西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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70 巻 , 1 号
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図説
綜説
症例
  • 穐山 雄一郎, 小川 文秀, 清水 和宏, 佐藤 伸一, 末吉 富美子
    70 巻 (2008) 1 号 p. 8-12
    公開日: 2008/04/16
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    症例1,62歳の女性。当科初診の14ヵ月前より両足のしびれが,6ヵ月前より下腿に紅斑·小水疱が出現した。一時軽快を示したが,1ヵ月前より症状が再燃してきた。気管支喘息·副鼻腔炎,好酸球数増加,IgE-RIST値の上昇,多発性単神経炎より,Churg-Strauss syndromeと診断した。Prednisolone内服開始し皮疹,副鼻腔炎は軽快したが,多発性単神経炎は難治であった。症例2,85歳の女性。初診の25年前頃より難治性気管支喘息があり,時に手足のしびれ感もあったが無治療であった。初診の18日前より両足のしびれが増悪し,両下肢に浮腫性紅斑·紫斑が,また左足の下垂も出現してきた。気管支喘息,多発性単神経炎,好酸球性肺炎,好酸球数増加,病理所見よりChurg-Strauss syndromeと診断した。Prednisolone内服にて皮疹·肺炎像は軽快するも左足下垂は改善しなかった
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  • 加賀谷 真起子, 高橋 博之, 佐藤 孝平, 伊藤 政典
    70 巻 (2008) 1 号 p. 13-18
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル 認証あり
    今回,父と2人の娘に家族性に発症したHenoch-Schönlein紫斑(Henoch-Schönlein purpura: 以下HSP)を経験したので報告する。父は特別な誘因なく紫斑が出現し,経過中に紫斑病性腎炎を発症した。家族歴として2人の娘にHSPの既往があり,長女は2年前,次女は4ヵ月前に発症していた。長女は紫斑に加え腹部症状と腎炎を伴っていた。家族性HSPの報告は希有であるが,現在まで私たちの調べ得たかぎりでは世界で本症例も含め22家族存在した。家族内で発症時期及び合併症や発症状況等に共通点が認められる症例も多数あった。HSPの病因はいまだ不明であるが先行感染等の他因子の関与も含め,遺伝子的素因が関連している可能性を考察し報告する。
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  • 植木 さやか, 富村 沙織, 三根 義和, 小川 文秀, 佐藤 伸一, 江石 久美子
    70 巻 (2008) 1 号 p. 19-22
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル 認証あり
    66歳の女性。初診の30年前より下腿の小潰瘍が出現し,軽快と再燃を繰り返していた。初診の20日前より難治性の下腿潰瘍が多発したため,当科を受診した。皮膚生検にて小~中血管の壊死性血管炎を認めたが,ANCAは陰性であり,全身精査の結果,内臓病変は認めなかったため皮膚型結節性多発動脈炎(cutanous polyarteritis nodosa; CPN)と診断した。プレドニゾロン内服と保存的治療にて下腿潰瘍は軽快した。しかし左足は治療前の血行障害で下肢末梢動脈の閉塞を来しており,足先部は壊疽となり,切断するに至った。予後良好なCPNといえども足切断に至るほどの激しい血行障害を来しうるため,早期診断·早期治療の重要性を再認識する1例であった。
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  • 横山 洋子, 小川 文秀, 小村 一浩, 武石 恵美子, 佐藤 伸一
    70 巻 (2008) 1 号 p. 23-26
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル 認証あり
    47歳,男性,土地家屋調査士。初診の10年前より両踵部と口唇に角化性紅斑が出現し,9ヵ月前より右踵部に潰瘍を認めるようになった。右踵部は皮膚生検にて細胞間橋を有する角化傾向のある異型細胞の増殖を認めsquamous cell carcinoma(SCC)と診断し,10mmマージンで切除を行った。左踵部と口唇は表皮基底層の液状変性と真皮のリンパ球浸潤よりdiscoid lupus erythematosus(DLE)と診断し,右踵部のSCCはDLEから発症したと考えた。DLE皮疹上に生じたSCCの報告例は露光部に生じたものが圧倒的に多く,その発生には紫外線の影響が大きいとされる。自験例は非露光部に生じており,紫外線の影響は少ないと考えられた。しかし,SCCの発症因子には瘢痕と慢性炎症も知られており,自験例ではDLEによる慢性炎症と職業上歩行時間が長いことによる慢性刺激の繰り返しが発症に関与していると考えた。
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  • 浅尾 香恵, 丸尾 圭志, 吉野 雄一郎, 小串 葉月, 三宅 大我, 尹 浩信, 松井 珠乃
    70 巻 (2008) 1 号 p. 27-30
    公開日: 2008/04/16
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    46歳の男性。2002年4月に頭部,背部などにそう痒を伴う紅斑,びらんを生じた。粘膜病変は認めず,落葉状天疱瘡と診断した。抗デスモグレイン1抗体優位の上昇を認めた。プレドニゾロン内服で加療し,コントロール良好であったが,2005年口腔内に難治性のびらんが出現した。この時点では皮膚症状は伴わなかった。口腔粘膜の生検組織で表皮内水疱を認め,抗デスモグレイン3抗体上昇があり,粘膜優位型の尋常性天疱瘡への移行例と考えた。臨床症状の移行は抗デスモグレイン抗体価の変化と一致しており,抗体産生が入れ替わった稀な症例と考えられた。
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  • 川本 導史, 阿南 隆, 波多野 豊, 片桐 一元, 藤原 作平, 衞藤 崇彦, 片岡 晶志, 高下 光弘
    70 巻 (2008) 1 号 p. 31-36
    公開日: 2008/04/16
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    47歳の男性。15年間尋常性乾癬に罹患している。急激に皮疹が悪化し,膝関節痛,38℃台の発熱が出現したため,2003年9月来院した。また2年前から両眼に前房蓄膿が出現し,近医眼科で加療されている。体幹,上肢に輪状の紅斑が多発し,全指趾の爪甲の変形を認めた。両下腿遠位部に疣状の角化性局面が形成されていた。皮膚生検像では,錯角化を伴う角質の椀状の表皮への陥入,Munroの微小膿瘍を認めた。真皮乳頭層の毛細血管の増生·拡張,真皮上層の膠原線維の増加がみられた。白血球増加,CRP高値,リウマチ因子,HLA-B 27は陰性。両眼の活動性ぶどう膜炎を認めた。単純X線像にて左遠位指節間関節の破壊像,仙腸関節の関節裂隙の狭小化と硬化像を認めた。下腿の疣状局面はプロピオン酸クロベタゾール(デルモベート®軟膏)·酸化亜鉛(亜鉛華単®軟膏)の重層療法と,包帯による圧迫により徐々に改善した。体幹の皮疹はジフルプレドナート(マイザー®軟膏)外用により急速に改善したが,四肢末梢の皮疹および関節痛は続いていた。シクロスポリン(ネオーラル®)3mg/kg/日の内服にて関節痛,難治性皮疹,白血球増加,CRP 上昇などの炎症所見は軽快したが,副作用のため中止した。エトレチナート(チガソン®)50mg/日の内服にて皮疹および関節痛は軽快しCRPも低下したが,ぶどう膜炎と平行して皮疹の寛快増悪が続いている。
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  • 細川 篤, 平良 清人, 山本 雄一, 上里 博
    70 巻 (2008) 1 号 p. 37-42
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル 認証あり
    50歳の女性。頭部の円形脱毛症が全身に拡大し汎発性脱毛症となった。東洋医学的所見(お血症状)が典型的であり,試みに漢方製剤を投与したところ2週目でお血徴候の著明改善とともに全身に正常な発毛が見られ,約半年の治療で略治した。西洋医学的に病態が不明であっても東洋医学的に典型的な証が認められる汎発性脱毛症の症例では漢方治療も試みるべき治療法の一つになり得ると考えられた。
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  • 大月 亜希子, 黛 暢恭, 池田 志斈
    70 巻 (2008) 1 号 p. 43-45
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル 認証あり
    53歳,男性。2004年7月頃より頭頚部に紫紅色の浮腫性紅斑が出現し,次第に略全身に拡大した。また,同時期より両大腿部の筋力低下がみられた。血液検査および筋電図の結果により皮膚筋炎と診断した。その後の全身精査により胸腺癌が発見された。胸腺癌の切除と化学療法により皮膚筋炎の症状は速やかに改善した。2005年3月頃に胸腺癌の皮膚転移がみられた。胸腺癌は稀な腫瘍であるが,自験例のように皮膚筋炎の原因となり得るため,同様の症例では慎重な全身精査が必要と考えられた。
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  • 石上 剛史, 澤田 成彦, 中村 宗夫
    70 巻 (2008) 1 号 p. 46-49
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル 認証あり
    58歳,女性。10年前に生理食塩水充填プロテーゼによる豊胸術をうけた。2003年9月,右乳頭部に皮疹が出現し近医皮膚科で単純ヘルペスと診断されたが,放置していたところ徐々に拡大してきたため当科を受診した。初診時,右乳頭から乳輪部に32×28mmの境界明瞭な肉芽様に隆起する紅色腫瘤を形成していた。病理組織像で表皮細胞間に棘融解がみられ,大きな明るい胞体を持つ異型細胞が増殖していた。マンモグラフィで右乳房に微細石灰化像を認めた。乳房Paget病と考え,当院外科にて胸筋温存乳房切除術,右腋窩のセンチネルリンパ節生検を施行した。全切除標本で表皮内および乳管内に腫瘍細胞を認めたが間質への浸潤はなく,乳癌取り扱い規約に従い乳房Paget病と診断した。本邦では注入法による豊胸後乳癌の発生が比較的多く報告されているが,bag prosthesisの発癌性に関しては一般に否定的であり,自験例でも両者の関連は少ないと考えた。
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  • 菊池 英維, 緒方 克己, 瀬戸山 充
    70 巻 (2008) 1 号 p. 50-54
    公開日: 2008/04/16
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    47歳,男性。約8年前から右肩関節痛があった。6ヵ月前から右腋窩に発赤腫脹を生じたため,当科を受診した。病理組織学的には皮膚腺病を疑う所見であったが,細菌,真菌培養,小川培地による抗酸菌培養を行ったがいずれも陰性であり,1回目の皮膚病変組織のPCRでも陰性であった。しかし液体培地で菌陽性所見がみられ,小川培地に継代して得られたコロニーからのPCR法でMycobacterium tuberculosisが同定されて,皮膚腺病と診断し得た。結核性肩関節炎に続発して腋窩に病変がみられた皮膚腺病は極めて稀であるため報告した。
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講座
統計
  • 上野 孝, 竹崎 伸一郎, 三浦 祐里子, 川名 誠司
    70 巻 (2008) 1 号 p. 67-70
    公開日: 2008/04/16
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    過去10年間に日本医科大学付属病院皮膚科で糖尿病性壊疽と診断した38症例に対して,その臨床像,合併症,誘因,予後について検討した。これらの症例の平均年齢は63.2歳,男女比は2.8:1で男性に多くみられた。糖尿病の罹病期間は平均12年と長く,当科初診時のヘモグロビンA1cの平均値は8.5%と血糖コントロールは不良であった。合併症として,網膜症,腎症,末梢神経障害をそれぞれ74%,68%,58%に認めた。閉塞性動脈硬化症(ASO)の合併は18%であった。また,皮膚合併症としては真菌症を最も多く認めた。壊疽の発症部位は,拇趾末節部,踵部,中足骨頭部などの荷重部に多くみられた。壊疽発症の最多誘因は,胼胝腫および鶏眼に対する不適切な自己治療を施行したことであると考えられた。壊疽に対する治療としては,抗生物質や血管拡張剤の投与,抗潰瘍材の外用など保存的療法で34例(89%)が治癒に至り,切断を要した症例は4例(11%)であった。経過観察中,壊疽が直接の原因で死亡した症例は認めなかった。今回の集計例では保存的療法が奏効した症例が多く,骨に病変が及ばない場合は保存的療法で治療可能を考えた。
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治療
  • 林 伸和, 川島 眞, 津村 睦子, 吉田 康弘
    70 巻 (2008) 1 号 p. 71-74
    公開日: 2008/04/16
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    糖質マイクロニードルはマルトースを主成分とする微小な針状成型物で,皮膚に圧抵することにより物理的に角層よりも下層の皮膚に薬剤を運び,その部分でマルトースが融解することで薬剤の作用が発現するという新しいドラッグデリバリーシステムである。今回,アスコルビン酸リン酸マグネシウムを含有した糖質マイクロニードルを作製し,老人性色素斑4例および炎症後色素沈着1例の計5例に使用したところ,著明改善3例,やや改善2例という結果を得た。安全性については,軽度の紅斑や腫脹を認めた症例が3例あったが,いずれも3日以内に症状は消失した。糖質マイクロニードルは経皮的薬剤投与の有望な方法の一つであり,ビタミンC誘導体を含有した糖質マイクロニードルは色素沈着症に対し有用なツールとなりうると考えた。
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世界の皮膚科学者
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