脳と発達
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11 巻 , 1 号
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  • 堀 映, 堀田 直樹, 飯塚 礼二
    1979 年 11 巻 1 号 p. 2-16
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    自験1例を含む,1850年代以後の,母体のCO中毒に起因するヒト胎芽・胎児障害の文献を瞥見した結果,胎生期障害の形態学的実態および新生児の予後について次のように要約できた.胎芽期(胎生5~7週)における母体の中毒は,四肢奇形(中枢神経系をおかさない)の児を生じうる.胎生5~6ヵ月では大脳皮質の細胞構築異常,胎生5~7ヵ月では視床基底核群の髄鞘構築異常を生じうる.胎生末期の障害では多発のう胞脳症が多い.臨床的には,母体中毒の重篤さは必ずしも新生児の予後に影響していない.しかし妊娠早期の母体中毒の際,妊娠が末期まで保たれれぽ新生児の生存期間は比較的長く,妊娠末期の中毒では,早産が新生児に有利であるといえる.
  • 高松 徳光, 飯沼 一宇
    1979 年 11 巻 1 号 p. 17-24
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    てんかん発作国際分類による「脳波上焦点性発作波を呈する部分発作」に対するDiphenylhydantoin(以下DPH)の効果につき検討し,Phenobarbital(以下PB)併用者に対してはその効果も検討した.臨床発作型はほとんどが運動発作で,一部感覚発作を主症状とした例もあった.症例は30例で,いずれもDPHを服用し,かつ血中濃度を測定した例に限り,脳波上は焦点性の発作波をもち,左右に出現する場合は同期しないことを条件とした.上記30例中21例はDPHが通常いわれている有効血中濃度10μ9/ml以上の場合のみならず,それ以下の場合でも治療に良く反応したが,その臨床発作型は,ほとんどが部分発作が二次性に全汎化したと考えられる全身性痙攣であった.
  • 三浦 寿男, 皆川 公夫, 加藤 譲, 金子 次雄, 須藤 芳正
    1979 年 11 巻 1 号 p. 25-34
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    Clonazepam(CZP)の臨床薬理学的研究の第一歩として,その血中濃度測定方法を検討し,CZPを継続服用している患児の血中濃度を測定した.また,本法をそのまま応用すれは,CZPとほぼ同一適応を有する同じbenzodiazepine系抗てんかん薬nitrazepam(NZP)濃度の測定も可能であり,NZPを継続服用中の患児の血中濃度をも測定した.
  • 大沼 晃, 高松 徳光, 飯沼 一宇, 児玉 南海雄, 渡辺 修一
    1979 年 11 巻 1 号 p. 35-44
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    点頭てんかんの形態学的異常,特に硬膜下病変を検討する目的で,2年間に経験した新鮮例全22例にCTによる検査を行なった.22例中20例に異常が認められ,その内訳は,全汎性脳萎縮8例,脳表液貯溜7例,一側半球萎縮2例,奇型2例,脳内石灰化2例である.脳表に液貯溜の認められた7例中5例が硬膜下病変を疑われて開頭を受け,3例に慢性硬膜下血腫ないしは水腫が確認され外科的治療を受けた.この3例はいずれも周産期異常を認めず,1例は被虐待児症候群に随伴した慢性硬膜下血腫例であり,他の2例は成因不明である.CTは3例共硬膜下病変の所見の他脳萎縮像が著明であった.3例中2例に点頭てんかん発症前の脳波を記録し,全汎性低電位化を認めCT像との一致をみたが,発症時には徐波化や発作波の増強が著明となった.全22例のCT所見と脳波所見とを対比してみると,脳表液貯溜群では左右差や低電位化を示すものが多く,7例中4例は定型的なhypsarhythmiaを示さなかった.点頭てんかんの中には脳表レベルの損傷の関与する症例も多いものと思われ,原因療法を可能にするという点においても,早期の形態学的検査が必要であろうと思われる.
  • 島田 照三, 白瀧 貞昭, 伊東 恵子, 二木 恒夫
    1979 年 11 巻 1 号 p. 45-52
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    対人関係の中で視線の持つ意義は大きい.この視線がどの様に発達していくかを調べる為に,33名の健常児を被検者として,visualfollowingを観察した.観察の時期は,新生児期,2カ月,3ヵ月,4ヵ月,5ヵ月,6ヵ月,7ヵ月,8ヵ月,12ヵ月の9回である.それぞれの時期に図版8枚(inanimate群4枚,animate群4枚)を眼前30cmのところで180.廻転させ,その追視をみた.その結果,追視角度は2カ月目と3カ月目との間で急激に増加することがわかった一次いで,4ヵ月目と5ヵ月目ではやや減少し,6ヵ月目で再び増加し,その後は徐々に減少していった.
  • 木田 義久, 景山 直樹, 堀 汎
    1979 年 11 巻 1 号 p. 49-52
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    急激な重積痙攣発作および進行性貧血を主症状として発症した新生児cerebralphycomycosisの1例を報告する.phycomycosisは,きわめて稀な真菌感染症であり,通常糖尿病,悪性リンパ腫,白血病等の合併症として注目された.新生児における発症は,現在までに世界で6例の報告をみるのみであり,中枢神経系への感染はこのうち2例に認められた.いずれも本例と同様に,何ら基礎疾患が見い出されておらず,成人ないしは乳幼児発症例とは成因をやや異にするものと考えられる.またその激的な症状の進展は,本例にもみられたごとく,phycomycetesによる血管内浸潤による出血,あるいは梗塞に起因するものと考えられる.
  • 許斐 博史, 今井 正, 二瓶 健次, 鴨下 重彦, 多田 裕
    1979 年 11 巻 1 号 p. 53-58
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    0才女児,Bartter症候群にindomethacin療法を行なったが,経過中にpseudotumorcerebriをきたした.患児は2才6ヵ月時,Bartter症候群と診断された.indomethacin50mg(3.3mg/kg/日)より開始し,10日後より,75mg(5mg/kg/日)の投与を行なった.治療開始8週後より両側の外転神経麻痺,うっ血乳頭を呈してきた.indomethacinが良性頭蓋内圧充進症を起こしたと疑われたので,この治療を中止し,10%glycerolの持続静注を行ない,約3週後に外転神経麻痺とうっ血乳頭は消失した.それゆえ,この症例ではindomethacinによる水とナトリウム蓄積がpseudotumorcerebriを起こしたと考えられる.
  • 藪田 敬次郎
    1979 年 11 巻 1 号 p. 58
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 水野 美彦, 瀬川 昌也, 鈴木 義之, 鴨下 重彦, 鈴木 昌樹
    1979 年 11 巻 1 号 p. 59-64
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    若年型異染性白質ジストロフィーの一女児例を報告した.両親に血族結婚があり,父方曽祖母と母方曽祖父が姉弟であった.歩行開始は正常であったが走るのが遅く転び易かった.手先も不器用であった.小学校時代は体育は不得意で,学業成績も高学年になるにつれ低下していった.12才の時インフルエンザ罹患後運動能力が著しく悪くなった.13才頃より知能障害が目立って進行してきた.13才10ヵ月の入院時現症では,麻痺はないが動作は鈍く,腱反射減弱,靴下型の知覚低下が認められた.WISCでは言語性IQ102,動作性IQ77と動作面での遅れが目立った.検査所見では末梢神経伝導速度は運動・知覚共著明に低下.髄液蛋白増加.腎機能ではPSP,クレアチーン・クリアランスの低下が認められた.尿中および白血球中ary1-sulfataseA活性は著明に低下.母親も中等度の低下を示した.腓腹神経生検にてシュワン細胞胞体内に異染性を示す脂質の沈着が認められた.直腸生検では粘膜固有層および粘膜下層に,胞体内に異染性物質を含む多数の空胞細胞を認めた.患児の運動障害および知能障害は徐々に進行を続け,19才頃より臥床生活となり,全くの痴呆となった.
  • 宇根 幸治, 埜中 征哉, 松石 豊次郎, 豊福 照子, 竹下 研三
    1979 年 11 巻 1 号 p. 65-70
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    先天性非進行性ミオパチーと考えられていた8才の男児に,左上腕二頭筋より筋生検を施行し,先天性筋線維タイプ不均等症と診断しえたので報告する.本症例は,独歩開始がやや遅く,歩行開始後も動揺性歩行があり,登はん性起立も認められた.筋萎縮は,顔面を除く躯幹,四肢近位筋に存在した.血清酵素の異常もなく,筋電図にも特異的な変化は認めなかった.筋組織像では,基本構築の乱れはなく,タイプ1線維の小径と優位を認め,ヒストグラムで特異的なパターンを示した.また,IIB,IIC線維の著減があり,中心核線維が1,II線維ともに高頻度に認められた.
  • 木下 真男
    1979 年 11 巻 1 号 p. 70
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 前川 喜平
    1979 年 11 巻 1 号 p. 71-73
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 小川 昭之
    1979 年 11 巻 1 号 p. 74
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 近江 一彦
    1979 年 11 巻 1 号 p. 75-78
    発行日: 1979年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
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