日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
10 巻, 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 柴崎 一雄, 高橋 伸子, 蔀 花雄, 小曽戸 和夫, 数見 秀次郎
    1963 年 10 巻 2 号 p. 39-43
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 稻垣 長典, 小谷田 衣子, 福場 博保
    1963 年 10 巻 2 号 p. 44-47
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) ペーパークロマトグラフィー(PPC)によるエリソルビン酸(AAsA)の検出限界濃度を知るため,結晶AAsAを用いて各種濃度の試料液を調製し,PPCにより実験を行なった結果,本実験においてはAAsAの検出限界濃度は2γであった。
    (2) 各種野菜,果実を中心とする植物性食品53種,および牛,豚,とりの肝蔵など動物性食品3種,さらに醗酵食品3種を用い,前記のごとくPPCにより,AAsAの存在の有無を検討した結果,本実験に使用した食品については,AAsAの存在を認めることができなかった。ここにおいて天然物中にはAAsAは存在しないと考える。
  • 大豆の蒸しと着色(3)
    鎌田 栄基, 海老根 英雄, 中野 政弘
    1963 年 10 巻 2 号 p. 47-52
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 大豆は古くなると,つけ水に溶け出る成分が多くなる。
    (2) 大豆の水溶性ペントサンは生で約10%あり,蒸し方に比例して,その量もふえる。110℃で1時間蒸したもので比べると,新しい大豆ほどよく溶ける。
    (3) 大豆の水溶性窒素や食塩水可溶性窒素は生で80%以上あるが,蒸すと急にへり,100℃で10分処理するだけで約10%になる。この値は,これ以上蒸し方をきびしくても大きく変わることはない。
    0.2%カセイソーダ可溶性窒素は,水溶性窒素と別なカーブをえがき,蒸し方に比例して,30%付近までじょじょにへるが,そのあとは蒸し方をきびしくしても,大きくは変わらない。
    (4) 大豆のなかの水に溶けるIR物質は約5mg%で,蒸しても,ほとんどふえない。
    (5) 大豆を110℃で蒸しても,食塩水に溶ける色はかなり薄い。
    (6) 大豆をいると,水溶性窒素は約10%になる。試料をいただいた,愛知県碧南市新川町のヤマシン醤油合資会社に感謝いたします。
  • 大豆の蒸しと着色(4)
    鎌田 栄基, 海老根 英雄, 中野 政弘
    1963 年 10 巻 2 号 p. 53-56
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 脱脂大豆を蒸したときの着色は表面色,食塩―アルコール水に溶ける色ともに,試料によりかなりの差が見られる。しかし,食塩―アルコール水に溶ける色そのものは,非常に薄く,試料による差が,加工するさいに,さほど問題になるとは思われない。
    (2) 丸大豆と脱脂大豆の表面色の差は明るさ(Y%)にして,生のばあい約20%あり,蒸しても,この差は大きく変わらない。
    (3) 脱脂大豆のペントサン溶解率は試料による差は少ない。生の試料の水溶性は9%で,110℃で30分蒸すと,それが20%にふえる。
    (4) 脱脂大豆の水溶性窒素は生のばあい,試料によるバラつきは大きいが,110℃で30分蒸すとほとんど差がなくなる。なお,生の試料の水溶性窒素の平均値は20%, 110℃で30分蒸した試料のそれは12%であった。
    0.2%カセイソーダ可溶性窒素のほうは生のばあいに差が少なく,110℃で30分蒸したものにバラつきが大きい。なお,生の試料の0.2%カセイソーダ可溶性窒素の平均値は82%, 110℃で30分蒸した試料のそれは52%であった。
  • エリソルビン酸の定量について
    梶田 武俊
    1963 年 10 巻 2 号 p. 57-61
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) エリソルビン酸のポーラログラムをpHを変えてとるとき,6.0~7.0においてもっとも測定しやすい酸化波を示し,濃度と波高とは比例的直線関係にあるため,波高の測定から未知濃度溶液中のエリソルビン酸を定量することができる。なお定量において温度および水銀圧を一定に保つことは,定量上きわめて肝要なことである。
    (2) エリソルビン酸とアスコルビン酸は同一電位を示し,共存する場合は合波となって現われるため分離定量は不可能である。
    (3) エリソルビン酸およびアスコルビン酸がタンニン酸,ニコチン酸,ハイドロキノン,EDTAなどと共存する場合はいずれも2段波となって現われる。しかしこれらが共存してもまた鉄,マンガンなどの金属イオンが共存しても,エリソルビン酸のポーラロ波には全く影響がみられなかった。
    (4) エリソルビン酸ならびにL-アスコルビン酸の拡散電流,酸化電位はメタリン酸およびシュウ酸の濃度によって左右され,濃度が高くなるに従って拡散電流すなわち波高は減少し電位は(+)側に転移する。この現寒はおそらく溶液粘度に起因するものと思考される。
    (5) 熱に対しまた銅イオンならびにアスコルビン酸酸化酵素による酸化に対する安定度は,エリソルビン酸よりもアスコルビン酸のほうが大であることを認めた。
  • 戸谷 哲雄, 岡田 規行, 前重 静彦
    1963 年 10 巻 2 号 p. 62-67
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 水溶液中:Ca++封鎖力は常温,加熱下ともにSPMP 2が最も強かった。Fe+++封鎖作用はSPPがすぐれていた。
    (2) 食塩溶液中:常温では食塩濃度に関係なく,Ca++封鎖作用はいちじるしく増大した。Fe+++封鎖作用はSPMP 4が強かった。SPMP 2は熱に対して安定で,またCa++封鎖力も非常にすぐれている。
    (3) ショ糖溶液中:Ca++封鎖力は糖濃度が高まると低下するが,Fe+++封鎖力は低下しなかった。SPPは常温,および加熱時に,強いFe+++封鎖力をしめした。SPMP 2, 4, 6のCa++封鎖力は,加熱によっていちじるしく促進された。
    (4) 水飴溶液中:酸糖化水飴溶液中でのCa++,およびFe+++封鎖力は,麦芽糖化水飴溶液におけるよりも強い。加熱した場合は,両溶液においてFe+++封鎖力の低下がみられたが,Ca++封鎖力(酸糖化水飴溶液)は増大し,とくにSPMPの3点が目立った。
  • 中村 定市
    1963 年 10 巻 2 号 p. 67-69
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    ASAを豆腐製造の際に添加した場合,豆腐中にとくに結合して,いわゆる強化豆腐と称するものは得られないが,ASAは豆乳中で安定であるばかりでなく,豆腐,豆腐廃液,あるいは水浸漬液中においてもASAの水溶液の場合よりも安定である。したがってその安定性は各種蛋白質の組合わせによるものと考へられる。稲垣,福場らが凍り豆腐にthiamineあるいはその誘導体が結合して存在するとしているが,豆腐ではASAの場合そのように結合するものでなく,それを水に浸漬した場合水溶液中に流出してくるのである。凍り豆腐と普通の豆腐では,蛋白質変性に幾分の相違があるので,彼らと同様に凍り豆腐について実験した場合もthiamineの場合と異なり,ASAは結合しているような結果は得られなかった。これらの差異は溶解度にも関係すると考えられ,不溶性のpalmitoyl ascorbic acidを添加した場合廃液中にASAの存在が認められず,豆腐に吸着されたものと考えられる。
    これらの事実より廃液ができないように,製造に際して凝固剤を加えてそのまま食する絹ごし豆腐とか,あるいはプラスチック製の袋のなかで凝固するごとき袋入り豆腐を作るとか18),さらに噴霧乾燥したカードに添加することが良好と考えられる19)20)。あるいは不容性のASA誘導体を合成し添加するのも一方法である。これらはASA強化の面よりみたものであるが,豆腐の品質についての影響はさらに検討を要するものである。
  • 服部 達彦
    1963 年 10 巻 2 号 p. 70-77
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1963 年 10 巻 2 号 p. 78-83
    発行日: 1963/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
feedback
Top