日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
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60 巻 , 8 号
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総説
  • 村松 芳多子, 三星 沙織
    60 巻 (2013) 8 号 p. 381-386
    公開日: 2013/08/31
    ジャーナル フリー
    Japanese traditional fermented food “natto” is rich in vegetable protein and is consumed on a daily basis. Japan’s older population is rapidly increasing and therefore, it is important to develop a new natto preferred in the elderly people from a nutritional standpoint. For the development of a new natto, following four aspects are essentially required : (1) soybeans and natto strains, its combination, (2) new manufacturing methods, (3) sauce for natto, (4) types of package. However so far, the studies for improving natto have been mainly focused on the characteristics of natto strains. In the present study, by carefully watching the dietary habits of the elderly people, we have developed the new natto that is consumed conveniently and is popular with them. In addition, we explained the sauce and types of package, for natto. It is hoped that “natto” will be consumed not only in Japan but also in wider areas in the near future.
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報文
  • 佐川 敦子, 中西 由季子, 小野 仁志, 森髙 初惠
    60 巻 (2013) 8 号 p. 387-396
    公開日: 2013/08/31
    ジャーナル フリー
    本研究では増粘剤添加モデル試料を用い,増粘剤添加による炭水化物の消化性の差異を検討し,あわせて咀嚼・嚥下時の食塊の力学特性および感覚評価の検討を行った.
    増粘剤添加による炭水化物の消化の差異については,in vivoのヒト試験による血糖値およびin vitroのGR法のどちらの測定方法においてもXG添加試料では血糖値および消化性が有意に低下することが確認された.咀嚼・嚥下時のヒトの感覚評価において,ひと塊での飲み込みやすさやまとまりのよさは,XG,GG添加試料がPS,W添加試料よりも有意に高かったが,XG添加試料は他の増粘剤よりも消化性や血糖値が有意に低かった.本研究で用いた増粘剤の濃度においては,咀嚼・嚥下の安全性と消化性の両観点からは,GG添加が有用であることが示唆された.
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  • 森口 奈津美, 武藤 愛, 中村 卓
    60 巻 (2013) 8 号 p. 397-406
    公開日: 2013/08/31
    ジャーナル フリー
    卵白·寒天·カードラン三成分混合ゲルの構造と破断特性を,各二成分混合ゲルをベースに明らかにすることを目的とした.さらに,ゲルに対する熱水による寒天溶出とプロテアーゼによるタンパク質分解を組み合わせ,局在構造を解析した.
    三成分混合ゲルでは,明確に応力が減少する破断点を示さない,3種類の二成分混合ゲルのいずれとも異なる新規な破断特性を示した.また,三成分混合ゲルの構造観察では多糖類連続相,タンパク質分散相の相分離構造を形成した.また,各二成分混合ゲルの構造が局所的に存在する,不均質な構造であることが明らかとなった.
    特に,寒天·カードランのミクロ共連続構造に卵白を添加する視点から考察すると,卵白が寒天部分では球状の凝集体に,カードラン部分では網目状に存在するマクロ両連続相構造に変化したと考えられる.また,カードランが卵白-寒天界面での構造破壊を抑制するためより壊れにくい破断特性になることが考えられる.
    以上のように,複雑な三成分混合ゲルにおいて二成分混合ゲルを基盤とし解析することで,多成分系相分離構造と破断特性の関係において,連続体の重要性と分散相界面での相互作用の影響を示すことができた.
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  • 江頭 祐嘉合, 蒲原 智子, 山口 航, 入江 ひとみ, 豊田 唯, 花村 学, 平井 静, 篠田 有希, 山本(前田) 万里
    60 巻 (2013) 8 号 p. 407-411
    公開日: 2013/08/31
    ジャーナル フリー
    「べにふうき」の茶葉から熱水抽出した粉末で工業的利用性の高い「べにふうき」エキスの経口脂肪負荷試験(Oral fat tolerance test : OFTT) を行い,食後の血中中性脂肪の上昇へ及ぼす影響について検討した.
    4週齢のSprague-Dawley系雄ラットを使用した.平均体重が等しくなるように3群に分け(n=6) ,16時間の絶食後,コーン油1mLの「べにふうき」エキス無添加(対照群) ,コーン油1mLに「べにふうき」エキスの濃度を変えて添加したものを,胃ゾンデを用いて,50mg/head,100mg/headをそれぞれラットに経口投与した.そしてコーン油投与後10時間まで経時的に尾静脈採血を行った.得られた血液は,血漿を採取し中性脂肪(TG) を測定した.その結果,コーン油投与後,対照群では血中TGが5時間後に最大値に達し,徐々に低下し10時間後に初期の値に戻った.「べにふうき」エキス50mg投与群は,6時間後に最大値となり,2時間後から3,5,6時間後の期間は対照群より低い値を示したが,有意差は見られなかった.また,AUC(時間曲線下面積) に関して「べにふうき」エキス50mg投与群は,対照群と比較して低下傾向であった.一方,「べにふうき」エキス100mg投与群では,血漿TGが8時間後に最大値となり,3-6時間の間は対照群より有意に低下した.また,AUCに関して「べにふうき」エキス100mg投与群は,対照群と比較して有意に低下した.
    以上の結果から,「べにふうき」エキスは食後中性脂肪の上昇抑制作用を有することが明らかとなった.
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  • 小林 佳祐, 中村 卓
    60 巻 (2013) 8 号 p. 412-417
    公開日: 2013/08/31
    ジャーナル フリー
    本研究ではデュラム澱粉にパスタ乾燥条件をモデルとした高湿加熱処理を行った.加熱温度80°C,相対湿度70%以上の高湿加熱処理によってデュラム澱粉の糊化特性が変化すること,澱粉ゲルの力学物性と食感が変化することを明らかにした.高湿加熱処理によりDSCの糊化ピーク温度の上昇,融解エンタルピーの減少,X線回折の総結晶化度の減少,RVAの最高粘度が減少した.これらの変化は湿熱処理と同様の変化であることから高湿加熱処理は湿熱処理と同様の構造変化を澱粉粒に引き起こすと考えられる.さらに,澱粉粒表面の凹凸が消失し,澱粉糊化度が増加したことから澱粉が部分糊化したと考えられる.澱粉ゲルの官能評価にて高湿加熱処理の加熱温度,相対湿度が高い方がかたさ,歯切れのスコアが高くなり,付着性のスコアが低くなった.本研究の結果からパスタ乾燥工程は乾燥だけでなく,澱粉自体が加工(膨潤抑制) される場である可能性が示された.また,超高温乾燥パスタが硬くなる原因として従来報告されているタンパク質の高分子量化だけでなく,澱粉自体の膨潤抑制も寄与している可能性が示された.
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技術論文
  • 平野 聡美, 香西 みどり
    60 巻 (2013) 8 号 p. 418-424
    公開日: 2013/08/31
    ジャーナル フリー
    野菜のピューレを耐熱性ゲル化剤で成型した “野菜ゲル” の調理への適性を検討した.野菜ゲルはジェランガム1~2%,乳酸カルシウム0.6%,ニンジンピューレ50%,乳酸カルシウムを溶解する水10%,ニンジン搾り液からなるものを使用した.ジェランガム使用野菜ゲルを0~4%のNaCl溶液中で沸騰状態および90°Cで加熱すると,沸騰した0.5% NaClで加熱すると大きく煮崩れたが,食塩濃度が高いほど崩れが減少し,また90°Cではいずれの調味液中でも90分間経過しても崩れなかった.NaCl約4%相当の調味液で20分間沸騰加熱し煮物を調製した場合はほとんど崩れなかった.本研究の野菜ゲルは,野菜を含み品質一定な食材として,調理加工において有用であることが示唆された.
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  • 新井 映子, 帯川 文香, 鈴木 啓太郎, 貝沼 やす子
    60 巻 (2013) 8 号 p. 425-433
    公開日: 2013/08/31
    ジャーナル フリー
    米ペーストの利用拡大を目的として,40および60°C加熱乾燥による粉末化を試みた.その結果,加熱乾燥粉末の性状や製パン性に関して,以下の知見が得られた.
    米ペーストを60°Cで加熱乾燥しても,デンプンは糊化することなく粉末化できた.乾燥粉末の平均粒子径は乾燥前の米ペーストよりも大きかったが,水で復元することによって米ペーストの平均粒子径に近づいたため,加熱乾燥が粒度分布に与える影響はほとんど認められなかった.乾燥粉末の損傷デンプン率は米ペーストと同程度で,乾式気流粉砕法で製粉した米粉よりも低かった.乾燥粉末は米ペーストよりも吸水率が高く,離水率が低かったが,米粉ではこれらの値は高かった.米ペーストと60°C乾燥粉末のRVA測定による糊化特性値に差異は認められなかったが,40°C乾燥粉末では,最高粘度とブレークダウンが米ペーストよりも低下した.乾燥粉末で強力粉の30%を置換した食パンは,膨化率や比容積,クラムの硬さや凝集性が米ペースト置換食パンと同等であった.ただし,官能評価では,60°C乾燥粉末置換パンは,米ペースト置換パンよりももちもち感が増したと評価された.
    これらの結果より,米ペーストを加熱乾燥して得た粉末は,米ペーストの特性を有した状態で粉末化されており,乾式気流粉砕法による米粉の欠点が改善され,さらに利用までの貯蔵性や移送性の向上が期待できる,新しい米粉であることが確認できた.なお,60°C乾燥粉末は米ペーストに近い糊化特性を示し,置換によってパンにもちもち感を付与できることから,乾燥温度は60°Cの方が40°Cよりも適温と考えられた.
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  • 西野 智彦, 清原 大和
    60 巻 (2013) 8 号 p. 434-438
    公開日: 2013/08/31
    ジャーナル フリー
    ヤーコン塊根は高い抗酸化活性とフラクトオリゴ糖を有している機能性食材であるが,その渋みが問題となっている.本研究はEtOH蒸気に晒すことで,その渋みが除去される機構を解明するための一つの方法として実験を行った結果,以下の知見を得た.
    (1) 脱渋処理前後の二次元ペーパーパークロマトグラフィーの結果とブタノール-塩酸法による分析結果から,脱渋により重合度の大きいPAが減少している可能性が示唆された.
    (2) 脱渋によって減少したタンニンがタンナーゼに対する反応性を有していたことから,減少したタンニンは渋みに影響する没食子酸エステル構造を持つと考えられた.
    (3) 搾汁液中の水溶性画分のPAの大部分が脱渋処理によって官能的に関与しない水に不溶な状態に変化していたことから,PAの水溶性低下が渋み除去の要因であると思われた.
    (4) ADH活性は渋柿の脱渋と同様に脱渋処理中に上昇していた.
    以上の結果から,EtOH脱渋法によるヤーコン塊根の脱渋は渋柿で推定されているモデルと近いものではないかと思われた.
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