ユズ,ナオシチ,ムカクユ,オオユ,ベニユ,ユコウ,スダチ,ダイダイ,スミカン,キヨオカダイダイ,トコス,ウジュキツ,タチバナの13種類の酸用カンキツ及びウンシュウについて有機酸,糖,ペクチン,アスコルビン酸の分析を行った。
(1) 搾汁率はトコス,ムカクユ,ユコウで30%以上あり,一方,ユズ,スミカン,ウジュキツでは20%前後と低かった。
(2) 有機酸分析の結果,9~15個のピークが検出された。主要な酸であるクエン酸とリンゴ酸を始め,乳酸,酢酸,ギ酸,ピルビン酸,フマール酸,t-アコニット酸の存在が認められた。クエン酸とリンゴ酸を合せた濃度はほとんど酸用カンキツで4~6%に達した。
(3) 糖酸比の逆数は酸用カンキツの特徴を明瞭にし,ウンシュウ1.0に対して,ムカクユ,ユズ,スダチ,オオユが20以上,キヨオカダイダイ,ダイダイ,ユコウ,ナオシチ,トコス,スミカンが10~20であった。
(4) アスコルビン酸含量は,酸用カンキツでは40mg%以上のものが多く,とくにオオユ,キヨオカダイダイ,トコスで高かった。
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