倫理は医療の一部として不可欠のものなので, その学習は医学の学習と並行して行われるべきです. 倫理の学習は, 医の倫理を律する主要な道徳的価値の理解に始まり, 学部教育から大学院教育まで秩序ある仕方で進められるべきです. こうして, 倫理的な問題とジレンマが頻繁に立ち現れることに目を開かせ, 倫理的推理を通じてこうした問題を解決する能力が育つように助け, 倫理的問題を扱う公共機関の機能を理解させるようにすべきです. 教育手段としては, 現実の臨床状況と症例研究をふんだんに用いるべきです.
カリキュラムの細かな構成は, 個々の学校の医学教育カリキュラムを反映して多様なものとなるでしょうが, すべてのカリキュラムに共通した目的は, 医療の根底に横たわる道徳的価値と, 倫理的推理の方法論に精通させることでなければなりません. 医の倫理のあらゆる教育プログラムでは, その経過を何らかの形で試験し評価すべきです.
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