脳と発達
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15 巻 , 2 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 佐野 圭司
    1983 年 15 巻 2 号 p. 84-85
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 松尾 保
    1983 年 15 巻 2 号 p. 86-93
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児難治性てんかん, とくにWest症候群, Lennox症候群を中心に生化学的な観点より考察した. その結果, セロトニン代謝機構の上になんらかの異常が推測され, ACTH分泌低下をきたすものと考えられる. 次に脳内GABA量を増量せしめるvalproic acidとACTHとの併用療法によりACTH単独療法よりも勝れた臨床成績が得られ, ラットを用いた動物実験により一層著明に脳内GABA量を増量せしめるという結果を得た. 更に, ケトン食療法の臨床効果について論じ, その作用機序としてはマウスを用いた実験により脳内ATPの有意の上昇を認め, 高エネルギー燐酸の関与が示唆された.
  • 花田 雅憲
    1983 年 15 巻 2 号 p. 94-99
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    種々の疾患で心因のはたす役割は大きいが, とくに, 子どもの場合, それも年齢がひくいほど, 心因によって容易に, いろいろな精神身体的症状が出現する. しかも, 心因は客観的にとらえにくく, 診断する人によって違ってくる. すなわち, 診断する人の「おもいこみ」や「主観」に支配されやすい点がある. そこで心因によって生じる精神障害, 子どもの心因性の問題などについて説明し, 子どもの身体疾患, とくに今回は「てんかんと心因」との関係について報告する.
  • 杉田 秀夫
    1983 年 15 巻 2 号 p. 100-104
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    進行性筋ジストロフィー症の成因はなお明らかではなく, 最近膜異常説が注目されている. 本症は筋萎縮が常に進行する遺伝性ミオパチーであり, 筋蛋白レベルで考えると合成に比し相対的, あるいは絶対的に分解が優位に立っている事が想定される. 筋蛋白の分解には当然蛋白分解酵素が関与するわけであり, Ca依存性中性プロテアーゼ (CANP) 及び各種のリソゾームカテプシンがあげられる. 前者は特に分解の初期段階に働くものと思われる. CANPの活性化には非生理的高濃度のCaイオンの存在が必要であり, 形質膜を通じて細胞外のCaが細胞内に過剰に浸入する必要があり, 膜異常が想定されるゆえんである. デュシャンヌ型においてしばしば認められるopaque線維はCaが高くなっておりCANPは活性化されていると考えられる. CANPは微生物の二次代謝産物であるleupeptin, E-64によりinvitroでは強力に阻害されしたがってこれら低分子阻害剤を治療的な意味で用いる試みがモデル動物について検討されつつある.
  • 木下 真男
    1983 年 15 巻 2 号 p. 105-112
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    臨床的に先天発症を示し, 筋病理学的所見に概念の基盤を置くものを先天性ミオパチーとし, 遺伝性筋疾患の中で生化学的欠陥によることが明らかにされた, あるいは強く示唆されたものを代謝性ミオパチーとし, 両者の現在に至る概念のすう勢本邦での症例の現況, などについて簡単なまとめを行い, また両群にまたがる疾患の存在なども指摘して両者の接点に関して言及した. 筋の形態異常がどのような代謝障害に基づいて発現するか, 筋線維中心性障害・ネマリンミオパチー・家族性タイプI線維萎縮症・ミトコンドリアミオパチーなどを中心に今後検討すべき問題の多いことを指摘した.
  • 前川 喜平
    1983 年 15 巻 2 号 p. 113-114
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 竹下 研三
    1983 年 15 巻 2 号 p. 115-120
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    (1) 乳幼児健診でもっとも一般的なリスクとされる低出生体重児が3歳児健診にまで経過した場合, どのような内容で問題が生じているかを鳥取県のデータで紹介した.
    (2) 3歳児健診でしばしば問題にされることばの遅滞児はどのような内容のものがどのような特色をもって存在しているかを報告した.
    (3) 粗 大運動発達と姿勢反射との関係の基本的考えを述べ, 引きおこし反射とパラシュート反射を例にとり, 教室での仕事を紹介し, 運動行動と反射間の相互関係の見かた・考えかたについて述べた.
  • 落合 幸勝
    1983 年 15 巻 2 号 p. 121-126
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    乳児期早期に発達の遅れ, dystonia, hypotonia等のminor abnormal neurological sign (ANS) を呈した児の予後について, clumsy child, minimal brain dysfunction (MBD) 等との関係について検討した.
    1. 4ヵ月児健診において発達の遅れを示したものは1,102名中81名 (7.4%) で, このうちANSを伴ったものは58名であった.1歳半から3歳までの経過追跡よりclumsy child 4名 (0.4%), hyperactive child 1名 (0.1%), speech delay 8名 (0.7%), 発達の遅れの続いているもの11名 (1.0%) と, 24名 (2.2%) に問題がみられた.また, speech delayを除いた問題児では50%-100%に危険因子がみられた.
    2. 肢体不自由児施設を受診し, 3歳から6歳までの経過追跡によりclumsy child, mental subnormality, MBD, minimalCP, と診断されたもの32名の乳児期のANSと発達について調査した. 32名全員に乳児期発達の遅れがあり, ANSを伴うものは31名であった. 特に運動発達の遅れの著しい21名全員にANSがみられた. 危険因子は対象児の2/3にみられ, 複数のものが多かった.
  • 日暮 真
    1983 年 15 巻 2 号 p. 127-132
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    本邦で, 年間平均7, 500-15, 000人出生すると考えられる染色体異常児を, 乳児健康診査の場で, どのようにスクリーニングしてゆくか, また方法論的にどのような問題点が在るのか等について述べた. とくに, 後者に関して, スクリーニング方法の限界, 加齢とともに変化してゆく臨床像等の問題について論述した.
  • 大柳 和彦
    1983 年 15 巻 2 号 p. 133-139
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Failure to thriveを訴える小児の基礎疾患は多岐にわたり, すみやかな鑑別診断が重要である. 本シンポジウムでは先天代謝異常症の早期診断につき述べた.先天代謝異常症患児では, 発育不全・哺乳不良は共通にみられる症状で, その他嘔吐・嗜眠・けいれん・筋緊張低下及び亢進, などは新生児期にみられる他の重症疾患にも共通にみられ, 早期鑑別が重要である. 著者は, 先天代謝異常症につき, 早期診断の意義, 臨床症状からみた診断, 臨床検査所見よりみた診断へのアプローチについて言及した.
  • 田中 美郷, 加我 牧子
    1983 年 15 巻 2 号 p. 140-147
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    難聴を心配して来院した乳児243名に聴力検査を施行しフォローアップしたところ, 実際に難聴のあったもの88名あり, 乳児健診よりの紹介例では大部分が聴力正常であった. 難聴を疑った根拠は「声や玩具の音に反応しない」, 親ないし兄弟が難聴, 妊娠中に風疹罹患, 外耳奇形などであり, 聴力正常の群でも精神発達遅滞やなんらかの神経学的問題親子関係の欠陥などが背景をなすコミュニケーション障害が難聴を思わせる要因をなしていた. 加えて最近の難聴児早期検出法および聴力検査法の動向並びに脳幹反応聴力検査法の取り扱いについて述べ, 難聴および精神発達の遅れないし神経学的問題を有するものについては厳重にフォローアップして診断・対策に万全を期すべきことを述べた.
  • 小松崎 篤
    1983 年 15 巻 2 号 p. 148-152
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    乳幼児の異常眼球運動と脳障害との関連について次のことを検討した. すなわち, 乳幼児における異常眼球運動の検査の実際とその問題点をのべた.
    具体的には視力や眼球運動系が発達過程にあるため注視力の低下・追跡能力の低下などは成人と異なり, その所見の「読み」には注意を要する.
    更に自発性異常眼球運動としては, 脳の局在障害と異常眼球運動の関連はほぼ成人のそれに類似しているため, 特に, いわゆる先天性眼振を中心にのべた. この眼球運動の異常は, しばしば, 神経症候として過大評価されるため, この種の症候を正確に診断できることは小児神経学のうえでも重要である.
  • 平井 美也, 吉岡 加寿夫, 今田 聡雄
    1983 年 15 巻 2 号 p. 153-154
    発行日: 1983/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    痙攣性疾患を合併する慢性腎不全の2症例について, 血液透析による抗てんかん薬 (AED) 血中濃度の変化をphenobarbital (PB), phenytoin (PHT) について検討した. 1回の血液透析による血中濃度の減少率はPBでは約30-70%, PHTで約20%であった. この結果は, 痙攣性疾患に対してAED服用中の透析患者においては, 透析によるAED血中濃度の低下が痙攣を招く可能性があること, そしてPBは透析患者に投与するAEDとしては不適当であることを示唆している.
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