ラットの長期飼育における,ビートファイバー(BDF)のAm毒性阻止効果を調べた.また,この間の成長応答と血清脂質の変動についても合わせて検討した.
(1) 精製基本飼料へ5%のAmを添加したときの毒性は,この飼料にさらに5%BDFを添加することによって完全に回復し,この効果は12週間の長期にわたって持続した.
(2) 12週間の全飼料摂取量は群間に差がなく,5%Am添加群の飼料効率は,実験期間を通して有意に低い値を示した. Am添加飼料に5%BDFを同時添加した群では,みかけの飼料効率の面でも完全回復し,栄養素の摂取量に基づいて計算した正味の飼料効率の比較では,この傾向は一層明瞭であった.
(3) 精製基本飼料群の血清コレステロール,中性脂肪は,加齢につれて上昇するのに対し, 5%Amおよび5%BDFを同時添加した群は,有意な血清脂質上昇抑制作用を示した.
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