カヤネズミの生息地保全のためのオギ原の回復を目的として,2022 ~ 2024 年に,京都府城陽市の木津川運動公園において,園内に自生するオギの種子を用いて植生マットとポット苗を作り,移植を試みた.植生マットの素材には,2022 年はジュートクロス,2023 年と2024 年はヤシマットを用いた.採取したオギの種子は,穂についた状態で水で湿らせて5℃で保管し,播種後は湿潤状態で育成した.植生マットの移植は,8 ~ 9 月に,園内2 カ所のカヤネズミの生息地(保全区1・2)で行った.2022 年は,14 枚中12 枚が活着した(保全区1:7/7 枚,保全区2:5/7 枚).2023 年に移植したものは全て枯れてしまったが,2024年に移植したものは,8 枚中2 枚(保全区1:2/4 枚,保全区2:0/4 枚)が活着した.ポット苗の移植は,2024 年に保全区2 において実施し,30/36 個が活着した.2024 年10 月に,移植2 年目の植生マットから生育したオギに,カヤネズミの営巣を確認した.発見時の植生マットのオギの草丈の平均は161.8 cm で,周辺に自生するオギとほぼ同じ草丈に成長していた.カヤネズミは120 cm 以上のオギを好んで営巣に利用することが知られており,移植2 年目の植生マットが営巣に十分な草丈に成長したことが確認できた.
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