日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
11 巻, 7 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 市販ナリンギナーゼ製剤の性質と夏ミカン加工について
    野村 男次, 秋山 圭司
    1964 年 11 巻 7 号 p. 267-271
    発行日: 1964/07/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • エリソルビン酸の安定性について
    梶田 武俊
    1964 年 11 巻 7 号 p. 271-279
    発行日: 1964/07/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    種々の条件下でEAとAAの酸化速度をポーラログラフ法により比較検討してつぎのごとき結果を得た。
    (1) EA, AAの安定度に対する金属塩の影響について検討したところ,硫酸第二鉄は両酸の酸化を著しく促進するが,その程度はEAよりAAのほうが多少大であった。しかし硫酸第一鉄,マンガン,塩化ナトリウムはAAに対しては酸化抑制効果を示したが,EAに対してはなんら効果は認められなかった。
    (2) 糖類ならびにアルカリに対するEA, AAの酸化速度間には大きな差異はみられなかった。なおアミノ酸のうちではグルタミン酸,シスチン,メチオニンはAAの酸化を抑制したが,EAはすみやかに酸化されその効果がみられなかった。この酸化のすみやかな原因はアミノ酸を溶解するために用いた塩酸によるためと思われた。
    (3) EAとAAとの安定性には酸類の影響が大きく,いずれの酸に対してもEAはAAより安定度が低く,酸の種類およびその濃度によりまた貯蔵温度により両者の酸化速度に大きな差異のあることを認めた。
    (4) EAはpH 2.2以下ではきわめて不安定で,AAはpH 3付近において安定であり,pH 4付近では不安定となる。EAは4~5付近においてのみAAより安定度はやや高かった。このようにEA, AAの酸化速度はpHにより大きく影響されるように思われた。
    (5) pH 2.2のMcIlvaine緩衝液を用いて溶存酸素存在下における自動酸化曲線を測定し,AAに比してEAの酸化がすみやかであることを明らかにした。
  • 酸化型エリソルビン酸の定量について
    梶田 武俊
    1964 年 11 巻 7 号 p. 279-284
    発行日: 1964/07/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) AA, EAを酸化型に移すため臭素,硝酸銀,インドフェノール法について検討した結果,臭素,硝酸銀法において好結果を得たが,酸化させるときの溶液のpHが酸化率に大きく影響するように思われた。
    (2) DAAおよびDEA 10-3M溶液に対するo-PDの適量をpH 3.6で検討し,10-3~10-4Mが適量であるという結果を得た。
    (3) DEAはpH 4.0で良好なポーラログラムを与え,濃度と波高とは比例的関係を示し,定量が可能であることを認めた。
    (4) DAA, DEA溶液が貯蔵条件によりどのように影響するかを検討した結果,貯蔵温度が高くなるほど安定度は低くなることを認めた。
    (5) 加熱した場合は時間が長く,また加熱温度が高くなるほど分解が著しくなることを認めた。なお熱に対する安定度は溶液の反応によって著しく異り,pH 2~3がもっとも高い安定度を示し,DAAとDEAとの間に大きな差異は認められなかった。
    (6) DAAおよびDEAにフェニルヒドラジンを作用させて生成したオサゾンを鏡検し,両者の間に明確な差のあることを認めた。
  • 高橋 和彦, 角田 喜代, 鉄崎 弥生, 杉山 直儀
    1964 年 11 巻 7 号 p. 285-290
    発行日: 1964/07/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    加工用トマト果実から生ジュースを作り,Hunter色差計により色調を測定した。また同時に色素含量も分析した。
    (1) 果実が成熟するに従い,クロロフィル,キサントフィルが減少し,逆にカロチン,リコピンが増加した。これと同時にLおよびb値が減少し,a値が増加するのが認められた。
    (2) 裂果したもの,肩の部分が緑色のもの,尻腐病にかかったものから作った生ジュースの色調は著しく不良であった。
    (3) 品種および産地を異にした場合の生ジュースの色調を1962, 1963年の2ヵ年にわたり調べた。その結果同一品種でも産地によって色調が異なり,両年とも長野産のものがもっともすぐれ,岩手産,東京産のものは劣った。この理由は果実の色素の発現が各地の気象条件によって影響されるためと思われた。
    また品種によって差があり,大豊,桔梗育14号はどの産地でも色調よく,ローマはいずれの産地でもカロチン含量が少なかった。
    (4) 以上のことから,良好な色調の加工品を得るためには,完熟果を選び,病虫害果の混入を防ぐとともに,栽培面では適地,適品種をえらぶ必要がある。また将来色調良好な加工専用種を育成するとともに,選抜の際色調を数量的に表示して行くことが必要であろうと考察した。
  • プラスチックフィルム法の適用
    堤 忠一, 小泉 英夫, 佐藤 友太郎
    1964 年 11 巻 7 号 p. 290-296
    発行日: 1964/07/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) プレスイーストの水分定量に従来より用いられている,試料をアルミザラに採取して常圧105℃で乾燥する方法にかえて,フィルム法を適用すべく種々検討した。
    (2) 定量に用いる試料の調製には,厚さ0.08mm,大きさ13×25cmの高圧法ポリエチレンフィルム袋に,試料150g前後を採取し,口を封じたのちよく振りまぜると,水分定量の精度に十分適合する均一性をもった試料を簡単に調製できる。
    (3) AOAC法の砂法,従来よりわが国で用いているアルミザラ法および著者らが考案したフィルム法の3つの方法を用いて,減圧乾燥によって水分を定量したところ,定量値には3つの方法ともとくにけん著な差はなく,はん雑な砂法を用いる必要はないと判断した。
    (4) 常圧105℃乾燥において,フィルム法およびアルミザラ法とも試料1.5~2gを採取して定量するとき,フィルム法は2時間の乾燥で十分であり,アルミザラ法に比して1/2の時間であって,操作も簡単で能率的である。フィルム法を用い,減圧100℃で3時間乾燥するときに得られる定量値を基準値とすると,フィルム法は0.2~0.3%,アルミザラ法は0.3~0.4%低い定量値が示され,試料によってはなお低い定量値を示すものがあった。
    (5) 常圧105℃乾燥は大気湿度が多いときは,低湿度のときより定量値が低く得られるので,精度を要求する定量には,絶対湿度0.007kg/kg(乾燥空気)以下で行なうか,減圧100℃で3時間乾燥を行なうべきである。
  • 高木 兵治, 藤山 玲子, 長沢 俊三
    1964 年 11 巻 7 号 p. 297-298
    発行日: 1964/07/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    醗酵食品にメチオニンおよびリジンを加えた場合,これらアミノ酸がどのような安定性を示すかを見るために,味噌,あるいは,味噌浸出液に添加し,その経過を観察した。その結果
    (1) 味噌に添加した場合:添加アミノ酸の損失割合は,メチオニンの場合は,添加後1カ月において20~40%,リジンの場合は,最大10%程度であった。またいずれも熟成期間の短い味噌において,その損失割合が高い。
    (2) 味噌浸出液に添加した場合:滅菌浸出液にこれらアミノ酸を添加した場合,メチオニン,リジンともにほとんど損失がみられなかった。いっぽう,非滅菌浸出液に直接添加した場合,その損失割合に顕著な差が認められた。すなわち,メチオニンの損失量は,30%以上を示しているのに反し,リジンはきわめて安定であった。
  • 新田 忠雄
    1964 年 11 巻 7 号 p. 299-305
    発行日: 1964/07/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1964 年 11 巻 7 号 p. 306-310
    発行日: 1964/07/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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