日本食品科学工学会誌
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52 巻 , 4 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
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報文
  • 中原 徳昭, 境田 博至, 甲斐 孝憲, 榊原 陽一, 西山 和夫, 福田 亘博, 水光 正仁
    52 巻 (2005) 4 号 p. 145-153
    公開日: 2007/04/13
    ジャーナル フリー
    本格焼酎の味に関する研究を行うにあたり, 本格焼酎の味を客観的に評価する手法の一つとして味覚センサを用いた市販本格焼酎の識別試験を行った.
    1. 本格焼酎の無機成分を測定した結果, 本格焼酎の無機成分のほとんどが, 醸造用水に由来することが示唆された.
    2. 本格焼酎用の合成基準サンプルを作成し, 各サンプルの測定値を補正することにより, 再現性良く識別できる測定法を確立することができた.
    3. 市販の本格焼酎41種を味覚センサにて測定し, 主成分分析を行った結果, 原料別に分類でき, しかも味の濃淡まで主成分のグラフにより視覚的に表現することができた.
    4. 味覚センサより得られるデータを数学的手法で解析することにより, 新商品開発や工程管理に応用できる可能性が示唆された.
    今回の試験の結果, 他の食品同様, 本格焼酎の味を客観的に評価する手法として味覚センサが非常に有効であることが分かった. しかし, この結果は従来の官能評価を否定するものではなく, 従来解析が困難であった官能評価と化学分析値の組み合わせに味覚センサを加え, よりわかりやすく解析できるようなシステム構築を目的としている. 今後は, 本格焼酎における各脂質膜センサの特性 (意味づけ) について, 官能評価と化学分析を組み合わせた検討を行う予定である.
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  • 林 あつみ, 中山 知子, 青柳 康夫, 木元 幸一
    52 巻 (2005) 4 号 p. 154-159
    公開日: 2007/04/13
    ジャーナル フリー
    An angiotensin-converting enzyme (ACE) inhibitor, nicotianamine, was purified from Hayatouri (Sechium edule) by using some ion-exchange column chromatographies. Crystal of nicotianamine (19.8 mg) was finally obtained from 75 kg of Hayatouri. The chemical identification by IR, NMR and MS spectral analysis were carried out, and the data agreed with those of nicotianamine reported by Kristensen et al. The quantitative analytical method of nicotianamine in various resources was established by using the isolated nicotianamine. An ion-pair chromatography of reversed-phase HPLC with 0.1 mol/L SDS elution buffer (pH 2.6) afforded good separation and linearity of calibration curve when o-phthalaldehyde was used for labeled reagent for fluorescence detection. Concentrations of nicotianamine in various vegetables were determined by this method. Nicotianamine concentrations of Hayatouri (Sechium edule), Seri (Oenanthe javanica), Ashitaba (Angelica keiskei), Moroheiya (Corchorus olitorius), Kureson (Nasturtium officinale), Nigauri (Momordica charantia), Soybean (Glycine max) and Soybean milk were determined to be 0.010±0.0014, 0.012±0.0028, 0.017±0.0028, 0.022±0.0021, 0.037±0.0035, 0.015±0.0021, 0.074±0.0106 and 0.090±0.0106 mg/g, respectively. As we have established the method of nicotianamine quantitative analysis, we are planning and starting the study of absorption of this compound into the blood from the intestine and about the effect on renin-angiotensin system of hypertension.
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  • 山崎 賀久, 徳永 隆司, 奥野 智旦
    52 巻 (2005) 4 号 p. 160-166
    公開日: 2007/04/13
    ジャーナル フリー
    強陽イオン交換 (SCX) カラムを使用し, 10mmol/Lリン酸二水素カリウム (pH2.50) を移動相とし, 誘導化なしに紫外吸光検出する高速液体クロマトグラフィ (HPLC) を用いたニンニク中の11種のフレーバ前駆体 (S-アルキルシステイン誘導体), S-methyl cysteine S-oxide (methiin), (+)-S-(2-propenyl) cysteine S-oxide (alliin), (-)-S-(2-propenyl) cysteine S-oxide (allo alliin), S-(E -1-propenyl) cysteine S-oxide (isoalliin), 5-methylthiomorpholine-3-carboxylic acid S-oxide (cycloalliin), S-(2-propenyl) cysteine (deoxyalliin), N-(γ-glutamyl)-S-methylcysteine, N-(γ-glutamyl)-S-(2-propenyl) cysteine, N-(γ-glutamyl)-S-(E -1-propenyl) cysteine, N-(γ-glutamyl)-S-(2-propenyl) cysteine S-oxide及びN-(γ-glutamyl)-S-(E -1-propenyl) cysteine S-oxideの定量分析法を新たに確立した.
    本分析法を11種類の試料に適用したところ, 報告例の少ないisoalliin, cycloalliinのニンニク中含有量は, 11種類の平均値でそれぞれ0.13%と0.16% (乾物換算) であった. また, 天然物としての報告がないallo alliin及び天然物としては未確認のN-(γ-glutamyl)-S-2-propenyl cysteine S-oxideが全試料で天然物として検出され, その平均含有量はそれぞれ0.06%と0.16% (乾物換算) であった.
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  • 鈴木 裕子, 小林 誠, 海野 知紀, 野澤 歩, 提坂 裕子, 角田 隆巳
    52 巻 (2005) 4 号 p. 167-171
    公開日: 2007/04/13
    ジャーナル フリー
    茶に含まれる主なカテキンは (-)-epigallocatechin gallate (EGCg), (-)-epicatechin gallate (ECg), (-)-epigallocatechin (EGC) 及び (-)-epicatechin (EC) の4種類である. これらのカテキンは茶飲料の製造工程において容易にエピマー化され, 異性体である (-)-gallocatechin gallate (GCg), (-)-catechin gallate (Cg), (-)-gallocatechin (GC) 及び(-)-catechin (C) となる. 本試験においてはin vitroにおいて様々な効果を持つガレート型カテキンを主に含有する茶抽出物 (TE) 及びそれを熱処理し異性化カテキンを増加した茶抽出物 (HTE) を高脂肪食に添加し, ハムスターに投与し脂質代謝への影響を検討した. その結果, 対照群で上昇した血漿コレステロール, 中性脂肪及び肝臓中コレステロールがTE及びHTE群で低下した. また, 糞中の中性ステロイド排泄量はTE群で増加の傾向を示し, HTE群で有意に増加した. これらの結果より, TE及びHTEは糞中への脂質排泄量を増加することにより, 脂質代謝改善作用を示し, 熱異性化カテキンがカテキンと同等以上の効果を有することが示された.
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技術論文
  • 前波 清隆, 石谷 孝佑, 佐藤 瀏
    52 巻 (2005) 4 号 p. 172-177
    公開日: 2007/04/13
    ジャーナル フリー
    甘藷蒸切干しは日本の伝統食品であるが, 輸入品が増加する中で, さらなる品質向上が求められている.
    近年, その製造過程で, 蒸し後に芋の中心部分が白く残る中白 (なかじろ) という現象がみられるようになっている. この問題を解決するため, ボイラーのゲージ圧を通常の0.8kgf/cm2から1.1kgf/cm2に上げた蒸気を蒸器に導入することにより, 甘藷の蒸し工程で短時間に中白が消失することを確認した. また, ゲージ圧0.8kgf/cm2の蒸気であっても釜の中の湯を通過させてから導入することで中白の発生を抑え, 蒸し時間を短縮できることを明らかにした.
    さらに, 蒸し工程において現在よりゆっくり温度を上昇させ, 充分加熱することにより, 澱粉の糖化を促進し, 老化しにくい甘みの優れた製品にする蒸し制御技術について考察し, 新しい蒸し技術を開発した.
    甘藷蒸切干しの製造法について, これまで伝統的な経験と勘に頼っていた技術を数値化し, これを中白の発生防止に結びつけるとともに, 付加価値の高い甘藷蒸切干しの製造技術を確立することができた.
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  • 村本 桂久, 田村 勝弘, 谷脇 孝典, 高井 信吾, 鈴木 良尚
    52 巻 (2005) 4 号 p. 178-182
    公開日: 2007/04/13
    ジャーナル フリー
    窒素ガス加圧によるスダチ果汁中の溶存酸素の除去について検討を行い, 以下の結果を得た.
    (1) スダチ果汁を窒素ガスで直接加圧すると, 加圧時間を長くすることで, スダチ果汁中の溶存酸素はより減少し, 圧力を上げることで, より多くの溶存酸素が除去できた.
    (2) スダチ果汁に対して, 窒素ガス加圧と除圧を繰り返すと, スダチ果汁中の溶存酸素は短時間で減少し, 30℃, 10MPaで30秒間加圧した後, 常圧に戻す処理を, 3回繰り返したところ, 溶存酸素量は1mg/l以下まで減少した. さらに, 処理回数を増やすごとに溶存酸素量は減少し, 20秒間を7回 (計2分20秒間) の処理では0.02mg/lと, 非常に低い濃度まで溶存酸素を除去することができた.
    (3) スダチ果汁の香りに及ぼす窒素ガス加圧の影響を官能検査で調べた結果, 30℃, 10MPaで1分間以下の条件 (20秒間×3, 30秒間×2, 1分間×1) では, 香りを保持したままスダチ果汁中の溶存酸素を除去することができた.
    (4) スダチ果汁の窒素ガス加圧処理は, スダチ果汁保存中の酸化を防止し, 長期保存による香りや色の品質低下を抑制する可能性がある.
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  • 蔦 瑞樹, 丸林 夏彦, 等々力 節子, 杉山 純一, 相良 泰行
    52 巻 (2005) 4 号 p. 183-189
    公開日: 2007/04/13
    ジャーナル フリー
    デンプンに対するγ線照射の影響を評価するため, コントロール及びγ線照射線量10, 20, 30kGyの4群のデンプン試料に対して, 1100~2500nmの範囲で近赤外分光スペクトルを計測した. 予備的に重回帰分析を行い, 照射線量予測に有効な波長として1702nm及び2100nmを選定した. また, 試料全体を2/3のキャリブレーションセットと1/3のバリデーションセットに分割し, キャリブレーションセットに重回帰分析を適用して, 選定された2つの波長を第1波長とする検量線A及びBを作成した. これらの検量線を用いてバリデーションセットの照射線量を予測したところ, 予測精度は低かったものの, 適切な境界線を設定することにより, 未知試料の非照射・照射を判別することが可能であることが示唆された. そこで, 非照射=0, 照射=1とする照射指標を新たに設定し, 4群の場合と同様にして, キャリブレーションセットを用いて検量線C及びDを作成した. それぞれの検量線における非照射群, 照射群の照射指標の平均及び標準偏差を求め, 両者の95%信頼限界及び境界領域を設定し, バリデーションセットの非照射・照射を予測した. その結果, 誤って判別される, あるいは判別不能なサンプルがあり, 特に検量線Cについては予測精度が76.2%にとどまった. これは, 説明変数を多く採用しすぎ, 過剰適合が生じたためと考えられたので, 1702nmの1波長のみを用いて検量線Eを作成し, 同様に判別条件の設定とバリデーションセットの非照射・照射を予測した. その結果, 誤判別は1件にとどまり, 判別精度も96.2%に向上したので, 過剰適合がなく, 精度の高い安定した検量線が得られたと考えられた.
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研究ノート
  • 井奥 加奈, 高田 陽子, 青山 紗弓, 竹井 よう子
    52 巻 (2005) 4 号 p. 190-195
    公開日: 2007/04/13
    ジャーナル フリー
    野菜類におけるフラボノイド含有量の季節変動を検討するため, 6月に流通する主な市販野菜のフラボノイド含有量とピーマンに含まれるケルセチン・ルテオリン含有量の季節変動を検討した. ピーマンにおいては10-12月にケルセチン・ルテオリン含有量とも多くなり, 5-6月に減少する傾向がみられた. フラボノイド含有量が多い時期は, 産地間の含有量にも有意な差がみられた. そこで, 緑黄色野菜5種類 (ケール, こまつな, ほうれんそう, チンゲンサイ, 青じそ) に関して6月におけるケルセチン含有量と1月におけるケルセチン含有量を比較した. その結果, ケルセチン含有量の多いケール以外では有意な差がみられなかった. したがって, 野菜類のフラボノイド含有量の季節変動は変動が大きな野菜と小さな野菜がある可能性が示唆された.
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技術用語解説
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