日本農芸化学会誌
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59 巻, 12 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 神山 由, 中川 允利, 酒井 愿夫
    1985 年 59 巻 12 号 p. 1239-1247
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    トウモロコシ穂軸ペントサンを120°Cにおいて,0.5%硫酸と2.1%硫酸により加水分解し,生成した中性糖と酸性糖の組成を調べた.また,その結果を用いて,二次加水分解における還元糖生成量を計算し実測値と比較した.その結果,以下のことが明らかとなった.
    (1) アラビノースは反応初期に遊離溶出することが再確認された.
    (2) 反応中期(糖収率約70%以下)では,重合度6以上の中性オリゴ糖が存在すること,また,反応終期(糖収率82.5%)においても少量の中性オリゴ糖が存在することが明らかとなった.
    (3) 酸性ナリゴ糖は,反応終期(0.5%硫酸,反応時間120分,糖収率82.5%)には大部分がアルドビオウロン酸となっているが,反応中期(0.5%硫酸,反応時間60分,糖収率81.3%)では,アルドトリオウロン酸,アルドテトラオウロン酸としても存在していることが推測された.
    (4) 加水分解液中の単糖,中性オリゴ糖および酸性ナリゴ糖の量から二次加水分解における還元糖生成量を計算した結果,実測値とほぼ一致した.このことより,平均重合度が1.40~1.08の加水分解液とその二次加水分解における反応終了時間の関係が明らかとなった.
  • 根岸 紀, 小沢 哲夫, 今川 弘
    1985 年 59 巻 12 号 p. 1249-1255
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    茶葉に含まれる核酸分解酵素の全貌を明らかにするために,今回はDEAE-セルロースカラム非吸着画分に含まれる酵素を調べた.
    この画分中に3種の中性RNaseの存在を見出し,うち1種(RNase C1)をトヨパールHW-55 F, CM-セルロースおよびセファデックスG-75のカラムクロマトグラフィーにより精製した.
    RNase C1は至適pHが7.0で,等電点を9.4に持つ塩基性タンパクである.分子量はセファデックスG-75によるゲル濾過から約8500と推定され,これまでに茶葉より得られたRNaseに比べ非常に小さかった.
    本酵素はRNAを分解してグアノシン2', 3'-環状リン酸を速やかに放出し,反応の初期には他のヌクレオチドはほとんど認められなかった.また生成オリゴヌクレオチドの3'-末端には主としてグアニル酸が存在していることから,グアニル酸の3'-側のホスホジエステル結合に特異性の高い酵素であることが明らかになった.
  • 岡本 章子, 小沢 哲夫, 今川 弘, 新井 勇治
    1985 年 59 巻 12 号 p. 1257-1261
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    サゴ澱粉の着色機構の解明,着色防止方法の開発を目的とし,サゴヤシ髄のポリフェノール化合物の解明を行った.
    メタノールで抽出されたポリフェノール化合物をペーパークロマトグラフィーで調べたところ,少なくとも9種類のポリフェノール化合物を検出した.このうち2種類が強く, 1種類が弱く酸化酵素処理で呈色した.
    この3種類のポリフェノール化合物を単離し構造を解析したところ, DL-エピカテキン, D-カテキンおよびプロシアニジンであることが判明した.
    それぞれの化合物を粗酵素液と反応させ,反応の前と後との差スペクトルを測定したところ, DL-エピカテキンとD-カテキンでは可視部に吸収が現れた.
    以上のことより,サゴヤシ髄の褐変,サゴ澱粉の着色は,主にDL-エピカテキン, D-カテキンが酵素酸化を受け,着色物質を生成するために起こることが明らかになつた.
    本研究は筑波大学熱帯農林資源特別プロジェクトの-部として行われ,研究の概要は第3回国際サゴヤシ・シンポジウム(昭和60年5月,東京)で発表した.
  • 長沼 孝文, 兎束 保之, 田中 健太郎
    1985 年 59 巻 12 号 p. 1263-1266
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    A suitable medium was sought for controlling neutral lipid accumulation and cell proliferation of Lipomyces starkeyi. Deficiency of zinc sulfate and manganese chloride provided an increase in neutral lipid in cells (mg of neutral lipid/108 cells). The addition of large amounts of zinc sulfate, manganese chloride and potassium phosphate induced L. starkeyi to enhance cell proliferation (total cell number/ml) but limited neutral lipid accumulation. In medium consisting of low concentrations of zinc sulfate and manganese chloride, the neutral lipid in cells was approximately 22 times that of medium consisting of high concentrations of zinc sulfate, manganese chloride and potassium phosphate. The total cell number in medium for improving cell proliferation was approximately 20 times that of the medium for enhancing neutral lipid accumulation.
  • 松本 正吾
    1985 年 59 巻 12 号 p. 1267-1272
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 清水 昌
    1985 年 59 巻 12 号 p. 1273-1281
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
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