日本食品科学工学会誌
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42 巻 , 12 号
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  • 伊藤 友美, 吉尾 信子, 寺西 克倫, 久松 眞, 山田 哲也
    42 巻 (1995) 12 号 p. 959-968
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    リゾレシチンを添加して炊飯した米飯の物性と微細構造について無添加の米飯と比較検討を行った.
    (1) リゾレシチンを添加することにより,米飯は硬く,粘りがなくなり,食味の点で悪い方向に変化した.これは,リゾレシチンが米飯中のアミロースと複合体を形成し,構造化したためと示唆された.
    (2) リゾレシチン添加米飯は,表面区分だけでなく内部区分にも僅かにアミロース-リゾレシチン複合体を形成していた.また,リゾレシチンを包接したアミロースの割合は,表面区分で3.1%,内部区分で2.6%であった.
    (3) リゾレシチン添加米飯の表面区分にはアミロース以外に約5%アミロースより低分子の物質が存在していることがわかった.これは,リゾレシチンが炊飯中,澱粉に何らかの作用を及ぼし,アミロペクチンを加水分解した分解残さではないかと推察した.
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  • 奥山 正一郎, 魚住 充男, 冨田 守
    42 巻 (1995) 12 号 p. 969-976
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    ホイップクリームの物性評価にコーン・プレート式粘度計を利用することを検討し次の知見を得た.
    (1) コーン・プレート式粘度計により測定した粘度曲線において,第一段階ではトルクは回転数の増加に応じ直線的に上昇したが,ある回転数のところでトルクの急激な上昇が起こった(第二段階).この急激な上昇が起こった点の回転数を標準化したものをa値として,また第二段階におけるトルクの上昇直線の傾きをα値として定義した.
    (2) a値とクリームの輸送安定性の間には明らかな相関があり,通常の冷蔵貨物輸送ではa値が4以上あれば500km以上の輸送でもクリームの粘度の増加,a値の減少は無かった.a値が4以下では輸送によりクリームの粘度が増加し,a値が減少した.a値が小さくなるほど輸送安定性は低下し,輸送可能距離はa値3-4では約300km, a値2-3では約150km, a値2以下では100km以下であった.クリームの出荷検査の判定基準をa値4以上として,それ以下は出荷停止することにより,増粘または固化のクレームはなくなった.なおクリームの初期のみかけ粘度の測定では輸送安定性は予測出来なかった.
    (3) a値が大きくなるとホイップ時間は長くなり,オーバーランは高くなる傾向があるが大きく逸脱する例もあり必ずしもa値とホイップ時間,オーバーランの関係は明確では無かった.
    (4) ミキサーのボールが受けるトルクを測定することによりホイップの過程を曲線で表すことの出来るホイップテスターを用いクリームのホイップ曲線を求めた.ホイップ曲線上のホイップ終点における接線の傾きをβ値として定義した.β値はホイップの終点の幅の長短を表し,C-P式粘度計によるα値との間に相関係数0.92で直線関係が得られた.
    (5) C-P式粘度計によるα値はクリームのホイップ後の締まり傾向と関係があり,α値が大きいほどクリームの硬度が増加し易く締まり傾向が強いことが分かった.
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  • 田中 史彦, 村田 敏, 羽原 一宏, 内野 敏剛
    42 巻 (1995) 12 号 p. 977-981
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    食品の解凍現象を解明するため,相変化を含んだ解凍過程を表す方程式を導いた.この方程式は温度に強く依存する熱物性値を含む非線形の熱伝導方程式である.これを直交選点法2)により常微分方程式に分解し,Runge-Kutta-Gill法で数値解析し,実測値と比較を行った.その結果計算値と実測値はよく一致し,著者らが先に報告した食品溶液の凍結率の計算式1)を含め,本解析モデルの適合性が検討された.今後,解析方法を含め,本研究成果が食品加工・貯蔵の分野において広く活用されることを期待する.
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  • 道川 恭子, 鴻巣 章二
    42 巻 (1995) 12 号 p. 982-988
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    ホタテガイ貝柱(閉殻筋)の合成エキス中には,苦味アミノ酸といわれているArgが閾値を大幅に超える濃度で含まれているにもかかわらず,そのエキスはほとんど苦味を呈さない.これはエキス成分中にArgの苦味を抑制する成分が存在することによると考え,有効成分の同定を試みた.得られた結果を要約すると次のとおりである.
    1) まず,ホタテガイに含まれる濃度とほぼ同じ濃度のArg溶液(300mg/100ml)の味質を調べ,甘味を伴う強い苦味を呈することを確かめた.また,その濃度が低くなると苦味に対する甘味の相対的強度が高くなり,濃度により味質が変ることが分った.
    2) ホタテガイの呈味に重要とされている8成分よりなる合成エキスを用いてオミッションテストを行い,Argが苦味を与えないことを確かめた.
    3) Argへの他成分の添加および他成分へのArg添加の2種類のアディションテストを行った結果,Argの苦味抑制にGlu, AMPおよびNaClが有効であり,なかでもNaClの効果が最も大きいことが判明した.
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  • 森 英己, 久保田 紀久枝, 小林 彰夫
    42 巻 (1995) 12 号 p. 989-995
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    ガランガルは,東南アジアでスパイスとして広く利用されている.本研究ではその香気特性および香気に主として寄与する成分の特定を行った.
    (1) 官能検査により,ガランガルは根ショウガに比べ木あるいは森林様,ハッカ様,花様,日向臭が強く,柑橘様の香気が弱いという傾向であった.
    (2) 精油成分の炭化水素部は,含有率が低く,香気としての特徴に乏しいものであり,その成分は,モノテルペン炭化水素やセスキテルペン炭化水素がほとんどであった.含酸素部は,ガランガルの香気特徴をよく保持しており,アロマグラムにより,その香気に寄与する特に重要な成分として,1, 8-シネオール,チャビコールアセテート.リナロール,ゲラールアセテート,オイゲノールが抽出された.これらに続く香気活性成分として,酢酸,ボルニルアセテート,シトロネリルアセテート.2-アセトキシ-1, 8-シネオールおよびその異性体,メチルオイゲノール,1'-アセトキシチャビコールアセテート等が抽出された.
    (3) 根ショウガの香気成分と比較すると柑橘様の香気をもつ,ゲラニアール,ネラールがガランガルには存在しない点で大きく異なり,根ショウガではアルコール類,アルデヒド類が多いのに対し,ガランガルでは,酢酸エステル類が多かった.また,ガランガルでは,側鎖にアリル基をもつフェノール類で,類似構造をもつオイゲノール,チャビコールあるいは,それらのアセテート等が検出された.
    (4) 熱不安定性の強い1'-アセトキシチャビコールアセテートを,減圧水蒸気蒸留法により,香気成分として初めて同定した.この化合物はアロマグラムの結果,強い香気特性はなかったが,含有量が多く重要成分の一つであると判明した.
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  • 平田 孝, 中谷 敦志, 石川 豊, 山田千 賀子, 勝浦 ソニア
    42 巻 (1995) 12 号 p. 996-1002
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    MA包装したブロッコリー中の色素類,アスコルビン酸,グルタチオン類の挙動について検討した.7日間の貯蔵で無包装区でクロロフィルa, bおよびアスコルビン酸の著しい減少が認められたが,β-カロテンは安定であった.グルタチオンは貯蔵1日目に47%の増加が認あられ,ついで減少に転じた.ポリエチレン(PE)区においては増加現象は認められず,7日間後までに72%に減少を続けた.ポリプロピレン(OPP)区ではクロロフィルのa, b,アスコルビン酸は安定であったが,グルタチオンは著しく減少し,7日間後には初発の1.5%しか残存していなかった.OPP区における平衡酸素濃度および二酸化炭素濃度はそれぞれ0.1%, 21%であった.CA貯蔵実験によりOPP区におけるグルタチオンの著しい減少は低酸素条件によることがわかった.以上及びその他の結果より色素類,アスコルビン酸を保持し同時にグルタチオンを安定的に保持するためには酸素の存在が必要で,その許容最低濃度は1%である事が明らかになった.
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  • 時友 裕紀子
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1003-1011
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    淡路産(もみじ3号,ターボ),北見産(北もみじ,札幌黄)およびワシントン州産の5種類のタマネギについて,植物性油脂とともに加熱して炒めタマネギを調製し,遊離糖と加熱香気成分の分析,比較を行った.また,官能検査を実施し,炒めタマネギの嗜好性に及ぼす甘味成分(遊離糖)の影響について検討した.
    (1) 5種類のタマネギのうち,もみじ3号が最も遊離糖含量が高く,ワシントン州産タマネギに比べて甘味の強い炒めタマネギが得られることがわかった.また,この2つのタマネギはその遊離糖含量の違いによって甘味を識別できると考えられた.
    (2) 植物性油脂(コーン油)とともに加熱した炒めタマネギ香気成分について,SDE法により香気濃縮物を調製しGC, GC-MS分析して45種の化合物を同定または推定した.炒めタマネギにはメチルプロペニルトリスルフィド,ジアリルトリスルフィド,メチル(Z)-および(E)-プロペニルジスルフィドやフラン類が煮熟タマネギに比べて顕著に存在しており,この点は高温加熱した焼きタマネギ香気成分と類似した特徴であった.そして,炒めタマネギ香気成分は,焼きタマネギ香気成分に油脂由来の鎖式アルデヒド類が加わった組成となっており,これらのアルデヒド類が炒めタマネギの濃厚な特有のフレーバーを形成するのに有効と考えられる.
    (3) 5種類の炒めタマネギのGC分析結果を検討し,また,GCパターン類似率を算出してその香気パターンの比較を行った.ワシントン州産タマネギのスルフィド類の組成は4種類の国産タマネギと違いがあり,パターン類似率もワシントン州産と国産タマネギ間では低い傾向にあった.この結果はもみじ3号とワシントン州産タマネギの官能検査の結果を裏付けるものであった.国産タマネギでは,2つの北見産タマネギはまったく同じ香気パターンを有することがわかった.
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  • 安田 俊隆, 篠山 浩文
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1012-1018
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    (1) ダッタンそばに含まれるルチン分解酵素(RDE)I, IIの反応性を高めることを目的として,各種水溶性有機溶媒20% (v/v)共存下でのRDE I, IIのルチン分解活性に対する影響について検討したところ,水溶性有機溶媒無添加に比べて,水溶性有機溶媒共存下では,ほとんどの場合活性が上昇し,特にメタノール共存下では,無添加時の3-4倍の活性値を示した.
    (2) RDEのルチン分解活性におよぼすメタノール,DMSO濃度の影響を調べたところ,RDE I, II共にメタノール10-20% (v/v), DMSO 5% (v/v)の濃度で最も高いルチン分解活性を示した.
    (3) メタノール,DMSO共存下でのRDE I, IIによるルチン分解反応生成物のHPLC分析を行ったところ,DMSO共存下での反応生成物がルチノースの溶出位置に現れたのに対し,メタノール共存下での反応生成物は,ルチノース,グルコース,ラムノースの三種とは異なった溶出位置に現れる物質であった.この生成物は,13 C-NMRによる構造解析により,メチルβ-D-ルチノシドであることがわかった.
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  • 道川 恭子, 大野 知美, 渡辺 勝子, 山口 勝己, 鴻巣 章二
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1019-1026
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    海産無脊椎動物の筋肉や内臓に多く含まれるグリシンベタイン(GB)の閾値と味質を調べるとともに,GBを多量に含むエゾボラ筋肉の合成エキスを用いてオミッションテストとアディションテストを行い,その呈味効果を検討した.得られた結果は次のように要約される.
    (1) GB水溶液と水とを組み合わせた3点識別試験により閾値を調べたところ,0.25gから0.5g/100mlの間にあると判断された.
    (2) GB水溶液の味質は,0.5gから1.5g/100mlの間では甘味に苦味を伴うものであり,文献に記載されている「甘い,あるいは爽快な甘味をもつ」という表現は改める必要があることを指摘した.
    (3) オミッションテストでは,GBを除いても5基本味の強さに有意な変化が認められなかった.また,GBのアディションテストでも,甘味の強さに有意な増加は認められなかったが,6種の甘味アミノ酸を除いた合成エキスヘのGBのアディションテストでは,甘味の強さは有意に増加した.この結果は,GBの甘味付与効果が従来考えられてきたほど強いものではないことを示すものである.
    (4) GBは味に濃厚感や複雑さなどを付与する効果があることが示唆された.
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  • 青柳 康夫, 春日 敦子, 藤原 しのぶ, 菅原 龍幸
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1027-1030
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    ユキノシタ生葉の70%エタノール抽出物より4種の抗酸化物質を単離し,3種をそれぞれケルセチン,クロロゲン酸およびBergeninと同定した.ユキノシタの抗酸化活性はこれらを含む多くのポリフェノール成分によるものと考察された.
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  • 福田 満, 国定 由利香, 野田 裕子, 多賀谷 幸代, 山本 安代, 木田 安子
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1031-1034
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    大部分の野菜のアスコルビン酸量は傷害によって減少するが,ジャガイモでは傷害によって増加する傾向にある.アスコルビン酸増加の原因を明らかにするため収穫後の貯蔵期間と関連して傷害ジャガイモのアスコルビン酸量を調べた.傷害ジャガイモのアスコルビン酸量は収穫後4週間以内では増加しなかったが,5から6週間の間ではわずかに増加し,7週間後には顕著に増加した.収穫後7週間以上貯蔵したジャガイモのアスコルビン酸量は貯蔵開始時の値の約半分にまで減少したが,傷害によって元の値にまで戻った.7週間以上貯蔵したイモを使用すると傷害ジャガイモではアスコルビン酸合成酵素であるL-ガラクトノ-γ-ラクトンデヒドロゲナーゼ活性も顕著に増加した.以上の結果から,一定期間貯蔵後に傷害を受けたジャガイモは傷害ストレスによる損害を克服するためにアスコルビン酸量を増加させることを示唆する.
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  • 廣田 才之, 渡辺 慶一, 露木 英男
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1035-1045
    公開日: 2009/05/26
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    本研究では,Beta orange strainとDelta strainを交配し,そのF1およびF2個体のカロテノイド生成を調べ,カロテン類の生成系統について検討した.
    F1においてはα-カロテンが親strainに比べ特異的に増大するとともにε-カロテンも増大した.F2個体は9群に分離したが,それらのうち4群はα-カロテンが多く,2群では若干含有し,3群では含有しなかった.ε-カロテンはα-カロテンを含有するものからのみ生成することが認められた.このことから,α-カロテンの生成にはBeta orange (B)とDelta(Del)が相補的に強く関与する.また,ε-カロテンの生成にはgene Delが関与するが,gene Bが先駆的に関与することが認められた.すなわち,gene Bはβ-ionone環化に関与し,β-カロテン生成能はBB>B+B>B+B+の関係にある.geneDelはε-ionone環化に関与し,δ-カロテン生成能はDelDel>Del+Delの関係にあり,Del+Del+では生成されない.また,α-カロテン,ε-カロテンの生成にはgene Bとgene Delが関係するが,その生成能はBBDelDel(両劣性)において最も顕著に現れる。これについでB+BDel+Delでかなり現われ,また,B+B+DelDelでは僅少であった.しかし,B+B+Del+Del+ではε-カロテンは全く生成されなかった.
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  • 大坪 研一
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1046-1053
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 清水 誠
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1054-1061
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 野口 明徳
    42 巻 (1995) 12 号 p. 1062
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
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