脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
18 巻 , 4 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
  • 島田 司巳
    1986 年 18 巻 4 号 p. 260
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 下泉 秀夫, 宮尾 益知, 澤 立子, 宮本 信也, 谷野 定之, 山本 佳史, 鴨下 重彦
    1986 年 18 巻 4 号 p. 261-268
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳梁欠損症12名 (うち1名は脳梁脂肪腫) の, 血族結婚の有無, 家族歴, 胎生期の異常, 生下時体重, 合併奇形, 発達指数または知能指数, てんかんの有無, 脳波所見について検討した. (1) 在胎6カ月までに切迫流産を4名に認めた. (2) 7名に, 小頭症, 小脳低形成, くも膜下嚢腫等の中枢神経系の奇形を, 9名に顔面, 指趾等の他の奇形を合併していた. (3) 11名に精神運動発達遅延を認め, 10名の発達指数または知能指数は50以下であった. (4) 8名にてんかんの合併を認め, 点頭てんかんの既往は1例にのみ認めた. (5) 脳波では覚醒時または睡眠時において左右差を示す例が多く, 4例に睡眠時紡錘波の非同期性が見られた. 脳波における左右差の存在は脳梁欠損症に特徴的と思われた.
  • 長谷川 正子, 野村 芳子, 瀬川 昌也
    1986 年 18 巻 4 号 p. 269-279
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Rett症候群は, 女性のみにみられる上肢の特異な不随意運動を呈する進行性の疾患で, 近年注目をあびてきているが, その病態はいまだ不明である. 本文では自験例5例の臨床的特徴の詳細を述べ, その病態について考察した. 即ちその臨床的特徴は, まず自閉傾向が, 多くは乳児期, 時に幼児期前半より出現する. その後自閉的傾向はうすれ, 知能障害が前面にみられる様になり, 漸次, 知的能力の退行が認められ, 乳児期後半一幼児期に特異な手の常同運動が出現, 歩行は, 寡動様akineticであり, 筋緊張は, はじめは多くは低下, 後に下肢より亢進, 年長例では側彎, 下肢優位の関節拘縮をみる. また全員高度の脳波異常を呈し, 痙攣を必発する. これらの特徴的症状が特異な年齢に出現する事が特徴である. 以上より中枢神経病変は, 特定の神経系あるいは互いに密接な関係をもつ神経系, あるいは神経核の障害に求められると考えられる. したがって病変の主座は, 皮質下, 特に乳児期早期に形態学的に完成し, 機能的に発達の臨界齢を迎える脳幹, 中脳の神経系と考えられる.
  • 下沢 伸行, 稲垣 真澄, 水戸 敬, 安藤 幸典, 高嶋 幸男, 竹下 研三, Becker LE
    1986 年 18 巻 4 号 p. 280-285
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先天性筋緊張性ジストロフィー症の自験例3例に文献例13例を加えて, 臨床所見とともに中枢神経病理学的所見を検討した.
    臨床的には筋緊張低下, 呼吸障害, 特異的顔貌, 羊水過多などを認め, 一部には胸部X線で横隔膜の挙上や肋骨の菲薄化を認めた. 病理所見では骨格筋や横隔膜筋に成熟遅延, 各種臓器に異形成がみられたが, 脳形成異常は認められず, 周産期脳障害が新生児剖検例の75%にみられた.
    先天性筋緊張性ジストロフィー症が成人型に比べ知的予後が悪い原因として遺伝的因子に加えて, 子宮内環境因子, 異常体液成分の胎盤通過の可能性も考えられるが, 周産期脳障害の重要性も強調したい.
  • 杉田 克生, 井合 瑞江, 玉井 和人, 相原 正男, 有馬 正高
    1986 年 18 巻 4 号 p. 286-291
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Cockayne症候群の4症例の皮膚生検から得られた, 培養皮膚線維芽細胞の紫外線 (U V) およびX線感受性を検索した. 4症例ともSugarmanのmajor criteriaを総て満たしていた. 1例は典型的顔貌を有していなかったが, これを含め全例ともコロニー形成能はUV高感受性であった. X線感受性では3例は正常対照の範囲であり, 1例がX線高感受性のataxia-telangiectasiaと正常対照との中間の感受性を示した. 不定期DNA合成 (UDS) および修復合成は正常対照と差を認めず, 細胞内総DNAおよびRNA合成では, UV照射6時間後に正常対照に比し低下していた. UV照射後の核酸合成の検索は短時間に容易にでき, 今後典型例に加え非典型例にも汎用すべきと考えられた.
  • 李 成守, 川脇 寿, 松岡 収, 村田 良輔
    1986 年 18 巻 4 号 p. 292-298
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Ca-entry blockerの一種である塩酸フルナリジンを用いて, 幼若ラットと成熟ラットkindlingモデルにおける「抗けいれん効果」と「てんかん予防効果」について検討した. 1) 抗けいれん効果の指標として, フルナリジン投与前, 投与30分後および24時間後の後発射 (AD) 持続時間を比較したところ, フルナリジン20mg/kg投与群では幼若ラットで投与30分後に約25%のAD持続時間の短縮を認めた. また80mg/kg投与群では, 幼若ラットで投与30分後と24時間後ともに約50%の短縮を認め, 成熟ラットでは投与30分後に約74%の短縮を示した.2) てんかん予防効果は幼若ラット, 成熟ラットとも認められなかった. 以上の結果より既に報告されている抗けいれん剤の効果とも比較検討し, phenytoinとの類似性を推定した.
  • 牛島 廣治, 近藤 康夫, 白石 裕昭, 阿部 敏明, 藤井 良知
    1986 年 18 巻 4 号 p. 299-303
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    特異的な脳CT像, すなわち白質, 脳質周囲部の石灰化および脳室の拡大を示す新生児単純ヘルペス脳炎の1例を経験した. 超音波検査で多嚢胞性脳軟化症を認めた. 睡眠脳波は常に低電圧を示した. エコーウイルス22型の混合感染 (脳炎ではない) を伴っていた. 臨床経過, ウイルス学的検査, 神経学的検査から発症時期について考察した.
  • 高田 哲, 植村 幹二郎, 村上 龍助, 早野 昌毅, 中村 肇, 松尾 保
    1986 年 18 巻 4 号 p. 304-309
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Joubert症候群は, 1969年にJoubertらによって初めて報告されたまれな症候群である. わが国では, 富田らが1979年に報告して以来, 4例が報告されているのみである. 我々は, 本症候群と思われる2症例を経験し, 水平断層CT, 前額断CT, metrizamide CT cisternographyにより小脳脳幹部病変の検討を行った. その臨床像, CTスキャン像, 文献的考察をあわせて報告する.
  • 小林 順, 市村 みゆき, 杉江 陽子, 杉江 秀夫, 五十嵐 良雄
    1986 年 18 巻 4 号 p. 310-315
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    原因不明の再発性嘔吐, 筋緊張低下, 傾眠傾向, 肝腫大, 体重増加不良, 著明な代謝性アシドーシスを呈した男児例を経験し, 血清および筋のカルニチンの著明な減少, 非ケトン性ジカルボン酸尿を認め, 全身型カルニチン欠損症を強く疑わせた. 筋組織化学所見では, 筋細胞内の脂肪の増加は軽度であったが, PAS染色にて筋鞘膜下の著明なグリコーゲン蓄積が見られた. 筋肉ホモジネートを用いたin vitroの嫌気性解糖実験および, 解糖系酵素の測定で, phosphoglucomutase (以下PGMと略す) 欠損が証明された.PGM欠損による嫌気性解糖系での障害が, 二次性のカルニチン欠損を引き起こし, 長鎖脂肪酸の利用障害による非ケトン性ジカルボン酸尿を呈した可能性が考えられ, 本邦初のPGM欠損, また二次性全身型カルニチン欠損症の新たな原因疾患の可能性を示唆した.
  • 三宅 捷太, 山下 純正, 山田 美智子, 岩本 弘子, 関戸 謙一, 山口 和郎, 原 正道, 佐々木 佳郎
    1986 年 18 巻 4 号 p. 316-321
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳腫瘍により点頭てんかんが発症したと考えられる症例報告は少ない. 大脳皮質運動領の限局性脳腫瘍が認められた点頭てんかんの1例を報告した. 症例は10カ月男児で生後7カ月の突発性発疹症の発症後にBNS発作を示し, 生後10カ月に受診し点頭てんかんと診断された. 初診までの発達・発育は正常で理学的・神経学的所見に異常を認めなかった. 入院時のCT・髄液に異常なく, 脳波上, 焦点性異常のないmodified hypsarhythmiaを認めた. 種々の抗痙攣剤, ACTH療法に抵抗した. 生後11カ月に, 軽度の左下肢麻痺が出現し, CTにて右頭頂葉傍矢状部付近にmass effectを伴わない高吸収域を認めた.2歳時に摘出術を行い, gangliocytomaの病理診断を得た. 症状は術後にやや改善したが, 依然として治療に抵抗性である.
  • 重里 敏子, 紀平 省悟, 樋口 隆造, 柳川 敏彦, 小池 通夫
    1986 年 18 巻 4 号 p. 322-323
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頭部超音波断層法を用いて胎齢24週から42週までの新生児40名の脳溝の発達状況を冠状断, 矢状断で観察検討した. 脳梁溝, 外側溝, 頭頂後頭溝, 鳥距溝は胎齢25週にはすでに描出され, その後上側頭溝, 帯状溝, 中心溝, さらに前頭溝と続き, 主な脳溝のほとんどは33週までに描出された. その出現順位もほぼ一定であった. 頭部超音波断層法での脳溝の観察は, 25週から33週までの在胎週数の推定の指標になり得るものである.
  • 佐藤 保子, 五味淵 響子, 大塚 親哉
    1986 年 18 巻 4 号 p. 324-326
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    当病院に入院したE. I. E. E., 点頭てんかん, Lennox症候群のうちACTH療法を行った11例について脳CTスキャンを施行し, 次の結果を得た.
    (1) ACTH療法中に脳の横径および縦径の減少があり, 中止後回復した.
    (2) ACTH療法中を通して, 側脳室前角間距離および尾状核間距離に変化はなかった.
    (3) ACTH療法中にシルビウス裂および大脳縦裂は拡大した.
    (4) ACTH療法中に第III脳室の拡大がみられた.
    以上より脳の退縮は大脳白質より灰白質部に著しく, ACTHによる水電解質代謝に対する影響との関係を考察した.
  • 山下 裕史朗, 山口 洋一郎, 大滝 悦生, 松石 豊次郎, 松永 隆元, 石松 順嗣, 浜田 悌二
    1986 年 18 巻 4 号 p. 326-329
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    超音波検査で胎児期から中枢神経異常が発見された7例 (Dandy-Walker症候群1例, holoprosencephaly2例, ガレン動静脈奇形1例, 脊髄髄膜瘤と水頭症合併例3例) の診断, 治療, 予後について報告した. ガレン動静脈奇形を除く6例では, 胎内診断できた. ガレン動静脈奇形は, 出生後にパルスドプラー法を併用した頭部および心エコーが, 早期・非侵襲的診断に有用であった. 予後は, 原疾患により異なったが, holoprosencephaly, ガレン動静脈奇形, 脊髄髄膜瘤に水頭症が合併した1例は不良であった. Dandy-Walker症候群は, 出生後のV-Pシャントにより良好な経過をとった.
  • 中島 雅子, 石井 尚吾, 高嶋 幸男, 竹下 研三
    1986 年 18 巻 4 号 p. 329-331
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    けいれん患者30名 (男児15名, 女児15名, 年齢4カ月~15歳) の血中ピペコール酸 (pipecolic acid, PA) 濃度を検討した. 検討したてんかんの発作型, あるいはけいれん分類は, 部分発作, 強直間代発作, 欠神発作, 点頭てんかん, 熱性痙攣であった. てんかん患者におけるPA血中濃度は, ほぼ正常範囲を示した. しかし, 点頭てんかんの1例でPA血中濃度の著明に高いものがあった. 点頭てんかんにACTH療法を行い, 治療前, 治療中のPA血中濃度の上昇率を検討したところ, 治療効果のあった症例ではPAの上昇率が高く, 治療効果のなかった症例ではPAの上昇率は低かった.
  • 松浦 伸郎, 加藤 栄司, 山本 正士, 塩月 由子, 庄司 紘史
    1986 年 18 巻 4 号 p. 331-333
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    1歳女児, 痙攣重積状態で発症, 脳波, CT所見, 血清および髄液のウイルス抗体価より単純ヘルペス脳炎 (以下HSEと略す) と診断. 本症は一般に予後不良であるが患児は後遺症なく治癒した. 本症のnatural historyを考える上で重要であろう.
  • 鈴木 重忠
    1986 年 18 巻 4 号 p. 334
    発行日: 1986/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
feedback
Top