日本食品科学工学会誌
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63 巻 , 9 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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総説
  • 蔦 瑞樹
    63 巻 (2016) 9 号 p. 377-381
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー

    A fluorescence fingerprint (FF), also known as an excitation-emission matrix, is a set of fluorescence spectra acquired at consecutive excitation wavelengths, producing a three-dimensional diagram. The pattern of this diagram is unique for every constituent, similar to a fingerprint. The FF technique has an advantage over conventional fluorescence spectroscopy because it includes emission spectra excited at many different excitation wavelengths, making it possible to measure complex samples that contain many fluorophores. In this paper, applications of FF technology for discriminating the geographic origin of mangos and aerobic plate count prediction on the surface of sliced beef are presented. We also introduce the combination of FF and imaging techniques for visualizing the internal structure of soybean samples. Finally, an algorithm for designing optimal FF filters and its feasibility for simplifying, reducing the cost, and increasing the speed of FF measurements are discussed.

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報文
  • 澤井 祐典
    63 巻 (2016) 9 号 p. 382-387
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー

    光の強さと光を当てる時間を変えて普通ソバとダッタンソバのスプラウトを栽培し,フラボノイド含量を調査した.普通ソバおよびダッタンソバスプラウトの総ポリフェノール含量は受光量が多くなるにしたがって増加した.普通ソバのスプラウトにはオリエンチン,イソオリエンチン,ヴィテキシン,イソヴィテキシン,ルチンの5種類のフラボノイドが含まれていたが,受光量が多くなるにしたがって含量が増加するのはルチンのみであった.ダッタンソバのスプラウトは,ルチンのみが主要に含まれており,受光量が多くなるにしたがってダッタンソバスプラウトのルチンの含量も増加した.

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  • 稲垣 さつき, 藤川 誠二, 和田 善行, 熊沢 賢二
    63 巻 (2016) 9 号 p. 388-393
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー

    ナチュラルチーズ香気における分岐鎖アルデヒド類の特性を検討し,以下の結果を得た.

    (1)炭素数11∼16の分岐鎖アルデヒド類は,炭素数14で最小の閾値となり,さらに,閾値の低い領域では牛肉様の香調を示した.この結果から,複数の分岐鎖アルデヒドが存在する長期に熟成の進んだゴーダチーズの香気において,12-methyltridecanalが極めて重要な役割を果たす理由は,その特異的に低い閾値と牛肉様というユニークな香調によることを明らかにした.

    (2)長期熟成が進むにしたがって分岐鎖アルデヒド類の含有量が増加した現象は,他の長期熟成を経て作られるナチュラルチーズについても観測された.従ってこの現象は,長期熟成工程を経て作られるチーズに幅広く観測される成分変化である可能性を推察した.

    (3)チーズおよび各脂質画分の酸加水分解により生じる分岐鎖アルデヒド類の生成量を比較した.その結果,チーズにおける分岐鎖アルデヒド類生成のポテンシャルは極めて大きく,熟成が高度に進んだチーズ香気では,分岐鎖アルデヒド類の重要性が更に増す可能性を推定した.さらに,牛肉とは異なる新しいタイプの分岐鎖アルデヒド類前駆体が存在する可能性を推定した.

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  • 鷲家 勇紀, 西川 友章, 藤野 槌美
    63 巻 (2016) 9 号 p. 394-404
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー

    市販のコーヒー焙煎豆には,通常エージング処理が施されており,この処理によって,コーヒー抽出液中の多くの香気成分が減少するだけでなく,機能性にも影響することが明らかになってきている.そこで本研究ではマウスにエージング処理をしていないコーヒー焙煎豆,または28°C,96時間エージング処理したコーヒー焙煎豆からそれぞれ抽出したコーヒー抽出液投与による抗不安効果を検証した.

    高架式十字迷路試験における抗不安効果を検証した結果,エージング処理をしていないコーヒー焙煎豆の抽出液の飲用は不安様行動を有意に減少することが示唆された.この抗不安効果には,硫黄化合物2成分,pyrolle類1成分,およびpyrazine類4成分がそれぞれ関与し,何れもエージング処理によって減少する成分であった.

    以上の結果から,焙煎直後のコーヒー焙煎豆の抽出液に認められた高い抗不安効果は,焙煎豆のエージング処理によって消失することが分かった.さらに,エージング処理していないコーヒーの抗不安作用に関するメディエーターを検証した結果,GABAA受容体,ドーパミンD1受容体の関与が示唆された.

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  • 葛西 大介, 輿水 美奈, 大庭 潔, 長谷川 秀樹, 名倉 泰三, 山内 宏昭, 韓 圭鎬, 島田 謙一郎, 福島 道広
    63 巻 (2016) 9 号 p. 405-414
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー

    近年,機能性が注目されているベタインを一般的な加工食品に利用することを目的に,食パン生地にベタインを高配合したときの製パン性に与える影響を検討した.まず,食パンに,ベタインをパン生地の小麦粉に対して1∼5%添加したところ,生地からのガス発生量は,ベタイン添加量に依存して減少し,ホイロ時間が増加した.特に,機能性付与を目的とした5 %の配合では,製パン性は大きく劣化し,比容積は11%低下した.次に,食パンにベタインを高濃度に配合したときの影響を低減する方法として,ミキシング前に添加する方法に対して,ミキシング後半に添加した場合の食パンの物理特性や食感に及ぼす影響を詳細に調べた.その結果,ベタイン添加によるガス発生量およびガス保持性の低下は,ミキシング後半に添加することで大幅に改善し,比容積も有意に(p<0.05)改善した.ベタイン添加による比容積の低下は,クラムの硬さと高い負の相関がみられ,クラムの硬さが有意に(p<0.05)増加するとともに,クラストの硬さが低下したが,ベタインの添加をミキシング後半とすることで,ネガティブコントロールの硬さに近い値にまで改善された.これらの結果は,食感に関する官能評価の結果とも一致していた.走査型電子顕微鏡(SEM)による生地の組織像から,ベタインを高配合すると,ミキシングおよび発酵時にグルテンネットワークの形成が十分に形成できていないこと,ミキシング後半の添加とすることで,無添加の生地に近い状態に改善する様子が観察された.以上の結果から,食パンにベタインを高配合する場合は,添加時期を遅らせることで製パン性への影響を小さくできると考えられた.

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研究ノート
  • 隅谷 栄伸, 大塚 貴子, 大木 伽耶子
    63 巻 (2016) 9 号 p. 415-419
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,メタボリックプロファイリング手法が柑橘果汁飲料の製品状態を客観的に評価できるかを調べることである.

    柑橘果汁飲料製品を55°Cで1,2,3,4週間保存し,凍結乾燥,溶剤抽出等の前処理後,TMS誘導体化処理してGC/MS測定を行った.得られたクロマトグラムの波形データを主成分分析した結果,保存期間毎に群分けされ,それに寄与する成分が保持時間と質量スペクトルからフルクトース,グルコース,スクロースと同定された.

    その変動を確認するため,市販果汁飲料の4°Cおよび30°C,40°C,55°Cの2週間,4週間保存試料をHPLCで測定し,変動量をモル濃度で比較したところスクロースの加水分解によりモル等量のフルクトースとグルコースの生成が推定された.

    クロマトグラム波形の解析および質量分析による成分推定を行う本手法は食品中の成分変化の探索に有効で,得られた波形パターンを製品のプロファイルとして品質管理等への応用の可能性が確認された.

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  • 一瀬 祐実, 廣瀬 めぐみ, 市川 朝子
    63 巻 (2016) 9 号 p. 420-426
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー

    近年の米消費量の減少は,我が国の食料自給率の低迷に少なからず影響を及ぼしていることから,米の消費量を増加させるため米粉の利用拡大が期待されている.そこで従来から薄力粉の焼成菓子とされてきたシュークリームの皮を製粉技術の向上により一般にも入手しやすくなった微粉米粉で調製することを検討した.以前に行った “加熱条件の違いが米粉カスタードクリームの物性と食味に及ぼす影響”5) に加え,今回は “米粉シュー皮” の材料配合ならびに加熱条件について検討した.

    その結果,最適材料配合は米粉20% (18%),バター14% (14%),卵32% (36%)および水34% (32%)〔括弧内の値は薄力粉の場合〕となり,米粉を用いる場合,薄力粉の場合に比べ粉,水の量を多め,卵を少なめの割合となった.官能評価では薄力粉シュー皮は,色·香り共に米粉シュー皮より強く感じると識別されたが,嗜好性に有意差は認められなかった.また焼成条件として点火後3∼4分で高温(200°C)に達する機能性を有するオーブンの場合,予備加熱の有無によるシュー皮焼成品への顕著な違いはみられなかった.

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  • 絵面 智宏, 國分 敦子, 阿部 洋俊, 濱田 真子, 加藤 栄一, 鈴木 彌生子
    63 巻 (2016) 9 号 p. 427-432
    公開日: 2016/11/30
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    原料から二次加工品まで,加工度の影響を受けにくい産地判別分析を検証するため,三陸,鳴門,中国および韓国で収集された素性の明確な原藻わかめ(原料),湯通し塩蔵わかめ(一次加工品)および乾わかめ(二次加工品)の12元素(Mg,P,Ca,V,Mn,Fe,Zn,As,Rb,Sr,CdおよびBa)濃度を測定した.加工塩の影響を取り除くため,固形分の補正を行い,加工による各元素濃度の変動を明らかにした.ただし,V,As,CdおよびBaの変動率はいずれの加工においても20%以下であった.

    加工により変動しにくいV,As,CdおよびBaを用いて原藻わかめ,湯通し塩蔵わかめ,乾わかめに共通して使用可能な判別関数を構築するために正準判別分析をおこなった.変数増加法によってVのみが削除され,As,CdおよびBaが判別に有効であると選択された.有効性を確認するために,3元素(As,CdおよびBa)による判別モデルの検証を行った結果,正答率は三陸産100%,鳴門産100%,中国産90%および韓国産90%であり,原料から二次加工品までの加工度の異なるわかめの4産地判別に有効な判別式の可能性が見出された.

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