日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
39 巻, 11 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
  • 醤油の加工技術に関する研究(第1報)
    大富 あき子, 北倉 芳久, 染谷 清一, 橋本 彦尭
    1992 年 39 巻 11 号 p. 953-959
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    かえしのねかしに有用な微生物が関与しない場合の,“ねかし”操作が品質に与える影響を調べ,以下の結果を得た.
    かえしをねかした場合,かえしが大気に接触する開放系には,品質の改善及び嗜好性の改善が認められ,密封したかえしには品質の改善が認められなかった.微生物の菌数は,どちらのかえしにも同じように酵母の若干の増殖が見られ,その他の菌には経時変化は見られなかった.窒素雰囲気下でもかえしの熟成効果は認められたので,空気による酸化褐変はかえしの熟成による品質改善に影響してはいなかった.開放系でのねかしに伴いアルコール分の蒸発,特に比較的高蒸気圧な成分が減少していることが認められた.しかし高蒸気圧の1成分であるエタノールの減少は官能評価に影響は与えていなかった.以上より,かえしのねかしに有用な微生物の関与しない場合の熟成と思われる品質の改善は,エタノールや水と同時に蒸発するような高蒸気圧成分の揮発による現象ではないかと推定できた.
  • 蒸熱処理したパパイア果実の追熟生理に関する研究(第2報)
    鈴木 和雄, 山岸 宏造, 金子 輝美, 西村 昌子, 吉川 優子, 辻尾 美和, 高野 三郎, 浅野 勉, 長谷川 忠男
    1992 年 39 巻 11 号 p. 960-965
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    Papaya was wrapped with a polyethylene film and artificially damaged by vapor heat treatment before use. As a result, the vole of polygalacturonase (E.C. 3.2.1.15) (PG), softening enzyme, in the damage of papaya during vapor-heating was observed. Three electrophoretically different PG isozymes, namely PG-1, PG-2 and PG-3 were found. PG-2 and PG-3 were notably involved in the softening of papaya. The molecular weights of polyuronide changed by decomposition or dissolving by enzymes such as PG, etc. In consequence, the molecular weight of polyuronide decreased from 990000 to 100000 in both the normal fruits and the non-defective parts of damaged fruits. It proved a normal progress of ripening was occured in proportion to growth of fruits. However, no decrease of molecular weights was observed in the defective part of the damaged fruits. This fact led to an assumption that non-ripening of fruits may attribute to incomplete degradation of polymeric galacturonic acids.
  • 和辻 敏子, 茶珍 和雄, 宮崎 正則
    1992 年 39 巻 11 号 p. 966-971
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    キウイフルーツの生育中における可溶性タンパク質およびプロテアーゼ活性の変化にっいて,電気泳動法とゲル濾過法により検討した結果,次のことが認められた.
    (1) 生育中の酵素活性,可溶性タンパク質量,アセトン粉末収量は3品種共に開花後16週までは増加した.又酵素活性とアセトン粉末収量との間に3品種共に高い正の相関がみられた.
    (2) ヘイワード,アボット,ブルーノの品種における果実の生育過程の可溶性タンパク質の電気泳動パターンは開花後4週~12週のものには分子量6万以上のものが少なく16週から増加の傾向がみられた.品種間においてブルーノ種がややことなったパターンを示し,果実の発育中分子量3万以下および3万付近のバンドがブルーノ種では認められたが, 21週後における他の品種では減少の傾向がみられた.
    (3) 開化後12週および24週の粗酵素調製物のゲル濾過パターンには大差がなく,分子量12400(チトクロームC画分)付近に最も高いプロテアーゼ活性が認められた.
    (4) 分離ゲル上のプロテアーゼ活性を調べると,分子量13000付近に最も高い活性がみられた.
    (5)チレン処理は果実の追熟を促進し,それに伴って果実のプロテアーゼ活性の低下が若干見られた.
  • 凍結による濃縮の反応促進効果
    村田 敏, 山崎 信行, 田中 史彦
    1992 年 39 巻 11 号 p. 972-975
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    凍結下で化学反応が促進されることは,不思議に思われるので極めて大きな関心を持たれてきた.ここでは,このような反応促進効果の機構に理論的説明を与える方程式を導いた.この方程式は, HEISSの式によって,Arrheniusの反応速度式に溶液の凍結による濃縮効果を加味したものである.
    計算には,希酸中におけるN-acetyl-N’-formyl-Lkynurenineamide (YAMASAKI et al., J. biochem., 80, 1287 (1976))の脱ホルミル化反応で得られたデータが用いられ,その一次反応速度定数の計算値は種々の温度における実験値ときわめてよく一致することが明かとなった.凍結酸溶液中のN’-formylkynurenineの脱ホルミル化反応の促進は氷結晶中の液部における反応物質の濃縮によるものと言うことが出来る.
  • 坂上 ハツ子, 林 和子, 草間 正義, 石津 嘉昭
    1992 年 39 巻 11 号 p. 976-983
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    アフガニスタン産甘草根を熱水抽出して製造した甘草エキスならびにそのエキスを加熱処理した場合の香気成分量の変化について検討し,下記の結果を得た.
    (1) 甘草エキスの収率(溶質回収率)は, 31.1%,糖度は62.2Brixであった.
    (2) 甘草エキスの揮発性成分として73成分を同定した.
    初めて検出した成分は,炭化水素1,アルデヒド類2,フラン類3,フェノール及びフェノール性工-テル類1,ケトン類3,ピロール類2,ピリジン及びその誘導体3,脂肪酸類3の18成分であった.
    (3) 甘草エキスの加熱処理では,糖度62.2Brixの甘草エキスを110℃, 30分処理したものは芳醇な焦甘臭,甘味を昨し,最も良好であった.加熱処理試料の揮発性成分中ピラジン類は顕著に増加し,フェノール及びフェノール性工一テル類は減少した.
  • 篠川 道子, 安井 明美
    1992 年 39 巻 11 号 p. 984-993
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    小麦小ぶすま中の無機成分(Fe, Zn, Cu, Mn, Na,K, Mg, Ca, P)の全含有量を測定し,さらにその中の食物繊維と無機成分の関係を調べた.
    食物繊維は, PROSKY変法により非水溶性食物繊維(IDF)および水溶性食物繊維(SDF)に分けてその含有量を測定し,さらにその無機成分の含有量を測定した.Ca, Pは誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法,その他の無機成分は原子吸光分析法を用いた.
    また, SDFと無機成分の関係をより正確に検討するために, IDF〓液をゲル濾過のカラムを用いて分画し,各分画液について糖,タンパク質(その分解物も含む)および無機成分を測定した.糖はフェノール硫酸法により測定し,タンパク質は254nmの吸光度を測定した.
    結果は次の通りである.
    (1) 小麦小ぶすま中の無機成分の含有量(乾重量あたり)は, Fe: 82μg/g, Zn: 71μg/g, Cu: 6.7μg/g,Mn: 83μg/g, Na: 23μg/g, K: 5.78mg/g, Mg:1.06mg/g, Ca: 0.45mg/g, P: 5.57mg/gであった.
    (2) 小麦小ぶすま中のIDFは15~16%, SDFは4.8~6.5%であった.
    (3) IDF中のFe, Zn, Cuの含有量は元の小麦小ぶすま中の含有量のそれぞれ54~73%, 27~28%, 21~25%を占め, IDF中のこれらの成分は可溶化されないため人体へ吸収されないと考えられる.
    (4) ゲル濾過によるIDF〓液の分画の結果,糖の大部分が単糖であることがわかった. PROSKY変法による酵素処理を行わない小麦小ぶすま抽出液についても同様の分画を行ったが,単糖以外にオリゴ糖,多糖がかなり存在し, IDF〓液中の糖は酵素処理による分解物が多く含まれることがわかった.タンパク質についても同様の結果が得られた.また, IDF〓液の各分画液について無機成分を測定した結果,無機成分の溶出位置はSDFの多糖の溶出位置とは異なり,無機成分はSDFにはほとんど吸着されていないと考えられた.
  • 安田 俊隆, 正木 和好, 柏木 隆史
    1992 年 39 巻 11 号 p. 994-1000
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    ダッタンそばに含まれるルチンの分解酵素について,普通そばと比較しながら検討を行った.
    (1) ダッタンそば粉および普通そば粉のルチン含量は,HPLC分析により,それぞれ1470mg/100g, 14.2mg/10Ogであった.ダッタンそば粉に加水することにより,その大部分のルチンが急速にケルセチンに分解されたが,普通そば粉では殆どルチンの分解はみられなかった.
    (2) ダッタンそば粉おおび普通そば粉の抽出液について,ルチン分解活性を比較したところ,普通そばがタンパク1mg当たり0.09Uであったのに対し,ダッタンそばはタンパク1mg当たり61Uと約680倍も強い活性を示した.
    (3) ダッタンそば粉および普通そば粉の抽出液について,ルチンに構造の類似したケルシトリン,ナリンギンに対する分解活性およびβ-グルコシダーゼ活性, α-ラムノシダーゼ活性を測定したところ,ケルシトリン,ナリンギンには分解活性を示さず,またβ-グルコシダーゼ活性, α-ラムノシダーゼも非常に弱かった.
    (4) ダッタンそばのルチン分解酵素について,熱,pH,タンパク変性剤の影響をみたところ. 70℃以上,pH3以下, pH7以上で急速にルチン分解活性を失い,タンパク変性剤によっても活性の低下がみられた.
  • 釘宮 正往
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1001-1006
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    酸・アルカリ処理によって大豆の子葉組織を崩壊するのに適した条件を検討した.その結果,大豆約1gに0.2M塩酸10mlを加え, 35℃で24時間浸漬し(上澄液のpHは約1.5),水洗後, 0.1M水酸化ナトリウム溶液10mlを加え,室温で2時間撹拌する(上澄液のpHは約12.5)にとによって,子葉組織が完全に崩壊した.得られた大部分の細胞は細胞の形態を保っていた.品種や産地の異なる5種の大豆の組織はこの最適条件で完全に崩壊し,その時得られた細胞の収量は30~39%であった.組織崩壊によって得られた細胞の収量は,アルカリ処理時のpHが低くなるのに伴って,組織が完全に崩壊するのに必要な撹拌時間は長くなるものの,増加することが分かった.アルカリ処理条件として便宜的に,0.2M炭酸緩衝液(pH11,0)を用いて組織を崩壊した場合の細胞収量は47%であった.酸・アルカリ処理による組織崩壊には,酸及びアルカリのいずれの処理でもかなりの量の成分が流出することが分かった.
  • 大羽 和子, 丹羽 栄二
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1007-1010
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    魚肉冷蔵中のATP関連物質の分解に対する塩類の影響を明らかにするために,スケトウダラ無塩冷凍すり身とマイワシ無晒し精肉から作った塩すり身に対する各種塩類の添加効果を調べた.冷蔵前のスケトウダラ冷凍すり身にはATP, ADP, AMP, IMPがほぼ同量ずつ残存していたが(0.3~0.4μmo1/g),マイワシには11.2μmol/gのヌクレオチドが含まれ,その86%をIMPが占めていた.しかし,これらは4℃の冷蔵中に減少し,それにつれてHxRやHxが増加した. NaCl, KCl,CaCl 2, MgCl 2の添加によってIMPの分解が抑制されたが,特にスケトウダラ冷凍すり身ではIMPからHxRへの分解が,マイワシではこれに加えてHxRからHxへの分解が抑制された.
  • 醤油の加工技術に関する研究(第2報)
    大富 あき子, 北倉 芳久, 染谷 清一, 橋本 彦尭
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1011-1015
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    かえしをねかす際の,かえし中に成育可能な菌の種類,さらに生育する菌がかえしの品質に与える影響を調べた.
    Pediococcus halophilus (醤油乳酸菌)とAspergillus oryzaeは死滅の傾向にあり, Lactobacillusspp.(耐塩性,グルタミン酸資化性乳酸菌)とBacillus subtilisは菌数に変化はなかった. Zygosaccharomyces rosxii (film-forming,産膜性酵母)とZ. rosxii (醤油酵母)はかなり増殖し,共に糖分を減少させ,アルコール分を増加させていたが, Z. rouxiiは官能的な品質に変化は与えず, Z. rouxii (film-forming)は官能的な品質を変化させたが,だしの風味を弱め,好まれない傾向にあり,悪い影響を与えていた.そこでかえしを開放系で長期間ねかす場合,汚染菌には充分注意を払う必要があることがわかった.
  • 木村 幸子, 江藤 正義
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1016-1022
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    濾紙電気泳動法による核酸関連物質の分離定量法を検討した.
    (1) 規格の異なる4種のToyo濾紙No.51 A,No.51 B, No.53およびNo.526濾紙を用いた.緩衝液としては, 0.1Mホウ酸-0.05Mトリエチルアミン(pH 9.5)および0.1M重炭酸トリエチルアンモニウム(pH 7.5)緩衝液を用いた. Rm値測定用には,0.035 Mギ酸-ギ酸アンモニウム(pH 3.5)緩衝液も用いた.試料は,各5種の5′-リボヌクレオチドおよびリボヌクレオシドを用いた.
    (2) 濾紙由来の紫外線吸収性不純物に対する補正法を検討した.各濾紙の抽出物の紫外線吸収スペクトルを測定し,波長320nm(本研究で用いた核酸関連物質が吸収をもたない波長)での吸光度に対する各波長での吸光度の比を求め,これを定量のための補正係数とした,
    (3) 濾紙電気泳動による分離後の各ヌクレオシドならびにヌクレオチドの抽出液の極大波長における吸光度から,同抽出液の波長320nmにおける吸光度に補正係数をかけた値(各極大波長における濾紙の吸光度)を引いて真の吸光度を求める方法は定量において正確であることを確認した.
    (4) 分離後の試料の回収率は, 92%以上であった.
    (5) 混合試料の分離回収後の各成分の成分比(%)は,試料原液における成分比と一致し,その誤差は1%以内であった.
  • 菊池 俊彦, 石渡 尚子
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1023-1029
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    Alt. alternateを小麦ふすま培地に培養し, β-ガラクトシダーゼ粗酵素液を抽出した.硫酸アンモニウム塩析の後, Sephacryl S-200, DEAE-TOYOPEARL 650MおよびHydroxyapatiteカラムクロマトグラフィーを順次用いて精製を行った.その結果,比活性で174倍に精製され,回収率は23.6%であった.この段階で酵素は活性染色では単一のバンドを示したが,単一タンパク質を得るまでには至らなかった.この部分精製酵素の分子量は125000,最適反応pHはONPGを基質とした場合4.0~4.5,ラクトースを基質とした場合5.0~5.5で, pH 4.0~8.5の範囲内で安定であった.最適反応温度は両基質に対しても60℃であり, pH 4.5・1時間保持においては, 55℃まで安定であった. Km値はONPGに対して1.56mM,ラクトースに対して13.9mMであった.また,本酵素は,金属イオンを始め各阻害剤の影響をほとんど受けなかった.
  • 井村 直人, 松田 脩
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1030-1037
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    インスタントコーヒーの製造において,焙煎コーヒーの水蒸気蒸留物を添加するとコーヒー濃縮液の濃度が低下し,乾燥時に香気成分の保持率の低下を引き起こす.また水蒸気によって回収されるロバスタ種コーヒーの香りは必ずしも消費者に好まれない.これらの問題点を解決するために,水蒸気により回収した香気成分の蒸留と,水蒸気蒸留物はアラビカ種コーヒーのみから回収する「パーシャルスチーミング」を検討した.蒸留により香気成分の組成と酸の量は変化し,雑味を伴う香りと酸味が減少した.また「パーシャルスチーミング」によってアラビカ種コーヒーの特徴を再現できた.消費者テストの結果に基づく因子分折において,蒸留,「パーシャルスチーミング」共にインスタントコーヒーの嗜好性を改善させることがあきらかとなった.
  • フロレンス ドルウセ M, ガルシャ バーヒリオ V, 小島 峰雄, 柳田 藤治, 長谷川 忠男
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1038-1044
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    リナマラーゼは,アマの種皮,マメ科の果実に含まれ青酸配糖体の一種,リナマリンを加水分解してグルコース,アセトン,シァン化水素を生成する酵素である.A. oryzae SAlにより生成されるリナマラーゼを,硫安区分,セファデックスG-25, DEAE-セルロースとウルトラゲルAcA 44 により, 193倍まで精製した.この酵素は,基質リナマリンとρ-ニトロフェニールβ-ガラクトサイドで,それぞれ2.12mMと0.53mMのKm値を示した.分子量はウルトラAcA 44で, 10万ダルトンであった.この酵素は, pH5.5で最適pHを有し, 40~50℃, 50分で安定であった. 0.1mMのKiで,グルコノ-δ-ラクトンにより完全阻害された.等電点電気泳動では8.85, 7.30, 6.55のpl値を示す3つの活性フォームを示した.
  • 金庭 正樹, 古川 羊介, 国本 正彦
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1045-1049
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
    Aspergillus属糸状菌9種の生産する脂質の脂肪酸組成をキャピラリーカラムガスクロマトグラフィーによって明らかにした.いづれかの試料で全脂肪酸中1%以上を示した主要脂肪酸は, 15: 0, 16: 0, 17: 0,18: 0, 18: 1 (n-9), 18: 2 (n-6), 18: 3 (n-3),24: 0であった.特に18: 1(n-9)と18: 2(n-6)の含有率が高く,この2種の脂肪酸の合計は,全脂肪酸中の64~80%を占めていた. Aspergillus属糸状菌の生産する脂質の脂肪酸組成は,食用として一般に用いられている大豆,落花生,綿花などの種子油のそれに類似していた.
  • 馬場 透
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1050-1055
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
  • 山本(前田) 真理
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1056-1059
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
  • 押田 一夫
    1992 年 39 巻 11 号 p. 1058-1060
    発行日: 1992/11/15
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
  • 1992 年 39 巻 11 号 p. N84
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
feedback
Top