日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
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63 巻 , 5 号
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総説
  • 植村 邦彦, 井上 孝司, 星野 貴
    63 巻 (2016) 5 号 p. 185-189
    公開日: 2016/06/30
    ジャーナル フリー
    Heat treatment is commonly used to inactivate microorganisms in liquid foods in order to improve food safety and extend shelf-life. However, using heat treatment to kill heat-resistant microbial spores also thermally damages the food, which can adversely affect the flavor and lead to loss of nutrients. We have developed an apparatus for applying high electric field alternating current (HEF-AC), which inactivates not only vegetative cells but also spores in liquid foods while preserving the freshness of raw fruit. In this study, HEF-AC was applied to inactivate Alicyclobacillus acidoterrestris spores in fresh juice. As a result, A. acidoterrestris spore numbers were reduced by four logarithmic orders of magnitude. The purpose of this study was to clarify qualitative changes in treated juice, and an ultra-high-temperature (UHT) treatment was employed for comparison purposes. Quality parameters of orange juice treated with HEF-AC maintained higher values compared to UHT treatment; meanwhile, the two treatments showed an equal inactivation effect. Notably, lemon juice treated with HEF-AC has been commercially available since 2014 from POKKA SAPPORO Food & Beverage Ltd.
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  • 飯島 陽子
    63 巻 (2016) 5 号 p. 190-198
    公開日: 2016/06/30
    ジャーナル フリー
    Secondary metabolites produced in food plants influence their quality attributes, such as palatability and functions in health maintenance. Therefore, the control of secondary metabolite contents and composition is important for a number of processes, such as breeding, preservation, distribution, and cooking. Here, we investigated the main secondary metabolites involved in the palatability of savory foods, such as ginger, sweet basil, and tomato. In particular, analysis using gas or liquid chromatography-mass spectrometry (GC or LC-MS) facilitated the structural elucidation of key compounds and enabled the prediction of their biosynthesis. This article reviewed our studies: (1) identification and quantification of pigment compounds in ginger rhizome, (2) biosynthesis of geranial, a key compound of ginger flavor, (3) biosynthetic control of terpene volatiles in different cultivars of sweet basil, and (4) prediction of chemical changes in secondary metabolites by comprehensive analysis using LC-MS.
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報文
  • 近藤 知巳, 中島 有紀子, 渡辺 朋子, 吉山 佳世, 内田 飛香, 黒木 勝久, 福井 敬一, 水光 正仁, 榊原 陽一
    63 巻 (2016) 5 号 p. 199-208
    公開日: 2016/06/30
    ジャーナル フリー
    シイタケは,これまでに様々な生理作用が報告されており,抗酸化作用についても従来のラジカル消去活性などの化学的評価手法による評価が報告されている.しかしながら,シイタケの加工品による酸化ストレス制御についての報告や抗酸化酵素誘導活性についての報告は無い.そこで本研究では,宮崎県産のシイタケおよびその加工品の抗酸化ストレス作用について,抗酸化剤応答配列(ARE)を導入したヒト肝がん細胞由来HepG2-AREルシフェラーゼレポーターアッセイ系に供し,得られた発光強度の値から抗酸化ストレス作用を評価した.その結果,シイタケは抗酸化ストレス作用を有しており,ウエスタンブロッティングの結果から,抗酸化酵素であるHO-1が誘導されることを確認した.また,乾シイタケにも抗酸化ストレス作用は残っており,加熱処理や乳酸発酵処理ではコントロールと比較して抗酸化ストレス作用が上昇する可能性が示された.
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  • 半澤 康彦, 仲川 清隆, 青木 茂太, 伊藤 隼哉, 松本 俊介, 阿久津 光紹, 金内 誠, 宮澤 陽夫
    63 巻 (2016) 5 号 p. 209-216
    公開日: 2016/06/30
    ジャーナル フリー
    最近我々は,TGaseによるゼラチンの共有結合的架橋反応に着目し,それを利用して凍結乾燥-粉砕造粒による粉末魚油の調製に成功した.架橋反応は粉末魚油調製において重要な役割を果たしていると考えられたため,本研究ではTGaseによるゼラチンの酵素架橋が,調製した粉末魚油の特性に与える影響について検討した.まず,TGaseの有無に関わらず,油脂を73 %含む粉末魚油の調製に成功した.酸化安定性試験の結果,粉末化したことで酸化安定性は顕著に向上し,酵素架橋によってさらに酸化安定性が高まる事を見出した.また,in vitro溶出試験で,PFO-TGaseは水中では油脂を放出する速度が遅かったが,人工胃液中ではPFOの場合と同等の速度で油脂が放出された.次に,SEMとCLSMを用いて粉末魚油の保存経過を観察した.結果,90日程度室温で保存しても2種類の粉末魚油の形状や油脂の分布はほとんど変化しなかった.この事から,酸化安定性の違いは形状変化の速さや油脂の染み出しによるものではないと考えられた.最後に,TGaseを作用させたゼラチンと作用させていないゼラチンの微細構造をAFMで観察した.酵素架橋形成によってゼラチン表面の分子密度が増加したことが考えられ,この事が酸化安定性や水中への油脂の放出性に影響を与える可能性が示唆された.
    以上から,TGaseによる酵素架橋技術を用いることで,より酸化安定性が高く,加工食品に応用しやすい粉末魚油を調製できることが分かった.この粉末魚油を加工食品に使用することで,より手軽に魚油を摂取できるようになると期待される.
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技術論文
  • 小川 哲郎, 近重 克幸, 荒木 英稀, 北川 優, 勝部 拓矢, 太田 ゆかり, 山崎 幸一, 橋本 道男, 東 敬子
    63 巻 (2016) 5 号 p. 217-224
    公開日: 2016/06/30
    ジャーナル フリー
    エゴマ葉の機能性成分含量や抗酸化活性に及ぼす乾燥方法や前処理条件の影響について検討したところ,以下の知見が得られた.
    (1)エゴマ葉のα-リノレン酸とロスマリン酸は,温風乾燥に比べて減圧マイクロ波乾燥でよく保持され,特にα-リノレン酸は,凍結乾燥と同レベルの含量であった.
    (2)減圧マイクロ波乾燥条件は,高出力·短時間処理が機能性成分の保持に優れていた.
    (3)蒸煮による前処理は,冷凍·解凍処理によるロスマリン酸の損失を防ぐことができた.
    (4)エゴマ葉のDPPHラジカル捕捉活性は,減圧マイクロ波乾燥では低下が少なく,さらに,蒸煮による前処理を行い,冷凍·解凍後に乾燥することで,無処理(凍結乾燥のみ)に比べて有意に高まった.また,これは,可溶性総ポリフェノール含量とよく相関していた.
    (5)減圧マイクロ波乾燥は,従来法の温風乾燥に比べて,エゴマ葉の機能性成分や色調の保持の点で優れ,蒸煮による前処理を行うことで抗酸化活性を高めた乾燥品を製造できるものと考えられた.
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  • 江木 伸子, 平尾 和子, 廣瀬 理恵子, 斎尾 恭子, 村上 昌弘
    63 巻 (2016) 5 号 p. 225-235
    公開日: 2016/06/30
    ジャーナル フリー
    分離大豆タンパク質(SPI),酢,大豆油,水の乳化により調製した大豆タンパク質添加エマルションのレオロジー的性質を酢の添加量および添加順序を変えて調べた.その結果,部分的加水分解したSPIは,乳化後,酢を添加することにより,元のSPIに比べて,高い保形性および安定性と滑らかな物性を持つエマルションを調製できることがわかった.SPI,大豆油および酢と水の適当な配合比を調べるために,Schefféの単純格子計画法を適用して,10種類の配合比で作られるエマルションの物性を検討した.安定した保形性を持つ混合比は部分加水分解SPI ; 4.0∼16.7%,大豆油 ; 36.0∼55.0%,酢 ; 5.0%,水 ; 36.0∼45.5%の範囲にあり,これらは擬塑性流動を示した.チキソトロピー特性値,降伏値,粘稠性係数,流動性指数などの値は混合比により変わり,ホイップクリーム様,マヨネーズ様,クリームチーズ様などの乳化特性を示した.混合比が部分加水分解SPI ; 10.4%,大豆油 ; 42.3%,酢 ; 5.0%,水 ; 42.3%のエマルションは,それが大豆たん白利用食品として相応のタンパク質含量を持ち,平均粒子径や流動性指数など物性値が適当なことから後の実験に選択した.このエマルションに砂糖を添加すると,砂糖の添加量が多くなるに従いニュートン流動を示すようになり保形性は失われた.しかし,砂糖を加えて乳化してから,酢を添加することによりエマルションの形状の変化を抑制することができた.またこのように調製したエマルションは焼成することが可能になったので,焼成菓子やマヨネーズ様食品を試作した.これら実験を通じて,著者らは食材を添加する順序が顕著に,かつ,微妙に調製後のエマルションや食品の物性に影響することを認めた.
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研究ノート
  • 伊東 利博, 高橋 陽子, 大久保 剛, 八巻 幸二, 中嶋 光敏, 五十部 誠一郎
    63 巻 (2016) 5 号 p. 236-241
    公開日: 2016/06/30
    ジャーナル フリー
    大豆油とともにエクストルージョン処理したコーンスターチ(EXO)を3週間ラットに自由摂食させた.その結果,コーンスターチのみをエクストルージョン処理した試料(EXS)群およびエクストルージョン未処理コーンスターチ(Control)群と比較して,糞中中性脂肪量が有意に増加し,油脂の消化吸収抑制効果を示した.また,EXO群およびEXS群はControl群より肝臓のPPARα発現量が有意に低下した.一方,体重や脂肪組織重量,血清脂質濃度には群間に有意差は観察されず,肝臓での脂肪酸代謝系酵素の活性もほとんど差が見られなかった.EXO試料の物性試験では,エーテル抽出性油脂回収率は他の澱粉試料より低かったことから,油脂と澱粉の同時処理により,油脂が澱粉骨格に包含され,油脂の吸収阻害をする可能性が示された.
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