西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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69 巻 , 6 号
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図説
症例
  • 竹尾 直子, 石川 一志, 藤原 作平, 松島 いとみ, 石井 宏治
    69 巻 (2007) 6 号 p. 595-600
    公開日: 2008/01/08
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    69歳,女性。2005年6月より食欲低下,咳嗽,微熱,多発性関節痛を生じ,8月に全身性に暗赤色紅斑が出現した。ヘリオトロープ疹,Gottron徴候,間質性肺炎を認め,KL-6の上昇を伴ったが,筋原性酵素の上昇や筋症状を認めず,プレドニゾロン40mgにて紅斑は消退傾向となった。8月下旬より間質性肺炎の増悪があり,同時期に背部から腰部にかけて小膿疱が多発し,右2指化膿性伸筋腱炎,舌潰瘍,右肩部皮膚潰瘍,両側臀部皮下硬結と左臀部皮下硬結部に皮膚潰瘍を形成した。メチルプレドニゾロンのミニパルス療法を施行し,間質性肺炎は軽快しKL-6も減少傾向となったが,右肩部皮膚潰瘍,左臀部皮膚潰瘍が難治であったため,プレドニゾロンに加えγグロブリン大量療法,シクロホスファミドパルス療法,タクロリムス投与を行った。その結果皮膚潰瘍は縮小し右肩部,左臀部の皮膚潰瘍は縫縮術を施行した。肝機能悪化を認め薬剤性肝機能障害を疑い,タクロリムスを2ヵ月間中断していたところ,躯幹,四肢に紅斑が出没するようになり,2005年12月に紅斑が増強し再びKL-6の上昇がみられたため,タクロリムスを再開したところ,副作用の発現は無く皮疹は消退傾向を認め,又KL-6も徐々に低下しプレドニゾロンの減量が可能となった。このことからタクロリムスが本症例において有効であったと考えられた。
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  • 穐山 雄一郎, 小川 文秀, 佐藤 伸一, 末吉 富美子
    69 巻 (2007) 6 号 p. 601-604
    公開日: 2008/01/08
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    80歳,女性。当院受診の1ヵ月前より全身倦怠感を認め,上胸部に多型皮膚萎縮,前胸部,腰部にそう痒を伴う浮腫性の紅斑が出現した。前胸部からの皮膚生検,大腿部MRI所見,血液検査所見より皮膚筋炎と診断した。ステロイド内服治療を開始し症状,検査値ともに軽快を示すもサイトメガロウイルス感染症を併発し皮膚筋炎症状の再燃,検査値の悪化を認めた。ステロイドを同量内服継続し,ガンシクロビル点滴を行うことで皮膚筋炎症状の軽快,検査値の改善を認めた。
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  • 鍬塚 大, 三根 義和, 小川 文秀, 竹中 基, 佐藤 伸一, 石川 博士, 宿輪 哲生
    69 巻 (2007) 6 号 p. 605-609
    公開日: 2008/01/08
    ジャーナル 認証あり
    47歳,男性。初診の9ヵ月前に手指の紅斑·腫脹と関節痛が出現し近医内科を受診した。膠原病が疑われプレドニゾロン(prednisolone; PSL)12mg/dayの投与を開始したが症状は改善しなかった。6ヵ月前より背部と手背の皮膚潰瘍を認めるようになり,四肢の筋力低下と労作時の息切れも次第に伴うようになったため,2005年12月下旬に当科を受診した。初診時ヘリオトロープ疹,Gottron徴候を認め,皮膚生検の結果とあわせ皮膚筋炎と診断した。また,胸部CTで間質性肺炎を認め,心エコー上,軽度の肺高血圧症が明らかとなった。治療として,ステロイドパルス療法の後PSL 60mg/dayおよびシクロスポリン200mg/dayの内服を行った。皮膚潰瘍に対し,basic fibroblast growth factor製剤およびprostaglandinE1軟膏の外用を行い,肺高血圧症に対してはベラプロストナトリウムの内服を行った。間質性肺炎,肺高血圧症に対する治療反応性は概ね良好であったが,皮膚潰瘍の根治にはおよそ7ヵ月を要した。悪性腫瘍の合併は認めなかった。
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  • 小関 邦彦, 籏持 淳, 堀江 正樹, 濱崎 洋一郎, 山崎 雙次, 岡田 嘉右衛門
    69 巻 (2007) 6 号 p. 610-612
    公開日: 2008/01/08
    ジャーナル 認証あり
    42歳の女性,3ヵ月前より後頭部にそう痒を伴う丘疹が出現。徐々に数が増加してきたため近医受診し,毛嚢炎として加療されるも難治のため,当科を受診した。病理組織学的には,表皮内の一部に海綿状態がみられ,毛包壁の破壊を伴う毛包周囲の密な炎症性細胞浸潤が認められた。炎症性細胞浸潤は主にリンパ球,組織球,好酸球より構成されていた。インドメタシン75mg/dayにて治療を開始するも,そう痒,丘疹が軽快しないため,DDS 75mg/dayに変更したところ,1ヵ月後には皮疹はほぼ消失した。本邦報告例では頭部に皮疹を認めた例は少なく,被髪頭部のみに限局した例の報告は,自験例が最初であった。被髪頭部に痒みを伴う丘疹や,膿疱を見た際には,本疾患である可能性も考慮に入れ,診療すべきと考えられた。
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  • 増岡 美穂, 平島 徳幸, 佐田 明日香, 三砂 範幸, 成澤 寛
    69 巻 (2007) 6 号 p. 613-616
    公開日: 2008/01/08
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    57歳の男性。50歳頃より左前腕のそう痒が出現し,紅色丘疹が線状に配列しているのに気が付いた。ステロイド,ビタミンD3軟膏の外用にて改善しなかった。初診時,左前腕から肩にかけて,角化性結節が規則的にBlaschko線に沿って線状に配列していた。病理組織学的に過角化,乾癬様の表皮突起の延長を伴った表皮肥厚を認めた。真皮上層では血管周囲性にリンパ球を主体とする細胞浸潤を認めた。さらに,正常角化性の過角化を伴う表皮顆粒層肥厚の部分と不全角化で無顆粒層の部分が交互に存在していた。臨床所見,組織学的所見より炎症性線状疣贅状表皮母斑(inflammatory linear verrucous epidermal nevus: ILVEN)と診断した。ILVENは患者の75%が5歳以前に発症するといわれているが,自験例は50歳頃に発症している。成人発症はまれであり,文献的に検討した。
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  • 笹田 佳江, 河合 正博, 藤田 直昭, 山田 元人
    69 巻 (2007) 6 号 p. 617-619
    公開日: 2008/01/08
    ジャーナル 認証あり
    66歳,男性。10年前より頭部に黒色小丘疹が出現し,2005年9月他院での皮膚生検で基底細胞癌と診断され当院へ紹介受診となった。頭部に4×4cmの紅斑局面とそれに隣接して線状に並ぶ黒色小丘疹数個を認めた。基底細胞癌と診断し,切除術および分層植皮術施行。組織所見では,線状に並ぶ黒色小丘疹は基底細胞癌と診断し,紅斑局面は,真皮内に基底細胞様細胞からなる腫瘍巣,角質嚢腫様構造,管腔構造がみられmicrocystic adnexal carcinomaと診断した。これらの合併例は本邦では本症例のみであった。また鑑別点につき文献的考察を加え報告する。
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  • 清島 真理子, 水谷 陽子, 渋谷 佳直, 荒川 智佳子, 小山 賀継, 小杉 浩史
    69 巻 (2007) 6 号 p. 620-623
    公開日: 2008/01/08
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    34歳,男性。発熱,四肢の筋肉痛を訴え受診。血清可溶性IL-2受容体,フェリチン高値,PETでは全身皮下に結節状集積が多発した。四肢,体幹に圧痛を伴う紅色結節,浸潤を触れる紅斑が再発を繰り返した。皮膚生検組織はlobular panniculitisで,脂肪織周囲に組織球,異型リンパ球が浸潤し,胞体に核破片のある組織球も散見された。異型リンパ球はCD3,8,TIA-1,perforin,granzyme B陽性,TCRβ陽性,CD4陰性,CD56陰性,EBER陰性を示し,cytotoxic T cell由来と考えられた。Subcutaneous panniculitis-like T-cell lymphomaと診断してCHOP療法を開始後,解熱し皮下硬結も消失した。本症は発熱,肝障害,汎血球減少を伴い,高率に血球貪食症候群を起こす皮膚原発T細胞リンパ腫である。結節性紅斑様皮疹において難治例,血球減少を伴う例,再発を繰り返す例では本症を念頭におく必要があると考えられる。
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  • 新嘉喜 長, 山本 雄一, 粟澤 遼子, 仲松 あや乃, 安里 豊, 平良 清人, 上里 博
    69 巻 (2007) 6 号 p. 624-627
    公開日: 2008/01/08
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    症例は72歳,男性。15年前より慢性関節リウマチ。5年前に胃潰瘍。帯状疱疹罹患歴なし。2004年1月,背部に疼痛を伴う皮疹に気づいた。近医皮膚科を受診し,鎮痛剤と外用薬を処方·投与された。翌々日同様の皮疹が腹部にも出現し,水疱を形成してきたため,その2日後に他院を受診,帯状疱疹の診断で当科に紹介された。初診時,右背部,右肩部から肩甲上部(C4~5領域)と右腹部~側腹部~背部(Th8~9領域)に紅色丘疹ないし小水疱が集簇し,一部痂皮を伴っていた。自験例を複数の神経節支配領域にまたがる帯状疱疹と診断し,抗ウイルス剤による治療を行った。患者は加療約1週間目から右上肢の挙上困難を訴え,神経内科を受診した。その結果帯状疱疹に伴う運動神経麻痺と診断された。以上のことから自験例は運動神経麻痺を伴った稀な複発性帯状疱疹であった。
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  • 木下 梨恵子, 竹内 聡, 師井 洋一, 占部 和敬, 古江 増隆
    69 巻 (2007) 6 号 p. 628-633
    公開日: 2008/01/08
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    2005年11月から2006年6月の比較的短期間に当科で経験した早期顕症梅毒の4例を報告する。また,梅毒患者の福岡県や全国の統計,最近の気になる梅毒関連報告も交えて今日における梅毒の診断的意義を述べる。2症例は第2期梅毒を呈した46歳と35歳の女性で,全身性紅斑と丘疹を認めた。一方は発熱,関節痛,肝障害などの全身症状を伴っていた。他2症例は第1期梅毒を呈した32歳と39歳の男性で,それぞれ陰茎,亀頭部の皮膚潰瘍を認めた。いずれの症例もアモキシリンの内服によって皮疹やその他の臨床症状は軽快した。著効薬アモキシシリンの開発以降,梅毒の診断的意義はあまり重要視されなくなりつつあるのではないだろうか。しかし,統計上これから数年は戦後より起こった約20年周期の梅毒流行のピークにあたると考えられ,症例の増加が予想される。近年HIV感染合併例の報告も増えており,今後も梅毒の診断的意義は高いものと考える。
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  • 浅尾 香恵, 加口 敦士
    69 巻 (2007) 6 号 p. 634-637
    公開日: 2008/01/08
    ジャーナル 認証あり
    2歳6ヵ月の男児。初診の1ヵ月前に右側頭部の皮下腫瘤に気がつき,急速に増大してきたため当科を受診した。自覚症状はなく,腫瘤は3.0×1.5cmで表面皮膚に変化は認めなかった。全摘術を施行したところ,周囲との境界は明瞭な充実性の腫瘤であり,下床の頭蓋骨に異常はなかった。病理組織学的検査にて,紡錘形細胞と多核巨細胞を認め,cranial fasciitisと診断した。本疾患の特徴について文献的考察を加えた。
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研究
  • 前田 学, 吉田 雅昭, 米光 康
    69 巻 (2007) 6 号 p. 638-642
    公開日: 2008/01/08
    ジャーナル 認証あり
    2004年7月から7ヵ月間に当科で加療中のシェーグレン症候群(Sjs)34例とSjs疑い42例および非Sjs33例(男17名,女92名,年齢61.1±11.7歳)の計109例を対象に舌苔のカンジダを培養·同定し,検討した。延べ総検体数は188件で,方法はスワブ(綿球)にて舌表面全体に軽く10回擦過後即,クロムアガーカンジダ平板培地で塗沫·培養を行い,3日以内に菌集落5個以上のものを便宜上,陽性とし,API Cオクサノグラムを用いて同定した。その結果,総検体188個中160個(85.1%)に菌集落陽性で,内39例は1種類,44例に複数の菌集落を得た。1種類中28例(71.8%)にCandida albicans(C. albicans)が得られ,その他にはCandida tropicalis(C. tropicali)3例,Candida famata(C. famata)2例,Candida glabrata(C. glabrata)とCryprococcus neoformans(C. neoformans)各々1例で不明4例であった。一方,複数の菌集落44例中,C. albicansと他菌種組合せが33例(75%)でその他の複数菌種組合せは11例(25%)であった。他菌種の延べ集計ではC. glabrata39例,C. tropicalis11例,Candida dubliniensis(C. dubliniensis)とCandida parapsilosis(C. parapsilosis)は各々6例,Candida guilliermondiiSaccaromyces cerevisiaeは各々3例,C. famataCryprococcus laurentiiは各々2例,RhodotorulaglutinisC. neoformansは各々1例で,不明は14例であった。菌種別の合計ではC. albicansは61例,C. glabrata40例,C. tropicalis 14例,C. dubliniensisC. parapsilosis各々6例の順に多かった。Sjs群では他群に比較して菌集落が多く得られ,Sjs疑群では特にC. albicansを主とする菌種が目立った。12回の平均ガムテスト値が10ml未満の唾液低下群と10ml以上の正常群別に各菌種との相関を検討した結果,C. albicans(CA)とCA以外の菌では,口渇群に有意にCA以外の菌が多かった(p<0.05)。一方,C. glabrata(CG)でも,同様な傾向(0.1<p<0.15)がみられ,かつ60-67歳に有意に多かった。CG以外の菌では有意差はみられなかった。以上より,Sjs群は菌集落が多く,Sjs疑群はカンジダ菌が目立ち,唾液分泌低下群は弱毒株がより多く検出されると分かった。この原因は明かではないが,唾液分泌の低下と相関している可能性が考えられた。
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講座
治療
  • 窪田 泰夫, 森上 徹也, 森上 純子, 松岡 由恵, 中井 浩三, 横井 郁美, 丹生 名都子, 宮本 泉, 松田 保史, 米田 耕造
    69 巻 (2007) 6 号 p. 653-659
    公開日: 2008/01/08
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    香川大学医学部附属病院及び関連病院皮膚科外来を受診したそう痒性皮膚疾患患者102例を対象として,ロラタジン口腔内速溶錠(クラリチン®レディタブ®錠)について服用性と有用性に関する評価を行った。さらにアンケート調査による患者サイドからの本剤の服用性と有用性についての評価もあわせて実施した。その結果,味や溶けやすさなど『飲みやすさ』に関する評価(総合)では,「良い」72例(70.6%),「どちらともいえない」25例(24.5%),「悪い」1例(1.0%)であった。また飲み忘れについては,今までに内服薬の飲み忘れが,「ある」81例(79.4%),「ない」21例(20.6%)に対して,本剤では,「ほとんど飲み忘れはなかった」69例(67.6%),「時々飲み忘れがあった」24例(23.5%),「頻繁に飲み忘れがあった」6例(5.9%)で,ロラタジン口腔内速溶錠の『飲み忘れ』は少なかった。一方,痒みに対する効果は,患者評価として前治療の第2世代抗ヒスタミン薬(ロラタジン錠を除く)と比べて本剤の方が,「良い」47例中9例(19.1%),「どちらともいえない」が47例中35例(74.5%)であり,これらをあわせて93.6%と,前治療の第2世代抗ヒスタミン薬とほぼ同程度の有効性を示した。さらに眠気に関しては,前治療に第2世代抗ヒスタミン薬(ロラタジン錠を除く)が投与されていた47症例では「眠気なし」48.9%に対して,本剤では「眠気なし」74.5%と眠気発現の頻度は有意に減少した(p=0.0027,McNemar検定)。以上より,ロラタジン口腔内速溶錠は,そう痒性皮膚疾患の治療において優れた服用性とともに,医師サイドのみならず患者サイドからもその臨床的有用性が示された。
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  • 岩切 真紀, 八坂 典子, 伊藤 宏太郎, 吉田 雄一, 久保田 由美子, 中山 樹一郎
    69 巻 (2007) 6 号 p. 660-664
    公開日: 2008/01/08
    ジャーナル 認証あり
    尋常性乾癬患者10例を対象に,bath-PUVA療法を併用しながらタカルシトール軟膏を高濃度から低濃度へ切り替えて外用し,有用性を検討した。入院の上,連日bath-PUVA 療法と高濃度タカルシトール軟膏1日1回外用を行い,60%の寛解が得られた時点で外用剤を低濃度のタカルシトール軟膏に変更して1日1回の外用を行った。その結果,PASIスコアの開始時の全体の平均は22.3であったが最終観察時には9.5へ低下し,明らかな皮膚所見の改善を認めた。タカルシトール軟膏の高濃度製剤から低濃度製剤へ切り替えるまでの期間は,平均21日であった。維持療法の開始に至った8例中5例は経過中,維持療法導入時の状態と同等あるいは改善した状態に保たれていた。Bath-PUVA療法を併用することで低濃度タカルシトール軟膏に切り替えた後も1日1回の外用で十分な効果が得られた。
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  • 国場 尚志, 幸田 太, 古江 増隆
    69 巻 (2007) 6 号 p. 665-669
    公開日: 2008/01/08
    ジャーナル 認証あり
    乾癬患者7名に対して,ネオーラル®2.5mg/kg/日を1日1回朝食前に投与し,内服1時間後のシクロスポリン血中濃度の測定を試みた。その結果,比較的速やかな寛解導入が可能であり,特にPASIスコアが12以上の中等症以上の乾癬患者に対しては4週後に74.8%,8週後には81.6%のPASIスコアの減少率を示した。有害事象として,内服早期に出現する血圧上昇やのぼせ·ほてり感を7例中3例に認めた。これらの症状は,内服1時間後のシクロスポリン血中濃度が概ね1000ng/ml以上と比較的高値の場合に出現する傾向を認めた。結論として,ネオーラル®を1日1回朝食前に投与する方法は,乾癬の寛解導入に有用な方法の一つであるが,さらに検証を重ねる必要があると考えた。
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  • 奥山 隆平, 小川 英作, 大谷 朋之, 小澤 麻紀, 相場 節也
    69 巻 (2007) 6 号 p. 670-675
    公開日: 2008/01/08
    ジャーナル 認証あり
    今回26名の尋常性乾癬の患者に対し,シクロスポリン短期低用量寛解導入療法を試みた。シクロスポリンのマイクロエマルジョン製剤であるネオーラル®を1日1回食前に2.0~2.5mg/kg/day投与した。8~12週間内服の上,その後漸減して中止し,症状の変化等治療の効果を観察した。投与12週後には62.5%の症例においてPASI(Psoriasis Area and Severity Index)スコアが75%以上改善し,50%以上改善の患者を含めると寛解導入率は91.7%であった。また2例において高血圧が出現したが,顕著なクレアチニン値の上昇や肝機能障害などはみられなかった。シクロスポリンの短期低用量寛解導入療法は重篤な副作用を生ずることなく短期間で乾癬の症状を改善しえたことから,有効な投与方法であると考えた。シクロスポリン投与後,症状寛解に伴い減量し,中止した12週後の時点では14例中9例で再燃がみられたが,残り5例では再燃には到らず,経過は様々であった。今後はその違いを検討すると共に,寛解後のシクロスポリン投与方法が課題だと考えられる。
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