西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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73 巻 , 5 号
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図説
綜説
症例
  • 佐藤 かすみ, 高橋 一夫, 池澤 善郎
    73 巻 (2011) 5 号 p. 470-473
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    39歳,女性。15歳時脊髄損傷にて神経因性膀胱となり常時バルーンカテーテルを挿入している。両下肢に紫斑が出来たため2010年1月に当科初診となった。初診時,末梢血液の白血球増加,CRP上昇を認めた。恥骨部には膿を伴う褥瘡があり,尿は混濁し尿中白血球も増加していた。褥瘡や尿の細菌培養では数種の細菌が陽性だった。皮膚生検所見では,典型的な leukocytoclastic vasculitis 像で,蛍光抗体直接法ではIgA,IgMがともに血管壁に沈着していた。アナフィラクトイド紫斑と診断し,感染巣に対して抗生剤を投与したところ紫斑は速やかに消褪した。紫斑の原因は尿路感染または褥瘡二次感染による感染アレルギーと思われた。抗生剤中止してから約1ヵ月後蛋白尿が増加し,紫斑病性腎症の診断でプレドニゾロン(PSL)30mg/dayの内服が開始された。2010年9月現在もPSL 15mgを内服中である。小児に比べ成人のアナフィラクトイド紫斑では腎障害が遷延化しやすいと言われており,注意深い観察の重要性を考えさせる症例である。
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  • 小林 真二, 武下 泰三, 古江 増隆
    73 巻 (2011) 5 号 p. 474-477
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    29歳,男性。初診の1ヵ月前から右下腿から足関節に遠心性に拡大する皮膚潰瘍を認め,前医で治療されるも難治であった。発症の1年前から頻回の下痢を認め,当科入院後に大腸内視鏡で潰瘍性大腸炎と診断され,採血検査・各種培養検査・病理検査で特異的な所見はなく,右下腿皮膚潰瘍は潰瘍性大腸炎活動期に合併した壊疽性膿皮症と診断した。治療としてステロイド全身投与・アフェレシス療法・植皮術を施行し,良好な結果を得た。
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  • 中野 美沙, 古賀 哲也, 居石 克夫, 桐生 美麿, 古江 増隆
    73 巻 (2011) 5 号 p. 478-481
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    25歳,男性。消防士で,腹部に摩擦の加わる訓練をしていた。3週間前に臍から臍右側に移動する痛みを自覚し,臍右側の皮下結節に気づいた。臍周囲から下腹部にかけて多毛を認め,臍右側に約3×2cmの硬い皮下結節を認めた。エコー所見では,内部エコーが不均一な iso-hypo echoic mass を認め,単純CTでは,境界不明瞭な淡い濃度上昇部を認めた。手術所見では,皮下脂肪織内に黄白色調の硬い結節を認め,割面に体毛を確認した。病理組織学的には,皮下の毛幹の周囲に好中球,組織球の密な浸潤と異物型巨細胞を含む異物反応を認め,膿瘍を伴う異物肉芽腫の像を呈していた。以上の所見より,臍右側に皮下結節を呈した pilonidal disease と診断した。多毛傾向のある若い男性の臍周囲に生じる皮下結節のひとつとして本疾患を挙げる必要があると考えた。
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  • 中村 好貴, 根本 圭, 横山 恵美, 武藤 正彦
    73 巻 (2011) 5 号 p. 482-485
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    75歳,女性。高血圧症に対する治療として,ニューロタン®(ロサルタンカリウム)からプレミネント®(ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド)に変更したところ,その1ヵ月後より露光部にそう痒を伴う紅斑が出現,ステロイド外用治療を行ったが紅斑は持続し,その後同部位に色素沈着,色素脱失を伴ってきた。UVAのMED低下を認め,プレミネント®内服中止によりMEDは回復した。プレミネント®中のヒドロクロロチアジドによる光線性白斑黒皮症と診断した。
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  • 中島 圭子, 吉田 雄一, 山元 修
    73 巻 (2011) 5 号 p. 486-488
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    36歳,男性。生下時より,右腹部に脱色素斑を認めていた。18歳の頃より脱色素斑が拡大し,右腹部を中心にBlaschko線に沿って帯状に分布するようになったため,当科を受診した。脱色素斑上には毛孔一致性丘疹がみられた。脱色素斑を含めた丘疹部の病理組織学的所見では,表皮基底層の一部でメラニン色素の減少がみられた。真皮では成熟した脂腺,アポクリン腺の増生がみられた。液状変性はなく,真皮上層に組織学的色素失調はみられなかった。以上の所見より脱色素斑に合併した脂腺母斑と診断した。過去に先天性の脱色素斑に脂腺母斑が合併した例やBlaschko線に沿ってみられる脂腺母斑の報告はなく,自験例は特異な臨床像を呈した症例と考えられた。
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  • 中村 暁子, 高原 正和, 古江 増隆, 桐生 美麿
    73 巻 (2011) 5 号 p. 489-492
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    60歳,女性。7年前より高脂血症・糖尿病に対し内服加療中であるが,ともにコントロール不良であった。初診の約1年前から体幹にそう痒を伴った丘疹が多発してきた。近医皮膚科でステロイド外用を処方されたが改善しないため,2010年4月当科を受診した。初診時,体幹・上肢・大腿に黄褐色から赤褐色の丘疹が500~600個多発していた。病理組織検査では真皮上層から中層にかけて組織球の浸潤があり,散在性に泡沫細胞,Touton型巨細胞も認められた。以上の所見より,本症例を高脂血症を伴う成人型多発性黄色肉芽腫と診断した。
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  • 白井 礼子, 井上 卓也, 大津 正和, 大川 毅, 三砂 範幸, 成澤 寛, 永沢 善三, 草場 耕二
    73 巻 (2011) 5 号 p. 493-496
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    76歳,男性。7年前より骨髄異型性症候群にてプレドニゾロン15mg,シクロスポリン50mg内服中であった。外傷後,手背から前腕にかけて線状に配列する3ヵ所の排膿を伴う結節を形成した。膿汁のGram染色で分枝状のGram陽性桿菌を認め,Kinyoun染色で陽性を示したことから皮膚ノカルジア症を強く疑い,治療を開始した。後に,膿汁の細菌培養より白亜状乾燥性集落の発育を認めた。また,菌種についてはPCR法と千葉大学真菌医学研究センターの同定検査の両方で,Nocardia brasiliensis と同定された。以上より,リンパ管型皮膚ノカルジア症と診断した。治療としては,基礎疾患に骨髄異型性症候群があるため,汎血球減少の副作用を懸念し,塩酸ミノサイクリンを選択し,投与後3ヵ月で治癒した。
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  • 岩出 舞子, 古賀 弘志, 村田 浩, 林 宏一, 奥山 隆平, 小山 佳紀, 丸川 和也, 上松 隆司
    73 巻 (2011) 5 号 p. 497-500
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    76歳,女性。関節リウマチに対して,プレドニゾロンを数年間内服していた。左内眼角部に角化性結節が出現したため,皮膚科を受診した。最初,日光角化症が疑われたが,6週後に同様の皮疹が腫脹を伴って左頬部に出現した。細菌感染症を疑いセフジニルを投与したが改善はみられなかった。また,膿の一般細菌培養を行ったが,起因菌と考えられる細菌は検出されなかった。左頬部より皮膚生検を行ったところ,硫黄顆粒(sulfur granule)が認められ放線菌症と診断した。セファゾリンの投与と頬部のデブリードマンを行った。さらに左上顎臼歯に根尖性歯周炎がみつかり歯根除去を行ったところ,症状は徐々に改善した。放線菌症では細菌培養で菌を検出しえない場合もあり,病理組織学的に硫黄顆粒を認めることが診断の決め手になることが少なくない。顔面が好発部位なので,免疫が低下している場合など顔面に感染症を考えさせる皮疹がある場合,硫黄顆粒の有無を病理組織学的に検討することを検討するべきと考えた。
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  • 河野 浩子, 古賀 文二, 今福 信一, 中山 樹一郎, 古賀 佳織
    73 巻 (2011) 5 号 p. 501-504
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    22歳の女性。左膝に生じたMycobacterium chelonaeM. chelonae )皮膚感染症の1例を報告した。10歳時にSLEと診断され,副腎皮質ステロイド内服およびパルス療法,血漿交換,シクロフォスファミドパルス療法など施行されたが寛解増悪を繰り返していた。2009年12月からループス腎炎を発症し副腎皮質ステロイドパルス療法およびシクロフォスファミドパルス療法が行われた。SLEの活動性は抑えられ,尿蛋白量,血清アルブミン値も改善した。2010年3月,5ヵ月前に交通事故で受傷した左膝蓋に,疼痛を伴う発赤,硬結が出現した。病理組織学的にZiehl-Neelsen染色で皮下に赤紫色に染まる桿菌が認められた。膿汁の塗沫検査にてGaffky6号,抗酸菌培養陽性,DNA-DNA hybridization でM. chelonae と同定した。自潰し排膿したため洗浄とクラリスロマイシン800mg/日の内服にて治癒傾向にあったが内服継続中であるにもかかわらず7ヵ月後に再発した。免疫抑制状態の患者のM. chelonae 感染症とその治療法について検討した。
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  • 竹尾 直子, 石川 一志, 中田 京子, 大石 正樹, 後藤 瑞生, 岡本 修, 片桐 一元, 藤原 作平
    73 巻 (2011) 5 号 p. 505-508
    公開日: 2012/01/18
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    52歳,女性。43歳時に皮膚筋炎を発症しステロイド投薬を開始され以後漸減されていた。44歳時に慢性腎不全のため血液透析を開始され,51歳時に特発性血小板減少性紫斑病を併発し,ステロイドを増量された後,左大腿筋膜下膿瘍と敗血症を発症した。4ヵ月後,発熱,両下肢痛,両下肢の紫斑を主訴に当科に入院した。臨床経過,病理組織所見から敗血疹と診断され,抗生剤投与にてすみやかに症状は改善した。その後も3回両下肢に有痛性の紅斑が繰り返し出没し,予防的に抗生剤少量内服を継続し再燃傾向はおさまった。心エコーやCT画像検査,細菌培養を繰り返したが感染源の特定には至らず,54歳時に糞便性腸閉塞と敗血症性ショックにより永眠した。感染源については51歳時に発症した左大腿筋膜下膿瘍や尿路感染症を疑ったが,特定には至らなかった。
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  • 小林 真二, 武下 泰三, 中村 暁子, 工藤 恭子, 安川 史子, 占部 和敬
    73 巻 (2011) 5 号 p. 509-512
    公開日: 2012/01/18
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    24歳,男性。初診の2年前から入浴の際,両手掌のみに浮腫性丘疹が出現するようになった。ピリピリ感を伴い,風呂上り30分程で自然に消退していた。検査では浸水刺激で丘疹の出現を認め,温水でより強く症状を認めた。丘疹から施行した皮膚生検では,真皮の軽度浮腫,真皮乳頭層の毛細血管拡張と血管周囲にわずかにリンパ球浸潤を認めるのみであった。臨床症状・検査所見より aquagenic wrinkling of the palms と診断した。抗ヒスタミン薬と自律神経調節薬の内服を行い,当初は温熱蕁麻疹様の病態を疑って温熱減感作療法を施行したが,温熱減感作療法の施行回数の増加とともに丘疹出現は著明に軽減した。 aquagenic wrinkling of the palms は多く報告されているが,病態に関しては解明されておらず,温熱減感作療法が有効であった報告例は認めなかった。
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