日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
19 巻, 9 号
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  • (第1報)拡散係数の算出および抽出速度データの一般化
    酒井 信, 三木 正之, 門脇 宏視, 長江 修身, 福田 正章
    1972 年 19 巻 9 号 p. 401-405
    発行日: 1972/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    種々のサイズに切った魚肉から抽出曲線を求め,これらの曲線から魚肉の繊維方向およびそれに直角方向の拡散係数を求めあまり差のないことを見い出した。さらにこれらの曲線を一般化する検討を行ない,実験結果とよい一致を見た。しかし温度が高くなると屈折点の影響のため一般化した理論から少しはずれる。また拡散係数の温度依存性は通常の抽出系におけるより大きい。
  • (第1報) 紅茶に含まれる水溶性色素類の分離
    竹尾 忠一, 大沢 キミ子
    1972 年 19 巻 9 号 p. 406-409
    発行日: 1972/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    紅茶浸出液をSephadex LH-20によるカラムクロマトグラフィーによって,水溶性酸化重合物を4つの分画に,テアルビジンに相当する色素を1つ,テアフラビンが3つの分画,それに未知の色素成分として1つの分画に,溶出液のアセトン濃度を,30,40,50%と変えて分割した。
    なお,Sephadex LH-20の50%アセトン水溶液によるカラムクロマトグラムのパターンを,上級紅茶と並級紅茶とで比較すると,両者の間で紅茶浸出液の色調の差に応じて,そのパターンにも差が現われてきていた。
  • (第2報) 茶のカテキン類のセファデックスカラムクロマトグラムパターン
    竹尾 忠一, 大沢 キミコ
    1972 年 19 巻 9 号 p. 410-412
    発行日: 1972/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    紅茶浸出液中に含まれている未酸化のカテキンを,Sephadex LH-20のカラムクロマトグラフィーにて分離した。
    茶カテキンはSephadex LH-20カラムクロマトグラフィーにより,(-)エピカテキン・(-)エピガロカテキン,(-)エピガロカテキンガレート,次に(-)エピカテキンガレートの順に,45~55%とアセトン濃度を変えた溶出液を用いて分離溶出されてきた。またこれらのカテキン類の2倍体であるテアフラビンは,Sephadexに対する結合力が強く,アセトン濃度をさらに高めた溶出液によって,カテキンが溶出したあとで溶出してきた。
  • (第3報) テアフラビン(紅茶赤色色素)の分離と分別定量
    竹尾 忠一, 大沢 キミ子
    1972 年 19 巻 9 号 p. 413-417
    発行日: 1972/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    紅茶の浸出液に含まれるテアフラビン化合物をSephadex LH-20のカラムクロマトグラフィーによって,テアフラビン,テアフラビンモノガレート,テアフラビンジガレートの3成分に分割した。
    この3成分の量をテアフラビン相当量として分別定量した結果,紅茶に含まれる成分の量は,テアフラビンが平均35%,テアフラビンモノガレートが平均46%で,テアフラビンジガレートは19%前後と最も少なかった。
    この3成分の量および総テアフラビン量のうち,総テアフラビン,テアフラビン,テアフラビンモノガレートは紅茶の水色評点との間に高い正の相関関係があったが,テアフラビンジガレートはその量も少ないため,水色評点との間に相関関係は低かった。
  • (第10報) トマト果実の硝酸塩蓄積におよぼす微量要素の影響(1)
    宮崎 正則, 国里 進三, 美谷 誠一
    1972 年 19 巻 9 号 p. 418-422
    発行日: 1972/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    1) トマト果実のNO3-N蓄積に及ぼすFe, Mn, Cu,Zn, B, Moの影響について検討した。
    2) 培養液のFe濃度を10倍にすると,果実のNO3-N濃度は著しく高くなる傾向を示した。この傾向はCu 10倍区でも認められた。
    3) Zn 10倍区は果実のNO3-N濃度を著しく低下させる傾向を示した。
    4) Mo欠乏区の果実のNO3-N濃度は著しく高く,一方果実のMo含量は0ppmであった。
  • (第11報) トマト果実の硝酸塩蓄積におよぼす品種の影響(1)
    宮崎 正則, 国里 進三, 美谷 誠一
    1972 年 19 巻 9 号 p. 423-428
    発行日: 1972/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    (1) トマト果実のNO3-N蓄積の品種間差異を検討した。
    (2) 完熟果のNO3-N濃度は'チコ'では収穫初期にのみ高く,中期,後期には低く,'Heinz 1370','ブレームスソリッドレッド'は収穫全期間を通して低く,一方'ファイアボール'と'アマチュア'はつねに高い値を維持し,明らかに品種間の差異が認められた。
    (3) 果実の成熟中のNO3-N濃度の変化は'チコ','Heinz 1370','ブレームスソリッドレッド'は緑白期から完熟期にかけて減少し,'ファイアボール','アマチュア'は緑白期から完熟期にかけて減少しないか,または減少しても未熟期の高い蓄積量のため完熟果のNO3-N濃度は著しく高い値を示した。
    (4) 果実の無機物質濃度はNO3-N濃度の高い'ファイアボール','アマチュア'と低い'チコ','Heinz 1370','ブレームスソリットレッド'の間に有意差は認められなかった。一方NO3-N濃度の高い果実は低い果実に比べN, P, K含量が高く,Ca含量は低い傾向が認められた。
    (5) 硝酸還元酵素活性は葉身で高く,次いで葉柄,へたで高く,果実では著しく低く,しかも着色開始と同時にほとんど認められなくなった。各部位,各時期の活性から果実のNO3-N濃度の差異を説明することはできなかった。
  • (第12報) トマト果実の硝酸塩蓄積におよぼす硝酸塩,カリウム,カルシウム,マグネシウム,リンサン肥料の影響
    宮崎 正則, 国里 進三, 美谷 誠一, 杉原 八郎, 藪内 一雄
    1972 年 19 巻 9 号 p. 429-437
    発行日: 1972/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    (1) トマト品種'ファイアボール'を用い,砂耕で,トマト果実のNO3-N濃度におよぼす培養液のNO3-N, P, K, Ca, Mg濃度の影響を検討した。
    (2) 一般に培養液のNO3-N濃度が増加するに伴い,あるいはCa濃度が低下するに伴い果実のNO3-N濃度は増加するが,K濃度が低下するに従って果実のNO3-N濃度は低下した。
    (3) 培養液のK濃度が極端に低濃度になると,培地のNO3-N濃度が高くても果実のNO3-N濃度は低くなり,培養液のNO3-N濃度の影響はK濃度に左右される傾向が認められた。
    (4) 培養液にNO3-NとKが十分存在するときにはCa濃度を高めても果実のNO3-N濃度は著しくは低下しないが,NO3-NあるいはKのどちらかが低濃度の場合にはCa濃度を高めることにより,果実のNO3-N濃度は著しく低下した。
    (5) 培養液のPおよびMg濃度の影響は明らかな傾向が得られなかった。
  • 岩垂 荘二
    1972 年 19 巻 9 号 p. 438-444
    発行日: 1972/09/15
    公開日: 2009/04/21
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