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朝倉 均
1993 年 90 巻 12 号 p.
2965-2970
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
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小土井 淳則, 春間 賢, 吉原 正治, 島本 丈裕, 渡辺 千之, 岡本 志朗, 河口 弘行, 田利 晶, 隅井 浩治, 梶山 梧朗
1993 年 90 巻 12 号 p.
2971-2978
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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抗ヒトPG I, IIモノクローナル抗体を用いて, 56例の胃癌の免疫染色を行いPG I陽性率3.6%, PG II陽生率19.6%であった. 陽性率は早期癌, 分化型癌で高く, 肉眼型ではIIc, 主病変部ではC領域に多い傾向を認めた. しかし, PG I, II陽性例と陰性例の間に血清PG I, II値とも有意差を認めず, また逆に血清PG I, II異常高値例での陽生例はなく, PG陽性胃癌と血清PG値は必ずしも関連がないと思われた. また, PG陽性癌の背景粘膜として炎症, 萎縮, 腸上皮化生の程度について陰性癌と比較検討したが差は認めなかった.
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森 昭裕, 則竹 伸保, 鈴木 英司, 林 秀男, 三浦 淳, 安田 紀久子, 富田 直子, 武藤 治利, 竹腰 昭道
1993 年 90 巻 12 号 p.
2979-2984
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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加齢により広がる胃粘膜萎縮と
Helicobacter pylori (HP) の関係を検討するため, 粗大病変がなく正常な加齢現象の範囲内 (暦年齢=胃年齢) と解される胃粘膜萎縮例117症例を選別し, 培養法によるHPの検出を行った. HP陽性率は, 30歳代, 40歳代で有意に高く, 若年化または加齢とともに低下し, 40歳代, 50歳代で多くみられ萎縮範囲拡大の中間期であるC3, O1の胃粘膜で有意に高く, 縮小または拡大するとともに低下した. また, 組織学的に炎症が高度の胃粘膜で有意に高かった. 以上, HPは中年前期に感染, 胃粘膜破壊と萎縮を来し, 加齢と萎縮の進行とともに消失することが示され, 胃粘膜萎縮の経年的推移の原因である可能性が示唆された.
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低悪性度病変 (MALT 型リンパ腫) と高悪性度病変
林 香予子, 本告 匡, 中村 栄男, 越川 卓, 中村 常哉, 小島 勝, 須知 泰山
1993 年 90 巻 12 号 p.
2985-2998
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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愛知県がんセンター病院における1964年から1991年までの胃原発悪性リンパ腫119例のうち, 外科的切除が可能であった77例について, 粘膜関連リンパ組織型低悪性度B細胞リンパ腫 (MALT 型リンパ腫と略) の概念を導入し, 病理組織学的ならびに臨床病理学的に検討した. 症例は病理組織学的に MALT 型リンパ腫のみよりなるもの (I型) 18例, MALT 型リンパ腫を主体とし一部に高悪性度病変を伴うもの(II型) 13例, 高悪性度病変を主体とし一部に MALT 型リンパ腫を伴うもの (III型) 22例, 高悪性度病変のみからなるもの (IV型) 24例の4型に分類した. 各型間で各種臨床症状に明らかな差は認められなかったが, 肉眼所見ではI, II型の31例中26例 (84%) が早期胃癌類似の, III, IV型の46例中38例 (83%) が進行胃癌類似の肉眼型を呈していた. また各型の予後はI型とIII, IV型との間に統計学的な差 (p<0.05) を認め, 本研究における胃悪性リンパ腫型分類 (I~IV型) の臨床病理学的妥当性を示唆した.
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奥嶋 一武, 中澤 三郎, 乾 和郎, 芳野 純治, 山雄 健次, 山近 仁, 印牧 直人, 若林 貴夫, 藤本 正夫, 平野 謙, 岩瀬 ...
1993 年 90 巻 12 号 p.
2999-3005
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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合成 protease inhibitor のヒトの十二指腸乳頭部運動に対する作用について検討した. 十二指腸内視鏡下にて圧力トランスデューサを使用し, gabexate mesilate (GM) を1mg/kg/hおよび3mg/kg/hで14例に, nafamostat mesilate (NM) を0.3mg/kg/hで12例に経静脈的に投与し乳頭部圧を測定した. GM投与により収縮期圧と基礎圧は有意に低下した. 収縮頻度に変化は認めなかった. GM投与前後で測定した血中CCK濃度に変化はなかった. NM投与では収縮期圧, 基礎圧, 収縮頻度とも有意な変化はなかった. GMは乳頭部運動を抑制したが, NMは乳頭部運動に対する一定の作用は認めなかった.
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portal pooling に伴う bacterial translocation ならびに肝 Kupffer 細胞活性化の肝再生抑制効果
古池 幸司, 宇佐美 真, 大柳 治正, 斎藤 洋一
1993 年 90 巻 12 号 p.
3006-3017
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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肝部分切除時の肝門部虚血再灌流による肝再生抑制をラットを用い検討した. 15分間2回の全肝虚血再灌流時の門脈うっ血と Kupffer 細胞 (KC) の肝再生への関与を, portal systemic shunt 作成群 (PS群) と非作成群 (非PS群), GdCl
3前投与群 (G群), および虚血操作なしの肝切除群 (C群) の4群で比較した. 非PS群では腸間膜リンパ節細菌培養陽性, 血中エンドトキシン濃度上昇でみられる bacterial translocation (BT) および血中TNF-α濃度の上昇が認められ肝再生は抑制された. PS群ではBTおよび肝再生抑制が軽減され, またG群では再生抑制は全くなかった. したがって肝門部全肝虚血の併用で門脈うっ血に伴いBTが生じ, KCを賦活化することで肝再生が抑制されることが明らかとなった.
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免疫組織化学を用いた形態学的検討
峯苫 智明
1993 年 90 巻 12 号 p.
3018-3027
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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胆石症胆嚢の筋層を形態学的に観察し, 胆嚢収縮率と筋層線維化との関連を検討した. 1) 胆嚢壁線維化が強まるほど胆嚢収縮能は低下した. 2) 筋層線維化著明群は非著明群より多くのマクロファージ(Mφ) 抗体陽性細胞を認め, TGF-β抗体陽性細胞数も有意に増加していた. 3) 筋層線維化著明群では収縮型から合成型へと変化した平滑筋細胞 (SMC) や線維芽細胞が頻度多く観察された. 4) 免疫組織化学により線維芽細胞のほか合成型SMCの rER にもType I, IIIコラーゲンの局在が認められた.
以上のことから, 胆石症胆嚢の収縮能低下には胆嚢の線維化が一因となり, その線維化には筋層に増加した Mφ, 線維芽細胞, 合成型SMCが関与していることが示唆された.
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黒肱 敏彦, 山下 裕一, 平城 守, 堀内 彦之, 小林 慶太, 中村 幸泰, 柳瀬 豊, 柚木 利紀, 西野 雅博, 掛川 暉夫
1993 年 90 巻 12 号 p.
3028-3031
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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手術により組織学的に評価を行いえた肝細胞癌37症例54結節に対する術中でのカラードップラーによる腫瘍内血流の観察を行い考察を行った. 腫瘍の大きさ別の腫瘍内拍動性カラーシグナルの検出率は1cm未満で70%, 1~3cmで95.8%, 3cm以上では100%であった. また定常性血流については21.4%の検出率であった. さらに腫瘍の大きさおよび組織学的分化度ごとに測定した腫瘍内血流速度は腫瘍径が大きくなるほど, また分化度が低くなるほど, 血流速度は速くなる傾向があった.
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奥村 嘉章, 馬場 忠雄, 新谷 寛, 吉岡 うた子, 井上 久行, 藤山 佳秀, 細田 四郎
1993 年 90 巻 12 号 p.
3032-3040
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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内因性 cholecystokinin の急性膵炎の進展に及ぼす影響を検討した. エチオニン急性膵炎ラットにCCK-A受容体拮抗剤であるKSG-504 (25, 50, 100mg/kg体重) を6時間ごとに6回皮下注射し, KSG-504非投与群と比較した. 投与群では, 膵組織内蛋白含量と酸素含量の低下が抑制され, 組織学的検討においても小葉間浮腫, 炎症細胞浸潤, 腺房細胞の壊死が抑制された. 特に100mg/kg体重の投与群でその効果は著しく, ラットエチオニン膵炎の進展に内因性 cholecystokinin の関与が示唆された. また, BrdU を用いてKSG-504の膵炎後の再生に及ぼす影響を検討したが非投与群との間に差は認めず, 再生に及ぼす影響は軽微であると考えられた.
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田端 雅彦, 伊藤 賢, 友政 剛
1993 年 90 巻 12 号 p.
3041-3045
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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本邦報告21例の検討
佐藤 美信, 丸田 守人, 黒水 丈次, 宮島 伸宜, 内海 俊明, 遠山 邦宏, 滝沢 健次郎, 奥村 嘉浩, 升森 宏次, 安田 園美, ...
1993 年 90 巻 12 号 p.
3046-3051
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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大平 基之, 松本 昭範, 大平 賀子, 大田 人可, 田中 俊英, 村住 ゆかり, 川島 哲也, 村住 和彦, 関谷 千尋, 並木 正義
1993 年 90 巻 12 号 p.
3052-3056
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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吉田 隆典, 御手洗 義信, 板東 登志雄, 衛藤 薫, 金 良一, 北野 正剛, 小林 迪夫
1993 年 90 巻 12 号 p.
3057-3062
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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大浪 更三, 小松 眞理, 塚本 和彦, 佐々木 健三, 佐藤 英幸, 梅津 佳英, 菊田 豊, 三浦 雅人, 茂木 積雄
1993 年 90 巻 12 号 p.
3063-3069
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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浅田 康行, 三浦 将司, 小西 二三男, 宗本 義則, 笠原 善郎, 斎藤 英夫, 三井 毅, 飯田 善郎, 藤沢 正清, 登谷 大修, ...
1993 年 90 巻 12 号 p.
3070-3075
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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蘇馬 隆一郎, 佐藤 幸浩, 中野 一郎, 西野 逸男, 村田 修一, 中坪 直樹, 清崎 克美
1993 年 90 巻 12 号 p.
3076-3080
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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小林 剛, 藤田 直孝, 野田 裕, 木村 克巳, 渡邊 浩光, 長南 明道, 松永 厚生, 結城 豊彦, 安藤 正夫, 佐藤 自伸, 富永 ...
1993 年 90 巻 12 号 p.
3081-3089
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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