(1) 山梨県産スモモ6品種(
Prunus salicina)のジュースとピューレの一般的性質と特性を明らかにするため,これらの一般成分ならびにピューレーのペクチン,ジュースの糖,有機酸および金属を定量した。
(2) ジュース(ピューレー)の一般成分は次のとおりであった。滴定酸度, 1.11~1.88%(1.11~1.91%),全糖, 2.61~4.71%(2.70~6.19%),還元糖, 2.46~4.59%(2.61~6.03),灰分, 0.163~0.281%(0.188~0.281%),エーテル抽出物, 0.347~0.765(0.317~0.726%),全窒素, 0.045~0.106%(0.055~0.147%),アミノ態窒素, 0.012~0.027% (0.011~0.027%)であった。
(3) ピューレー中のペクチン含量は0.054~0.375%で不溶性固形物量と高い相関を示した。ジュース中の糖はグルコースとフラクトースのみが認められ,その比は1.02~1.91でグルコースの方が多かった。有機酸はそのほとんどがリンゴ酸で,少量のキナ酸が含有されていた。またジュース中の無機成分はK(695.3~1157.8ppm)が最も多く,つぎにMg(38.7~66.6ppm)とCa(24~44.2ppm)でFe, Cu, Mnは微量であった。
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