日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
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56 巻 , 4 号
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報文
  • 宮城 一菜, 和田 昌子, 藤瀬 朋子, 古賀 信幸, 和田 浩二, 矢野 昌充, 太田 英明
    56 巻 (2009) 4 号 p. 193
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    シークワシャー果汁中に含まれるPMFおよびシネフリンなどの機能性成分を保持しながら,その嗜好性改善を目的に,塩基性イオン交換樹脂による減酸処理と微細な不溶性パルプの添加によって品質改善を検討した.
    供試した16種類の塩基性イオン交換樹脂の中でWA30の減酸率が最も大きかった.果汁100mlに対し樹脂添加量3g,30分間処理によって,WA30は46.0%の減酸効果を認めた.官能検査から健康飲料として許容できる果汁の糖酸比は6.0~10.0だった.6.0%程度減少したPMFの改善を目的として,不溶性パルプの添加による検討を試みた.その結果,果汁100mlに対し,1g(湿重量)の不溶性パルプを添加し均質化することで,ノビレチンが8.5%,タンゲレチン16.6%,シネンセチン15.3%程度増加した.
    以上,イオン交換樹脂WA30による減酸処理と不溶性パルプ添加によるPMF強化の組み合わせ法はシークワシャー果汁の品質改善に寄与することを示した.
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  • 宮本 敬久, 川口 穣, 下津 智志, 河岸 丈太郎, 本城 賢一
    56 巻 (2009) 4 号 p. 200
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    S. Enteritidisのマイクロプレートへの付着を阻害する物質の検索を39種の安全性の高い食品添加物および天然色素について行った.一次スクリーニングの結果,コントロールに比べてS. Enteritidisの付着を阻害したのは,アナトー色素,ガーディニアイエロー,モナスカス色素などの天然色素,アナトーAN,サンブラウンAC,サンイエローNo. 2 AU,サンレッドYM,サンレッドRCFU,サンビートL等の天然色素製剤,プロタミン,唐辛子抽出物,ショ糖ステアリン酸エステル,モノグリセリン脂肪酸エステルなどの食品添加物,ケンフェロールのようなフラボノイドであった.このうちで付着阻害効果の高かったのは,アナトーAN,ガーディニアイエロー,モナスカス色素,プロタミン,モノグリセリン脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルであった.糖脂肪酸エステルではパルミチン酸およびステアリン酸エステルなど脂肪酸鎖長の長いものの方が付着阻害効果も高かった.特にモナスカス色素とショ糖ステアリン酸エステルは0.01%と低濃度でもS. Enteritidisの付着をほぼ完全に阻害したが,この阻害効果は抗菌力に起因するものではなかった.
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  • 竹田 早希, 田中 翠, 田代 操
    56 巻 (2009) 4 号 p. 209
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    OMを添加していないコントロール食と100g中にOMを0.2g,0.4g,0.8g含むOM食をそれぞれラットに与え,肝臓,膵臓,血液を分析し,脂質代謝への影響を調べた.
    その結果,OM摂取群において膵重量,膵タンパク質量,膵酵素活性の上昇が見られ,特に0.8%OM食群ではコントロール群に対して統計的に有意な差を示した.また脂肪酸合成に関連するG6PDH, ME, FAS活性については,OM摂取群で減少傾向にあることが観察された.さらに,動物用X線CT装置を用いて脂肪率を計測した結果OM摂取群で減少傾向にあることが示された.以上より,OM摂取により膵臓のTrophic効果が起こり,このTrophic効果に伴うエネルギー代謝亢進により脂質代謝が変動し,体脂肪減少へとつながったものと推定された.
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  • 渡辺 満, 鮎瀬 淳
    56 巻 (2009) 4 号 p. 215
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    リンゴ果実に接種したP. expansumの,マイコトキシン産生量に及ぼすリンゴ品種および果実成分の影響を検討した.
    (1) 日本のリンゴ主要5品種へのP. expansum(ATCC 36200)の接種によるパツリン産生量は,「ジョナゴールド」が「ふじ」よりも有意に多かった.「つがる」「さんさ」「王林」でのパツリン産生量は「ジョナゴールド」よりも少なく「ふじ」よりも多かったが,いずれも他品種の産生量と有意差はなかった.腐敗果から分離した3菌株を使用した3品種のリンゴへの接種試験では,「ジョナゴールド」が「ふじ」および「王林」よりもパツリン産生量が多かった.
    (2) パツリン同様果実で産生の恐れのあるシトリニンは2回の接種試験,エクスパンソリデスA/Bは1回の試験で,品種間での産生量の違いは認められなかった.
    (3) パツリン産生量と相関の認められたリンゴ果実成分は,全ポリフェノール量とリンゴ酸量であった.それに対して,パツリン産生量と全遊離アミノ酸量との間には負の相関関係が認められ,糖含量との間には相関関係は認められなかった.
    これら結果からP. expansumによるリンゴ果実でのパツリン産生には,リンゴ品種および複数の果実成分が影響することが示唆された.
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  • 山田 潤, 赤堀 雄介, 松田 秀喜
    56 巻 (2009) 4 号 p. 223
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    かつお節中の抗酸化活性成分を同定するために,DPPHラジカルを用いて検討を行った.
    かつお節から抽出した鰹だしをPorapakTMQにより,吸着画分と非吸着画分に分離したところ,両画分で同等のラジカル消去活性を有することが示された.
    非吸着画分をさらにゲルろ過により分離したところ,大きく3つの活性フラクションが得られた.そのうちの1つのフラクションについて,逆相HPLCにより精製し,1H‐NMR, 13C-NMR, MSにより活性物質を同定したところ,クレアチニンと同定された.また,クレアチニンのDPPHラジカルにおけるIC50は18.0mg/100mlであった.
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技術論文
  • 西沢 隆, 森 佑子, 福島 慎也, 夏賀 元康, 丸山 康広
    56 巻 (2009) 4 号 p. 229
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    イチゴ品種‘章姫’,‘さちのか’,‘紅ほっぺ’の果実に含まれる可溶性固形物含量(SSC)およびグルコース,フルクトースおよびスクロース濃度を,近赤外(NIR)分光法により非破壊的に推定した.熟度の異なる果実の糖濃度を酵素法により分析し,NIR分光法で求めたスペクトル分析結果と比較した.その結果,全ての測定項目とも700~925nmの範囲で最適波長が得られた.また,原吸光スペクトルによって得られたキャリブレーション結果の精度は,二次微分処理やMSC処理を行っても変わらなかった.そこで,3品種を合わせた原スペクトルと化学分析値に基づく新たなキャリブレーションを求めたところ,SSCがR2=0.86,SEP=0.9%,グルコースがR2=0.74,SEP=5.6mg・g−1FW,フルクトースがR2=0.50,SEP=6.3mg・g−1FW,スクロースがR2=0.51,SEP=12.5mg・g−1FWとなり,品種ごとに作成したキャリブレーション結果とほぼ等しい精度が得られた.したがって,品種や熟度を問わず,700~925nmの原スペクトルを用いることにより,イチゴ果実に含まれる組成別糖濃度およびSSCを推定できると考えられた.
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  • 有馬 哲史, 小川 晃弘, 上野 聡, 佐藤 清隆
    56 巻 (2009) 4 号 p. 236
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    親油性と親水性乳化剤の併用添加による安定性の飛躍的な向上は2種類以上の異なる性質を示す乳化剤を組み合わせることにより,(1)乳化膜のパッキング密度の向上,(2)鋳型効果による微細結晶の油滴内部での分散,(3)針状であるβprime;型結晶への多形転移を抑制,遅延が,低温におけるエマルションの安定性の向上をもたらしと考えられる.
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研究ノート
  • 江越 加州生, 岡 輝美
    56 巻 (2009) 4 号 p. 244
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    キャベツ又はゴボウの凍結乾燥粉末10%添加飼料で飼育したラットにTrp-P1をそれぞれ750μg投与し,排泄物中のTrp-P1および代謝物n-OH Trp-P1をHPLCおよび変異原性試験により調べた.キャベツ又はゴボウ粉末投与により,ラット尿中のTrp-P1量は減少し,特にキャベツ投与群では対照群の49%にまで低下し(p<0.05),また糞便中のTrp-P1量に有意ではないが対照群の90%程度に減少した.一方,代謝物n-OHTrp-P1は糞便中にのみ認められ,ゴボウ又はキャベツ投与による有意差は認められなかった.
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  • 大羽 美香, 宮ノ下 明大, 森山 達哉, 川本 伸一, 橘田 和美
    56 巻 (2009) 4 号 p. 249
    公開日: 2009/05/31
    ジャーナル フリー
    食物アレルギー患者数は増加傾向にあり,特に先進国の消費者にとって大きな問題となっている.日本人の主食であるコメに対するアレルギーも報告されている.アナフィラキシーショック等の症状を示すことは非常にまれであるが,アトピー性皮膚炎の原因食物の一つとして考えられている.貯穀害虫防除を目的とした臭化メチル代替殺虫技術として開発された高圧二酸化炭素処理を玄米に対し施し,コメのアレルゲンタンパク質にどのような影響を及ぼすかについて検討した.また,従来使用されてきた,臭化メチルおよびリン化水素によるくん蒸処理も行った.さらに,貯穀害虫であるノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)の幼虫を玄米に投入し,摂食後のコメアレルゲンタンパク質への影響も検討した.その結果,これらの害虫防除処理,および貯穀害虫の摂食によるアレルゲンタンパク質への影響は認められなかった.
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