日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
32 巻 , 10 号
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  • 佐竹 一郎, 牧野 志雄, 佳山 良正, 古賀 正三
    1985 年 32 巻 10 号 p. 705-709
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    搾汁した白クローバージュスをpH 5.0に調節し,得られた上澄の褐色ジュースから種々のpH (2.0, 4.0, 7.8)及び温度(4℃, 80℃)で白色LPCを調製した。pH 4.0の水溶液で洗浄して得られた白色LPCはほぼ同じ化学組成を示したが蛋白質の収量及び機能特性は調製法によって著しい影響を受けた。低温酸沈殿法で得た白色LPCは良い機能特性を示したが,この方法では褐色ジュース中の蛋白質の約60%しか回収できなかった。熱沈殿法と酸性水溶液での洗浄を組合せることにより蛋白質は増大したが,酸沈殿法によって得たものより嵩密度,水分吸収力,油吸収力は増加し,溶解性は減少した。おそらく熱処理は白色LPCの分子間架橋構造を増大し,その結果大きな空洞体積を持った不溶性の固いLPCとなることが示唆された。
  • 桑原 祐二, 大塚 暢幸, 真部 正敏
    1985 年 32 巻 10 号 p. 710-717
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    キュウリピクルスに無機成分を加え,果肉のテクスチャーやペクチンへの影響について検討した。
    (1) カルシウム単用区ではカルシウム添加量に伴って果肉硬度は増大した。カルシウム-カリウム,カルシウム-マグネシウム併用区はカルシウム単用区に比べて硬度が増大することはなかった。カルシウム-アルミニウム併用区では,無機成分を加えないキュウリピクルスと同じ硬度を示し,アルミニウムはカルシウム添加の効果を抑制した。
    (2) AIS中のカルシウム量は,カルシウム単用区では添加量の増加に伴って増加した。また,カルシウム-カリウム,カルシウム-マグネシウム併用区では,カルシウム単用区と同じカルシウム添加量であれば,ほぼ同じ含量を示した。しかし,カルシウム-アルミニウム併用区では他の区に比べて低い値を示した。
    (3) AIS中のペクチンは,WSPとHSPはいずれの区においても非常に少なかった。しかし,PSPはいずれの区も高い値を示し,特にカルシウム-アルミニウム併用区では顕著であった。SSPはPSPに比べてカルシウム-アルミニウム併用区ではかなり低い値を示したが,その他の区では高い値を示した。
  • 凍結乾燥食品の保存に関する研究(第1報)
    上原 康忠, 日吉 明, 高野 克己, 鴨居 郁三, 小原 哲二郎
    1985 年 32 巻 10 号 p. 718-724
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    凍結乾燥豚肉は多孔質であるため含有される脂質が急速に酸敗するが,これを100℃で湿熱処理を行ったところ,抗酸化性が発現し,特に60分処理では約75日間脂質の酸敗が起らなかった。この原因について,含有されている水の挙動に主眼をおいて検討し,次の結果を得た。
    (1) 酸素の吸収性は湿熱処理15, 30, 60分の順に低下し,90分では逆に無処理と同程度に上昇した。
    (2) 水分は湿熱処理時間が長くなるにしたがって増加し,90分以降は約5%で平衡状態になった。Awの変動傾向も水分のそれとほぼ同様であった。
    (3) 湿熱処理を行った試料の水分収着等温線では無処理よりも水の収着性が低下した。また,各湿熱処理試料間においても等温線に処理時間の差がうかがえた。単分子層水分量及び表面積は湿熱処理時間が長くなるにしたがってそれぞれ低下,縮減したが90分処理では逆に増大した。脂質が最も安定であった60分処理は表面積が最小で,単分子層水分量は2.75%であったが,水分は4.20%とかなり多かった。
    (4) 不凍水分量も湿熱処理時間が長くなるにしたがって増加し,その一部は脱水が困難な状態になっていることが推察された。
    以上の結果から,湿熱処理によって生ずる抗酸化性は含有する水の量と存在状態及び表面積等に関係があり,60分の処理試料は脂質の安定にとって最も効果的な条件になっていることがわかった。
  • 中條 均紀, 石津 弥生
    1985 年 32 巻 10 号 p. 725-730
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    フラットサワー型変敗を起こしたコーンスープ,コンビーフ,牛肉すぎ焼,および療養用流動食の缶詰からB. coagulans類似菌が分離された。これらの中には65℃で生育するものもあった。分離した4菌株のうち3菌株の胞子は,異常に耐熱性が強く,0.01Mリン酸緩衝液(pH 7.0)中では,121℃におけるD値が1.4~1.6分,z値が7.2~7.8℃であった。これらの胞子は分離源となった食品中においてもほぼ同一の強い耐熱性を示した。
  • 酢酸菌の発酵促進物質に関する研究(第11報)
    南場 毅, 加藤 煕
    1985 年 32 巻 10 号 p. 731-737
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    みりん中の酢酸発酵促進物質の分画を行ない,さらにみりん,無塩豆みそなどを用いた食酢を試醸し,その性状を検討した。
    (1) みりん,塩みりんは1%以上の添加で基本培地に比べ酸生成の促進と酸度の増大が認められた。その有効成分は菌株により異なり,Acetobacter pasteurianus No. 2では中性区分,Acetobacter aceti IFO 3281では酸性区分に強い促進効果が認められ,中性区分の効果はグリセリンとグルコース,酸性区分の効果は有機酸により発現すると考えられた。
    (2) みりん,酒粕,無塩豆みそを原料として食酢を試醸した結果,発酵は順調に進み,みりん区はアミノ酸含量は低いが,味において良好な品質評価を受け,無塩豆みそ区はグルタミン酸,クエン酸の多い食酢となった。さらに,みりんと無塩豆みそを併用することにより,酒粕区に劣らぬ品質評価を受けた食酢を製造できた。
  • 差スペクトルに基礎を置く分光測光法によるアスコルビン酸の定量(第7報)
    東野 哲三, 藤田 修二, 川崎 宏隆
    1985 年 32 巻 10 号 p. 738-745
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    温州ミカンの幼果皮より0.1Mリン酸緩衝液の処理により不溶性固形物(PIS)を調製した。このPISに含まれるアスコルビン酸酸化酵素(AAO)の性質を明らかにするために,そのMcILVAINE緩衝液による酵素の可溶化を試みた。同緩衝液によるPISの抽出液にはAAO活性が検出され,同時にペクチンの溶出がみられた。また抽出処理後の沈澱物にもAAO活性が認められた。そこで,PISをMcILVAINE緩衝液の処理により可溶性酵素と不溶性酵素の画分に分画し,不溶性酵素については差スペクトル法を応用する不溶性AAO活性の測定法を設定し,いずれも酵素の性質を調査した。
    その結果,可溶性酵素はpH 5.5付近に最適値を示すなど既報2)のミカン幼果の部分精製AAOと性質が一致した。一方,不溶性酵素は最適pHが6.5と高く,加熱に対してもやや安定であるなどオレンジやミカンのPIS1)4)の不溶性AAOと類似する性質がみられた。ついで温州ミカンの果実発育過程における可溶性AAOおよび不溶性AAOの活性変動を差スペクトル法により追跡した。両酵素とも果実発育の初期(6月下旬)には高いAAO活性を示したが,その後8月上旬まで減少し,それ以降も成熟に至るまで低レベルながら活性が認められた。さらにミカン幼果から不溶性酵素の粉末標品を調製し,その応用面として同標品を用いる差スペクトル法によるAsAの分析を試みた。
  • 山下 博, 広野 辰彦
    1985 年 32 巻 10 号 p. 746-753
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    パパインに起因するビールの噴き現象を防止するために酸性プロテアーゼ製剤をビールに添加したところ,沈殿物の形成が認められたことから,この生成原因を検討した。
    (1) ビール中の沈殿前駆物質は主にβ-グルカン(β-(1→3):(1→4)=1:2.3)であることを認めた。また大麦穀皮に存在するアラビノキシラン(アラビノース:キシロース=1:1.4:1.7)も前駆物質であることがわかった。
    (2) 沈殿生成因子として,β-グルカナービが確認さたれ。一方アラビノキシランに作用する因子としてアラビノフラノシダーゼが明らかとなった。
    (3) 沈殿物は,β-(1→3):(1→4)=1:4.0の結合割合を持つβ-グルカンであることが明らかとなった。またアラビノキシランは,アラビノース側鎖が切断されて沈殿化したものと推定した。
  • 納豆に関する研究(第3報)
    菅野 彰重, 高松 晴樹, 土橋 昇, 渡辺 智子, 高居 百合子
    1985 年 32 巻 10 号 p. 754-758
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    納豆及びヒキワリ納豆の製造及び保存中におけるトコフェロール含有量の変化について検討した。油脂をクロロホルム・メタノール混液(2:1)にて試料から抽出し,油脂中のTocを螢光検出器を用いた高速液体クロマトグラフにて分析した。
    浸漬及び蒸煮工程によって豆中のトコフェロール含有量は増加し,特に蒸煮によって約30%増加した。この増加は,水溶性成分の一部が豆から浸漬水や蒸煮液中に漏出するために生しるために現れると推察された。発酵及び保存中にはトコフェロール含有量はほとんど変化しなかった。しかし,25℃で7日間保存したヒキワリ納豆では,品質の劣化と共に95%のα-Tocが分解した。
    市販納豆及びヒキワリ納豆12点について検討した。トコフェロール含有量の平均値を以下に示した。αーToc:1.3, β:0.2, γ:9.2, δ:3.7,総Toc:14.3mg/100g,湿重値。
  • イオン交換樹脂によるカンキツ果汁の品質改善と果皮利用に関する研究(第5報)
    前田 久夫, 高橋 保男, 三宅 正起, 伊福 靖
    1985 年 32 巻 10 号 p. 759-764
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    搾汁直後の温州ミカン果汁中のヘスペリジンを合成吸着剤で吸着除去した果汁の品質について調べ,次の結果を得た。
    (1) ヘスペリジン含量75mg区のびん詰製品は製造直後からヘスペリジンが急速に不溶化し,50mg区,25mg区を含め可溶性ヘスペリジンが10mg以下でほぼ平衡となった。
    (2) びん詰製品上澄部のパルプは,不溶化したヘスペリジンと結合して沈降し,0.2%程度でほぼ平衡となった。
    (3) 25mg区,50mg区の製品は,びん壁にフロックが付着したが,75mg区はフロックが急速に沈降した。除去区はフロックの形成が全く認められなかった。
    (4) 製品上澄部のパルプの粒度分布は,時間の経過と共に2μ以下に片寄ったが,除去区は1~10μの広い範囲に分散した。
    (5) 製品上澄部の果汁成分は,20℃, 20日間の貯蔵で対照区に比べ除去区のパルプ含量が約5倍,カロチノイドが約2.5倍,濁度が約4倍も高い値を示し,精油が製造直後の65%も保持された。
  • 新調味料の香気に関する研究(第1報)
    久保田 紀久枝, 高崎 禎子, 小林 彰夫, 赤塚 慎一郎
    1985 年 32 巻 10 号 p. 765-768
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    オキアミの加水分解により調製された粉末新調味料であるアミスターの香気について分析し,その原液である水解物の香気と比較した。アミスターは,原液に比ベクロル化合物が減少し,特有香気に寄与する種々の化合物が増加した。その中で,特にアミノカルボニル反応やアルドール型縮合反応により二次的に生成される化合物が,アミスターに好ましい影響を与えていると思われた。
  • 古賀 民穂, 南部 庸子
    1985 年 32 巻 10 号 p. 769-773
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    ビスケット・クッキー9種,クラッカー・スナック菓子13類,パイ・ケーキ4種,チョコレート5種および米菓子3種のToc同族体・PUFA量およびPOV値を分析した。
    ビスケット・クッキーは穀類胚芽添加やビタミンE強化製品も多くα-Toc 0.75~6.79(x:2.09)mg%,総Toc 0.07~18.24(x:4.76)mg%, PUFAの平均含量は2.41g%でα-TocのPUFAに対する割合は平均して0.85であった。
    クラッカー・スナック菓子のToc同族体量は「揚げ菓子」「オイル掛」か「焼き菓子」であるかで,又穀類胚芽添加やビタミンE強化などの製造法により著しい差がみられ,α-Toc 0.30~25.55(x:5.03)mg%,総Toc 0.94~45.02(x:8.59)mg%でPUFAは平均して8.06g%となりα-Toc/PUFA比は平均して0.60であった。
    パイ・ケーキはα-体2.11~2.90(x:2.61)mg%,総Toc 4.53~6.86(x:5.95)mg%でPUFAは平均して4.83g%でα-Toc/PUFA比は0.63となった。パイ・ケーキにも抗酸化剤としてα-Tocの添加が伺えた。
    チョコレートのα-体量は0.33~0.55(x:0.43)mg%で,総Tocは3.33~4.11(x:3.33)mg%であった。PUFAの割合は6.4%と少くないが脂肪量が多いのでPUFA量は2.34g%となり,α-Toc/PUFAは平均して0.21となった。
    米菓子は分析例が少ないがα-Toc 0.33~10.0(x:4.83)mg%,総Toc 0.53~12.38(x:7.77)mg%,PUFAは0.81~8.47(x:5.80)g%でα-Toc/PUFAは0.71であった。
    どの菓子類もPOV値は制限値よりも低い値であった。洋干菓子中の高油脂含量菓子類は抗酸化剤として天然Tocやdl-α-Tocの使用がなされていることが明らかであり,又穀類胚芽添加やビタミンE強化菓子類の製造販売も多くみられ,α-Toc供給食品のひとつといえそうである。
  • ケチャップとタウチョ
    ユドアミジョヨ R.ムルヨノ, 松山 晃
    1985 年 32 巻 10 号 p. 774-785
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
  • 田島 真
    1985 年 32 巻 10 号 p. 786
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1985 年 32 巻 10 号 p. A82-A87
    発行日: 1985/10/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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