日本食品科学工学会誌
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46 巻 , 12 号
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  • 上脇 達也, 杉田 大悟, 伊藤 雅範, 志村 進, 水谷 武夫
    46 巻 (1999) 12 号 p. 771-778
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    カカオ豆外皮より水溶性画分である外皮エキスと不溶性画分である外皮ファイバーを調製し,これらの腸内菌叢に及ぼす影響について検討した.
    (1) 外皮エキスの腸内菌に対する効果をin vitroで調べてみたところBifidobacteriaを選択的に増加させ,この効果は糖質に対する資化性によるものではないと推察された.
    (2) 健康な女性7名を対象に外皮エキス(2.4g/日)を2週間投与したところ糞便中のBifidobacteriaとLactobacilliが有意に増加した.
    (3) 同様に女性7名に外皮ファイバー(20g/日)を投与したところ糞便中のBifidobacteriaと総菌数は有意に増加したが,Clostridium perfringensの出現率は低減した.また6名の被験者が便通回数の増加を認めた.
    (4) 外皮ファイバーおよび外皮エキスは腸内菌叢及び腸内環境を改善することが期待され,カカオ豆外皮は新しい食物繊維資源として有用であることが示された.
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  • 人見 英里, 田村 聡美, 鶴本 祐子, 津田 孝範, 中野 昌俊
    46 巻 (1999) 12 号 p. 779-785
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    南アフリカ産発酵茶であるルイボスティーについて数種のin vitroモデル系を用いてその抗酸化性の評価を行った.
    (1) ルイボスティー茶葉熱水浸出液およびルイボスティー熱水抽出物はリノール酸モデル系において強い抗酸化性を示し,ルイボスティー熱水抽出物はクエン酸との間に相乗効果を示した.
    (2) 生体モデル系である赤血球膜ゴースト系,ラット肝ミクロソーム系,ラット肝ホモジネート系においてもルイボスティー熱水抽出物又はルイボスティー茶葉熱水浸出液は濃度依存的に過酸化を抑制した.
    (3) ルイボスティーに含まれることが報告されているフラボノイド類から6種を選んで抗酸化試験を行ったところ,ルテオリンとクェルセチンが特に強い抗酸化性を示した.
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  • 福田 靖子, 中田 徳美
    46 巻 (1999) 12 号 p. 786-791
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    スライスアーモンドとゴマ種子の焙煎条件(温度と時間)が抗酸化性に及ぼす影響について4種の抗酸化試験を用いて評価し,以下の結果をえた.
    (1) 白洗いゴマ,スライスアーモンドの加熱温度はゴマは170℃,185℃,200℃,アーモンドは155℃,170℃,185℃(各加熱温度±1℃)で,時間は30分とした.これら2種の試料を6種の溶媒条件(ヘキサン,ヘキサン-酢酸エチル7:3,酢酸エチル,酢酸エチル-メタノール7:3,メタノール,水)で非極性溶媒から順次抽出した.アーモンド,ゴマ種子とも焙煎温度による6種の溶媒抽出量に大きな差は認められなかった.
    (2) 酢酸エチル-メタノール,メタノール抽出区分は両試料とも,著しく着色していた.この着色度を420nmの吸光度で測定した結果,どちらの試料も加熱温度が高くなるほど,着色度も高くなった.
    (3) 着色度の高かった酢酸エチル-メタノール,メタノール区分について抗酸化性を調べた結果,ロダン鉄法では両試料とも,焙煎温度が高くなるほど,リノール酸からの過酸化脂質生成を抑制していた.特に,200℃焙煎ゴマ種子の抽出物の活性は約1/2量のBHAに相当する活性を示した.DPPHラジカル消去能では,同様に両試料とも焙煎温度が高くなるほど消去能が高く,酢酸エチル-メタノール区分が顕著に消去していた。スーパーオキシドラジカルの消去能でも両試料とも高温焙煎で高く,ゴマの酢酸エチル-メタノール区分の消去率は200℃焙煎で,75.00%であった.リノール酸から生じる細胞毒性の高いHNEの生成抑制作用ではリノール酸のみが1450nmol/mlに比べ,ゴマの185℃,200℃焙煎の酢酸エチル-メタノール区分はそれぞれ300nmol/ml,250nmol/mlであり,著しくHNE生成を抑制していた.
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  • 白坂 憲章, 暮松 亜紀, 金銅 信之, 金銅 俊二, 飯田 雅弘, 長谷川 豪宏, 村上 哲男, 吉栖 肇
    46 巻 (1999) 12 号 p. 792-798
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    梅酒より抗酸化活性を指標に化合物の単離を行い,単離された化合物について抗酸化活性の評価を行い以下の結果を得た.
    (1) 梅酒より酢酸エチルを用いて抽出を行うことにより,抗酸化活性を示す抽出物を得ることができた.梅酒の酢酸エチル抽出物は溶媒分画,各種クロマトグラフィーを用いて単一に精製され,各種機器分析の結果,ニレ科に報告のあるリグナン類Lyoniresino1と同定された.
    (2) Lyoniresinolの抗酸化活性をα-トコフエロールと比較した結果,反応72時間までほぼ同程度リノール酸の酸化を抑制した.
    (3) 各精製ステップにおいてLyoniresinolを含む画分以外にも同程度の抗酸化活性を示す画分が複数認められたため,梅酒全体の抗酸化活性はLyoniresinolの含量から予想されるよりも強い活性を有する可能性がある.
    以上の結果より,梅酒を日常的に飲用することにより,生体の過酸化が抑制され,何らかの健康増進作用が得られると考えられる.
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  • 広瀬 敦司, 宮下 和夫
    46 巻 (1999) 12 号 p. 799-805
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    エマルション中でのDHA含有トリアシルグルセロール(TG)の酸化に対する各種タンパク質の阻害作用について検討した.DHA含有TGとしては,DHAを16%含有するTG(DHA 16%)と40%含有するTG(DHA40%)を用いた.また,タンパク質としては,鶏卵アルブミン,ミルクカゼイン,分離大豆タンパク質及び6種願の酵素分解大豆タンパク質を用いた.
    カゼインとアルブミンを用いて分散させたDHA 40%を除いて,タンパク質によりDHA含有TGを分散させた方が,Triton X-100を用いるよりも酸化されにくかった.大豆タンパク質分解物は,他のタンパク質よりもDHA含有TGの酸化に対してより高い阻害効果を示し,その効果は分解率の上昇に伴い増大した.大豆タンパク質分解物のDPPHラジカルに対する消去能力も,その分解率に伴って増大したので,大豆タンパク質分解物のDHA含有TG酸化に対する阻害効果は,主として,そのフリーラジカルに対する阻害作用に依存しているものと考えられた,しかし,各大豆タンパク質分解物の阻害程度は,DHA 16%とDHA 40%とで異なっていた.また,分離大豆タンパク質と鶏卵アルブミンのDPPHラジカルに対する消去能力はほとんど同じであったが,両タンパク質のDHA 16%とDHA 40%の酸化に対する阻害効果は大きく異なっていた.こうした効果は,フリーラジカルの消去作用以外に,タンパク質の抗酸化効果を説明する要因があることを示すものである.一般にエマルションにおいてタンパク質は,油滴の周りに膜を形成し,そのために油滴の凝集が防止される.したがって,こうした界面にできたタンパク質膜による,油滴内への脂質酸化促進因子の侵入や拡散の防止が,もっとも可能性の高い要因の一つと思われる.
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  • 大鶴 勝, 堀尾 拓之, 升井 洋至, 武田 威真雄
    46 巻 (1999) 12 号 p. 806-814
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    マイタケを飼料重量に対して,10%と20%になるように調製した実験区を設け,高血圧自然発症ラット(SHR)に投与し,ラットの体重,血圧及び血液の性状,臓器に及ぼす影響について検討した.さらに,試料マイタケの加熱,エタノール抽出,水抽出による操作の影響をウイスター系ラットの体重増加により調べた.
    その結果,マイタケ投与によるラットの顕著な体重増加抑制効果と血圧上昇抑制効果が見られた.臓器の重量の比較ではマイタケ投与群で肝臓に僅かな低下が見られたが,他の臓器では影響は見られなかった.血液の性状では,マイタケ投与群で,血漿総コレステロール,中性脂肪の低下が見られ,20%投与群では,糞中へのコレステロールの排泄の増加も見られた.
    マイタケ中には血圧上昇抑制を示すなど各種の生理活性を有する成分が含有され,特に体重増加抑制を示す成分は,水可溶性で熱に不安定であることが明らかとなった.
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  • 藤原 孝之, 坂倉 元, 吉川 重彦, 安田 典夫
    46 巻 (1999) 12 号 p. 815-820
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    有機質肥料を連用してホウレンソウ5作を栽培し,化学肥料によるものと成分および貯蔵性を比較した.また,牛ふん堆肥の施用の有無についても,同様に効果を検討した.(1) ホウレンソウの生育は,第3作および第5作において化学肥料区より有機質肥料区の方が劣り,他の作については同等であった.(2) 有機質肥料および堆肥の施用がホウレンソウの成分含量に及ぼす影響はあまり認められなかった.第3作において化学肥料・堆肥施用区のシュウ酸含量が低かったが,これは生体重が多いことの影響と考えられた.(3) 有機質肥料および堆肥の施用はホウレンソウの貯蔵性にも影響しなかった.第5作では,堆肥施用により貯蔵中の減量率が低くなったが,これは堆肥施用によりやや生育が促進されたことに起因するものと考えられた.
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  • 鈴木 寿, 沢井 美伯, 高田 満郎
    46 巻 (1999) 12 号 p. 821-826
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    高温GPCの測定条件を検討し,寒天の分子量と物性との関係を調べた.
    テングサから抽出した寒天を試料として最も適した測定条件を検討したところ,以下に示すような条件が最適であると考えられた.
    (1) 溶離液:0.2M NaNO3水溶液
    (2) カラム:Shodex Ionpak KS-805を2本連結
    (3) 測定温度:70℃
    (4) 試料濃度:02%(w/v)以下
    また,この条件で寒天の高温GPCによる測定を行ったところ,得られた平均分子量と物性とは,ジェリー強度,融点ともにほぼ直線関係であった.このことから,高温GPCを用いることにより比較的簡単な操作で,また短時間で寒天の物性を推定できる可能性があると思われた.但し,その直線はアゾレス諸島産と徳島産では一致しなかった.
    今後この条件で産地の異なるテングサ寒天の高温GPCによる測定を行い平均分子量を求め,物性との関係を調べる予定である.
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  • 河原 芳和, 中村 真樹子, 阪上 泉
    46 巻 (1999) 12 号 p. 827-832
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    「無添加」ハムの品質の安定性向上を目的として,亜硝酸塩を添加しない塩漬液に2~3週間塩漬したハムを製造し,塩漬液と製品の理化学的および微生物的検査を行ったところ,次のような知見が得られた.
    (1) 亜硝酸塩無添加の塩漬液は塩漬前半は低温菌,後半は乳酸菌を中心に亜硝酸塩添加塩漬液に比べ菌数が高く,その影響を受けやすい.
    (2) 塩漬液の最終pHと製品の歩留まりの間に相関があり,塩漬液pHは製品の品質を予測する重要な指標となる.
    (3) Leuconostocを塩漬液に加えるとpHと製品の歩留まりが低下するが,Lactobacillus添加の影響は小さい.
    (4) 亜硝酸塩無添加塩漬液にはB.thermosphacta,グラム陽性球菌,グラム陰性桿菌,乳酸球菌,乳酸桿菌,など多様な菌種が存在するが,乳酸菌を添加すると加えた菌属と酵母を除き抑制される.
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  • 隅田 孝司, 東 誠広, 浜田 智, 小川 浩史, 多田 幹郎
    46 巻 (1999) 12 号 p. 833-838
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    温州ミカン搾汁液から調製した高カロテノイド含有パルプに含まれるカロテノイドの高濃度化を目的として,FT処理について検討した.FT処理により,パルプの固液分離特性はあまり改善されなかった.これはパルプに含まれる可溶性固形物が原因と考えられる.そこで,市販ペクチナーゼ10種をそれぞれ0.1%添加してFT処理を行った結果,8種の酵素はE処理と同等又はそれ以上に脱水効率を高め,沈降物中のカロテノイドを高濃度化した.この効果は,FT処理によるパルプの凝集作用と,低温下での酵素作用の相乗効果と考えられる.ペクチナーゼを添加したFT処理は,温州ミカンの搾汁繁忙期以外での処理が可能であり,操作も容易なことから,実用面で有用な処理方法と考えられる.
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  • 深井 洋一, 松沢 恒友
    46 巻 (1999) 12 号 p. 839-841
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    スイカの肉質悪変化である,うるみ果(コンニャク果)について食品化学的な測定を行った.その結果,うるみ果は,健全果と比べて,水分およびpHが有意に高いのに対して,明度,硬度,遊離糖組成含量,可溶性固形分およびアミノ酸組成含量が有意に低くなることが認められた.
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  • 前田 昭子, 日比 喜子, 早川 史子
    46 巻 (1999) 12 号 p. 842-845
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    茶の起泡性に影響を与える茶の成分を明らかにするため,クロロホルム,ヘキサン,エーテルを用いて脱脂し,それぞれの脱脂茶の成分量の変化と起泡性を調べた.
    脱脂茶の起泡性と泡の比重は脱脂しない抹茶に比べて,それぞれクロロホルム脱脂茶では5.4倍と1.4倍,エーテル脱脂茶では3.8倍と1.8倍,n-ヘキサン脱脂茶では4,6倍と1.5倍であり,いずれも脱脂しない抹茶との間に差が認められた.また,クロロホルム脱脂茶,エーテル脱脂茶,n-ヘキサン脱脂茶それぞれ相互間で起泡性に差が認められた.エーテル脱脂茶では,脂質やカフェインの残存量がn-ヘキサン脱脂茶よりも少ないにもかかわらず起泡性ではエーテル脱脂茶の方が低かったことから考えると,ペクチン,脂質,カフェイン以外にも抹茶の起泡性低下に関与するなんらかの成分が含まれている可能性が示唆された.
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