日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
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58 巻 , 10 号
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総説
  • 林 徹, 翠川 美穂
    58 巻 (2011) 10 号 p. 471-475
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    Japanese people are concerned about internal exposure to radiation through the consumption of contaminated food and water and external exposure due to environmental contamination. Using the coefficient of 0.05 Sv-1 for the overall risk of dying from cancer and radiation doses derived from Cs-134, Cs-137 and I-131, the degree of exposure and risks were evaluated for different levels of radioactive contamination. Our results showed that the risk of internal exposure is less significant compared with that of external exposure in areas with relatively high dose rates, or so-called radioactive hot spots. Appropriate monitoring of radioactive contamination of food and disclosing the results are prerequisite for ensuring food safety and human health.
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報文
  • 渡辺 満, 加藤 晶子, 鮎瀬 淳
    58 巻 (2011) 10 号 p. 476-482
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    精白したキビ,ヒエ,および殻を除いたハトムギ種子粉砕物20% (w/w)を添加した飼料を2型糖尿病モデルマウス(db/db)に21日間摂食させ,糖尿病パラメータに及ぼす影響を調査した.
     (1)キビおよびヒエ摂食群では全血のHbA1c濃度が低下し,糖質代謝改善作用が認められ,ヒエおよびハトムギ摂食群では肝臓コレステロールが低下し,脂質代謝改善作用が認められるなど,雑穀により摂取した場合の生体内機能が異なることが示唆された.
     (2)ヒエおよびハトムギ摂食群では糞中胆汁酸量が増加しており,また肝臓におけるCYP7A1遺伝子の発現量が増加した.従って,これら穀類の摂取による胆汁酸の糞への排泄増加および胆汁酸合成の促進が,肝臓コレステロール低減に寄与していることが示唆された.
     (3)血漿·肝臓のTBARS濃度は,いずれの雑穀の摂食によってもコントロール群との間に変化は認められなかった.
     以上の結果から,キビやヒエでは高血糖抑制作用,ヒエやハトムギでは脂質代謝改善作用など,雑穀は日常的に摂取することにより,生体内機能が期待できる食品であることが示された.
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  • 青井 良平, 清水 茂雅, 山崎 浩司, 澤辺 智雄, 川合 祐史
    58 巻 (2011) 10 号 p. 483-489
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    ECO636プローブは E.coliShigella 属に対して特異性を示した.汚染指標として E. coli を検出するためのFISHFC法におけるマイクロコロニー形成のための培養時間はSEL液体培地で7時間が最適であった.
     E. coli 新鮮培養菌を用いた FISHFC 法と平板塗抹法での生菌数には有意差は認められず(p >0.05),さらに,E. coli を接種した食品サンプル(8種類)からの検出でも,FISHFC 法と平板塗抹法での生菌数値に有意差は認められなかった.
     したがって,本研究で設計した ECO636 プローブを用いた FISHFC 法による E. coli の定量検出法は,培養時間7時間およびFISH操作2時間の合計9時間で,E. coli を平板塗抹法と同等の精度かつ迅速に検出·定量できる方法であり,汚染指標としての E. coli 定量検出に有用な方法であることが明らかとなった.
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技術論文
  • 林 宣明, 加藤 一郎, 沢村 信一
    58 巻 (2011) 10 号 p. 490-495
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    pH 4.6未満での酸性飲料の製造工程における安全性を有機酸によって確保することを目的として,有機酸濃度とpHに対する有機酸の静菌効果の関係を調べた.その結果,培地中において,pH 4.6ではクエン酸80 mM,酢酸40 mM,乳酸40 mM 以上添加した場合に静菌効果が見られた.pH 4.4ではクエン酸40 mM,酢酸20 mM,乳酸5 mM以上添加した場合に静菌効果が見られた.pH 4.2では試験した有機酸全て5 mM 以上添加した場合に静菌効果が見られた.次に野菜汁中において,クエン酸はpH 4.6では80 mM 存在下でも静菌効果は見られず,pH 4.4では40 mM 存在下,pH 4.2では20 mM 存在下で静菌効果が見られた.市販野菜飲料中において,有機酸無添加の場合,市販野菜飲料Aおよび B それぞれpH 4.0∼4.4,pH 4.3∼4.6の全てで静菌効果が見られた.またpH 4.2の場合,クエン酸20 mM 以上存在下,乳酸5 mM 以上存在下では静菌効果が見られた.官能試験の結果,野菜飲料から酸味が無くなるとおいしいと感じなくなるため,pH 無調製の野菜飲料にクエン酸を20 mM 程度含むように添加したものが適度に酸味を感じ,評価が高い結果となった.
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研究ノート
  • 黒田(澤井) 玲子, 佐々木 裕, 西川 智子, 黒田 和道, 桜井 孝治, 山本 樹生, 清水 一史
    58 巻 (2011) 10 号 p. 496-498
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    我々は,カリン(Chaenomeles sinensis)中の高分子ポリフェノールの季節性インフルエンザウイルス A/Udorn/ 307/72 (H3N2)に対する感染性中和活性および赤血球凝集抑制効果を既に報告している.
     カリン中の活性画分CSD3を用いて,新型インフルエンザウイルス A/Chiba/1001/2009 (H1N1) pdm に対する赤血球凝集抑制活性および感染性中和活性を評価したところ,5 μg/ml のCSD3で処理したウイルスは赤血球凝集価が約1/2に,感染性が約1/10に減少することが明らかになった.250 μg/mlの処理では感染価は1/3 000に減少したこれらの結果は,カリン中の抗インフルエンザウイルス活性成分は,H1N1新型インフルエンザウイルスに対しても有効であることを示す.更に,赤血球凝集価の減少以上に感染性が減少したことからウイルス吸着段階以降における抑制作用の存在が示唆された.
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  • 大羽 和子, 渡邉 章子, 開元 裕美, 戸本 綾子, 森山 三千江
    58 巻 (2011) 10 号 p. 499-504
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    (1) 15種類の新鮮野菜のビタミンC (VCと略)量を,正確に分析定量できるHPLCポストカラム誘導体法で測定した.その結果,総VC量に占めるアスコルビン酸(AsAと略)の割合を平均すると92.8%であった.
    (2)野菜(15種)の調理直後の総VCの残存率は茹で調理品より,炒め·揚げ調理品の方が高かったが,酸化型VC (DHA)の割合も後者で高かった.24時間冷蔵後のAsA残存率の平均値は茹で調理品の方が高い傾向にあった.したがって,調理野菜からVCを効率よく摂るためには,調理直後に食する場合は炒め調理法が,時間をおいて食する場合は煮(茹で)調理法が好ましいといえる.
    (3)市販惣菜(8品)の総VC量は調理直後の値の半分以下であり,AsA量は約1/4と著しく少なかった.
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解説
  • 村勢 則郎
    58 巻 (2011) 10 号 p. 505
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    水は食品において主要構成成分であることが多い.また,水の取り扱いが食品加工において決定的である場合も多い.食品における水の重要性を認識して1974年に第1回 ISOPOW (International Symposium on the Properties of Water ; 食品中の水の国際会議)が英国·グラスゴーで開催され,昨年2010年9月に第11回会議がメキシコ·ケレタロで開催された.本研究小集会世話人の筆者もセントラルコミッティメンバーとして参加してきた.尚,第2回の会議は1978年に大阪で開催されている.ISOPOW においては,毎回活発な討論が繰り広げられ,世界の食品研究をリードする成果に結びついている.水分活性,食品ガラスの概念などがその例といえよう.しかしながら,国内の食品関連の研究集会において水に焦点をあてたセッションが設けられた例は,著者の知る限り,ほとんどない.このような状況下,2009年度から本学会において「食品と水」研究小集会が開催されるようになったことの意義は大きい.
     食品分野における主な水研究は,水分子の運動性,水分子·水分子集合の存在状態,食品中における水の分布に関する研究に分類することができよう.一昨年度の第1回小集会では,“不凍たんぱく質の構造·性質と食品加工への応用”,“誘電緩和測定によるたんぱく質や糖水溶液中の水のダイナミクス”,“高分子ゲル中における水の振舞い”からなる3題の講演があった.昨年度の第2回本研究小集会においては,食品中の水の分布と品質に関して,および高分子ゲル中の水分子の運動性に関して,主にNMR緩和時間測定を手法とした研究について,2つの講演をお願いした.それぞれの解説論文に先んじて,以下に2題の講演の簡単な紹介を記しておく.
     はじめに,調理における水の重要性の視点から,NMRイメージングによる炊飯過程における米粒内水分分布の変化およびFT-IR測定による糊化度の予測について,お茶の水女子大学·香西みどり氏に講演して頂いた.米の種類によるテクスチャーの相違は水の糊化引起しやすさ,すなわち,米粒の吸水特性に依存することを解説された.続いて,東京海洋大学·松川真吾氏の講演では,広幅 NMR によるゲル状食品中の水の動的挙動解析について,高分子鎖の存在状態の視点から解説があった.すなわち,NMR 緩和時間T2(スピンースピン緩和時間)は高分子鎖の存在状態によって異なった挙動をとることを示され,それぞれのケースに対する理論式の導出について解説して下さった.
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  • 香西 みどり
    58 巻 (2011) 10 号 p. 506-510
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    As heating proceeds during the cooking of rice, starch granules within the rice grains absorb water, swell, and then gelatinize. To determine the optimal cooking conditions for various kinds of rice, it is desirable to be able to detect differences in the water absorption of rice grains during cooking. NMR imaging was used to follow changes in the content and distribution of water during the cooking of Nipponbare (Japonica), Khao Dawk Mali (Indica) and High Amylose (Indica) rice. Samples were cooked for various cooking times in closed-glass vials, quenched to stop the cooking process, and then investigated using two-dimensional multi-echo 1H imaging at room temperature. Images obtained from the first-echo revealed changes in the water distribution of the rice grains. T2 images calculated using the echoes were converted into quantitatively reliable contour maps of the water concentrations using an empirical T2 vs. water content calibration determined from a series of water/rice starch mixtures. Japonica rice samples with different milled ratios were also investigated to observe the effect of rice grain husks on water absorption. The degree of gelatinization of rice during cooking was measured by the β-amylase·pullulanase method (BAP) and Fourier-transform infrared spectroscopy (FT-IR/ATR). An FT-IR peak seen at around 1 000 cm-1 increased with increasing cooking time. There was a high correlation in the degree of gelatinization between the FT-IR method and the BAP method.
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  • 松川 真吾
    58 巻 (2011) 10 号 p. 511-516
    公開日: 2011/11/30
    ジャーナル フリー
    Simple theoretical equations were proposed for water 1H T2 (T2obs,W) observed in wide-line NMR experiments with three cases of food gels in which polysaccharides or protein polymers have the conformations of random coils or ordered structures (case A), both random coils and ordered structures (case B), or random coils, ordered structures and aggregated structures (case C). On the basis of the equations, the temperature dependencies of T2obs,W were calculated for solutions with polymers in random coils and ordered structures. The steep change of T2obs,W around the conformational transition temperature, which is frequently seen for food gels, was reproduced by changing the ratio of polymers with the random coils and ordered structures. The formation of aggregated structures was also described. Experimental results of T2obs,W for a gelatin solution and carrageenan solutions were demonstrated and compared with the theoretical values given by the equations. The temperature dependencies of the T2obs,W values were well related with the conformational changes of the polymers in those solutions.
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