両群ともになく,1群での血清カルシウム値の異常もなかった。患者アンケートによる外用治療についてのコンプライアンスおよび治療満足度は両群間で有意差はみられなかった。以上より,カルシポトリオール(平日)・吉草酸ジフルコルトロン軟膏外用(土日)連続療法は,外用コンプライアンスを落とすことなく,従来のステロイド単独療法と同程度以上の有用性が高い治療法であることが明らかとなった。
  • 久保田 由美子, 中山 樹一郎
    2006 年 68 巻 1 号 p. 82-86
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/04/18
    ジャーナル 認証あり
    11例の尋常性乾癬患者にマキサカルシトール軟膏外用とbath-PUVA療法の併用療法を行い,臨床効果および皮膚の色素沈着の程度について検討した。マキサカルシトール軟膏1日2回外用(1日10g以内)と週3回のbath-PUVA療法の併用療法を入院の上,4週間実施し,皮膚所見別重症度,PASIスコア,全般改善度,色素沈着について評価した。その結果,紅斑,浸潤・肥厚および鱗屑の皮膚所見別重症度,PASIスコアにおいて開始時と比べ2週後より有意な低下が認められ,観察期間の経過とともに,よりスコアの低下が認められた。また,全般改善度は,4週後には全例において著明改善以上の効果が認められた。一方,皮膚の色素沈着は,治療効果と相関して開始時に比べ2週後と4週後では有意に増加したが,退院の6ヵ月後には治療前の色調と同等となった。従って,この色素沈着は光線療法の併用で強まり,その治癒過程でみられる炎症後の色素沈着が主体であると考えられた。
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