日本冠疾患学会誌
Online ISSN : 2434-2157
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原著
  • 小林 平, 本間 智明, 上田 雅美, 村上 嘉章, 濱本 正樹
    2019 年 1 巻 p. 1-4
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/09/25
    ジャーナル フリー
    【目的】冠動脈バイパス術後患者の運動療法継続の効果について検討する.【方法】2010年1月~2015年6月,単独冠動脈バイパス術107例(年齢72 ± 8歳,男性88例)を対象とした.術後半年後に運動療法が継続できているかチェックを行った.週3回以上かつ1日の運動時間が20分以上の症例を運動療法群とし,非運動療法群と比較検討を行った.【結果】運動療法群は57例(53%),1日の運動時間は41 ± 13分,1週間の運動日数は5.4 ± 1.5日であった.フォロー期間は42 ± 18ヵ月で,遠隔死亡は15例であり,生存率は運動療法群で良好な傾向にあった(運動療法群3年98%,非運動療法群3年88%,p=0.09).心事故は20例(心不全入院10例,心突然死4例,経皮的冠動脈形成術6例)であり,心事故回避率は運動療法群で有意に高かった(運動療法群3年95%,非運動療法群3年79%,p=0.02).【結論】冠動脈バイパス術後の運動療法継続は患者予後を改善させる可能性がある.
症例報告
  • 平松 範彦, 宮下 史寛, 松林 景二
    2019 年 1 巻 p. 5-8
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/09/25
    ジャーナル フリー
    症例は65歳男性.PCIの既往があるため胆のう摘出術前の精査目的に冠動脈造影検査を行ったところ,右冠動脈に狭窄を指摘され,心筋血流予備量比(FFR)測定目的に挿入したプレッシャーワイヤーが操作中に断裂し,右冠動脈内に遺残した.経カテーテル的除去を試みるも回収困難であったため,外科的除去の適応と判断した.胸骨正中切開にてアプローチし,心外膜エコーでプレッシャーワイヤー遠位端が右冠動脈#4PDにあることを確認し,心拍動下に#4PDを切開,約15 cmの破断したワイヤーを摘出した.#4PD切開部位を吻合口として静脈グラフトを用いて冠動脈バイパスを追加して手術を終了した.冠動脈カテーテル時におけるデバイス断裂はまれな合併症であるが,冠動脈内に遺残したデバイスは血栓症や塞栓,穿孔の原因となるため,速やかに除去することが望ましく,経カテーテル的操作で除去できない場合には外科的摘除を考慮すべきである.
  • 中村 はるか, 粟屋 徹, 原 久男, 廣井 透雄
    2019 年 1 巻 p. 9-14
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/09/25
    ジャーナル フリー
    症例は高血圧,脂質異常症,糖尿病の既往のある東南アジアからの渡航者の66歳男性.急性心筋梗塞を発症し,緊急冠動脈造影(CAG)で右冠動脈(RCA)#1 75%,#3 100%,左前下行枝(LAD)#6 90%狭窄を認め,LAD#6に薬物溶出性ステントを留置のうえ,アスピリンおよびプラスグレルによる抗血小板薬併用療法(DAPT)を開始した.第14病日突然の血圧,酸素化低下を認め,緊急CAGにてLAD#6ステント内閉塞とRCA#1の完全閉塞を認めた.亜急性ステント血栓症(SAT)の診断でバルーン拡張,血栓吸引を行い,プラスグレルをチカグレロルへ変更し,経過良好で第49病日に帰国となった.プラスグレルは中国,韓国を含む諸外国でローディング量60 mg,維持用量10 mgであるが,わが国では約1/3量である20 mg,3.75 mgが承認されている.そのため,訪日外国人への導入時には血栓症のリスクや帰国後の用量変更が懸念される.一方,チカグレロルは海外容量で承認されている.訪日外国人への薬剤選択の際には用量の違いや,各国の流通なども考慮する必要がある.
特集:急性心筋梗塞治療のコントロバーシ
特集:冠動脈血行再建後の抗血小板・抗凝固療法について
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