日本食品科学工学会誌
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60 巻 , 11 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
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報文
  • 森岡 豊, 小谷 健二, 小齊 喜一, 大森 康雄, 府中 英孝, 三明 清隆, 後藤 清太郎, 渡辺 至, 上﨑(堀越) 菜穂子, 鮫島 ...
    60 巻 (2013) 11 号 p. 619-627
    公開日: 2013/12/31
    ジャーナル フリー
    非加熱食肉製品である生ハムにおけるL. monocytogenesの増殖に及ぼすaWおよびナイシンの影響について5試験機関で検討した結果,以下のことが明らかになった.
    (1)試験を実施した全機関の試験用生ハムにおいて,aw0.93 (0.930≦aW<0.940)では,10°Cで28日間保管してもL. monocytogenes,(血清型4b,Scott A株)の増殖は認められず,国内で製造される生ハムはaw0.94未満であれば原料肉のpHや食塩,亜硝酸塩および低温保管(10°C)などの条件が相乗的に作用してL. monocytogenesの増殖は抑制される.
    (2)生ハムへのナイシンの添加効果は,主にL. monocytogenesの初発菌数を低減する殺菌的な作用である.
    (3) aw0.94 (0.940≦aW<0.950)の生ハムでは,12.5mg/kgのナイシンを添加は損傷したL. monocytogenesの増殖に対して抑制的に作用する.
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  • 竹満 初穂, 林 康寛, 佐古 圭弘, 北村 進一
    60 巻 (2013) 11 号 p. 628-634
    公開日: 2013/12/31
    ジャーナル フリー
    大量炊飯が可能な連続蒸気炊飯装置を開発し,この装置を用いて炊飯した米飯の物理化学的な測定,および官能評価を実施し,蒸気炊飯米の特徴を明らかにした.比較には,IH炊飯器を用いて炊飯した通常炊飯米を用いた.表面色,物性,糊化度の測定,および炊飯米断面のヨウ素デンプン反応の顕微鏡観察を行った.さらに炊飯過程で流出する成分のゲルろ過分析を行った.また炊飯直後および冷蔵(5°C)保存後に官能評価を実施し食味を比較した.結果は以下の通りである.
    1)白色度は蒸気炊飯米で有意に高かった.
    2)物性測定では,蒸気炊飯米は老化に伴う経時的な硬さの上昇,粘りの低下が少なかった.
    3)糊化度は,蒸気炊飯米では冷蔵保存後も,通常炊飯米に比べ高く保たれていた.
    4)ヨウ素呈色させた炊飯米断面の顕微鏡観察により,通常炊飯米は青紫色,蒸気炊飯米は赤紫色に呈色する傾向がみられた.また蒸気炊飯米では細胞の形状が比較的規則正しく保たれていたが,通常炊飯米ではその構造が変化していた.
    5)蒸気炊飯工程で米から流出する成分をゲルろ過分析により調べたところ,その流出物は主にアミロースであることが確認された.
    6)官能評価において,冷蔵保存後の蒸気炊飯米は評価が高く,老化せずおいしい状態が保持されていた.
    これらの結果から,連続蒸気炊飯米は,炊飯過程で老化の原因となるアミロースが一部流出していることにより,冷蔵保存してもおいしさが保たれることが明らかとなった.
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  • 北岸 孝之, 内藤 初代, 中島 大地, 中村 尚美, 坂口 博英, 根岸 晴夫
    60 巻 (2013) 11 号 p. 635-643
    公開日: 2013/12/31
    ジャーナル フリー
    乳タンパク質を酵素処理した加水分解物の新たな利用価値を見出すことを目的として,乳タンパク質分解物がヨーグルトの発酵時間,EPSの産生,物性および生菌数に及ぼす影響について検討した.
    (1)乳タンパク質分解物には,ヨーグルト発酵時間の短縮,EPS産生量の増加,離水の抑制,および硬さの減少効果があった.その効果はスターターによって異なり,ABT-1を用いたヨーグルトの場合は,カゼイン分解物および乳清タンパク質分解物の両方に効果を認めたが,YC-280を用いたヨーグルトの場合は,これらの効果は乳清タンパク質分解物のみに限定された.
    (2)乳タンパク質分解物に含まれるペプチドやアミノ酸が,乳酸菌の代謝を刺激してEPS産生量を増加させ,増加したEPSが離水量や硬さに影響を与えたと考えられた.
    (3)乳タンパク質加水分解物を添加したヨーグルトは,ビフィズス菌の生残性を向上させる効果もあり,物性的な商品価値の向上と,EPSやビフィズス菌による健康機能の向上が期待でき,ヨーグルトに様々な有用性をもたらすと考えられた.
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  • 松宮 健太郎, 奥野 勇樹, 松村 康生
    60 巻 (2013) 11 号 p. 644-653
    公開日: 2013/12/31
    ジャーナル フリー
    米粉サスペンションに加熱処理とホモジナイズ処理を加えて分散安定性を調べた結果から,両方の処理を組み合わせることでサスペンションの分散安定性が向上することがわかった.そのメカニズムについて検討したところ,分散安定性の向上は主に澱粉の糊化と粒子の微細化によるものであることが明らかになった.また,米粉サスペンションに油脂を加えて調製したエマルションを解析した結果,改良の余地はあるものの,米粉を用いて比較的安定なエマルションを調製できることがわかった.エマルションの安定化には,主に澱粉とタンパク質が寄与していることが明らかになり,特にタンパク質では,プロラミンの寄与が大きいことが示された.
    今後の方向性として,次のような可能性が考えられる.すなわち,代表的な食品エマルションであるマヨネーズやホイップクリームなどにおいては,通常水中に数μmレベルの油滴が分散した状態にある.本研究で調製した米粉サスペンション,特にホモジナイズ処理したものは数μmの粒子からなることから,米粉サスペンションの粒子の大きさを適切に制御できれば,米粉サスペンションを油脂代替物として利用できることが期待される.澱粉性食品素材は,α-アミラーゼの作用を受けることで口腔内において急速に分解し,油脂が口腔内で融解する際の挙動を擬態できるという報告もあり,この点においても米粉サスペンションは有用性が高いと考えられる.本研究で行った米粉サスペンションによるエマルションの調製に加え,乳化系への展開の軸になる可能性がある.
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技術論文
  • 宇田川 知子, 小関 友紀子, 小泉 慶子, 五十嵐 友二, 渕上 賢一
    60 巻 (2013) 11 号 p. 654-660
    公開日: 2013/12/31
    ジャーナル フリー
    定量法の統一が未完成で,かつ,10年以上見直しされてない食品中でのアルギン酸定量法を再検討した.本報で開発した定量法は,食物繊維画分を抽出し,そこにマグネシウム塩を添加してアルギン酸を回収した.この方法により,加工食品や海藻に含まれるアルギン酸を定量することが可能であった.その際,マトリクスとして存在するフコイダンなど粘性を持つ多糖類の影響を除去した事を確認した.カルバゾール硫酸法による検量線の直線性はr=0.9999,定量値の平均が26.6g/100gである昆布を用い,繰り返し7回測定した時の中間精度(相対標準偏差)は2.1%であった.定量下限は0.1g/100gであり,真度は添加回収率として67.3~99.2%の範囲であった.ただし,今回調査しなかった増粘剤等の影響調査と,低分子化されたアルギン酸の回収率向上が課題として残った.
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研究ノート
研究小集会
  • 柘植 宣孝
    60 巻 (2013) 11 号 p. 665-667
    公開日: 2013/12/31
    ジャーナル フリー
  • 吉村 康弘
    60 巻 (2013) 11 号 p. 668-672
    公開日: 2013/12/31
    ジャーナル フリー
    Most of the spring wheat in Hokkaido was replaced by winter wheat after the release of the winter hardy variety ‘Hokuei’ in 1954 ; the target of wheat breeding subsequently shifted to increased yield. After the release of the winter wheat variety ‘Horoshirikomugi’, with good storage tolerance and disease resistance, in 1974, wheat production in Hokkaido increased remarkably. At the time, Hokkaido’s wheat was mostly consumed for bread-making, and millers demanded hard wheat with higher protein content. However, the higher yield of new varieties resulted in lower protein content, generating a negative reputation because of poor bread-making qualities. Therefore, we focused on Japanese ‘Udon’ noodles, which require intermediate protein content, in consultation with millers. Our aim was to develop a winter wheat with good Udon noodle-making qualities, similar to those of Australian Standard White (ASW). ‘Chihoku-komugi’, which was released in 1981, showed slightly lower amylose content and good Udon-making qualities, because the amylose content of flour is greatly associated with the texture of Udon noodles. This variety was regarded as one of the best domestic wheat varieties for Udon noodle-making ; however, its lower disease resistance, poor milling qualities, and undesirable flour color did not satisfy farmers and millers. This led us to screen breeding lines of early generations by evaluating milling qualities and flour color. As a result, a new variety, ‘Kitahonami’, with good noodle-making and milling qualities, similar to those of ASW, was developed in 2006. ‘Kitahonami’ shows excellent milling qualities and flour color, high yield, good resistance to diseases, and pre-harvest sprouting, which is satisfactory to farmers and millers. ‘Kitahonami’ is currently cultivated throughout Hokkaido.
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  • 小島 登貴子
    60 巻 (2013) 11 号 p. 673-678
    公開日: 2013/12/31
    ジャーナル フリー
    Several measurements and observations were performed to improve the quality of Japanese noodles made from wheat cultivated in Saitama Prefecture. First, water distribution in noodles during and after boiling was investigated using magnetic resonance imaging (MRI). Water diffusion from the surface to the core was quantitatively determined by quantifying water distribution in the noodles, using the calibration line of spin-spin relaxation time (T2) and moisture content in gelatinized flour gels. The slope of the force-displacement curve corresponded with the changes in water distribution. It is known that water distribution is an important factor in determining the texture of boiled noodles. Then, observations of the microstructure of boiled noodles were conducted using a fluorescence microscope. The degree of starch granule swelling and the structure of the gluten network differed depending on the location within the boiled noodle. Moreover, the effects of flour type on microstructure were also observed on the noodle surface. With respect to noodle color preservation, loss of creamy/yellow color was observed in the boiled noodles made from high lutein content flour. The lipoxygenase activity remaining in the boiled noodles was thought to cause the discoloration, and the addition of antioxidant ingredients was effective in maintaining the color of boiled noodles.
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