日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
14 巻, 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 市販冷凍食品の微生物分布
    横山 真佐子, 柴崎 一雄
    1967 年 14 巻 2 号 p. 49-55
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    市販の冷凍食品21種について食品衛生の見地からRinse法により表面付着の,またHomogenize法により内部までの付着微生物の検索を行なった結果,オレンジからは全く分離されなかったが,その他のものからは10~106/gの細菌,102~103/gの酵母,数種のものから103/gの糸状菌が見い出された。ついでこれら細菌の蛋白分解生成物,糖類からの生酸性を検討した。
  • 抽出大豆蛋白質成分の低温・脱塩凝集における挙動およびそれらの分画
    柴崎 一雄, 大久保 一良, 菊地 薫
    1967 年 14 巻 2 号 p. 56-60
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    蛋白質を大豆から水抽出し,低温および脱塩凝集させた場合の蛋白質成分の挙動を検討し,その挙動の差異を利用して各成分の分画を試みた結果。
    (1) 低温凝集では,経時的には成分挙動の変化がみられず,非尿素系ではバンドC, Bに,尿素系では7,8, 9に相当する成分がおもに凝集した。
    (2) 脱塩凝集では,脱塩が進むにつれ,まずバンドC, Bまたは7, 8, 9に相当する成分が凝集し,続いてDまたは10, 2, 3, 4, 5に相当する成分が凝集した。脱塩可溶区分にはバンド1, 6, 7'が検出された。
    (3) 低温・脱塩凝集を用いて,バンドCまたは7, 8, 9がおもに検出されるF-1,おもにC, Dまたは7,8, 9, 10のF-2,おもにA, Dまたは10と1, 2, 3, 4,5, 6のF-3, F-3酸沈澱,F-3 CaCl2沈澱各区分を得た。
    (4) ゲル濾過法によって,F-3酸沈澱区分からほとんどバンド10に相当する成分の区分を得た。
  • 森 高明, 梶 明
    1967 年 14 巻 2 号 p. 61-65
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    植物病原菌の1種であるCorticium rolfsiiの生産する粗酵素を使用して,この酵素の噴霧乾燥クロレラに対する作用を検討してつぎの結果を得た。
    (1) この酵素は還元糖およびたんぱく質の溶出からみて,pH 2.5にもっとも強い作用力をもつ。
    (2) クロレラの細胞膜成分を分解して,細胞膜の透過性をよくし,粗たんぱく質含量の約68%に相当するたんぱく質を溶出した。
    (3) 顕微鏡観察では細胞膜を崩壊しやすくする作用があり,細胞質を溶出する作用をもつことが観察された。
    (4) この酵素の最適作用温度は30℃付近にあり,40℃, 10分の加熱処理では失活が認められた。
  • 林 金雄, 野中 清
    1967 年 14 巻 2 号 p. 66-71
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    細寒天,角寒天および粉末寒天について,普通製品と褐変した製品とを試料として,その遊離アミノ酸および遊離糖をペーパークロマトグラフィによって検索比較した。
    さらに,原藻についても段階的に抽出を試み,各フラクションについて,同様にして遊離アミノ酸および遊離糖を検索比較した。
    これらの結果について寒天の品質管理および製造の見地から考察を加えた。
  • 放置温度とBHAの損失および食品への移行量
    梶本 五郎, 井上 昭, 湯本 甫
    1967 年 14 巻 2 号 p. 72-75
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    洋半紙にBHAを吸収させ,そのBHA吸収紙を食品とともに包装し,いわゆる間接添加にて食品の保存性を高める方法である。今回はBHA濃度および放置温度とBHAの損失,食品への移行あるいは加熱による油脂中のBHAの損失などについて検討した。
    (1) BHA吸収量1.2, 2.0, 2.8および5.2mg/枚の吸収紙を室内に放置し,経時的に損失量を比較すると,それぞれ大差なく,わずかにBHA濃度の低いものほど損失量は多い。
    (2) BHA吸収量2.8mg/枚のものを10°, 25°,35℃にそのままの状態およびオコノミアラレに間接添加した状態で放置し,放置温度とBHAの損失および食品への移行量を求めてみると,放置温度の高いほどBHAの損失量は多く,逆に食品への移行量は多い。ただし損失量に比例して多くなく,低温度の場合よりわずかに増加するにすぎない。
    (3) 放置温度(10°, 25°, 35℃)とオコノミアラレの保存性は,放置温度の高いほどオコノミアラレ中の油脂のPO. V, CO. Vは高く,いわゆる保存性が低いが,BHAを間接添加することにより,いずれの放置温度にても保存性を高めた。
    (4) 少量のアルコールにて溶解したBHAをラードに0.02%になるよう添加し,よく攪拌後,500gを鉄鍋にとり,150℃および200℃にて加熱し,加熱温度および時間とBHAの損失量を検討した結果,200℃, 30分加熱で75%が減少し,120分で完全に消滅した。150℃, 30分加熱では17%が減少し,180分で完全になくなった。
  • 笠原 文雄, 小林 貢
    1967 年 14 巻 2 号 p. 76-78
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    各種酸味料(酢酸,乳酸,リンゴ酸,コハク酸,酒石酸,クエン酸)を含む比較的低糖度(Brix 10~30°)のショ糖液中にゼリーを浸漬し,その膨潤度にどのような変化があるかを検討し,つぎのような知見を得た。
    (1) 低濃度のショ糖液に酸味料を添加した場合,ゼリーの膨潤度を抑制し,ゼリーの食感および保形性をそこなわないpHの領域があることが認められた。
    (2) 酸味料を含むことによりゼリーの膨潤度は低下するが,低下の傾向は酸味液のpHによって支配され,酸味料の種類や滴定酸度には無関係である。
  • 阿部 輝雄, 露木 英男
    1967 年 14 巻 2 号 p. 78-80
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    ハタハタすしの漬け込み期間中における諸成分の変化について研究した。得られた結果は次のとおりである。
    (1) 飯の還元糖およびpHは漬け込み初期から,ほとんど一定の値を保っている。
    (2) 粗脂肪および灰分の含有量は同じ傾向の変化を示した。すなわち,飯のほうは粗脂肪,灰分とも増加したが,ハタハタ肉のほうはいずれも減少した。
    (3) 飯の総酸および不揮発酸(乳酸として)は6日から11日にかけてが最高値を示し,熟成度を表わすものと思われる。2月よりも気温の高い3月に漬け込んだほうが熟成速度が速いようである。
    (4) ハタハタすしの飯の部分に乳酸およびコハク酸の存在を認めた。
  • 岩崎 哲也
    1967 年 14 巻 2 号 p. 81-90
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 14 巻 2 号 p. 92-97
    発行日: 1967/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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