日本農芸化学会誌
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59 巻 , 2 号
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  • 神山 由, 酒井 愿夫
    1985 年 59 巻 2 号 p. 113-121
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    トウモロコシ穂軸ペントサンを100~140°C, 0.2~2.1%硫酸の条件で加水分解し,その速度を測定した.その結果,次のことが明らかになった.
    (1) トウモロコシ穂軸ペントサンの加水分解反応は, A'(最も加水分解されやすい成分), A(比較的加水分解されやすい成分)とB(最も加水分解されにくい成分)の3成分がそれぞれ一次反応に従って同時に反応しているとみなすことができた.
    (2) ペントサンの側鎖の部分が可溶化すると同時に,主鎖は加水分解されて不溶性の直鎖状の分子片となり,これがさらに加水分解されるのと同時に結晶化しでいき,結晶化されたものが最も小さい速度で加水分解されていく,というモデルによって,この反応を表すことができた.この反応モデルから, A', AおよびBは,それぞれ,試料ペントサン,直鎖状の分子片と結晶性ペントサンに相当すると考えられた.
    (3) トウモロコシ穂軸ペントサンの側鎖が加水分解される反応の活性化エネルギーは約31kcal/mol,その他の4つの反応の活性化エネルギーは17~22kcal/molとなった.
    (4) 結晶化の速度定数等5個の速度定数を反応温度と酸濃度(酸度関数)の関数として表すことができた.その結果,任意の反応温度,酸濃度における糖収率を計算により予測することが可能となった.
  • 神山 由, 酒井 愿夫
    1985 年 59 巻 2 号 p. 123-128
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    ブナペントサンおよび根曲竹ペントサンの酸加水分解速度について検討し,その結果をトウモロコシ穂軸ペントサンおよび広葉樹から分離したキシランと比較して以下の結果を得た.
    (1) ブナペントサンと根曲竹ペントサンの加水分解反応は,広葉樹から分離したキシランの反応モデルと同じモデルを用いて表現できることがわかった.
    (2) 結晶性ペントサンの加水分解速度定数,kB2はペントサン原料の種類に関係なく,ほぼ同じ値であった.しかし, kB2以外の速度定数の値は,原料の種類によって異なるようであった.
    (3) Zucker-Hammettの判別理論に従えば,分離したキシランの加水分解反応がA-1メカニズムに相当するのに対し,ブナと根曲竹ペントサンの加水分解反応はA-2メカニズムに相当すると考えられた.
    (4) 分離したキシランを除けば,ペントサンの酸加水分解反応の活性化エネルギーは,セルロースのそれの約1/2であった.
  • 松崎 妙子, 原 征彦
    1985 年 59 巻 2 号 p. 129-134
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    (1) (-)-エピカテキン(EC), (-)-エピガロカテキン(EGC),(-)-エピカテキンガレート(ECg), (-)-エピガロカテキンガレート(EGCg)のラードにおける抗酸化作用を調べた.ラードにおける抗酸化力は等重量濃度で比べた場合, ECg<EC<EGCg<EGCとなり, BHAおよびdl-α-トコフェロールよりも強い抗酸化作用を示した.また等モル濃度で比べた場合はEC<ECg<EGC<EGCgとなり,構造式との相関関係があるように思われる.
    (2) EGCgとアミノ酸を併用したラードはEGCgのみのものに比べると,むしろPOVを上げるもののほうが多く, 19種アミノ酸のうちL-メチオニンのみがわずかに相乗作用を示した.リンゴ酸,酒石酸およびクエン酸が相乗作用を示した.またL-アスコルビン酸およびトコフェロールもEGCgと強い相乗作用を示した.
    (3) リノール酸に対してもEGCgは抗酸化作用を示したが,その強さはラードにおけるそれよりも弱かった.また水添加リノール酸に対しても抗酸化作用を示し,油系のみならず,水系においても抗酸化作用を発現することがわかった.
    (4) カテキン混合物(総カテキン含量約72%)は,ラードにおいてはEGCg単独の抗酸化力と同等の効力を示した,またこれはトコフェロール含有の市販サラダ油に対しても顕著な抗酸化作用を発揮することが明らかになった.
  • 赤星 亮一, 大熊 広一
    1985 年 59 巻 2 号 p. 135-141
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    市販の熟成ブランデーおよび熟成ウィスキーの蒸気圧,その平衡蒸気成分を測定し,熟成現象とこれらの関係について明らかにした.
    (1) 長年月貯蔵熟成した蒸留酒のエタノール蒸気分圧および気相エタノール濃度は,同濃度のエタノール水溶液より低く,貯蔵期間に比例して低下してゆく.
    (2) 蒸留酒のエタノール蒸気分圧,気相エタノール濃度に影響を与える微量成分として考えられる酢酸エチル,アセトアルデヒド,イソブタノール,イソアミルアルコール,酢酸,メタノール,樽材浸出物について,その影響を明らかにした.
    (3) 熟成蒸留酒では,上記微量成分の影響以上にエタノール蒸気分圧および気相エタノール濃度が低下していることが判明した.
    (4) 熟成蒸留酒におけるエタノール蒸気分圧,気相エタノール濃度の低下は,液相中でエタノール分子が強く束縛されていることを示している.熟成した蒸留酒では,エタノール分子と水分子が水素結合により会合し,安定なクラスターが生成していると考えられる.
    (5) 長期間貯蔵した蒸留酒のエタノール蒸気分圧,気相エタノール濃度の減少は,熟成によってエタノール特有の刺激が減少する香味の円熟をよく説明している.
  • 佐山 晃司, 鎌田 隆, 村椿 孝行, 本庄 克也
    1985 年 59 巻 2 号 p. 143-151
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    甜菜の貯蔵中に微生物により生成する多糖類,すなわちデキストランおよびレバンの濾過作業に対する影響を検討した.
    両者とも分子量は106~109ダルトンと類似した高分子構造を有していたが,炭酸飽充に対する影響には顕著な差異があり,デキストランが粗汁中に200ppm以上,第2炭酸飽充で100ppm以上存在すると濾過障害を発生するのに対し,レバンは全く影響を示さなかった.高分子のデキストラン(MW 5×105以上)には,第2炭酸飽充で生成する炭酸カルシウムの結晶に吸着し,凝集体の生成を阻止する作用があり,このため見掛けの粒径が小さくなり,濾布の目詰りを起こして濾過障害を発生すると結論された.このデキストランの作用は,低分子化すると減少し,標準デキストランで検討した結果,分子量104ダルトンでは実用上無視できる結果を得た.一方,シュガーエンドの濾過障害に対しても高分子デキストランが主因と考えられ,この場合も分子量104ダルトン程度に分解すると櫨過障害を解消できる結果が得られた.レバンはシュガーエンドの濾過障害には無視できない影響を有していた.
    次に,デキストランの低分子化の目的で, endo型デキストラナーゼの応用を検討した.デキストラナーゼによるデキストランの分解反応はきわめて容易に進行し,粗汁中のデキストラン当り1/100の添加量で60°C,5分の反応により104ダルトンまで分解した.
    引続き現場試験を行った結果,粗汁中のデキストラン当り1/50~1/100のデキストラナーゼの添加により,第2炭酸飽充の濾過障害は完全に解消する結果が得られ,その実用性を確認することができた.
  • 合谷 祥一, 山野 善正
    1985 年 59 巻 2 号 p. 153-157
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    市販大豆サポニンを0.1%含む水/ケロシン系のエマルションの,静的・動的安定性,粒度分布,平均粒径,および,界面張力に対するNaClとpHの影響を検討した.
    水/ケロシン系のエマルションにおいてNaClは0.01M以下の濃度で,静的および動的安定性を高くし,それらに極大値を与え,また平均粒径を減少させ,それに極小値を与えた.界面張力はNaCl濃度の増加に伴って減少した.
    静的安定性はpH 3以下では,エマルション生成直後から低い値を示し, pH 10以上では,経時的に低くなった.動的安定性,平均粒径,界面生成直後の界面張力はいずれも中性付近で低く,酸性,アルカリ性領域で高くなった.界面生成後6時間の界面張力はpH 4以下で生成直後と異なり低下した.
  • 井上 正
    1985 年 59 巻 2 号 p. 159-165
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 筒木 潔
    1985 年 59 巻 2 号 p. 191-192
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 健夫
    1985 年 59 巻 2 号 p. 193-195
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 大西 正健
    1985 年 59 巻 2 号 p. 196-198
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 浅川 勝
    1985 年 59 巻 2 号 p. 199-201
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 1985 年 59 巻 2 号 p. 244
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
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