日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
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47 巻 , 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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  • 建石 耕一, 細野 卓也, 島津 誠一郎, 藤本 導太郎
    47 巻 (2000) 4 号 p. 281-286
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    コウタケ子実体に含まれる抗アレルギー成分の特徴づけを行うために,異種抗体感作受身皮膚アナフィラキシー(PCA)抑制反応を用いて検討した.その結果,コウタケ子実体乾燥破砕物の熱水抽出物を,透析,エタノール沈澱法,DEAE-celluloseカラムクロマトグラフィー及びゲル濾過HPLCより,単一ピークを示すまで活性成分を精製した.精製した活性成分は分子量130万で,糖と蛋白質を含み,アラビノース,キシロース,グルコース,ガラクトース及びマンノースの糖残基とともに,20種類のアミノ酸を含み,特に酸性アミノ酸,アスパラギン酸,グルタミン酸及びグリシンが多く含まれる事が示された.本活性成分を抗β-ラクトグロブリン血清と混合することにより,アナフィラキシー反応による青色斑点の形成は完全に抑制された.
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  • 土佐 典照, 山崎 幸一
    47 巻 (2000) 4 号 p. 287-295
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    野菜洗浄への利用を考え,強酸性電解水に対する有機物の影響について,次亜塩素酸ナトリウム溶液と比較することにより検討を行った.結果は以下のようになった.
    (1) キャベツ汁を次亜塩素酸ナトリウム溶液に添加し,その残留塩素の変化を測定したところ,残留塩素の約85%が窒素化合物と反応し,残りの約15%は窒素化合物以外の物質に消費されているものと考えられた.
    (2) アンモニアを強酸性電解水および次亜塩素酸ナトリウム溶液に添加し,残留塩素の変化を調べたが,2つの溶液のpHを同一にすると,ほぼ同じ挙動を示した.
    (3) キャベツ汁を強酸性電解水に添加し,残留塩素の変化について検討したが,pHを強酸性電解水と同じにした次亜塩素酸ナトリウム溶液と,同様な反応を示した.このことから,通常における強酸性電解水と次亜塩素酸ナトリウム溶液の挙動の差は,pHの違いが大きく影響しているものと推察された.
    (4) キャベツ汁に含まれる物質で,窒素化合物以外で残留塩素を消費するものは,ポリフェノール類とL-アスコルビン酸が主なものであると考えられた.
    (5) シュウ酸を強酸性電解水および次亜塩素酸ナトリウム溶液に添加し,残留塩素の変化を調べたが,2つの溶液の挙動の差は,pHおよびイオン濃度に影響を受けることが示唆された.
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  • 秋山 裕, 高橋 千夏, 山内 直樹
    47 巻 (2000) 4 号 p. 296-301
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    ダイコン子葉の黄化に伴うChl分解過程を検討するため,老化時におけるChl分解物,Chl分解酵素活性および子葉抽出物を用いたChl分解物生成について調査した.
    (1) ダイコン子葉の黄化に伴い,Chl aおよびb含量は減少した.Chlide aは25°C貯蔵に伴い増加し,貯蔵2日から減少した.また,Chl a-1は25°C貯蔵に伴い減少した.
    (2) 子葉抽出物を用いChl分解系についてみたところ,反応に伴いChlide aの生成が認められ,反応3時間から徐々に減少した.また,Chlide aとほぼ同様の吸収極大値を持ち,極性の高い未知物質が検出され,その物質は反応に伴い増加した.
    (3) Chl分解酵素活性について調べたところ,クロロフィラーゼ活性は25°C貯蔵2日に増大し,その後子葉の黄化に伴い減少した.Chl分解ペルオキシダーゼおよびChlオキシダーゼ活性は子葉の黄化に伴い増大した.
    以上の結果から,ダイコン子葉のChl分解系として,Chl aからChl a-1への酸化分解とChl aからChlide aへの加水分解が存在すること,さらに25°C貯蔵に伴う子葉の黄化には特に酸化分解系が関与しているものと推察した.
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  • 高橋 英史, 隅谷 栄伸, 稲田 有美子, 森 大蔵, 中野 長久
    47 巻 (2000) 4 号 p. 302-310
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    ビワ(田中種)の原料果実およびシラップ漬缶詰の減圧連続蒸留で得られた揮発性成分について,Aroma extract dilution analysis (AEDA)を用いたGas chromatography-olfactometry (GC-O)による,Flavor dilution factor (FD factor)の測定を行い,原料果実および缶詰製品の香気への寄与率の高い成分を探索した.
    揮発性成分はGC-MS分析で78成分を同定した.原料果実,缶詰の香気に寄与率の高い成分は,それぞれ15,19成分であった.
    原料果実の香気に最も寄与率が高いと考えられる成分はPhenylacetaldehydeで,GC-Oではバラ様の香調であった.それに次ぐ成分は,Hexanal,(E)-2-Hexenal, Hexanoic acid,β-Iononeであった.
    一方,缶詰製品の香気には,GC-Oではキンモクセイの花様の香調のβ-Iononeが最も寄与率が高いと考えられ,それに次ぐ成分はPhenylacetaldehydeとEugenolであった.缶詰にすると(E)-2-Hexenalは消失した.
    ビワ缶詰は37°Cで3ヶ月間保存すると,β-IononeとPhenylacetaldehydeのFD factorが,それぞれ256と16となり,Furfural(GC-Oで鰹だし様の香調)は64まで増加した.Phenyl ethyl alcohol, Hexanal, Linaloolは消失することなく存在し,それぞれ,紅茶様,新鮮感を感じさせる緑の香り,果実らしさを感じさせる花様の香りに寄与していると考えられた.
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  • 津久井 亜紀夫, 鈴木 敦子, 椎名 隆次郎, 林 一也
    47 巻 (2000) 4 号 p. 311-316
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    酢酸発酵過程中の各種アントシアニン色素の変化と安定性について検討し,以下の結果が得られた.
    (1) 発酵前のエチルアルコール量は6%であった.酢酸発酵が進んでくるとエチルアルコール量は減少し酢酸量が増加した.発酵21日後の酢酸量は5.0∼5.5%であり,pHは平均2.27であった.
    (2) 褐変度は酢酸発酵中僅かに減少するが,大きな変化は認められなかった.
    (3) 酢酸量の増加に伴いアントシアニンの吸光度は増加し,21日目で最高に達した.その時の各種ANの増加率はいちごANが約5倍,シソANが3倍,さつまいもANが約2倍,エルダーベリーANとブドウ果汁ANが約1.5倍となった.その後日数の経過に伴い減少傾向を示した.
    (4) 発酵前の色調に比べて,発酵21日後a値,b値がブドウAN以外正に移行した.また明度と彩度の関係から発酵21日目までの色調変化はうすい赤色から濃い赤色へと変化した.発酵60日目ではくすんだ赤色になった.
    (5) 主要ANの構造はLC/MSの色素成分分子イオンの質量数,フラグメントイオンの解析およびHPLCの相対保持時間により,エルダーベリーはEL1,ブドウ果汁はGR1,いちごはST1と推定した.
    (6) 酢酸発酵21日後のAN相対的残存率はシソのPE1 56%,PE2 17%が最も不安定であった.エルダーベリー,ブドウ,いちご中の主要ANの相対的残存率は64∼72%であった.さつまいもANのSP1とSP4は有機酸が1個結合したアシル化ANである.それに比べ,他のAN(SP2,SP3,SP5,SP6,SP7,SP8)はコーヒー酸以外p-オキシ安息香酸,コーヒー酸,フェルラ酸のアシル化酸が1個多く結合したアシル化ANであり安定であった.
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  • 岩根 敦子
    47 巻 (2000) 4 号 p. 317-326
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    リンゴ(品種'ふじ')の3樹を用い,生育期と無機成分の変動との関連を調査した.開花盛期後の3週から収穫適期25週まで2週間おきに生育期別・樹別に果実を採取した.
    果実は,果皮,果肉,果芯,種子に分別し,果実生育過程の部位別の,無機成分(Na,K,Mg,Ca,Fe,Mn,Cu,Zn,P)を測定した.
    (1) 果肉100g中の各無機成分含量は,開花盛期後の3週が最高で,収穫期の25週まで各成分の減少傾向は異なり,次のようなグループに分けられた.
    Na,K,Fe,Cu,Pは3∼5週までの減少率は大きいが,7週から収穫期までは,ほぼ,一定値を示した.
    Mg,Ca,Mnは3∼11週まで減少したが,その後は,ほぼ一定値を示した.
    Znは生育全期間を通じて減少した.
    (2) 果実1個当たり果肉の各無機成分含量は,生育に伴い上昇したが,各成分の増加の動向はそれぞれ異なっていた.
    Na,K,Fe,Cu,Pは生育段階の進行に伴い急激に増大し,Mg,Ca,Mnは緩やかな増加傾向を示した.
    (3) 銅殺菌剤の噴霧の影響は,果皮のみで認められた.
    (4) 生育段階ごとの3樹間の各無機成分含量の変動が見られ,特に微量元素の変動幅が大であり,成熟果実でも同様に考えられた.
    第六次改定栄養所要量では,Mn,Cu,Znの所要量も掲載されたが,特にFe,Mn,Cu,Znについては,変動幅の大きいことを考慮して,食品成分表の値を利用する必要があると考えられた.
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  • 境 博成, 笠井 孝正
    47 巻 (2000) 4 号 p. 327-332
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    北海道厚岸湖産の乾のりは,原藻ノリの摘採期が遅くなるに従って製品の脂肪酸組成に大きな変化は見られなかったが遊離アミノ酸含量が増加し,特にアスパラギン酸,セリン,グルタミン酸およびアラニンの4種の呈味アミノ酸含量が増加した.遊離アミノ酸に占めるこれらの呈味アミノ酸含量の比率は道外産よりも高く,遊離アミノ酸の合計量も道外産よりも高い値であった.自然乾燥と機械乾燥により製造された乾のりを比較するとパルミチン酸含量が前者に多く,イコサペンタエン酸含量は後者に多かった.またセリンとグリシン含量は前者に多く,アスパラギン酸とアスパラギン含量は後者に多かった.機械乾燥の乾のりには5'-AMP,5'-IMPおよび5'-GMPが含まれ,5'-IMP含量は摘採期の遅れとともに増加したが,自然乾燥では5'-IMPは含まれなかった.
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  • 矢羽田 第二郎, 野方 仁
    47 巻 (2000) 4 号 p. 333-337
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    イチジク'蓬莱柿'の果実を5°Cと15°Cで保蔵した場合の糖およびポリウロニド含量の変化を調査した.15°Cで保蔵した果実は果皮色および果肉色の変化と硬度低下が早く,保蔵4日後までに急速に軟化したのに対し,5°Cで保蔵した果実は硬度の低下が緩やかであった.両区とも保蔵中にショ糖含量が減少したが,特に15°C区での減少量が大きく,全糖含量に占めるショ糖の割合も急速に低下した.一方,ポリウロニド含量は,15°C区では保蔵4日後までに熱水,EDTAおよび水酸化カリウム可溶性画分で著しく減少し,全ポリウロニド含量に占める水可溶性画分の割合が顕著に増加したが,5°C区では保蔵中,各画分ともほとんど変化しなかった.イチジク果実では,収穫後の保蔵温度が高い場合にはショ糖の分解が進むと同時に,急速な軟化に伴って細胞壁内の水不溶性ペクチン質が消失することが示唆された.
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