札幌周辺に自生する身近な植物を材料に抗菌活性を指標にスクリーニングしたところ,オノエヤナギの葉の抽出物に最も強い抗菌活性が認められた.活性本体の追跡の結果,比活性は小さいものの,極めて大量(乾燥重量当たり最大20%)に含まれる抗菌活性本体ampelopsin _??_2
R, 3
R-(+)-5, 7, 3', 4', 5'-pentahydroxydihydroflavonol,
1_??_を得た.オノエヤナギの各部位に含まれる
1を定量したところ,主として葉部に局在していることが明らかとなった.さらに, ampelopsin誘導体(
2~10)を調製し,抗菌活性の比較を行ったところ7, 3', 4'-OMe体(
7)で2~4倍の活性増大が見られたが,抗菌活性と各誘導体の極性の間には,明らかな相関は認められなかった.
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