(1) 装置に日立034形液体クロマトグラフ,充充填剤に日立アニオン交換樹脂2630,試料に市販標品の核酸関連物質を用い,段階溶出法にてアニオン交換クロマトグラフィーを行った。
方法1. 第1溶離液の0.05M塩化アンモニウム-アンモニァ(pH 5.6)によりヌクレオシド類,核酸塩基類を溶出させ,第2溶離液の0.3M塩化アンモニウム-アンモニア(pH 9.7)によって5'-CMP, 5'-UMP, 2'-CMP,3'-CMP, 5'-GMP, 5'-IMP, 2'-AMP, 2'-GMP, 3'-AMP, 3'-GMPを分別することができた。
方法2. 第1溶離液の0.1M酢酸アンモニウム-酢酸(pH 4.6)によりヌクレオシド類,核酸塩基類を溶出させ,第2溶離液の0.3M塩化アンモニウムーアンモニア(pH 10.3)によって5'-AMP, 2'-UMP, 3'-UMPを,さらに方法1でも分別可能な5'-CMP, 5'-IMP, 3'-AMP,2'-GMP, 3'-GMPも分別することができた。
方法3.第1溶離液の0.2M酢酸アンモニウム-酢酸(pH 4.6)によりヌクレオシド類,核酸塩基類を溶出させ,第2溶離液の0.3M酢酸アンモニウム-アンモニア(pH 9.5)によって2'-GMP, 3'-AMP, ADP, 3'-GMPを,第3溶離液の0.6M塩化アンモニウム(pH 5.2)によってATPを分別することができた。
(2) レタス,白菜,キャベツなどの煮沸水による抽出物について,アニオン交換クロマトグラフィーを行い,これら葉菜類の5'-CMP, 5'-UMP, 5'AMP, 5'-GMP,ADP, ATPをそれぞれ定量することができた。なお,これらの葉菜類には5'-IMPは検出されなかった。
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