日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
Print ISSN : 1341-027X
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62 巻 , 5 号
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総説
  • 菅野 友美
    62 巻 (2015) 5 号 p. 227-234
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル フリー
    This study focuses on the behavior of starch and lipids in starchy foods by heat cooking and food processing, and the effects of surfactants on these components. In a study of cooked rice, the density of the external area of cooked rice grains was lower than that of the internal area, indicating greater expansion of external vs. internal areas. The addition of surfactant suppressed the expansion of cooked rice grains. X-ray diffraction and differential scanning calorimetry analysis suggested the existence of amylose-surfactant complexes in the external area of cooked rice grains but not internally. This observation led us to propose the formation of amylose-surfactant complexes in the aqueous layer during cooking. In a model cookie study, scanning electron microscope images showed that the starch granules in model cookies are embedded in lipids. The shape of starch granules was similar among lipid species. The results of gel permeation chromatography analysis suggested that amylopectin in the starch samples of model cookies were largely decomposed during the baking process. Viscosity of the starch samples determined by a rapid visco analyzer was lower than that of wheat starch in all cases. However, the viscosity ranking among lipid species differed from the extent of decomposition among lipid species. These results suggest the existence of another factor affecting the viscosity of starch, such as the ability to form inclusion complexes with lipids. These effects of starch and lipid in starchy foods might participate in product palatability.
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報文
  • 髙橋 あずさ, 渡辺 純, 坂口 博英, 岡崎 由佳子, 鈴木 卓, 知地 英征
    62 巻 (2015) 5 号 p. 235-241
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル フリー
    アロニア(Aronia melanocarpa E.)およびハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実には,アントシアニンが豊富に含まれている.これらの果実は,強い抗酸化性を有することが報告されており,活性酸素が関与する種々の病態に対して保護効果をもつ可能性がある.本研究では,アロニアおよびハスカップから調製したアントシアニン高含有抽出物(アロニアおよびハスカップ抽出物)の臭素酸カリウム誘発腎障害抑制効果を調べた.臭素酸カリウム投与後のラットの臓器重量を測定した結果,アロニアおよびハスカップ抽出物を摂取させたラットでは,腎組織重量が対照群と比べて有意な低値を示した.また,腹部大動脈血清成分分析においてもアロニア抽出物投与群では,対照と比較して腎障害マーカーのBUNとクレアチニン値が有意な低値を示し,肝障害マーカーのAST (GOT)とALT (GPT)も有意な低下を示した.アロニアおよびハスカップ抽出物は,血清および腎組織中の臭素酸カリウム投与によるORAC値の低下および腎組織中のTBARSの増加を軽減した.これらの結果から,アロニアおよびハスカップ抽出物は,臭素酸カリウム誘発腎障害·肝障害に対して抑制効果を示し,この抑制効果はアロニアおよびハスカップ抽出物が生体内で強い抗酸化性を発揮したことによることが示唆された.
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  • 上田 京子, 塚谷 忠之, 村山 加奈子, 倉田 有希江, 竹田 絵理, 大塚 崇文, 高井 美佳, 宮崎 義之, 立花 宏文, 山田 耕路
    62 巻 (2015) 5 号 p. 242-249
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル フリー
    本研究ではブロッコリー全草を6つの部位に分け,各部位の栄養成分および細胞機能への影響を明らかにすることを目的として,ビタミンC,S-メチルメチオニン,総ポリフェノール,乳がん細胞増殖抑制および免疫調節機能について,ブロッコリーの各部位の比較検討を行った.
    花蕾 : ビタミンC並びにS-メチルメチオニンを多く含有し,ヒスタミン放出抑制能が高かった.
    茎,主軸下部 : 可食部以外である茎,主軸下部は,ビタミンC,S-メチルメチオニン,ポリフェノールはほぼ同等量含まれていた.また,花蕾と比較すると抗体産生増強能を有していた.
    葉軸 : 茎,主軸下部と同等のビタミンC,S-メチルメチオニン,ポリフェノールを含んでいた.ヒスタミン放出抑制,IgA産生の増強,IgE産生低下の傾向を示した.
    葉 : ビタミンCは花蕾の18%,S-メチルメチオニンは花蕾の29%であったが,ポリフェノール量は花蕾の3.1倍含んでおり,ヒスタミン放出抑制,ロイコトリエン放出抑制,IgE産生抑制の傾向が見られ,花蕾と比較すると抗アレルギー素材としての特徴を有していた.
    根 : ビタミンCは花蕾の12%,S-メチルメチオニンは花蕾の25%,ポリフェノールは花蕾の83%含まれており,特にMCF-7のがん細胞増殖抑制能を有していた.
    以上のように,ブロッコリーの部位別に栄養,機能が分布していることを明らかにした.その他の部位は可食部である花蕾と栄養·機能の特徴が異なっており,これまでに利用されてきた部位には存在しない生理活性物質が未利用部位に存在する可能性がある.
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技術論文
  • 土佐 典照, 野津 智子, 秋吉 渚月, 大渡 康夫, 上池 貴晃, 近重 克幸, 永田 善明
    62 巻 (2015) 5 号 p. 250-256
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル フリー
    島根県産「きぬむすめ」で4種類の米粉を作成して,米粉パンへの適性について検討した.損傷デンプン,吸水特性などについて測定した結果,損傷デンプンが製パン時の比容積と負の相関にあること,平均粒経については相関性がみられなかったこと,さらに損傷デンプンの多い米粉ほど吸水速度は緩慢で飽和吸水率の値が高いことが示唆された.このことから,島根県産「きぬむすめ」から製造した米粉も,損傷デンプンが低くなる製粉方法が,米パン製造に適していると判断された.
    梅花酵母の低糖生地での発酵力について試験した結果,米粉を原料とした試験区の方が小麦粉を原料とした試験区よりも値が高くなった.これは加水量が影響していて,特にファリノグラフの測定から米粉パンを製造するのに適している77〜85%で,ガス発生量の値が大きくなることを確認した.
    梅花酵母で製造した米粉パン生地の香気成分を測定したが,ベンズアルデヒドが特徴的な成分として検出された.また米粉パン中のアミノ酸を分析したが,市販酵母で製造したものより,特にセリンとグルタミン酸が多く含まれていた.
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  • 一色 摩耶, 中村 哲, 鈴木 彌生子
    62 巻 (2015) 5 号 p. 257-262
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル フリー
    多元素同時分析によるアカシアはちみつの原料原産地判別を検討した.アカシアはちみつ165試料(国産100試料および中国産65試料)を試料として,ICP-MSにより13元素(Li,Mg,P,K,Ca,Mn,Fe,Rb,Sr,Y,Cd,BaおよびLa)を分析した.このうち7元素(P,Mg,Ca,Mn,Rb,SrおよびK)の分析結果について主成分分析により解析したところ,国産と中国産はそれぞれ群を形成し,判別の可能性が示された.そこでサポートベクターマシンおよび線形判別分析による統計解析を行い,国産と中国産の判別関数を構築した.結果を比較したところ,最適な判別関数として,Ca,Mn,RbおよびSrのPに対する濃度比の常用対数を変数とする線形判別分析による判別関数が選択された.この判別関数の予測率は,国産97%,中国産100%であった.高い予測率が得られたことから,多元素同時分析は国産と中国産のアカシアはちみつの原料原産地表示の真正性を確認するために有効であると考えられる.
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