日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
14 巻, 11 号
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  • 原料寒天の品質に及ぼすウルトラ領域縮合燐酸塩の影響
    吉田 丈夫, 原田 典宣
    1967 年 14 巻 11 号 p. 487-490
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    寒天のゼリー強度を低下させないで白度を向上させるため,ウルトラ領域縮合燐酸塩(Up-Na)を添加してその効果を検討した。
    (1) Up-Naはトコロ天に対して50ppm以下ならばゼリー強度の低下はきたさない。
    (2) 着色を促進させると考えられる鉄イオンを混入させた場合にも,漂白剤とUp-Naとの併用により白度は良好に保持される。
    (3) Up-Naを添加して寒天を製造し1年間にわたり水分,ゼリー強度,および白度を測定し,Up-Naの添加が白度を良好にすることを認めた。
  • 坂村 貞雄, 小幡 弥太郎, 新妻 勲, 仲村 邦弘, 渡辺 進
    1967 年 14 巻 11 号 p. 491-494
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    アスパラガスの苦味物質をアンバーライトCG50 (H型)に吸着,エタノールで溶離することにより,精製し白色粉末として得た。このものの化学的性質からステロイダルサポニンを証明した。すなわちサポニンの加水分解によりサルササポニンを分離,同定,スミラゲニンの存在を指摘した。糖成分としてラムノース,キシロース,グルコースを検出同定した。このサポニンはβ-グルコシダーゼによって加水分解を受けず,苦味になんらの影響を与えなかった。苦味とは関係なく,アスパラガス熱水抽出残渣からβ-ジトステリンを分離,同定した。
  • プラスチックフィルム包装したトマト果汁の揮発性成分および香りの貯蔵による変化
    片山 脩, 大和 一宇, 津端 一子
    1967 年 14 巻 11 号 p. 495-498
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    トマト果汁をプラスチックフィルムに包装し,貯蔵した際の揮発性成分および香りの変化について検討した。
    (1) 室温貯蔵したトマト果汁は5℃貯蔵のものより,揮発性成分の減少が著しく,香りの変化もすみやかに起こる。
    (2) 包装したフィルムの種類によって揮発性成分の減少程度が異なり,ポリエチレン包装はもっとも減少がすみやかに起こり,セロファンおよび塩化ビニリデンフィルムは減少が少ない。
    (3) 香りの変化もフィルムの種類によって影響され,ポリエチレン包装では室温1ヵ月で商品価値が失なわれるが,セロファンおよび塩化ビニリデン包装では香りの保持がよく,室温3ヵ月後にも商品価値が保たれた。
    (4) 酸素透過性の大きなフィルムほど異臭の発生がすみやかに起こるようである。
    (5) 香りの損失は明らかにガスクロマトグラムの変化となって現われ,ガスクロマトグラムから香りの変化を推定することも可能と思われた。
  • ガスクロマトグラフィーによる食品防腐剤の定量について
    天野 武雄, 鹿又 和郎, 竹内 徳男, 好井 久雄
    1967 年 14 巻 11 号 p. 499-503
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    ガスクロマトグラフィー(GC)による食品防腐剤の定量法について解析した。
    (1) 担体,液相,テーリング防止剤を組合せて,計22種のカラムのGC適正を試験し,中性防腐剤の定量にはThermol 30%+Chromosorb Pの系を除き,全てGCに適用できることを認めた。
    (2) 酸性防腐剤の定量には,テーリング防止剤としてリン酸を添加し,担体としてDiasolid Sを用い,Poly-1.4-butandiol succinate (BDS), Tween 20を液相とする系のみが適用できた。
    (3) 酸性防腐剤の気化室温度は170℃が適当であって,それ以上の温度ではSAの熱分解が起こることを認めた。また中性防腐剤の完全気化温度は200~240℃であった。
    (4) 上記の結果とカラムの耐熱性の観点から,BDS3%,リン酸1%, Diasolid Sのカラム(4mm×75cm)を用い,酸性防腐剤では気化室温度170℃,展開温度140℃,中性防腐剤では気化室温度280~300℃,展開温度170℃のGC定量法を設定した。
    (5) しょう油中のパラオキシ安息香酸イソプロピル,同イソブチル,同ブチルを定量した結果,±6%の誤差で分析可能であった。
  • 遊離アミノ酸類,こはく酸および核酸関連物質の含有量
    田代 豊雄, 近藤 秀子, 酒井 利子
    1967 年 14 巻 11 号 p. 504-507
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) ひめがいの一般成分を定量した。
    (2) ひめがいのアミノ態窒素は1.7%で,生原料では10mg%であり,ひめがい製造過程の乾燥中に多量のアミノ酸が生ずることが分った。グリシン,アラニン,タウリンがとくに多く,ついでグルタミン酸,アルギニンも多かった。
    (3) こはく酸の含有量は生原料で100~150mg%,ひめがいで1~2%であった。
    (4) 核酸関連物質では生原料にAMP, ATPが多く,AMPは30mg%であった。ヒポキサンチンとイノシンは生原料では極くわずかで3mg%で,ひめがいでは著しく多く430mg%であった。イノシン酸は検出されなかった。
    (5) ひめがいの旨味は製造過程中に生ずるグリシンをはじめ多量の各種アミノ酸に,さらに元来から含まれているこはく酸も加わってかもし出されるのであろう。
  • 異性化液糖からグルコン酸と果糖の製造
    佐藤 友太郎, 津村 信蔵, 清水 克巳
    1967 年 14 巻 11 号 p. 508-509
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    異性化液糖を糖源としてグルコン酸醗酵あるいはグルコースオキシダーゼによって酸化すると,好条件下ではグルコースはほとんどグルコン酸になり,あとに果糖が残る。かくて,異性化液糖から,グルコン酸と果糖を生成することができる。
    なお糖濃度を高くする場合,収量をよくするためには,反応装置の改良が必要であり,振盪培養の範囲では異性化液糖12.5%,すなわち還元糖として約10%程度が適当であった。
  • 佐藤 匡, 鈴木 普
    1967 年 14 巻 11 号 p. 510-512
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    ポリエチレン袋に入れたウインナーソーセージに紫外線を照射してその影響につき無照射のものと比較し次のような結果を得た。
    (1) 紫外線照射により試料表面の菌数が少なくなり,ねとの発生が遅くなる効果があり,表面の観察,pH測定でもこのことは容易に知れる。なお照射が試料重量,表面の色におよぼす影響はないようである。
    (2) ウインナーソーセージのねと防止の一助として紫外線殺菌灯の積極的な利用も考えられる。
  • 宮原 昭二郎, 慈幸 香二
    1967 年 14 巻 11 号 p. 512-513
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 川村 信一郎
    1967 年 14 巻 11 号 p. 514-523
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 14 巻 11 号 p. 524-531
    発行日: 1967/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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