西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
検索
OR
閲覧
検索
75 巻 , 1 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
図説
症例
  • 難波 千佳, 小田 富美子, 宮脇 さおり, 花川 靖, 村上 信司, 佐山 浩二
    75 巻 (2013) 1 号 p. 3-6
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    指趾潰瘍を生じる膠原病としては,強皮症がよく知られている。今回われわれは,指趾の硬化なく,レイノー現象から指趾潰瘍を生じた抗セントロメア抗体陽性の Sjögren 症候群患者 3 例を経験したので報告する。症例 1 : 74 歳,女性。1997 年より Sjögren 症候群あり,2009 年 11 月より足趾にレイノー現象が出現した。2010 年 1 月に右第 4 趾先端に潰瘍が生じた。手指にはレイノー現象・潰瘍は認めなかった。症例 2 : 76 歳,女性。2000年より Sjögren 症候群あり,同時期から冬季に指趾にレイノー現象が出現した。2011 年 5 月より間質性肺炎の合併があり,PSL 内服開始した。6 月より手指の冷感,チアノーゼが強くなり,7 月に手指先端に潰瘍が生じた。症例 3 : 57 歳,女性。2002 年より Sjögren 症候群あり,同時期より手指にレイノー現象が出現した。2003 年より間質性肺炎の合併あり,PSL 内服を開始,2006 年よりシクロスポリンを併用した。同年冬季より指尖潰瘍を認め,寛解増悪を繰り返している。3 例ともに強皮症の合併はなく,抗 SS-A 抗体は陽性であり,抗 SS-B 抗体は陰性であった。抗セントロメア抗体陽性の Sjögren 症候群患者では指趾の硬化なく,指趾のレイノー現象から指趾潰瘍をきたす可能性がある。
    抄録全体を表示
  • 飯川 まどか, 室井 栄治, 石井 千寸, 持田 耕介, 瀬戸山 充, 黒川 基樹, Enno Schmidt, Detlef Zillik ...
    75 巻 (2013) 1 号 p. 7-10
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    40 歳,女性。皮膚型結節性多発動脈炎に対し,プレドニゾロン 10 mg/日内服中で,病勢は安定していた。受診の約 2 週間前から両手掌,手関節部,両足底に緊満性水疱が出現し,次第に拡大した。当科受診時,全身に浮腫性紅斑,緊満性水疱を認め,一部の水疱は紅斑の辺縁に環状に配列していた。病理組織学的に表皮下水疱であり,表皮真皮境界部に好中球を主体とした炎症細胞浸潤を認めた。蛍光抗体直接法では表皮真皮境界部に IgG が線状に沈着しており,1 M 食塩水.離皮膚を基質に用いた間接法では真皮側に IgG の沈着を認めた。経過を通じて蛍光抗体法で真皮血管壁に免疫グロブリンや補体の沈着を認めなかった。正常ヒト真皮抽出液を用いた免疫ブロット法では,IgG 抗体は 200 kDa 蛋白に反応した。さらにこれは,ヒトラミニン γ 1 C 末端部位組み換え蛋白と反応することを確認した。以上より,抗ラミニン γ 1 類天疱瘡と診断し,プレドニゾロン 40 mg/日内服を開始した。水疱新生は減少したが,完全には消失せず,ジアミノフェニルスルホンを追加し,皮疹は消退した。皮膚型結節性多発動脈炎に合併した抗ラミニン γ 1 類天疱瘡の 1 例を経験した。本症例は非常に稀な疾患であり,治療開始時に確定診断を得ることができず,治療に苦慮した症例であった。
    抄録全体を表示
  • 佐藤 勇樹, 小口 真司, 奥山 隆平
    75 巻 (2013) 1 号 p. 11-13
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    症例 1 : 52 歳,男性。リンゴの木の消毒のために石灰硫黄合剤を散布した。その後,顔面に灼熱感が出現し,翌日当科を受診した。頬部から頚部にかけて,灰白色の痂皮が付着したびらん,潰瘍を認めた。外科的デブリードマンを施行し,ワセリンで保存的に治療し,3 週間後に上皮化し治癒した。症例 2 : 79 歳,男性。リンゴの木の消毒のため,石灰硫黄合剤を使用した。石灰硫黄合剤が顔面の一部に付着し,翌日より前額部に浮腫と疼痛が出現した。前額部に黄白色の痂皮が付着した潰瘍を認めた。外科的デブリードマンを施行し,プロスタグランジン E1 軟膏の外用を行い 1 週間後に上皮化した。石灰硫黄合剤は,深達性のアルカリ熱傷を引き起こす農薬であり,難治性の皮膚潰瘍を呈することがある。本 2 症例は早期に外科的デブリードマンを施行することにより,速やかに治癒に導くことができた。
    抄録全体を表示
  • 沼田 茂樹, 岩田 洋平, 有馬 豪, 西村 景子, 松永 佳世子, 武山 直志, 森 和歌子, 奥本 隆行
    75 巻 (2013) 1 号 p. 14-18
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    症例 1 は 35 歳の男性。工場作業中,配電盤 (440 V, 直流) の充電部に頭部が接触し前額部および臀部を受傷した。臀部は縫縮可能であったが,前額部は骨膜まで壊死に陥っており遊離前腕皮弁による再建を要した。症例 2 は 63 歳の男性。工業用電源 (200 V, 交流) に電気工具を使用していた際に電気火花が発生し両手,頚部,胸部を受傷した。頚部,胸部は外用治療で上皮化したが,両手は極薄分層植皮術 (Thiersch 植皮術) を要した。2 例とも経過中不整脈や腎障害などの重篤な合併症は認めず良好な経過を得ることが可能であった。電撃傷は皮膚のみでなく全身の合併症をきたしうるので,他科との密な連携および症例ごとの適切な管理が必須である。
    抄録全体を表示
  • 工藤 朋子, 藤岡 愛, 高橋 正人
    75 巻 (2013) 1 号 p. 19-21
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    85 歳,女性。初診の数カ月前より,右拇指球に辺縁に鱗屑を付し,周囲の健常部よりわずかに陥凹する境界明瞭な小豆大の紅斑が出現した。病理組織学的所見では,病変部は健常部と比較して明瞭な段差をもって階段状に角層が著しく菲薄化しており,circumscribed palmar hypokeratosis と診断した。活性型ビタミン D3 軟膏を 5 カ月間外用したところ,周囲との段差が解消された。本症例は原因や治療法,予後についてなどまだ多くの点で明らかになっていないが,拇指球や小指球などの好発部位に辺縁に鱗屑を伴う陥凹性の紅斑を認めた場合,本症にも留意して診療にあたるべきである。
    抄録全体を表示
  • 田中 摩弥, 西方 宏昭, 野副 安宏, 成富 由司, 占部 和敬, 古江 増隆
    75 巻 (2013) 1 号 p. 22-27
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    49 歳,女性。1992 年大腸癌の診断で右半結腸切除および膵頭十二指腸切除術を受け,その後吸収不良症候群を発症した。更に9 年後,摂食障害を発症し,同時期より味覚障害,脱毛,開口部皮膚炎,四肢末端部の紅斑・落屑局面などが出現した。膵頭十二指腸切除術後の吸収不良症候群および長期にわたる摂食障害による極度の低栄養状態が基礎となって発症した栄養障害性皮膚疾患と考えた。亜鉛欠乏は明白であったが,単一の栄養素欠乏症状ではなく,種々の栄養素の欠乏により生じた臨床像と思われた。
    抄録全体を表示
  • 増岡 美穂, 三砂 範幸, 御塚 加奈子, 井上 卓也, 成澤 寛
    75 巻 (2013) 1 号 p. 28-31
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    20 歳,男性。6 年前に仙骨部の腫瘤性病変を家族に指摘され,当科を受診し過誤腫疑いにて経過観察となった。増大はないものの切除を希望し,2009 年 9 月,当科に入院した。仙骨部に 7 × 4.7 cm のドーム状に隆起した腫瘤を認めた。弾性硬,境界は比較的明瞭,皮膚と癒合し,下床との可動性は良好であった。皮膚腫瘍切除術を行い,臨床所見,病理組織学的所見より coccygeal pad と診断した。また,全身性に小褐色斑が多発し,臨床および病理組織学的所見より汎発性黒子であり,顔面と骨格の異常を認めるため,汎発性黒子症候群と診断した。両者の合併は,これまでに報告されておらず,一見,関連はないようにみえるが,汎発性黒子症候群の骨格異常のひとつとして,尾骨の前方偏位があり,それによる慢性刺激が誘因となり coccygeal pad を発症した可能性が考えられた。
    抄録全体を表示
  • 三田村 康貴, 加来 裕美子, 原田 佳代, 占部 和敬, 古江 増隆
    75 巻 (2013) 1 号 p. 32-35
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    82 歳,男性。頭部,体幹,下肢に水疱形成を生じ,背部の湿布貼付部に集簇して小水疱形成を認めたため当院を受診した。関節リウマチでプレドニゾロン,ミゾリビンを内服中であった。初診の 3 日前に腰痛症のため湿布を処方され腰背部に貼付していた。背部には左右対称性に水疱形成しており,一部に帯状疱疹様の片側性の痂皮形成があった。背部水疱の病理組織学的所見は表皮内水疱があり,水疱底には球状変性を来した細胞があり,水疱内には多核巨細胞が混在していた。ウイルス抗体価 (EIA 法) で VZV IgM は陰性,VZV IgG は陽性であった。散布疹が湿布貼付部に集簇した汎発性帯状疱疹と診断し,アシクロビル点滴を開始したところ 1 週間で水疱は痂皮化した。水痘や汎発性帯状疱疹は日光暴露部や炎症先行部,外傷部などに集簇することが知られている。散布疹が湿布貼付部に集簇した汎発性帯状疱疹は稀であるため報告する。
    抄録全体を表示
講座
統計
  • 成田 博実, 青木 洋子, 出盛 允啓, 緒方 克己, 津守 伸一郎, 金田 礼子, 菊池 英維, 菊池 武英, 黒川 基樹, 黒木 康博, ...
    75 巻 (2013) 1 号 p. 58-64
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    2010 年 4 月 20 日に宮崎県児湯郡都農町で発生した口蹄疫が全県下に拡大蔓延 (発生農場 292カ所, 発生自治体 5 市 6 町) し, 約 29 万頭の家畜が犠牲になった。その防疫作業に伴う皮膚病変について宮崎県内の皮膚科医へのアンケート調査で 50 例を集計できた。年齢は 20~75 歳 (平均 42.0 歳), 男 45 例, 女 5 例であった。発生月は 5 月 17 例, 6 月 22 例, 7 月 7 例, 8 月 1 例と推移した。職種は県内公務員が 32 例と最多であった。疾患は化学熱傷 46 例, 急性結膜炎, 汗疹性湿疹, アトピー性皮膚炎の増悪, 注射針刺傷, 蜂窩織炎, 虫刺症, 毒蛾幼虫皮膚炎が各 1 例, 防疫作業後発症の帯状庖疹 1 例であり, このうち 3 例が 2 疾患, 1 例が 3 疾患を合併していた。46 例の化学熱傷の受傷状況は豚・牛舎の消毒作業 18 例, 作業場所不明の消毒作業 25 例, 埋却作業 2 例, 鶏舎の消毒作業 1 例であった。原因となる化学物質は消石灰 (水酸化カルシウム Ca(OH)2) 23 例, 炭酸ソーダ (炭酸ナトリウム Na2CO3) 4 例, 不明 19 例であった。受傷部位 (重複あり) は顔面 5 例, 上腕 3 例, 前腕 14 例, 手 6 例, 大腿 17 例, 膝 4 例, 下腿 51 例, 足 2 例で, deep dermal burn が多かった。発症機序は非耐水性防護服からの薬液のしみ込み, 袖口や破れからのしみ込み, 発汗による体表面への拡散, さらにはゴム長靴と皮膚との摩擦や股ずれ等による皮膚損傷部で, 薬液が皮膚に浸透し化学熱傷に至ったものと推察した。
    抄録全体を表示
治療
  • 菊地 克子, 小澤 麻紀, 相場 節也, 森田 栄伸
    75 巻 (2013) 1 号 p. 65-71
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル 認証あり
    2009 年 11 月から 2010 年 5 月の間,東北大学病院および島根大学医学部附属病院を定期的に受診し外用ならびに内服治療によって症状が安定している 20 歳以上のアトピー性皮膚炎患者 40 例の顔面に対し,スキンケア指導とともにスキンケア剤を 8 週間使用した。担当医師は,試験開始時に患者に対し洗顔や保湿方法を指導し,スキンケア剤として乾燥性皮膚に対し開発された「ノブ ® シリーズ」を使用させるとともに皮膚生理機能と QOL への影響を検討した。全例において 8 週間の継続使用ができた。1 例において塗布部位での紅斑と乾燥の軽度の悪化を認めたが,試験品との因果関係は不明であった。試験開始時および終了時に担当医師による皮膚所見を得て,さらに角層水分量,経表皮水分喪失量,皮表脂質量,テープストリッピングにより得た皮表角層細胞の細胞面積,角層中のセラミドおよびロリクリンなどを測定し,皮膚疾患特異的 QOL 尺度である Skindex-16 とともにそれぞれに有意な差を認めた。これらの結果から,医療治療によって症状が安定しているアトピー性皮膚炎患者に対し,適切なスキンケア (スキンケア指導およびスキンケア剤) が皮膚生理機能と QOL を改善することが明らかとなった。
    抄録全体を表示
世界の科学者
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top