日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
21 巻, 8 号
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  • (第3報) カキ原料の鮮度と核酸関連物質との関係
    毛利 威徳, 平井 厚子, 川崎 陽子, 宮本 陽子, 橋田 度
    1974 年 21 巻 8 号 p. 367-371
    発行日: 1974/08/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    カキの販売される時期および産地によって多少の変化はあるが,ヒポキサンチン,イノシン,5'-IMPが存在することがわかった。とくに生カキでは,1日後,また解凍時直後より数時間後において5'-IMPが多く見出された。
  • (第4報) カキの核酸分解酵素法
    毛利 威徳, 平井 厚子, 川崎 陽子, 宮本 陽子, 橋田 度
    1974 年 21 巻 8 号 p. 372-376
    発行日: 1974/08/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    かきの可食部のPMaseとDAaseをSephadex, DEAE-celluloseを用いて分離精製し,それらの一般的性質を調べた。PMase活性の画分4個,DAase画分1個が認められた。またPMase活性の酵素作用の最適pHは10.0,最適温度40℃, DAase活性の最適pHは3.5~4.0,最適温度は40℃であった。これらの結果からかきの5'-IMP,イノシン,ヒポキサンチンの生成について説明されるものと考えられる。
  • 福田 明彦, 八木谷 順子, 北脇 永典, 井上 吉之, 伊藤 達郎, 平野 茂博, 森嶋 伊佐夫
    1974 年 21 巻 8 号 p. 377-383
    発行日: 1974/08/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    カナダウエスタン1号および農林61号小麦粉より調製した澱粉,グルテン,水溶性成分について再構成法によって製パン試験を行ない,各成分の製パン性に対する影響を検討した。澱粉およびグルテンについてはいずれもパンの比容積に影響することおよび両小麦品種の成分間に量的にも質的にも差異のあることが認められた。水溶性成分の比容積増加に対する影響は両品種とも顕著であった。
  • (第1報) 温州ミカン果汁粉末の水分吸着特性
    米安 実, 井山 満雄
    1974 年 21 巻 8 号 p. 384-389
    発行日: 1974/08/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    4段階(10, 15, 20, 25%)のパルプ質含量を有する温州ミカン果汁を噴霧乾燥して得た果汁粉末の水分吸着特性を検討し,つぎの結果を得た。
    (1) 平衡水分量は,低い相対湿度領域では少なく,高い相対湿度領域で著しく増大する傾向にあった。また,平衡水分量は,果汁のパルプ質含量が少ないほど,多いことが認められた。
    (2) 平衡水分量に達するまでに要する時間は,果汁のパルプ質含量が多いほど,長いことが認められた。
    (3) 果汁のパルプ質含量が少ないほど,BET法で求めた単分子吸着水分量(4.8~6.1%),吸着表面積(171~220mm2/g),吸着熱(1525~1959cal/mol)が大きく,単分子吸着水分量に対する平衡相対湿度(19.0~23.9%)が低いことが認められた。
    (4) 微分吸着熱は,少ない平衡水分量で,すでに水の凝縮熱に近づいていた。
  • (第1報) DEAE-セルロースによるナリンギナーゼの不溶化
    松原 良, 土井 信明, 河村 洋治, 森下 淑朗
    1974 年 21 巻 8 号 p. 390-393
    発行日: 1974/08/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    柑橘類脱苦味剤であるナリンギナーゼを不溶化することを目的として,イオン結合法により担体,吸着条件などを検討し,DEAE-セルロースを担体としてpH6.0でナリンギナーゼを吸着させると,native酵素に対しほとんど100%の活性回収率を示すという結果を得た。
    この不溶性ナリンギナーゼをnative酵素と比較検討した結果,(1)最適pHは4.5と変らないが酸性側での活性が強まる,(2)最適温度は50℃でやや低くなるが温度活性曲線のピークは若干プロードになる,(3)熱安定性は増しとくに60℃における差が著るしい,(4)保存性も非常に増加する,などの性質が認められた。
  • (第3報) ホウレンソウおよびセロリーについて
    緒方 邦安, 伊東 卓爾, 岩田 隆
    1974 年 21 巻 8 号 p. 394-399
    発行日: 1974/08/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    コールド・チェーンにおける果実そ菜の品質保持と温度変動の許容度との関係について,今回はホウレンソウとセロリーについて調査した。
    (1) ホウレンソウの商品性保持期間は1℃区で約5週間,6℃区で約15日,20℃区では3~4日であった。冷蔵遅延区は20℃の影響が強く,1日の遅れは1℃区に比べて約25日間劣った。6℃ 3日→1℃区も約10日間短縮された。冷蔵中断区は20℃下で急激な鮮度低下を示した。また貯蔵温度の変動は著しい品質低下をまねき,商品性保持期間はかなり短縮された。
    (2) セロリーでは,20℃区は5~6日後に腐敗を生じ商品性を失なつた。6℃区は25日前後が限界であったが,1℃区は約35日間商品性を保持した。冷蔵中断区では,中断後急速に商品性を失った。1℃〓6℃(1日毎)と1℃〓6℃(5日毎)の変温区を比較すると,5日ごとの区が1ごとの区よりも7日近く劣った。
    (3) ホウレンソウの還元型アスコルビン酸含量は,貯蔵中に減少したが,とくに冷蔵の遅れや中断によって強く影響を受け減少した。
    (4) セロリーの揮発性成分のGLCパターンは貯蔵温度により大きな影響を受け,とくに20℃区および6℃区での商品性の限界付近でのピークとの著しい増加を認めた。1℃区では28日後でもピークとの増加はなく,逆にピークaの増加を認めた。
    (5) セロリーの還元糖含量は,1℃区では漸次増加する傾向にあり,6℃区はほとんど変らず,20℃区は減少の傾向を示した。
    (6) 以上のように,ホウレンソウおよびセロリーは低温要求度が高く,かつ温度変動に敏感に反応することが判明した。したがって,このような青果物では,収穫後ただちに1℃付近の低温でしかも厳密に調整された条件の下で貯蔵を行なう必要があることを指摘した。
  • 松島 巖, 川岸 舜朗, 並木 満夫
    1974 年 21 巻 8 号 p. 400-402
    発行日: 1974/08/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    6月中旬に収穫したタマネギ,泉州黄種を0, 4.2, 8.1, Kradのγ線照射をして,4℃と10℃に11月まで貯蔵し,発芽状況を観察するとともに,切片にしたときのDPDSの生成量をGLCで測定し,経時的に生成量の変化を調べた。DPDSの生成量は休眠覚醒期と考えられる時期から増大しはじめ発芽期にさらに増加する。低温で貯蔵した場合は増大の時期に遅れがみられた。γ線照射した場合は発芽抑制に伴いDPDS生成の増大も抑制される傾向が認められた。
  • 1974 年 21 巻 8 号 p. 403-406
    発行日: 1974/08/15
    公開日: 2009/04/21
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