日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
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54 巻 , 7 号
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報文
  • 塚本 研一, 戸枝 一喜, 船木 勉, 大久 長範, 松永 隆司
    54 巻 (2007) 7 号 p. 313-319
    公開日: 2007/10/04
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    秋田県産のはたはたずし製品について秋田県内3地域の代表的製品の製品形態,各種化学成分,遊離アミノ酸,有機酸,遊離糖類,微生物について検討した結果,以下の特徴を明らかにした.
    (1)沿岸北部の製品は原料にハタハタ,米,野菜を主に使用し,熟成期間が短く乳酸発酵がない早ずしである.主に食酢処理による酢酸の浸透により微生物を抑制していた.
    (2)沿岸中央部の製品は原料にハタハタ,米,米麹,野菜を主に使用し,乳酸発酵があるなまなれずしである.使用原材料ではいずしに近く,米麹,野菜を使用し乳酸発酵を促進するなまなれずしの伝統的な製造法に近かった.
    (3)沿岸南部の製品は原料にハタハタ,米飯,米麹,野菜を主に使用し,米飯の米麹による糖化を十分に行っているが,乳酸発酵はない早ずしである.使用原材料ではいずしに近いが,食酢処理による酢酸の浸透および米飯の米麹による十分な糖化と砂糖添加による水分活性低下で微生物を抑制していた.
    これらの結果から秋田県のハタハタずし製品は乳酸発酵があるなまなれずしタイプと早ずしタイプの2つに分類された
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  • 小野 和広, 遠藤 浩志, 山田 純市, 庄司 一郎, 五十部 誠一郎
    54 巻 (2007) 7 号 p. 320-325
    公開日: 2007/10/04
    ジャーナル フリー
    風味と保存性に優れたソバ粉高配合生そば製造法を開発することを目的に,ソバ常在微生物の存在部位を明らかにするとともに,SHS処理を応用した生菌数の少ないソバ粉の調製法とそれを用いた生そばの保存性および食味について検討した.
    (1)市販ソバ粉からは5logCFU/g以上の一般細菌が検出され,コムギ粉(2.6logCFU/g)と比べ,極めて多いことが確認された.
    (2)ソバの常在菌のほとんどは,果皮(殻)の内と外および抜き実の表面に存在し,内部(胚乳部や胚芽部)では少なかった.
    (3)抜き実への110~130℃,10秒のSHS処理は,ソバに常在する一般細菌,大腸菌群を2logCFU/g以下に低減した.
    (4)SHS処理した抜き実を製粉したソバ粉は生菌数が2logCFU/g以下で,これを原料に調製した生そばは無処理に比べ明らかに保存性が向上した.
    (5)SHS処理はソバ粉の色調や生そばの食味に影響を与えなかった.
    以上の結果から,ソバ抜き実へSHS処理により,生菌数の少ないソバ粉と,そば本来の風味を有する日持ちの良い生そばの製造が可能となることが明らかになった.
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技術論文
  • 奥 和之, 工藤 尚樹, 黒瀬 真弓, 渋谷 孝, 茶圓 博人, 福田 恵温
    54 巻 (2007) 7 号 p. 326-331
    公開日: 2007/10/04
    ジャーナル フリー
    本研究では,CNNを粉末化基材として評価する目的で,まず種々の乾燥条件にてCNN粉末を調製し,その物理的性質を調べた.次に,CNNを基材に用いて,各種アルコール類の凍結乾燥粉末を調製し,そのアルコール保持能を各種CDと比較した.さらにCNN無水物を粉末基材として,脂溶性油脂の粉末試料を調製し,その保存安定性を評価した.
    (1)CNN 5水和物結晶の熱分析より,CNNには5水和物結晶のほかに,1水和物結晶および無水結晶物の2つの形状を取ることが示唆された.凍結真空乾燥によりアモルファスCNNの調製が可能であった.
    (2)各種CNN乾燥物を調製し吸湿性を調べたところ,CNN 5水和物結晶は,非吸収性であることがわかった.一方,1水和物結晶,無水結晶およびアモルファスCNNは,RH 75%以上の高湿度下では吸湿して5水和物結晶となることがわかった.
    (3)CNNを基材とした低級アルコールの凍結真空乾燥粉末を調製し,アルコール保持能を各種CDと比較したところ,プロパノールまたはエタノールの保持能は,α-CD>CNN>β-CD>γ-CDとなり,CNNは比較的高い低級アルコール保持能を示した.
    (4)CNN無水結晶による機能性油脂の粉末を調製し,その保存安定性を調べたところ,CNN-油脂粉末で高い残存率を示した.CNNは酸化されやすい脂溶性物質を粉末化する糖質基材として有用であると考えられた.
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  • 葛西 真知子, 石川 由花, 酒巻 旦子, 奥山 知子, 芦谷 浩明, 上脇 達也, 飯田 文子
    54 巻 (2007) 7 号 p. 332-338
    公開日: 2007/10/04
    ジャーナル フリー
    産地の異なるカカオ豆を用いたチョコレート6種(コントロールのアクラを除く)について分析型官能評価と嗜好型官能評価,機器分析測定を行いチョコレートのおいしさについて検討した結果,次のような知見が得られた.
    (1)分析型官能評価では分散分析の結果「甘味」以外の10項目について試料間に有意差が見られた(p<0.05).TukeyのHSD検定の結果,カレネロとアリバは「スパイシーな香り」がスラヴェシ,ジャワファンシー,サンチェスに比べて弱く(p<0.05),「華やかな香り」がスラヴェシに比べて強く(p<0.05),「スモーキーな香り」がスラヴェシとサンチェスに比べて弱く(p<0.05),「酸味」,「苦味」,「渋味」がジャワファンシー,サンチェス,スラヴェシの3試料に比べて弱い(p<0.05)という特性が示された.
    (2)嗜好型官能評価では分散分析の結果「かたさ」と「口どけ」の項目以外の11項目において有意差が見られた(p<0.05).アリバは色調を除く全ての項目において最も評点が高く,TukeyのHSD検定の結果アリバとカレネロは全項目においてサンチェス,スラヴェシの2種の試料に比べて評点が有意に高かった(p<0.05).
    (3)分析型および嗜好型官能評価の結果,嗜好性の高いチョコレートは「華やかな香り」があり「スパイシーな香り」,「スモーキーな香り」,「酸味」,「苦味」,「渋味」が強くないという官能特性を示すことが示唆された.
    (4)分析型官能評価と機器分析値との相関係数はpHと酸味ではr=-0.69(p<0.05),pHと苦味ではr=-0.62(p<0.05)であった.ポリフェノール量と酸味ではr=0.89(p<0.01),ポリフェノール量と苦味ではr=0.87(p<0.01),ポリフェノール量と渋味ではr=0.77(p<0.05)であった.
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研究ノート
  • 大久 長範, 小玉 郁子, 星野 育, 鶴巻 ひとみ, 大能 俊久
    54 巻 (2007) 7 号 p. 339-342
    公開日: 2007/10/04
    ジャーナル フリー
    1) 「淡雪こまち」の加水量を130%から160%まで変化させ,電気炊飯器で12分間の炊飯をした.米飯のバランス度(粘り/硬さ)は加水量を150%にしたところ0.31-0.34となった.
    (2)低アミロース米(19種),糯米(2種),粳米(4種)の米粒の飽和水分率とアミロース含量には負の相関(r=-0.931,n=25)が認められた.
    (3)コチニール色素に浸漬した「淡雪こまち」中心下部には赤く染まっている部位があり,種子内部の水の浸透経路を示唆した.
    (4)「淡雪こまち」は,加水量を150%にすることにより,早炊き米として使用できるのではないかと考えられた.
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  • 石崎 太一, 黒田 素央, 久野 真奈見, 北面 美穂, 早渕 仁美
    54 巻 (2007) 7 号 p. 343-346
    公開日: 2007/10/04
    ジャーナル フリー
    鰹節だしの継続摂取が単純作業負荷によって生じる精神疲労やストレス,および作業効率に対する影響について,健常な成人女性を対象として調査を行った.1週間の非摂取期間の後,被験者に鰹だしを1週間摂取させた.非摂取期間後および鰹節だし摂取期間後に評価を実施した.単純作業負荷として内田-クレペリンテスト(UKP)を行い,UKPの前後にProfile of Mood States(POMS)による気分·感情状態の調査,フリッカー値の測定ならびに唾液コルチゾールの測定を行った.非摂取期間後には,UKP負荷後のフリッカー値は負荷前に比べて有意に低値を示したが,鰹節だし摂取期間後には負荷前後で有意な変化は見られなかった.負荷前の唾液コルチゾール値は非摂取期間後に比べて鰹節だし摂取期間後に有意に低下した.さらに,鰹節だし摂取期間後のUKPの誤答率は,非摂取期間後の誤答率と比較して,有意に低値を示した.これらの結果から,鰹節だしの継続摂取により,単純作業負荷時に精神的疲労が少なくなる傾向,ストレス応答が低下する傾向ならびに計算作業効率の低下が抑制される可能性が示唆された.
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  • 雨坪 知音, 羽倉 義雄, 鈴木 寛一
    54 巻 (2007) 7 号 p. 347-350
    公開日: 2007/10/04
    ジャーナル フリー
    大豆油を試料とし,遠赤外線加熱の併用が過熱水蒸気処理の処理特性に与える影響について検討した.大豆油の加熱は,過熱水蒸気180℃,230℃とセラミックヒーター230℃を任意に組み合わせた加熱条件で行った.
    併用法による大豆油のAVは時間と共に増加し,その上昇値は,単独法(180℃)よりも大きく,単独法(230℃)よりも小さかった.併用法で加熱された大豆油のPOVは,単独法の場合と同様に,加熱初期に一度増加した後減少した.過熱水蒸気を用いた各処理法の大豆油粘度上昇は認められず,加熱前後の色調は,視覚観察ではほぼ同じであり,明度を示すL*値,赤味を示すa*値,黄色味を示すb*値とも変化は小さかった.以上の結果より,過熱水蒸気処理への遠赤外線加熱の併用は,過熱水蒸気の単独処理と同様に,大豆油の品質への影響は少ないことを明らかにした.
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  • 永田 雅靖, 野口 裕司, 伊藤 秀和, 今西 俊介, 杉山 慶太
    54 巻 (2007) 7 号 p. 351-355
    公開日: 2007/10/04
    ジャーナル フリー
    普通種ニンジンおよび金時ニンジンのアセトン抽出液に含まれるα-カロテン,β-カロテンおよびリコペンの濃度を簡易に推定できる方法を開発した.この方法は,それぞれの色素の可視吸収スペクトルの違いを利用している.各色素の濃度は443,475,492,505nmの吸光度,即ちA443A475A492A505から計算される.色素濃度の計算式,予測値と実測値の相関係数(r),および予測標準誤差(SEP)は以下のとおりである.α-Carotene(mg/L)=0.847A443+3.218A475-1.499A492-3.519A505-0.119(r=0.965,SEP=0.231), β-Carotene(mg/L)=-1.488A443+4.844A492-2.352A505+0.098(r=0.946,SEP=0.228), Lycopene(mg/L)=0.256A443-1.984A492+5.088A505-0.237(r=0.996,SEP=0.139).この簡便分別定量法は,一般的な分光光度計を用いて,測定から計算結果を得るまで数分以内に行うことができる.
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