西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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70 巻 , 6 号
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図説
症例
  • 竹内 藍子, 菅野 重
    70 巻 (2008) 6 号 p. 597-600
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    69歳,女性。初診の8ヵ月前より右耳輪下部に強い疼痛を伴う紅色結節を自覚していた。初診時,右耳輪部に小豆大で熱感のある,中心に痂皮を伴った紅色硬結を認めた。数回の切除を施行するも明確な病変の病理組織所見は得られず,切除後も再出を繰り返していたが,4回目に切除した病理組織所見で,真皮のリンパ球を主体とした炎症細胞浸潤と毛細血管の拡張・増生,フィブリノイド壊死を認め,chondrodermatitis nodularis chronica helicis(CNCH)と診断した。自験例では右側臥位で寝ることが多く,持続的な圧迫がかかり,本症の誘因になったと考えられる。また,治療方法について文献的考察をふまえて報告する。
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  • 峯 嘉子, 山本 雄一, 安里 豊, 平良 清人, 真鳥 繁隆, 粟澤 遼子, 照屋 美貴, 上里 博
    70 巻 (2008) 6 号 p. 601-605
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    67歳,女性。2007年2月手指の浮腫の増強に伴い軽度の発赤が出現したため,近医整形外科を受診し,関節リウマチが疑われプレドニゾロン5mg/日を投与された。症状の改善がなかったため2007年3月初旬ブシラミンを追加投与された。3月中旬より38度台の発熱,全身倦怠感,顔面の浮腫,全身の皮疹,口腔内疼痛が出現したため,当院皮膚科を受診した。手指,手背の皮膚生検病理組織像で膠原線維の膨化,増生が認められた。抗核抗体,リウマトイド因子,抗U1RNP抗体,抗SS-A/Ro抗体,抗CCP抗体はいずれも陽性,MMP-3は高値であった。胸部CT像で間質の肥厚,すりガラス状の陰影があり,シルマーテストとフルオレセイン試験が陽性であった。またHTLV-1抗体陽性,可溶性IL-2レセプター高値であった。以上よりHTLV-1キャリアに全身性強皮症(limited cutaneous systemic sclerosis),関節リウマチ,Sjögren症候群を合併した症例と診断した。プレドニゾロン30mg/日の内服投与を行い,症状は改善した。また,膠原病とウイルスの関連について考察した
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  • 岡崎 志帆子, 小川 文秀, 山岡 俊文, 佐藤 伸一, 加治 賢三, 藤本 学, 桑名 正隆
    70 巻 (2008) 6 号 p. 606-609
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    49歳の女性。初診の1ヵ月前より37℃台の微熱,乾性咳嗽が出現した。その頃より上眼瞼の発赤腫脹,手の皮疹が出現したため,当科を受診した。初診時手のこわばり,ヘリオトロープ疹,頬部紅斑,ゴットロン・逆ゴットロン徴候,爪囲紅斑,mechanic's handを認めた。抗核抗体陰性,CRP軽度上昇,クレアチニンキナーゼ,アルドラーゼは正常範囲であった。また大腿部のMRIにて筋炎の所見は認めなかった。以上よりamyopathic DMと診断した。間質性肺炎の合併を認め,典型的なmechanic's handと間質性肺炎を呈していたため,当初抗aminoacyl-tRNA synthetase(ARS)抗体症候群を疑いprednisolone 40mg/dayより治療を開始し,cyclosporinの併用にて間質性肺炎は軽快した。免疫沈降法にて抗ARS抗体は陰性であった。Mechanic's handと抗ARS抗体は常に相関するわけではないと考えられた。
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  • 吉田 紫, 大村 恵子, 室 慶直, 富田 靖
    70 巻 (2008) 6 号 p. 610-613
    公開日: 2009/01/20
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    症例は55歳,男性。50歳時に間質性肺炎を発症。51歳時に筋力低下と手指の浮腫性硬化が出現し強皮症と診断した。シクロホスファミドパルス療法を計6クール施行により呼吸器症状と皮膚硬化は改善した。53歳時から頻回に気胸を発症し,胸膜癒着術を繰り返したが,呼吸困難が増悪したため在宅酸素療法を導入した。約1年後に筋炎の再燃を認めたためステロイドパルス療法と免疫グロブリン療法を施行し,筋炎は小康状態となったが,入院中に誤嚥性肺炎,不整脈発作や,強皮症性偽性腸閉塞を併発し,治療に難渋した。強皮症性偽性腸閉塞に対してはエリスロマイシンが奏効したが,エリスロマイシンによると思われる肝機能障害が出現したため中止し,最終的には在宅でも管理可能な中心静脈栄養を導入した。
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  • 鍬塚 大, 小村 一浩, 穐山 雄一郎, 小川 文秀, 竹中 基, 清水 和宏, 佐藤 伸一, 緒方 克己
    70 巻 (2008) 6 号 p. 614-617
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    11歳の男児。初診1年程前より両前腕·両下腿を中心とした四肢遠位部に対称性の皮膚硬化が出現した。7ヵ月程前より手関節屈曲,足関節伸展が困難となり,次第に皮膚硬化の範囲が拡大したため当科を受診した。手指および足趾の皮膚硬化はなく,またレイノー症状や爪上皮出血点も認めなかった。血液検査では末梢血中の好酸球の上昇,高γグロブリン血症が認められた。抗核抗体,抗トポイソメラーゼI抗体,抗セントロメア抗体など自己抗体は陰性であった。前腕からの皮膚生検では,筋膜が肥厚し中程度の炎症細胞浸潤を伴っていた。以上より好酸球性筋膜炎と診断した。プレドニゾロンの内服を25mg/日より開始し,速やかに四肢の皮膚硬化は改善した。しかしながら,手指関節・足関節の拘縮は難治であった。手指·足関節拘縮に対してリハビリテーションを開始したが症状の改善に時間を要した。小児発症の好酸球性筋膜炎は稀であるため診断までに時間を要する可能性があり,注意が必要であると考えられた。
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  • 盛山 恵理, 渋井 沙弥香, 今井 健, 岡田 洋平, 鎌田 成芳
    70 巻 (2008) 6 号 p. 618-620
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    66歳,男性。前胸部左側の腫瘤を主訴に来院した。30×25mmの紅色調のドーム状に隆起する腫瘤を認めた。臨床像より転移性皮膚腫瘍などを疑い,腫瘍摘出術を施行した。病理組織学的に腺癌と診断され,免疫組織化学的にprostate specific antigen(PSA)染色陽性であった。前立腺針生検を施行し腺癌を認めた。全身検索にて前立腺癌T3N1M1(皮膚転移,縦隔リンパ節転移)と診断した。抗アンドロゲン剤の内服とLH-RHアナログ剤の注射による内分泌療法,maximum androgen blockade(MAB)療法にて経過を観察中である。皮膚転移巣より前立腺癌が発見された転移性皮膚癌の本邦報告例は,われわれの調べ得た限り自験例を含めて13例と稀であった。
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  • 伊東 祥雄, 佐々木 哲雄, 矢田 佳子, 川島 淳子, 高橋 愼一
    70 巻 (2008) 6 号 p. 621-624
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    12歳,Down症候群の女児。出生時より両手足背面に白色小皮疹が生じ,自然に脱落するものもあるが徐々に増数してきたため,当科初診。両手背,指背と足背に多発する稗粒腫様白色小結節と両下眼瞼及び上頬部に多発する汗管腫様小腫瘤を認めた。手背の小結節の組織では,表皮直下に結節状の石灰沈着を認め,その上の表皮は菲薄化し,石灰沈着の底部には一部異物反応が生じていた。以上より本症例をmilia-like idiopathic calcinosis cutis in Down syndromeと診断した。
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  • 冨田 元, 岩田 洋平, 小川 文秀, 佐藤 伸一, 穐山 雄一郎, 松下 泰三
    70 巻 (2008) 6 号 p. 625-629
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    50歳,女性。生下時より手掌・足底に角化性局面が出現していた。不定期に近医皮膚科にて外用治療や,市販の外用薬により治療が行われ,また,頻回の削り取りを繰り返していた。初診の約2年前より左足底の黒色斑に気付くも放置していた。急速に拡大したため近医皮膚科受診し,悪性黒色腫が疑われ当科紹介となった。掌蹠角化症に合併した悪性黒色腫と診断し,第1回手術施行した後,掌蹠角化症に対してチガソン®内服開始した。掌蹠の角化の改善を認めた後に,慎重な視診によって悪性黒色腫の残存病変を見出し,追加切除を行った。掌蹠角化症に悪性黒色腫が合併した場合は術前に角化局面の改善を行い,十分な視診が必要であったと思われた。掌蹠角化症に合併した悪性黒色腫の本邦報告16例をまとめ,自験例と比較し,若干の文献的考察を加えた。
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  • 篠田 英和, 関山 華子, 西本 勝太郎
    70 巻 (2008) 6 号 p. 630-633
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    44歳,女性,介護士。右上腕伸側に鱗屑を付す辺縁隆起性の環状紅斑を認め来院。KOH直接鏡検および培養より,Trichophyton glabrum(T. glabrum)による体部白癬と診断した。患者の勤務する老人ホームの従業員および入所者に対し,hair-brush(スパイク90本)を用いたsampling(HB)による検診を行った。従業員39名と入所者92名を対象とした。自験例以外の従業員には白癬を認めず,HB法も全員陰性であった。入所者では14名がHB法陽性であり,分離された菌では患者介護士より分離されたコロニーと同様の培養所見でありT. glabrumと同定された。頭部の所見はblack dot 2名,粃糠疹4名であり,また保菌者が8名みられた。HB法陽性者の要介護度は4~5で離床と自立体動不可の状態であり,介護士による毎日の介助を必要としていたため,入所者の頭部から介護士の上腕に感染したと考えた。入所者における発端者は不明であるが,HB法陽性者が多発した理由として洗髪時に使用する櫛の共用が推測された。
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研究
  • 柴田 ゆうか, 池田 博昭, 木平 健治
    70 巻 (2008) 6 号 p. 634-638
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル 認証あり
    医療用尿素外用剤のQOL(quality of life)に影響する製剤特性について,8銘柄を対象に官能試験を用いたアンケート調査により検討した。被験者は広島大学病院に勤務する健常者110名とした。評価項目は,尿素外用剤を塗布した後のQOLに影響する個々の因子として展延性,におい,粘稠性,白化,総合評価を快適性とし,試験薬と標準試験薬間で比較した。その結果,快適性の最も高い銘柄は,アセチロール®軟膏10%および20%であった。アセチロール®軟膏は展延し易く,においはなく,粘稠性(べたつき)も低い製剤で,医療用尿素外用剤の中で付加価値の高い製剤であることが判った。また,快適性は,展延性,粘稠性,白化との間で高い相関性があった。今回の結果は,皮膚科医師および薬剤師が塗布コンプライアンスを改善するため,尿素外用剤の選択の情報として利用することができる。
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  • 今福 信一, 中山 樹一郎, 牧野 太郎, 小坂 正明, 小佐々 昭子, 上野 雅代, 古賀 亜矢子
    70 巻 (2008) 6 号 p. 639-644
    公開日: 2009/01/20
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    褥瘡は全ての診療科に関わる重要な疾病である。その評価方法であるDESIGNシステムの当院の看護師への浸透度をアンケート形式で調査した。有効回答数584(総数620,回収率94%)の中でDESIGNシステムについて認知しているものが79%,実際に採点したことがあるものは全体の35%であった。勤務年数との関係では経験年数の増加に応じて認知,実施経験が有意に上昇していた。経験した診療科による浸透度の差は,神経疾患(脳神経外科・神経内科)でやや高い傾向がみられたが,平均値と有意な差はなかった。判定項目別の難易度を調査したところ,滲出液(E),大きさ(S)は55%,49%がそれぞれ迷わず判定できると答えたのに対し,深さ(D),炎症/感染(I),肉芽組織(G),ポケット(P),壊死組織(N)ではそれぞれ88%,88%,84%,78%,75%が判定にときどき迷うまたはいつも迷うことが解った。これらの情報は今後のDESIGNの浸透を目指す教育やDESIGN自身の再評価に向けての基礎データになると考えられた。
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