1) 製品の糖化速度,乾燥温度及時間により顕著な影響を受け,凍結が速かである程,亦乾燥温度の高い程糖化能の優れた製品が得られる。
2) 乾燥中の品温が低いときは,時間の延長に伴つて製品の糖化能が逓減する。品温が50～60℃乃至それ以上に於ては時間の延長に伴う糖化能減少の傾向が緩かとなりα澱粉質食品(木原氏法により約30%程度以上を殆ど完全なα型と推定した)としての乾燥許容時間が延長される。但しその延長可能程度は凍結速度に左右されるのは勿論である。
3) 凍結がたとえ速かに行われても,乾燥温度が低いときはα型許容時間が制約される。
4) 凍結が遅延する場合には,α澱粉型えの復元の為の乾燥温度をより高く保つ必要がある。
5) 凍結,解凍が繰返された場合でも,前記条件を適合させることにより糖化能の高い製品を造り得る。
6) 常法と凍乾法とでは粉の性質―特に吸水に伴う性質が著しく異る。
7) その他操作上では,乾燥処理は凍乾法による方が容易である。

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りんご果中には1-アスコルピン酸量は少い。併しりんご果汁を飲料として商品化するには栄養価や新鮮味を増し商品価値を高める為に1-アスコルピン酸の添加が望ましい。依つて添加した1-アスコルピン酸は如何なる条件に於て最も安定であるかを検討した。

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第1報に於いて農村の自家用醤油の実態に即した方法で原料を変え,1年間の醸造試験を実施して,経済上,品質上から種々比載検討を行い,農村の1年間の醸造では在来の大豆―小麦を使用するものは,脱脂大豆小麦のものに比較して品質が劣り経済的にも相当なる無駄を生じていることと,脱脂大豆―麩のものは,更に安くなるが品質低下をまぬかれぬことが認められた。本報においては引続いて更に1年後は如何なる差異を生じるか,残りの半量の諸味について同様なる試験を実施したのでその結果を報告する。

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(1) 桜桃の染色について,数種の品種を使用して実験した。
(2) 供試した品種の生果の成分はナポレオン10号と黄玉8号が最もpHが低く,高砂,佐藤錦は比較的pHが高くて糖濃度が高かつた。
(3) 供試した品種の外観的特徴はチャップマンのみ紫黒色で他の品種は大体同様の色調であつたが,大きさは佐藤錦及びナポレオン10号が最も大きく,高砂が之に次ぎ,黄玉8号は比較的小粒で,チャップマンは著しく小さかつた。
(4) 同一条件で染色した場合,色調の品種間の差はナポレオン10号,黄玉8号が最も良好で,高砂,佐藤錦は稍々淡色で桃色系統が幾分強かつた。但しチャップマンは原果そのものの紫黒色が残り著しく不良であつた。(5) 染色の際品種によつては果実が割れるものがあるが,期様な場合は染色液のpHを少しく下げ(4.5附近まで),急激な温度の変化な避けた方がよい。
(6) 染色の際の温度と時間の関係は染色液の温度を80℃として原料を投入し,60～65℃附近をしばらく保ち,後80℃位まで温度を上昇させて大体30分間位で終るようにした方がよい結果を得た。
(7) 染色液は染色終了後のpHが3.65～3.7附近になるよう原果のpHを考慮して,予めクエン酸を適量加え調節しておいた場合最も良好な結果を得た。
(8) 罐詰の際注入する糖液は少くとも染色後,肉詰直前の果汁のpHと同程度或はそれよりも低いものを使用することが望ましく,そうすることによつて染着した色素の溶出をかなり防止することが出来た。

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1. 豌豆より澱粉の分離はアルカリ等の薬品を用いなくても容易に行われる。
2. 豌豆澱粉は非常に糊化し難く且老化し易い。
3. 豌豆生澱粉は膵臓アミラーゼにより消化され易い。
4. アミロース含量は36%で外観皺がある品種でもSmooth peaに属する。
5. 極限粘度による分子の大きさは小麦澱粉に類似している。
試料豌豆を恵与された北海道立農業試験場北見支場長楠隆氏,試料採取に御便宜を与えられた農林省北海道農業試験場作物部長吉野至徳氏,農林省農業改良局清水,木原両企画官並びに北尾技官に対し深く感謝する。

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油脂や油脂製品を空気中にさらしておくと酸素を吸収して,次第に変化して所謂酸敗(Rancid)することは古くから知られていて油脂及油脂製品を取扱う者の頭痛の種となつている。酸敗した油脂や油脂製品は品質(外観,香,味)が劣化し極端な場合は最早使用に堪えない。
この酸敗を防止するためには従来からいろいろ方法が考えられて来たが最近では抗酸化剤を用いて大いに酸敗防止の効果を挙げている。第二次大戦中英国は大量の鯨油を備蓄食糧として本土に貯蔵することを余儀なくされたが,この油脂の貯蔵中に起る酸化を顧慮してこの抗酸化剤を研究し応用したために莫大な油脂の損失から免れることが出来たという話である。

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