日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
9 巻, 1 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 澱粉の比色定量と茎桿・搾汁・浸出汁・種子の成分について
    竹花 秀太郎, 小倉 長雄
    1962 年 9 巻 1 号 p. 1-3
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 澱粉の定量をHClO4の濃度が7Nになるようにして抽出し,約10分後に蒸溜水で98ccとし,5% KIおよびN/100 KIO3の1ccを加えて発色させて3時間後にフイルター8 (610mμ)で比色すると,1~8mgの間で直線関係が得られたので,これを澱粉の定量に使用した。
    (2) 芦粟搾汁中の澱粉量は0.1~0.15%であり,約50~75%が出ているようであり,遠心分離などによって除去できる。
    (3) 浸出法は灰分・酸・たんぱくなどの製糖時の阻害物質を少なくするが,還元糖は増加する。しかし,糖の回収には有利である。
    (4) 茎桿にはしょ糖の外繊維とpentoseが多く,また種子は澱粉,たんぱくが多く,繊維が少なく飼料としての価値がある。
  • 山田 耕二
    1962 年 9 巻 1 号 p. 4-8
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) tapered screw typeのextracterを使ってトマトジュースを製造する場合の,製造条件と製品の品質について検討した。
    (2) screwの廻転数を速くすると,歩留りが下り,製品はパルプ粒子の粒度が大きくなるために粘度が高くなる。色調は赤味を増すが暗色となる。
    (3) 網目の大きさは,メッシュの大きい方が歩留りもいくらか多くなる。製品については,メッシュの大きい方がパルプ粒子がやや大で,そのために粘度が高く,色調も良いが,製品のいわゆる「キメ」は,やはりメッシュの小さい方が細かく好評であった。
    そこで(2), (3)を考えあわせると,本搾汁機の場合,0.35mm, 350rpmあたりが適当な製造条件ではないかと考えられた。
    (4) 調節板で歩留りを高くすると,製品の品質としては70~80%のところでもっとも粘度が高く,90にすると,かえって粘度が落ちる。官能的には50%と90%との差は認められるが,その他の間ではほとんど差が認められない。
  • 三好 英晃, 大西 利男
    1962 年 9 巻 1 号 p. 8-13
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 深町 千晴, 阿部 和可, 渡辺 篤二
    1962 年 9 巻 1 号 p. 13-16
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    噴霧乾燥豆乳を原料とした袋入豆腐の製造について試験を行なった。
    (1) 噴霧乾燥豆乳だけで袋入豆腐を作ると,濃度の割合に堅さが低く,離水量,澄み水の多い,品質が劣った豆腐となる。
    (2) 噴霧乾燥豆乳を普通豆乳に混合して使用することはある程度可能で,混合豆乳の固形分中,乾燥豆乳によるもの40%以内を限界と考える。したがって固形分6%程度の豆乳に乾燥豆乳を加えて,固形分10%にする程度であれば,できた袋入豆腐の性状はそれほど悪くない。
    (3) 乾燥豆乳による袋入豆腐の品質が劣ることは,熱湯に対する溶解が不完全なことが一つの原因と考えられ,上記比率の混合豆乳の場合,重合リン酸塩を添加すると,保水効果の他に溶解促進作用によって豆腐の品質がかなり改善される。
    (4) 袋入豆腐製造の簡易化に重合リン酸塩を使うことは,上記比率混合豆乳であれば十分有効なことを認めた。
  • 深町 千晴, 阿部 和可, 渡辺 篤二
    1962 年 9 巻 1 号 p. 16-19
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    数種の豆腐用脱脂大豆について豆腐原料としての適性試験を行ない,その特性を調べた。
    (1) 試験した脱脂大豆の多くは,普通豆腐がつくり易く,またできた豆腐は保水性に富んでいる。
    (2) 丸大豆で作った豆腐に比較すると,色,味などが劣るので,使用に際してはこの点を考慮に入れる必要がある。
    (3) 豆乳全体を袋の中で凝固させる袋入豆腐の原料としては豆腐の味,色,堅さなどの点からみて好ましくない。
  • 深町 千晴, 渡辺 篤二
    1962 年 9 巻 1 号 p. 19-23
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    豆乳の凝固におよぼす各種添加物の影響を調べた。
    1) 微量の酸の存在は,硫酸カルシウムによる凝固物の収量,性状にいちじるしい影響を与える。
    2) クエン酸ナトリウム,重合リン酸塩を加えた豆乳は凝固が抑制される。このことは豆腐製造を容易にし,品質性状の改善に利用できる。
    3) 大豆によって豆腐製造に難易があるのは,大豆中のたんぱく質含量の問題だけでなく,酸度の高低,たんぱく質や塩類による緩衝作用の強弱に関係があると判断した。
  • 中林 敏郎
    1962 年 9 巻 1 号 p. 24-25
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    加熱による夏蜜柑の苦味増加の原因を,明らかにするために実験を行なった結果,(1) 果肉のナリンギンの40~70%が不溶型である。(2) 加熱により不溶型ナリンギンが可溶化することを,Davis法,紫外部吸収スペクトルおよびペーパークロマトグラフィーを用いて確かめ,苦味増強が溶解型ナリンギンの増大によることを明らかにした。(3) 果肉を60~65℃で8分間処理すれば,肉質をそこなうことなく全ナリンギンの90%を可溶化できることを確めた。
  • 製法を異にするパッション果汁とこれに対するソルビットの利用
    内藤 信隆, 金房 和己, 小山田 守
    1962 年 9 巻 1 号 p. 26-27
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    非常に純粋な意味の官能テストの形式は踏まなかったが,本試験の結果として,つぎのことがいえると思う。
    (1) 6ヵ月の貯蔵では4号白罐に貯蔵した場合,補糖でも無補糖でも,パッション果汁の外観,香味とも大差は生じない。1年貯蔵後には補糖と無補糖では外観にはほとんど差が生じないが,香味は補糖区の方が若干まさる。
    (2) 6ヵ月貯蔵後における圧搾法で得た果汁と,果肉混合果汁との差は,ともに貯蔵による品質低下はさほど認められない。しかし1ヵ年後では果肉混合果汁の方が香味の維持は良好である。
    (3) 6ヵ月貯蔵後におけるソルビット添加の効果はかなり明らかなようで,パッション果汁特有のいわゆるあくどさというか嫌味を和らげる効果が認められた。一方1ヵ年後では香味の維持に若干の効力が認められた。
    (4) 圧搾法の果汁と,果肉を含んだ果汁との性質の差はかなりいちじるしく,前者は色沢も薄く,ほとんど透明で,香味も少ないが,なごやかな万人向きのものとなり,後者は色沢,香味強烈で個性的である。この性質は6ヵ月後まで維持された。しかし1ヵ年後においては前者は補糖し,ソルビットを添加したもののほかは,香気がやや弱すぎる感じである。
    ソフトドリンクスに対するソルビトールの添加量は3%が適当であることは別の試験により確かめた。
  • 中林 敏郎
    1962 年 9 巻 1 号 p. 28-38
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 農林省東海近畿農業試験場園芸部
    1962 年 9 巻 1 号 p. 39-42
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1962 年 9 巻 1 号 p. 43-49
    発行日: 1962/02/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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