日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
18 巻, 5 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • (第4報)ライソソームの調製過程におけるエステラーゼの挙動
    小笠原 八十吉
    1971 年 18 巻 5 号 p. 191-197
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 豚肝のライソソーム顆粒の調製過程におけるエステラーゼの挙動を比較検討した。
    (2) 豚肝のエステラーゼの大部分はミクロソーム顆粒内に局在するものであって,ライソーム顆粒内には存在しないものと考えられた。
    (3) ライソソーム分画内に遊離しているエステラーゼも,ミクロソーム顆粒から遊離したものと考えられた。
    (4) ミクロソーム顆粒内のエステラーゼは,磨砕,凍結融解,加温および保蔵などの処理の進むにつれて,顆粒外に遊離していった。また,これらの場合,熱変性やライソソーム・カテプシンなどによるエステラーゼの失活も認められた。
    (5) ライソソーム・カテプシンによるエステラーゼの失活は,pH 7.0の条件下では,59℃付近で最高値に達し,その温度よりも遠ざかるにつれて,その失活率は低下していった。
  • (第3報)再現性の検討
    小嶋 操
    1971 年 18 巻 5 号 p. 198-201
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    高感度ガスクロマトグラフィー(GC)による“粉わさび”の品質鑑定に際し,さらに再現性をよくするための条件を検討し,つぎの結果を得た。
    (1) アリル芥子油とβ-フェニルエチル芥子油混合液のGC分析の結果,実測値と計算値にはほとんど差は認められなかった。
    (2) 西洋わさび粉と黒からし粉の混合物より得た辛味成分の分析GCの結果,前同様ほとんど差は認められなかった。
    (3) 加水分解時間は1時間,加水分解時のpHは微酸性領域,原料15gよりの水蒸気蒸留液は1lで再現性があり,実用的条件であることを確認した。
    (4) その他結果にバラツキを生ずると思われる諸条件について検討した。
  • (第7報) 松島湾産の缶詰かきの緑色色素について
    長田 博光
    1971 年 18 巻 5 号 p. 202-206
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    松島湾産の缶詰かきの緑変と広島湾産の缶詰かきの緑変の原因が異なるものかどうかを知るために,松島湾にて採取したかきを缶詰にし,その緑色色素を分離精製し,その物理化学的性質について調べた結果,その緑色色素は広島湾産の缶詰かきの緑色色素と同様に5成分に分けられ,それぞれの物理化学的性質はいずれも広島湾産の缶詰かきの緑色色素のそれとよく類似しており,その緑色色素の主体は同一のものであり,主として銅を含んだクロロフィル誘導体により緑変することが認められた。
  • 新谷 勲, 丸山 武紀, 今村 正男, 松本 太郎
    1971 年 18 巻 5 号 p. 207-213
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    Measurements were made on the hardness, oil-off value, solid fat index, creaming value and water sorption index on 58 kinds of bakery margarine and 39 kinds of shortening. Hardness at 20°C was in the range of 100-200 in most of margarine and in shortening was 50-200. The creaming value after samples were stirred at 25°C for 45 minutes was in the range of 150-200 in all the shortening and in the majority of margarine but a considerable number of the latter showed values below 150 or above 200. Water sorption index was below 100 in majority of the shortening and margarine but products containing a large amount of emulsifier shown the value above 300. Solid fat index at 20°C of oils separated from margarine was in the range of 15-25 in most of the products but this value was distributed in a wide range of 10-35 in shortenings. There was a correlation between hardness and solid fat index or oil-off value, but a correlation between hardness and creaming value or water sorption index was doubtful and this is considered to be due to the effect of manufacturing conditions or addition of emulsifiers.
  • 新谷 勲, 伊藤 敦子, 今村 正男
    1971 年 18 巻 5 号 p. 214-221
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    Since the condition of emulsification was considered to affect on the developement of molds on margarine, three samples with different condition of emulsification were prepared to test fungal growth and A.V. change. Margarine samples added with 1g/kg of dehydroacetic acid or its sodium salt showed no growth of fungus irrespective of the condition of emlsification, but those added with sorbic or benzoic acid showed fungal growth when the condition of emulsification was poor, indicating difference in antifungal effect due to the condition of emulsification.
  • (第1報) 蛋白含量に応じる静電分画法
    國府田 佳弘, 泉 千穂, 内田 正己
    1971 年 18 巻 5 号 p. 222-225
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    小麦粉を強い電界内を通して蛋白含量の異なる画分に分けることを試みて次の結果を得た。
    (1) 平行極板の静電分画装置を2回通過させることによって,蛋白含量の著しく増大する画分と,わずかに減少する画分とに分けることができた。
    (2) 蛋白含量の変動幅は電極電圧20kVのときに強力粉の場合であれば12.8%のものが最大18.0%,最低8.4%の画分に分けられた。
    (3) 分画は主として粒径による分級の効果と思われる。
  • (第8報) 缶詰かきの緑変に対する製造条件並びに金属の影響について
    長田 博光, 徳永 恭子
    1971 年 18 巻 5 号 p. 226-230
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    缶詰かきの緑変に対して缶詰製造時の殺菌温度,殺菌時間,真空度ならびに液汁のpHの影響について,また,マグネシウム,鉄,亜鉛および銅の影響について調べた結果,かきは90℃ 20分または110℃ 10分間の加熱で緑変するが,殺菌温度,殺菌時間および真空度の影響はほとんど認められなかった。しかし,高温で長時間加熱すると緑変度合はほとんど変わらないが,かきの色調は褐色を呈する傾向が認められた。一方,液汁のpHの影響についてはpHが酸性の場合かきは緑変し,アルカリ性の場合褐変することが認められた。また,金属は多く添加しても緑変は増長することはなく,反対に鉄を多く添加すると褐変することが認められた。
  • 松浦 慎治
    1971 年 18 巻 5 号 p. 231-237
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 18 巻 5 号 p. 238-240
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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