1.新しく調製せる脱脂大豆を6, 7, 8月の夏期3ケ月間貯藏し,その間に起る蛋白の變質程度を比較した.
2.貯藏の條件は氷室内(C),室温恒濕(B),室温變濕(A)の3組となし,蛋白の溶出劑には水, 2
NNaCl及び0.025
NNaOHを用ひ,抽出法は以上3種の溶劑を試料に順次階段的に加へて抽出する方法(I)と,試料毎に抽出劑を替へて別々に抽出する方法(II)との2組とした.
3.(I),(II)兩法によつて抽出した各區分については夫々抽出液の容量,抽出液中の全窒素量及び酒精凝固性蛋白態窒素量を定量し且つ其の結果によつて,抽出された蛋白の總量と全窒素量と酒精凝固性蛋白態窒素量との比を算出した.
4.その結果は第6, 7, 8表に示した通りであつて貯藏中濕度一定の下にて温度高きものは低きものより變質の度大であり,同一温度に於て吸濕の度高きものは低きものより變質の度大なることを實證した.
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