日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
11 巻, 2 号
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  • 無糖生地醗酵特性について
    田中 康夫, 小柳 妙子, 佐藤 友太郎
    1964 年 11 巻 2 号 p. 43-47
    発行日: 1964/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 各小麦(内麦)間の醗酵タイプの差はかなり大きく,これをそれぞれ明らかな特徴を持った5つの群に分類することができた。
    (2) 内麦の各品種による醗酵タイプの特性はかなり明らかである。
    (3) 農林67号とアオバコムギは粉の炭酸ガス発生能という点からは輸入強力粉並のすぐれた品種である。
    (4) 地域による傾向はあまり明瞭には現われなかったが,大体の傾向として北関東,東北がよく,南のほうがよくないようである。
    (5) 醗酵タイプのふれを2年次にわたって比較した結果,断定的なことはいえないが,農林67号はかなりふれの小さい安定性の高い品種のように考えられる。
    (6) 炭酸ガス発生量とマルトースバリュー,糖との間には,かなり高い正の相関関係が認められた。
  • 無糖生地における後半醗酵の検討
    田中 康夫, 佐藤 友太郎
    1964 年 11 巻 2 号 p. 48-56
    発行日: 1964/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    国内産小麦のなかでもっとも生産量が多く主要な位置を占める農林61号より製した小麦粉が,生地醗酵後半のかなり早い時間において,急に醗酵が緩慢となる第IV群のタイプに属していたので,このようなタイプの生ずる原因について検討を加え,つぎのような結果を得た。
    (1) この性質は小麦粉に存在するアミラーゼの多少によるものではなく,アミラーゼの基質となる損傷澱粉の量(SDI値)に依存するものである。
    (2) しかしアミラーゼの添加はこの欠点を著しく改善することを認め,つぎの知見を得た。
    i) 谷以後の醗酵においては,アミラーゼは重要な役割を果している。
    ii) β-アミラーゼを生地に添加しても,なんらの効果も現われない。
    iii) α-アミラーゼの添加によって,農林27号のような小麦粉の後半醗酵を著しく改善しうることがわかったが,これはマニトバよりの粉に対しては効果なく,むしろこの程度の添加量ではマイナスの影響を与える。
    iv) グルコアミラーゼの添加によっても後半醗酵を改善しうることがわかったが,この場合いずれの粉に対しても効果があり,そして醗酵は最初から大きく増大される。これにα-アミラーゼを併用すると農林27号では後半醗酵が一層増大されるが,マニトバでは逆にマイナスの影響を現わす。
    v) α-アミラーゼ,グルコアミラーゼの効果の一因として,これらの生澱粉粒に対する加水分解能が考えられる。
    vi) 酵母のマルトース醗酵能の増強によっては,農林27号のような粉の後半醗酵を改善することはできないが,マニトバのような小麦粉では全炭酸ガス発生の増大がみられる。
  • 吉田 政次, 好井 久雄, 竹内 徳男
    1964 年 11 巻 2 号 p. 56-61
    発行日: 1964/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    白しょうゆの製法,品質改良のために,味液,アミノ酸などの脱色したものを一部加用する目的で,活性炭の脱色条件,脱色直後および保存後の色調,脱色による窒素の損失,ならびに活性炭の必要量などについて試験を行なった。
    (1) 脱色を行なう際,温度は50~80℃,時間は30~60分の範囲を調べたが,脱色力は各条件間に大きな差はなかった。
    (2) 基質pHの低いほうが脱色効果は大きい。
    (3) テストした6種の活性炭のうち,脱色力のすぐれているものが3点,劣っているものが3点あり,活性炭の選択はきわめて重要である。
    (4) 脱色による色調の変化は,x, yはともに減少し,Y%は増加するが,これを保存した場合yは処理しなかったものより大きくなるものがある。色調分布では脱色により黄色帯が増加し,赤色帯,青色帯は減少する。
    (5) 窒素の損失はpHの低いところで脱色を行なったものが大きく,また活性炭使用量の増加に伴って大きくなる。
    (6) 味液を脱色して白しょうゆに加用する場合,従来の白しょうゆの色調に調整するには,2倍希釈では1.8~3.6%, 3倍希釈では1.2~2.5%前後の活性炭を用いて脱色を行なう必要がある。
  • 高橋 和彦, 角田 喜代, 鉄崎 弥生, 杉山 直儀
    1964 年 11 巻 2 号 p. 61-67
    発行日: 1964/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) Hunter色差計を用いて罐詰トマト・ジュースの色調を測定した結果,簡易で短時間に正確に測定でき,しかもLb/aまたはa/bで表わした数値は色感とよく一致することを確認した。
    (2) Lb/a値が12以下にある場合はジュースの色調は良,13~15は普通,16以上では不良であった。
    (3) 色素含量を分析した結果,リコピン含量と,a,Lb/aおよびa/b値との間にはかなり高い相関関係が認められた。
    (4) A社の1961, 1962年産伊那工場製品を分析したところ,色調にはかなりばらつきがあった。これを製造月日別にみると季節的変動がみられ,これは同地方の気象表と照合した結果,明らかに気象の影響を受けているように思えた。
    (5) 日米各社製品の色調を調べたところ,かなりばらつきはあるが,とくに国産品が劣るような数字は出て来なかった。また色素含量についても同様な結果が得られた。
    (6) 国産品の色調不良の原因は,悪気象条件による原料の着色不良のせいもあるが,またジュースの粘性が低いことにも問題があると考察した。
  • とくに果糖への異性化と液状糖について
    鈴木 繁男
    1964 年 11 巻 2 号 p. 68-84
    発行日: 1964/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1964 年 11 巻 2 号 p. 85-91
    発行日: 1964/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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