西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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73 巻 , 6 号
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図説
症例
  • 江崎 由佳, 新森 大佑, 浅尾 香恵, 片山 貴文
    73 巻 (2011) 6 号 p. 557-562
    公開日: 2012/01/18
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    40歳,女性。数年前より下痢,軽い口内炎を時々来していた。2009年12月発熱,下腿に結節性紅斑が出現し当科紹介となった。安静とNSAIDs内服により速やかに解熱し炎症反応も低下していたが,1週間後に再度発熱,関節痛,針反応,多発性口腔内アフタ,下痢の増悪を認め不全型ベーチェット病が疑われた。眼病変なく,HLA-B51は陰性であった。精査で食道,胃,S状結腸~横行結腸に多発する潰瘍を認め,病理組織所見より潰瘍性大腸炎と診断された。PSL 30mg/日で病状の改善を認めた。潰瘍性大腸炎と腸管ベーチェット病は時として類似した臨床症状を呈することが報告されているが,自験例は最終的に潰瘍性大腸炎との診断に至った。潰瘍性大腸炎およびベーチェット病は個々の例において出現する症状や出現形式,時期が異なり,非常に多彩なスペクトラムを有する疾患である。長期にわたって注意深く経過をみることが必要であるとともに,更なる症例の蓄積が必要であると考える。
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  • 横山 洋子, 武石 恵美子, 浪江 智, 福田 俊平, 荒川 正崇, 石井 文人, 橋本 隆
    73 巻 (2011) 6 号 p. 563-567
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    33歳,女性。バセドウ氏病にて甲状腺亜全摘出術後。妊娠7週頃より全身のそう痒が出現し,続いて四肢を主体とする紅斑,水疱が出現した。皮膚生検で表皮内・表皮下水疱を認め,抗BP180抗体558.0と高値であったことより妊娠性疱疹と診断した。プレドニゾロン40mg/日内服にて一時症状軽減するも減量後に再燃し,妊娠19週3日に人工流産を選択した。その後,二重膜濾過血漿交換療法を計13回施行したが,症状が持続しステロイドを減量できなかった。インターフェロンγ 大量静注,ミゾリビン内服などの治療を行うも完全には病勢をコントロールできず,現在も治療中である。妊娠性疱疹は通常出産後1ヵ月以内に消退するとされるが,長期にわたり症状が遷延する難治例がまれながら存在する。
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  • 松尾 明子, 太田 知子, 牧野 英一, 松浦 浩徳, 藤本 亘
    73 巻 (2011) 6 号 p. 568-572
    公開日: 2012/01/18
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    66歳,男性。コントロール不良な1型糖尿病・腎症で治療中の患者。初診の2ヵ月前から頭部,顔面,躯幹,四肢に痂皮を付す紅斑,びらん,膿疱が出現した。膿疱部は組織学的に角層下に棘融解と好中球の集積を認め,蛍光抗体直接法で表皮細胞間にIgGの沈着がみられ,抗Dsg1 IgG 1480,抗Dsg3 IgG<5で落葉状天疱瘡と診断。プレドニゾロン(PSL)30mg/日(0.5mg/kg/日),ジアフェニルスルフォン(50mg/日)の内服では皮疹の拡大を阻止できず,大量免疫グロブリン静注療法(IVIG,400mg/kg/日×5日)を施行し皮疹は消退した。しかし皮疹の改善に伴い,PSLを漸減すると再燃を繰り返し約3ヵ月毎に計3回のIVIGを施行した。3回目のIVIGでは改善はほとんど認められなかったが,アザチオプリン100mg/日の投与により皮疹が改善した。抗体産生能が高い天疱瘡の病勢のコントロールにはIVIGによる抗体除去に加えて一定量のステロイド,免疫抑制薬による抗体産生の抑制が必要であることが示唆された。
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  • 奥村 和子, 春名 邦隆, 根木 治, 水野 優起, 須賀 康
    73 巻 (2011) 6 号 p. 573-577
    公開日: 2012/01/18
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    24歳,男性。頚部,腋窩,鼠径部を中心に弛緩性水疱,びらんが多発し,口腔内にも難治性アフタが出現した。皮膚生検の結果,棘融解細胞を伴う表皮内水疱を認め,蛍光抗体直接法では表皮細胞間にIgG,C3の沈着を認めた。血清中の抗デスモグレイン1,3抗体価も高値を示したため,粘膜皮膚型の尋常性天疱瘡と診断した。ステロイド内服,免疫抑制剤の投与にも関わらず,皮疹が増悪したため難治例と判断した。γ -グロブリン大量静注療法(IVIG)を施行したところ,臨床症状と自己抗体価などの検査所見はともに著明改善した。難治で治療に抵抗する症例および合併症や日和見感染などのおそれがあるために十分量のステロイド全身投与が困難な症例では,IVIGは優れたオプション治療である。
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  • 荘野 翌香, 蜂須賀 淳一, 中原 剛士, 師井 洋一, 古江 増隆
    73 巻 (2011) 6 号 p. 578-580
    公開日: 2012/01/18
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    54歳,女性。小学生の時に右手掌に鉛筆の芯がささり青色斑となった。初診の約10年前から隆起し増大してきた。超音波検査では皮内から皮下に15×11mmの低エコー腫瘤を認め,腫瘤内部に10mmの線状の高エコーな部分を認めた。Pencil-core granulomaのほか,外傷性類表皮嚢腫,異物肉芽腫,悪性黒色腫等を疑い手術で腫瘍切除を行った。摘出した腫瘍を半割すると内部に鉛筆の芯と思われる黒色異物が認められた。病理では黒鉛を貪食したマクロファージを認めpencil-core granulomaと診断した。Pencil-core granulomaはその臨床像から悪性黒色腫との鑑別がしばしば問題となるが,自験例では芯の刺入歴がはっきりしていたことと,超音波検査で芯と一致した異物像を腫瘤内に認めたことより,鑑別が比較的容易であった。超音波検査は外来で簡便に施行できる検査であり鑑別に有用であると考えた。
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  • 難波 千佳, 白方 裕司, 宮脇 さおり, 藤山 幹子, 花川 靖, 白石 研, 岡崎 秀規, 小田 富美子, 村上 信司, 橋本 公二, ...
    73 巻 (2011) 6 号 p. 581-585
    公開日: 2012/01/18
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    82歳,男性。2009年5月より水疱が口腔内に出現し,軟口蓋を中心に出現消退を繰り返し,徐々に疼痛を伴うようになったため,2010年3月当科紹介受診した。病理組織検査では,粘膜上皮下に水疱を認め,正常ヒト皮膚を基質とした蛍光抗体間接法では,抗基底膜IgG抗体が40倍まで陽性であった。1M食塩水で剥離した正常ヒト皮膚を基質とした蛍光抗体間接法では,抗基底膜部抗体は水疱底に反応した。ELISA法による抗デスモグレイン1,3抗体,抗BP180抗体,抗BP230抗体は陰性で,真皮抽出液を用いた免疫ブロットにて患者血清は290kDの蛋白に反応したが,抗VII型コラーゲンELISAは陰性であった。以上の結果より,VII型コラーゲンが抗原と思われる粘膜類天疱瘡と診断した。ミノマイシン,ニコチン酸アミド,コルヒチンは副作用出現のため内服継続できずプレドニゾロン内服にて加療した。
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  • 篠田 洋介, 三砂 範幸, 多良 明子, 古場 慎一, 成澤 寛
    73 巻 (2011) 6 号 p. 586-588
    公開日: 2012/01/18
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    67歳,男性。初診の3年前より左肩甲骨部に結節性病変が出現し,徐々に増大してきたため当科を受診した。全摘生検では皮下脂肪織内に比較的境界明瞭な充実性腫瘍として認められ,組織拡大像では腫瘍は粘液基質を背景に,紡錘形ないし多角形で異型性の強い腫瘍細胞が密に増殖しており,一部壊死像がみられた。免疫染色では,vimentinのみが陽性であった。以上よりhigh-grade myxofibrosarcomaと診断した。全身検索では転移を認めなかったことから,治療としては切除瘢痕より辺縁2.5cm離して深部は筋膜も含めた拡大切除術を行った。
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  • 岩井 信策, 飯田 剛士, 松澤 有希, 佐藤 雅道, 内田 隆夫, 末木 博彦, 伊藤 芳憲, 永田 茂樹, 天羽 康之
    73 巻 (2011) 6 号 p. 589-592
    公開日: 2012/01/18
    ジャーナル 認証あり
    78歳,男性。40年以上前より存在する左頬部の褐色調の結節が徐々に増大した。2004年と2008年に前医の生検により悪性黒色腫が疑われ,速やかな全摘を勧められたが拒否し,家族に説得され当科を受診した。現症:左頬部に径3cm,褐色調~黒色調のドーム状に隆起する弾性硬の結節が認められた。広範切除を望まず可及的に切除した。組織:真皮浅層に母斑細胞の胞巣があり,その下床に小型の腫瘍細胞と,核の異型性を伴い豊富な細胞質を有する大型の腫瘍細胞が増殖していた。母斑細胞巣と腫瘍巣の境界は不明瞭であった。HMB45を強く発現するballoon cellは腫瘍巣の約30%を占めた。積極的治療を望まず,術後10ヵ月後に多臓器転移により死亡した。
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  • 帖佐 宣昭, 黒岩 亜由子, 瀬戸山 充, 楠原 和朗, 盛口 清香, 丸塚 浩助
    73 巻 (2011) 6 号 p. 593-597
    公開日: 2012/01/18
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    64歳,女性。当科初診の9年前に子宮体癌の手術(子宮・卵巣全摘術,骨盤内リンパ節郭清術)を施行された。後療法は無し。子宮体癌術後数ヵ月から両下肢の浮腫(左>右)を自覚。1年前に左下腿に紫斑を認め,徐々に病変が拡大した。皮膚生検でangiosarcoma associated with lymphedemaと診断。局所療法として患肢切断など手術療法を提示したが,患肢温存を希望されたため,X線による放射線療法と週一回のドセタキセル(以下DOCと記す)の点滴静注を併用した(weekly docetaxel)。放射線治療後30ヵ月経過した現在まで再発,転移を認めない。Angiosarcoma associated with lymphedemaに対する化学療法の効果は現時点では不明だが,頭部のangiosarcomaに対するDOCの効果が報告され,またDOCは放射線治療効果を増強するとの報告がある。一方,angiosarcomaへの放射線療法は病変に対し充分に広く,充分な量の照射が推奨されている。X線による放射線療法とDOCの併用は,子宮癌術後の下肢に生じたangiosarcoma associated with lymphedemaに対する治療法の1つの選択肢となりうると考えた。
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  • 小田 佐智子, 濱崎 洋一郎, 籏持 淳
    73 巻 (2011) 6 号 p. 598-600
    公開日: 2012/01/18
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    症例は40歳の女性。5ヵ月前耳鼻科より処方されたリゾチーム塩酸塩,S-カルボキシメチル-L-システイン(SCMLC,商品名ムコダイン®),デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(メジコン®)を内服し,2日後に上口唇のそう痒,ピリピリ感が出現した。2010年3月当科を受診した。初診時上口唇に色素沈着性の爪甲大の局面を認めた。固定薬疹を疑い,各薬剤について1週間に1剤の内服誘発テストを施行した。SCMLC内服3日後に色素沈着部のそう痒,紅斑を認め,陽性と判定した。SCMLCの薬疹を疑った場合,遅発性となる可能性を考慮し,内服誘発テストを施行する必要があると考える。
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講座
統計
  • 金子 栄, 澄川 靖之, 出来尾 格, 森田 栄伸, 各務 竹康
    73 巻 (2011) 6 号 p. 614-618
    公開日: 2012/01/18
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    外来でのアトピー性皮膚炎患者指導のコツについて,日本皮膚科学会西部支部の会員1950名に対してアンケート調査を行った。有効回答数は779通で有効回答率は39.9%であった。有効回答者のうち,もっとも多く選択された項目は「ステロイド外用剤の塗り方の指導」で655名(84.1%)であった。専門医,非専門医の比較では治療戦略をコツとして示す割合が専門医に有意に高かった。また,開業医と勤務医との比較では,開業医が的確な診断治療と急性期の症状をとること,食事指導に重きをおいており,勤務医が入浴の指導や治療のキーパーソンの教育,保湿薬の指導などの項目に重きをおいていた。外来でのアトピー性皮膚炎の治療のコツに関して,開業医と勤務医,専門医と非専門医において重きをおく項目が異なることが判明した。
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世界の皮膚科学者
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